| 【発明の名称】 |
超音波散乱媒体の三次元イメージング・システムおよび方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ウィリアム・トーマス・ハットフィールド
【氏名】ハーベイ・イー・クライン
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| 【要約】 |
【課題】被検体ボリューム中の超音波散乱媒体の三次元イメージング方法およびシステムを提供する。
【解決手段】超音波ビームを送信して、被検体ボリューム内の多数のサンプル・ボリュームから反射された超音波エコーを検出し、散乱媒体によって反射された超音波エコーから少なくとも部分的に導き出された、各々が多数のサンプル・ボリュームの内のそれぞれ1つのサンプル・ボリュームに対応している画素データを取得し、多数のサンプル・ボリュームの各々に対して前記取得された画素データをメモリ手段に記憶し、メモリ手段から、被検体ボリューム内の関心のあるボリュームに対応する一組の画素データを検索し、スペックルを低減するために該一組の画素データをフィルタリングし、該フィルタリングされた画素データの組を第1の像平面へ投影して、第1の投影像を表す投影データの組を形成し、該第1の投影像を表示モニタに表示させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検体ボリューム中の超音波散乱媒体の三次元イメージング・システムにおいて、超音波ビームを送信して、被検体ボリューム内の多数のサンプル・ボリュームから反射された超音波エコーを検出する超音波トランスジューサ・アレイ、散乱媒体によって反射された超音波エコーから少なくとも部分的に導き出された画素データを取得する取得手段であって、各々の画素データが前記多数のサンプル・ボリュームの内のそれぞれ1つのサンプル・ボリュームに対応している取得手段、前記多数のサンプル・ボリュームの各々に対して前記取得された画素データを記憶するメモリ手段、前記メモリ手段から、前記被検体ボリューム内の関心のあるボリュームに対応する一組の画素データを検索する手段、スペックルを低減するために、該一組の画素データをフィルタリングする手段、前記フィルタリングされた画素データの組を第1の像平面へ投影して、第1の投影像を表す投影データの組を形成する手段、表示モニタ、および前記第1の投影像を前記表示モニタに表示させる手段、を含んでいることを特徴とする三次元イメージング・システム。 【請求項2】 前記フィルタリング手段が、n≧2として、n×nカーネルを持つコンボリューション・フィルタである請求項1記載のシステム。 【請求項3】 n=3である請求項2記載のシステム。 【請求項4】 前記カーネルが次の重み付け係数:111 141 111を持つ請求項3記載のシステム。 【請求項5】 前記画素データが強度データを有する請求項1記載のシステム。 【請求項6】 前記画素データが流れ速度データを有する請求項1記載のシステム。 【請求項7】 前記画素データが流れパワー・データを有する請求項1記載のシステム。 【請求項8】 更に、前記前記フィルタリングされた画素データの組を、前記第1の像平面に対して回転されている第2の像平面に投影して、第2の投影像を表す投影データの組を形成する手段、および前記第2の投影像を前記表示モニタに表示させる手段を含んでいる請求項1記載のシステム。 【請求項9】 前記フィルタリング手段がメジアン・フィルタである請求項1記載のシステム。 【請求項10】 前記フィルタリング手段がエッジ保存フィルタである請求項1記載のシステム。 【請求項11】 被検体ボリューム中の超音波散乱媒体の三次元イメージング・システムにおいて、超音波ビームを送信して、被検体ボリュームと交差する走査平面内にある多数のサンプル・ボリュームから反射された超音波エコーを検出する超音波トランスジューサ・アレイ、散乱媒体によって反射された超音波エコーから少なくとも部分的に導き出された画素データを取得する取得手段であって、各々の画素データが前記走査平面内にある前記多数のサンプル・ボリュームの内のそれぞれ1つのサンプル・ボリュームに対応している取得手段、多数の相次ぐ走査平面の各々に対して1フレームの画素データを実時間で記憶するフレーム・メモリ手段、前記フレーム・メモリ手段から相次いで出力される画素データの多数のフレームを記憶するシネ・メモリ手段、前記シネ・メモリ手段から、前記被検体ボリューム内の関心のあるボリュームに対応する一組の画素データを検索する手段、スペックルを低減するために、該一組の画素データをフィルタリングする手段、前記画素データの組の多数の像平面へのそれぞれの投影を表す、対応する多数のサブセットのフィルタリングされ投影された画素データを作成する手段、前記多数のサブセットのフィルタリングされ投影された画素データを前記シネ・メモリに記憶させる手段、前記多数の像平面の内の1つを選択する手段、表示モニタ、および前記選択された像平面に対応する前記サブセットのフィルタリングされ投影された画素データを表示させる手段、を含んでいることを特徴とする三次元イメージング・システム。 