| 【発明の名称】 |
圧脈波検出用手首固定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡 享
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| 【要約】 |
【課題】指の動きによって圧脈波センサの撓骨動脈に対する押圧状態が影響されず、安定して圧脈波を検出することができる圧脈波検出用手首固定装置を提供する。
【解決手段】圧脈波検出用手首固定装置10により、手首12が反った状態で、生体の腕24が固定され、且つ手26の指の内側および掌がグリップ20に密着させられた状態で手26が固定される。そして、この状態で圧脈波センサ46が手首12に装着され、撓骨動脈50からの圧脈波が検出される。従って、圧脈波検出状態においてグリップ20により手26の指が拘束されていることから、その指の動きに起因する圧脈波センサ46の撓骨動脈50に対する押圧状態の変化が発生せず、安定して圧脈波を検出することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動脈内の圧脈波を手首の内側に位置する撓骨動脈から検出するために生体の手首を固定する圧脈波検出用手首固定装置であって、手首が反った形状で固定されるように、手の外側、手首の外側、および腕の外側に接触させるために所定の形状に曲成された板状の外側当接部材と、前記手の指の内側および掌が密着させられる形状に構成され、前記外側当接部材に対して該手が挿入可能な隙間を隔てて連結された内側当接部材と、前記外側当接部材を前記腕の外側に密着させるために該外側当接部材のうち該腕の外側に当接する部分に設けられて該腕に巻回される装着帯とを、含むことを特徴とする圧脈波検出用手首固定装置。 【請求項2】 前記内側当接部材は、そのうちの少なくとも前記手の指の内側が接触させられる部分が光透過性材料により構成されたものである請求項1の圧脈波検出用手首固定装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、動脈内の圧脈波を手首の内側に位置する撓骨動脈から検出するために生体の手首を固定する圧脈波検出用手首固定装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】たとえば、動脈圧波形解析、動脈圧波形から連続的に血圧を監視するなどのために、手首の内側に位置する撓骨動脈に圧脈波センサを押圧し、その撓骨動脈の圧脈波を検出することが知られている。このような場合には、たとえば実開平5−11906号公報に記載されているような圧脈波センサが用いられ、その圧脈波センサの押圧面が撓骨動脈に対して所定の圧力で押圧される。 【0003】しかし、上記圧脈波センサにより押圧される撓骨動脈は撓骨と腱との間の比較的狭い領域に位置するが、その皮膚からの深さが生体の皮膚の厚さなどによりばらつくため、手首を反らした状態で固定する手首固定装置を用いることにより撓骨動脈の深さを浅くし、この状態で撓骨動脈の圧脈波を検出することが提案されている。たとえば、実開平3−67605号公報に記載された手首固定装置がそれである。 【0004】 【発明が解決すべき課題】ところで、上記従来の手首固定装置は、手の掌までは比較的好適に固定されるが、手の先端の指はそれほど拘束されておらず、比較的自由に動かすことができる状態であることから、その指の位置や運動に従って手首内の腱が移動するため、撓骨動脈に対して所定圧で押圧するために手首に装着される圧脈波センサの押圧状態が指の動きによって影響を受けてしまい、安定して圧脈波を検出することができないという欠点があった。 【0005】本発明は以上のような事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、指の動きによって圧脈波センサの撓骨動脈に対する押圧状態が影響されず、安定して圧脈波を検出することができる圧脈波検出用手首固定装置を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、動脈内の圧脈波を手首の内側に位置する撓骨動脈から検出するために生体の手首を固定する圧脈波検出用手首固定装置であって、(a) 手首が反った形状で固定されるように、手の外側、手首の外側、および腕の外側に接触させるために所定の形状に曲成された板状の外側当接部材と、(b) 前記手の指の内側および掌が密着させられる形状に構成され、前記外側当接部材に対して該手が挿入可能な隙間を隔てて連結された内側当接部材と、(c) 前記外側当接部材を前記腕の外側に密着させるために該外側当接部材のうち該腕の外側に当接する部分に設けられて該腕に巻回される装着帯とを、含むことにある。 【0007】 【発明の効果】このようにすれば、外側当接部材と内側当接部材との間の間隙に手を差し入れた状態で装着帯が腕に巻回されることにより、手の指の内側および掌が内側当接部材に密着させられ且つ手首が反った状態で、生体の腕が外側当接部材に固定される。そして、この状態で圧脈波センサが手首に装着され、撓骨動脈から圧脈波が検出される。したがって、本発明によれば、圧脈波検出状態において上記内側当接部材により手の指が拘束されていることから、その指の動きに起因する圧脈波センサの撓骨動脈に対する押圧状態の変化が発生せず、安定して圧脈波を検出することができるのである。 【0008】 【発明の他の態様】ここで、好適には、前記内側当接部材は、そのうちの少なくとも前記手の指の内側が接触させられる部分が、アクリル樹脂、透明塩化ビニール樹脂などの光透過性材料により平板状に形成された透明板状部を備えたものである。このようにすれば、手の内側当接部材に対する接触強さが指の色によって識別できることから、被測定者に対して力を抜くように指示し、圧脈波検出期間中に腱の緊張による影響が出ないようにすることができる利点がある。 【0009】また、好適には、前記内側当接部材は、そのうちの手の掌が接触させられる部分が厚肉に形成され、親指を収容するための収容溝を上記手の掌が接触させられる面に備えたものである。このようにすれば、圧脈波検出期間中における親指の動きが上記収容溝の内壁面により拘束され、その親指の位置の変化による圧脈波検出への影響が解消される利点がある。 【0010】また、好適には、前記内側当接部材および前記外側当接部材を相互の接近離隔可能に案内する案内装置と、それら内側当接部材および前記外側当接部材を互いに離隔する方向へ付勢する付勢装置と、その内側当接部材と外側当接部材との間の間隙が所定の大きさとした状態で固定するために、それら内側当接部材と外側当接部材との間に掛けわたされる固定帯とを含むものである。このようにすれば、内側当接部材と外側当接部材との間の間隙に手を差し入れた後、その内側当接部材を外側当接部材へ接近させた状態で固定帯により内側当接部材と外側当接部材との間の間隙が固定されるので、圧脈波検出期間中における手の動きが一層好適に拘束される利点がある。 【0011】 【発明の好適な実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。 【0012】図1は生体の右手首に装着されている圧脈波検出用手首固定装置10および圧脈波検出プロ−ブ34の外観を横から見た図、図2は図1に示す図を手の外側(甲側)から見た図である。 【0013】図1および図2において、圧脈波検出用手首固定装置10は、外側当接部材として機能しているア−ムプレ−ト14,ア−ムシ−ト16、内側当接部材として機能しているグリップ20、ア−ムプレ−ト14およびア−ムシ−ト16を腕24に装着する装着帯18、ア−ムプレ−ト14,ア−ムシ−ト16とグリップ20との間の間隙を固定する固定帯22から構成されている。また、撓骨動脈50からの圧脈波を検出するための圧脈波検出プロ−ブ34が装着バンド40により手首12に装着されている。 【0014】ア−ムプレ−ト14は、比較的合成が高く且つ軽量のアルミニウム合金製の板或いは合成樹脂板から構成され、手首が反った形状で固定されるように、また手の外側(甲側)、手首の外側、腕の外側に接触させるために断面が円弧状となるように曲成されている。ア−ムシ−ト16は、手首12,腕24,手26に上記ア−ムプレ−ト14が装着される際の違和感を軽減させるために、ア−ムプレ−ト14の内側に接着剤などを用いて装着されるものであり、ア−ムプレ−ト14と略同形状を有し、ゴム製スポンジなどの比較的硬度のある樹脂部材等を内部あるいは外部に備えるものである。そのア−ムシ−ト16を有するア−ムプレ−ト14は、図1に示すように面状ファスナを備え且つそのア−ムプレ−ト14の端部に形成された一対の長穴23に通された装着帯18が腕24に巻き付けられることにより装着される。 【0015】グリップ20は、親指28を除く4本の指に接する部分が平板状に形成されており、掌が接触させられる部分は厚肉に形成され、4本の指が接触させられる部分は先端へ向かうほどその厚さが薄くなるように形成されている。また、上記平板状に形成された部分のうち、4本の指が接触させられる部分は、掌が接触させられる部分に対して内側へ曲成させられているため、4本の指は掌に対して軽く曲がった状態でグリップ20に接触させられ、その動きが拘束される。また、グリップ20の掌が接触させられる面には、親指28を収容するための収容溝29が備えられており、親指28は厚肉部に沿う状態で上記収容溝29に収容されるため、上記収容溝29の内壁面によりその動きが拘束される。この結果、手26はグリップ20を軽く握った状態すなわち無理なくその状態を保持することができる状態で固定されるため、好適に手26の動きが固定され、且つ余計な力が入りにくいため、装着中の被測定者の負担が軽減される。 【0016】また上記グリップ20は、透明アクリル樹脂、透明塩化ビニ−ル樹脂等の光透過性材料から構成されたものである。図3は、グリップ20に手26が接触させられている状態をグリップ20側から見た状態を示す図である。図に示すように、グリップ20側(掌側)からグリップ20を見ると、グリップ20が光を透過するため、グリップ20に接触させられている指や掌を見ることができる。このため、手26のグリップ20に対する接触強さが指の色の局部的変化によって識別できる。従って、手26に力が入ることにより、撓骨動脈50の押圧面に対する位置がずれることを防ぐことが出来る。 【0017】図4は、手26が装着されていない状態における図2のA−A断面を示す図である。案内装置として機能する一対の連結軸30は、上記グリップ20とア−ムプレ−ト14を相互に連結し、且つそれらを所定範囲内の接近離隔可能に案内するために、ア−ムプレ−ト14に形成された穴31とグリップ20に形成された穴33に摺動可能に貫通させられている。ばね32はグリップ20とア−ムプレ−ト14を互いに離隔する方向へ付勢するためにア−ムプレ−ト14とグリップ20との間に介挿されている。このため、圧脈波検出用手首固定装置10の装着時において、グリップ20とア−ムプレ−ト14の間に間隙が形成されるので、手26を差し入れることが容易となる。手26が差し入れられた後は、面状ファスナを備えた一対の固定帯22により、グリップ20とア−ムプレ−ト14が接近させられた状態で、グリップ20とア−ムプレ−ト14との間の間隙が固定される。このため、圧脈波検出期間中における手26の動きが一層好適に拘束される。 