【請求項12】 前記フィルタリング手段が、n≧2として、n×nカーネルを持つコンボリューション・フィルタである請求項11記載のシステム。 【請求項13】 n=3である請求項12記載のシステム。 【請求項14】 前記カーネルが重み付け係数:111 141 111を持つ請求項13記載のシステム。 【請求項15】 前記フィルタリング手段がメジアン・フィルタである請求項11記載のシステム。 【請求項16】 前記フィルタリング手段がエッジ保存フィルタである請求項11記載のシステム。 【請求項17】 被検体ボリューム中の超音波散乱媒体の三次元イメージング方法において、被検体ボリュームと交差する走査平面内に超音波ビームを送信するステップ、前記走査平面内にある多数のサンプル・ボリュームから反射された超音波エコーを検出するステップ、前記被検体ボリュームにわたって前記走査平面を走査するステップ、散乱媒体によって反射された超音波エコーから少なくとも部分的に導き出された画素データを取得するステップであって、各々の画素データが前記多数のサンプル・ボリュームの内のそれぞれ1つのサンプル・ボリュームに対応しているステップ、前記多数のサンプル・ボリュームの各々に対して前記取得された画素データを記憶するステップ、前記記憶された画素データから、前記被検体ボリューム内の関心のあるボリュームに対応する一組の画素データを検索するステップ、スペックルを低減するために、該一組の画素データをフィルタリングするステップ、前記フィルタリングされた画素データの組を、前記走査平面ではない第1の像平面へ投影して、第1の投影像を表す投影データの組を形成するステップ、および前記第1の投影像を表示するステップ、を含んでいることを特徴とする三次元イメージング方法。 【請求項18】 前記フィルタリングするステップが、n≧2として、n×nカーネルを持つコンボリューション・フィルタにより前記画素データの組を処理する請求項17記載の方法。 【請求項19】 n=3である請求項18記載の方法。。 【請求項20】 前記カーネルが重み付け係数:111 141 111を持つ請求項18記載のシステム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の分野】本発明は、一般的には、医学診断のための人体の解剖学的構造の超音波イメージングに関するものである。特に、本発明は、人体の血管から反射された超音波エコーの強度を検出することによって血管の三次元イメージングを行う方法および装置に関するものである。 【0002】 【発明の背景】診断用超音波イメージングの最も普通のモードには、(内部の物理的構造を映像化するために使用される)BおよびMモード、並びに(血管における様な流れ特性を映像化するために主に使用される)ドップラーおよびカラー流れモードがある。通常のBモード・イメージングにおいては、超音波スキャナによって、画素の輝度がエコー信号の強度に基づいて定められる像が作成される。カラー流れモードは、典型的にはトランスジューサへ向かう又はトランスジューサから離れる向きの流体の流れの速度を検出するために使用され、また本質的にはドップラー・モードで使用されるのと同じ技術を利用する。ドップラー・モードが単一の選ばれたサンプル・ボリューム(sample volume)について速度対時間を表示するのに対して、カラー流れモードは数百の隣接したサンプル・ボリュームを同時に表示し、これらの全てはBモード像の上に置かれ且つ各々のサンプル・ボリュームの速度を表すようにカラー符号化される。 【0003】ドップラー効果を使用して心臓および血管内の血流を測定することは良く知られている。組織の黒白像を作成するのに反射波の振幅が用いられるのに対して、組織または血液からの後方散乱媒体の速度を測定するために後方散乱された波の周波数シフトを使用することが出来る。