【0018】圧脈波検出プロ−ブ34は、上記圧脈波検出用手首固定装置10が装着された状態で、圧脈波検出プロ−ブ34内の圧脈波センサ46が撓骨動脈50の真上となるように位置され、装着ベルト40が手首12に巻き付けられることにより固定される。 【0019】圧脈波検出プロ−ブ34は、たとえば図5に詳しく示すように、容器状を成すセンサハウジング36を収容するケ−ス42と、このセンサハウジング36を撓骨動脈50の幅方向に移動させるためにそのセンサハウジング36に螺合され且つケ−ス42の駆動部39内に設けられた図示しないモ−タによって回転駆動されるねじ軸41とを備えている。上記ケ−ス42に装着バンド40が取り付けられており、上記容器状を成すセンサハウジング36の開口端が人体の体表面38に対向する状態で装着バンド40により手首12に着脱可能に取り付けられるようになっている。上記センサハウジング36の内部には、ダイヤフラム44を介して圧脈波センサ46が相対移動可能かつセンサハウジング36の開口端からの突き出し可能に設けられており、これらセンサハウジング36およびダイヤフラム44等によって圧力室48が形成されている。この圧力室48内は、図示しない空気ポンプから図示しない調圧弁を経て圧力空気が供給されるようになっており、これにより、圧脈波センサ46の押圧面52が圧力室48内の圧力に応じた押圧力で前記体表面38に押圧される。この圧脈波検出プロ−ブ34は、演算制御装置に接続されており、演算制御装置は圧脈波センサ46により検出された圧脈波に基づいて、生体の推定血圧値を連続的に算出するものである。 【0020】上述のように本実施例によれば、ア−ムプレ−ト14およびア−ムシ−ト16とグリップ20との間の間隙に手を差し入れた状態で、装着帯18および固定帯22によりア−ムプレ−ト14とグリップ20との間の間隙が固定されるので、手首12が反った状態で生体の腕24がア−ムシ−ト16を介してア−ムプレ−ト14に固定され、且つ手26の指の内側および掌がグリップ20に密着させられた状態で手26が固定される。そして、この状態で圧脈波センサ46が手首12に装着され、撓骨動脈50から圧脈波が検出される。したがって、圧脈波検出状態において上記グリップ20により手の指が拘束されていることから、その指の動きに起因する圧脈波センサ46の撓骨動脈50に対する押圧状態の変化が発生せず、安定して圧脈波を検出することができる。 【0021】また、本実施例によれば、グリップ20は、掌が接触させられる部分が厚肉に形成され、親指28を収容するための収容溝29を上記掌が接触させられる面に備えたものであるため、圧脈波検出期間中における親指28の動きが上記収容溝29の内壁面により拘束され、その親指28の位置の変化による圧脈波検出への影響が解消される利点がある。 【0022】また、本実施例によれば、グリップ20がアクリル樹脂、透明塩化ビニール樹脂などの光透過性材料により平板状に形成された透明板状部を備えたものであるため、手26のグリップ20に対する接触強さが指の色の局部的変化によって識別できることから、被測定者に対して力を抜くように指示し、圧脈波検出期間中に腱の緊張による影響が出ないようにすることができる。 【0023】また、本実施例によれば、グリップ20およびア−ムプレ−ト14を相互の接近離隔可能に案内する案内装置として連結軸30が設けられ、それらグリップ20およびア−ムプレ−ト14を互いに離隔する方向へ付勢する付勢装置としてばね32が設けられている。このため、グリップ20とア−ムプレ−ト14との間の間隙に手26を差し入れることが容易となる。また、手26が差し入れられた後は、それらグリップ20とア−ムプレ−ト14との間に掛けわたされる固定帯22により、そのグリップ20とア−ムプレ−ト14との間の間隙が所定の大きさで固定される。このため、そのグリップ20をア−ムプレ−ト14へ接近させた状態でグリップ20とア−ムプレ−ト14との間の間隙が固定されるので、圧脈波検出期間中における手の動きが一層好適に拘束される利点がある。 【0024】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。 【0025】たとえば、前述の実施例の図1において、圧脈波検出用手首固定装置10は、生体の右手に装着されていたが、左手であっても構わない。この場合、グリップ20は左手用のものとなる。 【0026】また、本実施例において、グリップ20は、その全部が光透過性材料で構成されていたが、全部が光透過性材料で構成される必要はなく、少なくとも手の指の内側が接触させられる部分が光透過性材料で構成されていればよい。 【0027】また、光透過性材料とは、指の色の局部的変化を認識できる程度に見えるものであればよく、着色されていても構わない。 【0028】なお、本発明はその主旨を逸脱しない範囲においてその他種々の変更が加えられ得るものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390014362 【氏名又は名称】日本コーリン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月14日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】池田 治幸 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−33007 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月9日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−188510 |
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