後方散乱された周波数の変化すなわちシフトは、血液がトランスジューサへ向かって流れているとき増加し、また血液がトランスジューサから離れるように流れているときは減少する。カラー流れ像は、血液のような移動する媒体の速度のカラー像を黒白の解剖学的像の上に重畳することによって作成される。各々の画素における流れの測定速度がその色を決定する。 【0004】速度データの周りにBモードの解剖学的構造データを表示する利点は、速度データが不透明な背景とともに表示されるときよりも多くの有用な情報が使用者に提供されることである。また、使用者が速度機能をターンオフすることなく走査すべき解剖学的構造を見いだすことが容易になる。本発明は、4つの主要なサブシステム(図1参照)、すなわちビーム形成装置2、処理装置4、走査変換器/表示制御器6および主制御器8で構成されている超音波イメージング・システムに用いられる。システムの制御は主制御器8に集中しており、主制御器はオペレータ・インターフェース(図示していない)を介してオペレータ入力を受け入れて、種々のサブシステムを制御する。主制御器はまたシステム・タイミングおよび制御信号を発生し、これらの信号がシステム制御母線10および走査制御母線(図示していない)を介して分配される。 【0005】主データ路が、トランスジューサからビーム形成装置へのディジタル化されたRF入力で始まる。ビーム形成装置は、2つの加算されたディジタル・ベースバンド受信ビームを出力する。ベースバンド・データはBモード処理装置4Aおよびカラー流れ処理装置4Bに入力され、そこで取得モードに従って処理されて、走査変換器/表示処理装置6へ処理済み音響ベクトル(ビーム)データとして出力される。走査変換器/表示処理装置6がこの処理済み音響データを受け取って、ラスタ走査フォーマットの像に対するビデオ表示信号をカラー表示モニタ12へ出力する。走査変換器/表示処理装置6は、主制御器8と協働して、表示用の多数の像、表示の注釈、グラフィック・オーバーレイ、並びにシネ(cine;動画)ループおよび記録された時間線データのリプレイ(再生)をフォーマッティングする。 【0006】Bモード処理装置4Aは、ビーム形成装置からのベースバンド・データを対数圧縮した信号包絡線へ変換する。B機能は、信号の包絡線の時間変化振幅を、各画素に対して8ビットの出力を使用してグレースケールで映像化する。ベースバンド信号の包絡線は、ベースバンド・データが表すベクトルの大きさである。血管や心室などの内部から反射された音波の周波数は血球の速度に比例してシフトすなわち偏移する。血球がトランスジューサへ向かって動いている場合は正に偏移し、また血球がトランスジューサから離れる向きに動いている場合は負に偏移する。カラー流れ(CF)処理装置4Bは、イメージング平面内における血液の速度の実時間二次元像を作成するために使用される。血液の速度は、特定のレンジ・ゲートにおいてファイアリング(firing)相互の間での位相シフト(移相)を測定することによって計算される。像内の1つのレンジ・ゲートでドップラー・スペクトルを測定する代わりに、各々のベクトルに沿った多数のレンジ・ゲートおよび多数のベクトル位置から平均血液速度が計算され、この情報から二次元像が作成される。更に詳しく述べると、カラー流れ処理装置は、(8ビットの)速度信号、(4ビットの)分散(乱れ)信号および(8ビットの)パワー信号を発生する。オペレータが、速度および分散またはパワーを走査変換器6へ出力するかどうか選択する。出力信号が、ビデオ処理装置22内に含まれているクロミナンス制御ルックアップ・テーブルに入力される。ルックアップ・テーブル内の各々のアドレスは24ビットを記憶する。作成される像中の各々の画素に対して、8ビットが赤の強度を制御し、8ビットが緑の強度を制御し、8ビットが青の強度を制御する。これらのビット・パターンは、流れの速度の方向または大きさが変わったときに各々の位置の画素の色が変わるように予め選定されている。例えば、トランスジューサへ向かう流れは赤で示され、トランスジューサから離れる向きの流れは青で示される。流れが速くなると、色はより明るくなる。 【0007】走査変換器/表示制御器6のBモード音響線メモリ14Aおよびカラー音響線メモリ14Bが、処理装置4Aおよび4Bからの処理済みディジタル・データをそれぞれ受け取って、Bモード・データおよびカラー流れデータを、極座標(R−θ)セクター・フォーマットまたはデカルト座標線形配列から、適切にスケーリングしたデカルト座標表示画素データへ座標変換する。この画素データはX−Y表示メモリ18に記憶される。Bモードでは、強度データがX−Y表示メモリ18に記憶され、各々のアドレスに3つの8ビット強度画素が記憶される。カラー流れモードでは、データはメモリに次のように記憶される。すなわち強度データ(8ビット)、速度またはパワー・データ(8ビット)および乱れデータ(4ビット)が記憶される。カラー流れまたはBモード・データの多数の相次ぐフレームが、先入れ先出し形式でシネ・メモリ24に記憶される。シネ・メモリは、背後で動作していて、使用者に実時間で表示される像データを捕獲するサーキュラー像バッファに類似するものである。使用者がシステムを停止(freeze)したとき、使用者はシネ・メモリに前に捕獲された像データを見ることが出来る。表示された像上にグラフィック・オバーレイを作成するためのグラフィック・データが、時間線/グラフィック処理装置及び表示メモリ20において作成されて記憶される。ビデオ処理装置22が、グラフィック・データと像データと時間線データとの間でマルチプレクシングを行って、ビデオ表示モニタ12上にラスタ走査形式で表示させる最終的なビデオ出力を作成する。更に、ビデオ処理装置は様々なグレースケールおよびカラー・マップを提供すると共に、グレースケールおよびカラー像を組み合わせる。 【0008】通常の超音波イメージング・システムは、Bモードまたはカラー流れモードの像をシネ・メモリ24に連続して収集する。シネ・メモリ24は、単一像検討および多重像ループ検討のための常駐ディジタル像記憶並びに様々な制御機能を行う。単一像シネ・リプレイの際に表示される関心のある領域は、像の取得の際に使用されたものである。シネ・メモリはまた、主制御器8を介してディジタル大容量記憶装置へ像を転送するためのバッファとして作用する。 【0009】通常の超音波スキャナは、画素の輝度がエコー反射の強度に基づいて定められた二次元Bモード像を作成する。カラー流れイメージングでは、動きが存在する場合、反射信号中のドップラー偏移が該動きの速度に比例する。例えば、動脈を流れる血液はドップラー偏移を生じる。このドップラー偏移は、流れの速度および方向を表すために異なるカラーを使用して表示することが出来る。典型的には、トランスジューサの方へ向かう流れが赤で表示され、またトランスジューサから離れる向きの流れが青で表示される。パワー・ドップラー・イメージングでは、反射されたドップラー信号に含まれるパワーが表示される。 【0010】二次元の超音波像は、観察者が走査している解剖学的構造を具体的に思い浮かべることが出来ないので、解釈するのがしばしば困難である。しかしながら、超音波プローブが関心のある領域にわたって掃引されて、二次元像を累積して三次元像を形成できれば、熟練した観察者および未熟な観察者が共に解剖学的構造を容易に思い浮かべることが出来る。典型的には、Bモード・データおよびカラー流れ速度またはパワー・データの三次元像は別々に表示される。しかし、速度またはパワー・データのみを表示したとき、観察者がイメージング対象の解剖学的構造を認識しないことが多々ある。そこで強度の投影とカラー流れ速度またはパワー・データの投影とを組み合わせることによって、解剖学的構造の認識を保持し、同時に速度またはパワーを映像化することが出来る。これにより、カラー流れイメージングによって表された血管分布像が腫瘍や嚢腫のような解剖学的構造の一部分とどのように関連しているかを、観察者が認識しうる。三次元超音波イメージングは、肝臓の血管の処置または開放手術の際に血管を視覚化するのに特に有用である。 【0011】超音波イメージングはスペックル(speckle)と呼ばれる固有の像アーティファクトを生じる。スペックルは多数の受信エコーの干渉パターンから生じる、像中に見いだされる斑点である。この斑点は、主に音響干渉パターン内の空白(null)によって引き起こされるが、像中の他の変態、例えばランダム電子ノイズによって生じることもある。音響的空白は、ダイナミック・レンジ一杯の超音波像を表示するために必要とされる対数圧縮によって強調される。これらの空白は、像中にブラック・ホールとして現れる。スペックル・ノイズおよびアーティファクトは、三次元超音波イメージングにおける許容可能な視角の範囲を制限する。 【0012】反射エコーの和を変えるパラメータがスペックル・パターンを変更するので、スペックル像アーティファクトを低減するために従来から多数の方法が存在する。このような従来の方法には、例えば、多重送信収束法、空間複合法、周波数複合法、および空間低域通過フィルタリング法がある。多重送信収束法、空間複合法および周波数複合法は、フレーム速度が低減するという問題が生じ、また空間低域通過フィルタリング法は分解能が低減するという問題が生じる。 【0013】 【発明の概要】本発明は、関心のあるボリュームからの取得されたデータを像平面に投影する前にスペックル・アーティファクト・データを低減することによって、超音波データの三次元イメージングを行う方法および装置である。装置は、Bモード像またはカラー流れ像を連続して又は外部のトリガ事象に応答して、すなわち多数のスライスに対してシネ・メモリ内に収集する超音波スキャナを有する。各々のスライスに対するそれぞれの関心のある領域からのデータが主制御器へ送られ、このようなデータは関心のあるボリュームを形成する。主制御器は、レイ・キャスティング(ray−casting)法を使用して、関心のあるボリューム内の画素データを複数の回転された像平面に反復的に投影するアルゴリズムを実行する。 【0014】本発明によれば、主制御器が、投影アルゴリズムを実行する前に、画素データ中に含まれているスペックルおよび/またはノイズをフィルタリングによって平滑化する。このフィルタリングは、関心のあるデータ・ボリュームを構成する二次元スライスから検索された各々の関心のある領域内の画素データに9点カーネルを適用することにより行われる。 【0015】本発明の好ましい実施態様では、画素データ中のスペックルを平滑化するためにコンボリューション・フィルタが使用される。具体的に述べると、シネ・メモリから読み出された各々の関心のある二次元領域が二次元でコンボリューション・フィルタリングされる。すなわち、画素データが水平および垂直の両方向においてフィルタリングされる。 【0016】像データのコンボリューション・フィルタリングを行うには、n≧2として、n×nの画素配列(アレイ)によって表される領域のような像の所望の領域を定め、n×n配列内の各々の画素をそれぞれの重み係数で重み付けし、次いで重み付けした画素を加算して、フィルタリングされた画素値を作成し、これをn×n配列内の1つの画素、例えば3×3配列内の中心の画素と置き換える。この代わりに、n×n×nカーネルを持つコンボリューション・フィルタを使用して、関心のあるボリュームをフィルタリングすることが出来る。コンボリューション・フィルタリングはディジタル・フィルタ技術によって実施することが出来る。この代わりに、メジアン・フィルタまたはエッジ保存フィルタを使用して、画素データをフィルタリングすることが出来る。 【0017】フィルタリングされた画素データは新しいデータ・ボリュームを形成し、これは像平面に投影される。スペックルおよびノイズを低減した投影像(すなわち、投影された像)は、シネ・メモリに別々のフレームとして記憶される。各々のフレームは最後の背景フレーム上に重畳される。これらの再構成されたフレームは、次いで、システム・オペレータによって選択的に表示される。像は、被検体ボリューム内の血管を明瞭に示す。シネ・モードで示されているとき、血管は回転し、深さの知覚が二次元スライスのイメージングにより達成されるものと比べてより大きく認識される。 【0018】 【好ましい実施態様の説明】図2を参照して説明すると、主制御器は中央処理装置(CPU)42およびランダム・アクセス・メモリ44を有する。CPU42はその中に読出し専用メモリ(ROM)を含み、該メモリは、取得した強度またはカラー流れデータのボリュームを、異なる角度で取った多数の三次元投影像に変換するのに使用されるルーチンを記憶している。CPU42は、システム制御母線10を介してX−Y表示メモリ18およびシネ・メモリ42を制御する。具体的に述べると、CPU42はX−Y表示メモリ18からビデオ処理装置22およびシネ・メモリ24へのデータの流れを制御すると共に、シネ・メモリ24からビデオ処理装置22およびCPU42自身へのデータの流れを制御する。超音波イメージング・システムがカラー流れモードで動作しているとき、被検体の多数の平行な走査またはスライスの内の1つを表す各フレームのカラー流れデータが、X−Y表示メモリ18に記憶されて、次のサイクルでビデオ処理装置22およびシネ・メモリ24へ伝送される。走査された被検体ボリュームを表す1スタック(stack)のフレームが、シネ・メモリ24内の一区分24Aに記憶される。初期化の際(図3のステップ26を参照)、CPU42はシネ・メモリの区分24Aから関心のある被検体ボリュームに対応するカラー流れデータのみを検索する。これは、関心のある被検体ボリュームに交差する走査によって取得された各々の記憶されたフレームから、関心のある領域内のカラー流れデータのみを検索することにより達成される。換言すれば、1スタックの相次ぐフレームの内の各々の1つのフレームからの関心のある領域に対応するカラー流れデータが、関心のあるソース・データ・ボリュームを形成する。 【0019】図3に示されているように、関心のある被検体ボリュームに対応する画素データ組内の強度データが、スペックル・ノイズを平滑化し且つアーティファクトを低減するために、投影の前にフィルタリングされる(ステップ28)。これにより、投影の際に、スペックル・ノイズに起因するデータの損失が防止される。例えば、血管は周囲の組織よりもエコー源性(echogenic)が小さい。従って、血管は最小の強度の投影を使用して映像化することが出来る。この代わりに、逆ビデオ/最小モードでは、強度データを逆転することにより、血管を暗くするのではなく明るくなるようにする。この場合、血管は最大の強度の投影を使用して映像化することが出来る。所望の画素データと対比して明るいスペックルである最大強度の選択を防止するために、フィルタを使用することにより、このような明るいスペックル強度を投影の前に除くことが出来る。本発明の好ましい実施態様によれば、シネ・メモリ24(図2参照)から検索された画素データが、111 141 111カーネルを持つ3×3コンボリューション・フィルタを使用してCPU42によってフィルタリングすることができる。すなわち、各々のスライスまたはフレームにおいて各々の3×3画素配列内の中心画素の強度データが、この中心画素の値の4倍の値に該画素を囲む8つの画素の値の和を加えた値に比例する強度値に置き換えられる。このようにフィルタリングされたソース・データ・ボリュームは、次いでメモリ44に記憶される(ステップ30)。同様に、コンボリューション・フィルタを使用することにより、最小強度投影の前に像中のブラック・ホールを除去することが出来る。 【0020】次に、CPU42は、ここに引用する米国特許第5,226,113号明細書に開示されているレイ・キャスティング・アルゴリズムを使用して、一連の変換を実行する。相次ぐ変換は、所定の角度範囲内、例えば+90°乃至−90°の範囲内で、所定の角度増分で、例えば10°の間隔で作られた最大の、最小の又は平均化された強度、速度またはパワーの投影を表す。しかしながら、角度増分は10°である必要はなく、また本発明が特定の角度範囲に制限されるものでもない。 【0021】本発明で使用されるレイ・キャスティング法によれば、サンプル50(図4参照)の立体的に表現された投影像が、超音波トランスジューサ・アレイを使用して被検体ボリュームを走査することによって、任意の視角から表示される、例えば、θが視線58の射影線(extension)58’がX−Y平面上に作る角度であり、φが視線58が射影線58’に対して作る角度であるとして、角度パラメータ(θ、φ)で表記される球面投影角から表示される。サンプル・ボリューム52は、一連の積み重なった隣接したスライスまたはシートOS1 、OS2 、・・・、OSk を作成するように走査され、各々のスライスは同じ数の被検体ボリューム要素(ボクセル)OVを含む。各々のボクセルはシートの平面(例えば、X−Y平面)内に矩形の輪郭を持つ。この輪郭が正方形になるように相補的な辺は等しい長さSであってよいが、シートの厚さTは一般にいずれの辺の長さにも等しくない。従って、第1の被検体スライスOS1 が第1の多数の被検体ボクセルOVi,j,1 を含み、ここでiおよびjはボクセルのそれぞれのX軸およびY軸の位置である。同様に、第2の被検体スライスOS2 が第2の多数の被検体ボクセルOVi,j,2 を含む。一般的に、任意の被検体スライスOSk が多数の被検体ボクセルOVi,j,k を含む。ここで、kはそのボクセルのZ軸の位置である。 【0022】各々の被検体ボクセルOVi,j,k が分析されて、そのデータ値(強度、速度またはパワー)がデータ・ボリューム54の対応するデータ・ボクセルDVi,j,kに置かれる。データ・ボリュームDVi,j,k は、各々の被検体スライスOSk の厚さおよび各々の被検体ボクセルの面寸法(X−Y平面におけるボクセルの大きさ)が一般に同じでなくても、簡単な立方i,j,k格子である。すなわち、被検体ボリュームは各々のボクセルに対して異なるX、YおよびZ寸法を持っていてよいばかりではなく、任意の次元におけるボクセルの総数が同じである必要もない。例えば、典型的な超音波三次元走査では、各々のスライスが256×256行列のボクセルを持つ、128個のスライスを得ることが出来る。 【0023】CPU42によって用いられる公知の技術に従って、各々のデータ・ボクセルDVi,j,k 内の格子点から像平面56へのレイ・キャスティングすなわち射線の投射によって被検体50の像が投影される(図3のステップ34)。便宜のため、格子点は、例えばデータ・ボリュームの原点に最も近いデータ・ボクセルの頂点であってよい。投射された射線62は被検体ボリューム52をみる球面角度パラメータ(θ,φ)から変換された球面角度パラメータ(α,β)を持つ投影角でデータ・ボリューム54を出て行く。これらの2つの角度は、非立方体の被検体ボリューム52に対して立方体のデータ・ボリューム54を使用したことによる幾何学的歪みにより、同じではない。しかし、投射された射線62はバーX−バーY平面の射影線62’を持ち(ここで、バーXおよびバーYは、図示のようにXおよびYのそれぞれの頭に横棒を引いた記号を表す)、射影線62’はデータ・ボリュームのバーX軸に対して角度αを作り、また射線62はZ軸と角度βを作る。角度αおよびβは回転プロセス(以下に説明する)によって決定されて、(球面座標における操作を仮定すると)所望の視角(θ,φ)でサンプル・ボリューム52を見ることに対応する。各々の射線62はデータ・ボリュームのボクセル格子点から像平面へ向けて投射される。 【0024】全ての射線62は像平面のある部分に突き当たるが、考慮中の像平面画素60a内に入る射線のみが該像平面画素に対するデータに寄与することが出来る。従って、被検体ボリューム52の一部分を選び且つこの選ばれた被検体ボリュームを見る視角(θ,φ)を選択すると、データ・ボリュームの対応する部分の各ボクセル内のデータ値が、像平面56へある角度(α,β)で投影される(被検体ボリュームに対して歪んだデータ・ボリュームを見ることに対応する)。従って、第1のボクセル(例えば、DVi,1,k )内のデータ値が、選ばれた角度θおよびφに従って、射線62aに沿って逆投影される。この射線62aは画素60a内の衝突位置64で像平面56に突き当たる。これはこの画素に突き当たる最初の射線であるので、入射データの強度、速度またはパワー値が所望の画素60aに帰する(記憶される)。データ・ボリューム内の次の第2のボクセル(例えば、DVi,2,k )はそのボクセルの格子点から同じ角度(α,β)で投射される射線62bが関係し、それは像平面56に衝突位置64bで突き当たる。衝突位置64bが所望の画素60a内にあると仮定すると、第2の投影された値が現在記憶されている第1の値と(最大画素投影のために)比較され、そのうちの大きい方の値が画素60aに対して記憶される。ここで、平均値投影の場合には、現在の投影されているデータ・ボクセルの値が、その投影の射線の突き当たる像平面の画素に既に記憶されている和の値に加算され、次いでその結果の和が最終的にその画素に突き当たるこのような射線の計数値で割算されることが理解されよう。選択されたデータ・ボリューム内の各々のボクセルが逐次的にエントリされて像平面56に投影されるとき、あるデータ・ボリューム・ボクセル(例えば、DVi,3,k )はその関連する射線62pに沿って投影されるが、所望の画素60a内に突き当たらず、従ってそのデータ値(例えば、強度)が画素60aに対して現在記憶されているデータ値と比較されない。特定の三次元の視角(θ,φ)におけるデータのその投影に対して、画素画素60aに対する最大データ値がそのとき確立される。しかし、射線62pが事実上、別の像平面画素(例えば、画素画素60b)内にある衝突位置64pを持ち、その画素に記憶されているデータ値と比較されて、比較後の大きい方の値がその画素に対する記憶装置に戻される。全てのデータ値は、新しい投影が取られるときにゼロにリセットされる。従って、像平面画素の各々は像投影手順の開始時にリセットされ、(選択された被検体ボリューム52の部分によって設定されるような、全空間または選択された部分内の)データ・ボリューム・ボクセルの全ては個別に且つ逐次的に走査される。各々データ・ボクセルDV内のデータ値は、その1つの画素60内で像平面56に突き当たる関連の射線62により投影される。各々の画素内の最大値は射線投射されたデータ・ボリューム・ボクセルの現在値との間で比較されて、その内の大きい方の値が決定される。この大きい方の値は、次いで、最大値像の一部分として記憶される。実際には、最大画素投影の場合、新しく投射されたデータ・ボクセル値が、新しく投射された射線が突き当たる像平面画素に対して既に記憶されているデータ値よりも大きいときだけ、記憶された最大値が変更される。 【0025】上記の技術の別の面によれば、データ投影がスケーリングされ(図3のステップ36)、被検体ボリュームと像平面との間の非等方性が、逆投影の完了後の一組の計算だけによって除かれる。ここで図5を参照して説明すると、被検体ボリュームが実際のボリューム(容積)であるのに対して、データ・ボリュームが抽象的な概念であるので、第1の平面において、任意の視方向66が被検体ボリューム52およびデータ・ボリューム54の両方に対して位置決めされる角度ψよりも異なる角度γで立方体のデータ・ボリューム格子54を表すことに起因するデータ投影の歪みの量を決定することが必要である。各々のボクセルの見かけの寸法は、有効な立て方向の角度(仰角)ψおよびγが変わるにつれて変わろうとする。アスペクト比A(被検体ボリューム52内の実際のスライスの厚さTと同じ被検体ボリューム52内の実際の画素の大きさSとの比として定義される)が1でない(すなわち、被検体ボクセルがデータ・ボリューム54におけるように立方体のボクセルではないとき、1より大きいか又は小さい)場合、立て方向の角度ψおよびγが異なり、データ・ボリューム内の有効な立て方向角度ψが、被検体ボリューム内の実際の立て方向角度γとは異なる。データは、次式で得られる被検体の立て方向角度に従って回転される。 【0026】Ψ=tan-1[(1/A)tan(γ)] その後、投影されたデータは、(回転が水平軸の周りになされた場合)被検体ボリューム内で正しい高さを持つように、全ての投影されたデータの高さに立て方向スケーリング係数を乗算することによって、スケーリングすることが出来る。古い投影像の高さHを有効なスケーリング係数ES により補正することが出来る。ここで、ES =[(Acosγ)2+sin2γ]1/2であり、新しい高さH’はH’=H・ES である。上記と同じことが、回転が垂直軸の周りになされるときの幅について当てはまる。 【0027】上記の関係を利用して、データ・ボリュームの角度(α,β)を回転すると角度(θ,φ)になり、歪みが1つの軸に沿っているだけであるので、角度θは角度αに等しい。3×3回転マトリクス[M]の要素を決定することができ、2つの関係する回転角度が与えられていると、これらの関係を使用してデータ・ボリュームから像平面への変換が決定される。 【0028】X’=M1X+M2Y+M3Z+XOY’=M4X+M5Y+M6Z+YOここで、M1−M6は回転マトリクスの最初の2行(すなわち、M1=−sinθ、M2=cosθsinψ、M3=0、M4=−cosθsinψ2、M5=−sinθsinψ、M6=cosψ)であり、X’およびY’は投影された点の像平面上の位置であり、XOおよびYOは像平面XおよびYのオフセット(それぞれXおよびY最低値点を基準としている)であって、そこから像平面の選択された部分が始まるオフセットである。データが像平面56上に投影された後、等方性でない被検体ボクセルの効果を補正するために像がスケーリングされる。回転マトリクスの係数M1−M6を投影(所与のθおよびφ)の始めに予め計算して(図3のステップ32)、全ての回転の計算のために使用することが出来ることが理解されよう。図6は、主制御器8(または別の専用の処理装置)内に設けられている上述のレイ・キャスティング法を実行する手段を示す。このような手段は、シネ・メモリ24からデータ入力70aに受け取ったスライス・データを記憶するための三次元データ・メモリ手段70を有する。各々の被検体ボクセルに関するデータが、CPU74からボクセル・アドレス入力70bに受け取ったボクセル・アドレス入力情報に応答して、そのボクセルのアドレスに記憶される。三次元データ・メモリ手段70が満たされたとき(被検体ボリューム52からデータ・ボリューム54への全ての要求されたデータの転送に対応する)、関心のある被検体ボリューム部分が選択されて、そのX、YおよびZ方向における開始コーナーおよび範囲を設定するデータがCPU74からアドレス作成手段72の入力72aへ送られる。アドレス作成手段72は、アドレス出力72bに、選択された被検体ボリューム内の各々のボクセルのX,Y,Zアドレスを逐次的に供給する。出力72bは三次元データ・メモリ手段70の出力データ・アドレス入力70cに接続されていて、その1つのボクセルに対する記憶された強度データがアドレスされて三次元データ・メモリ手段の出力70dから出力されるようにする。ボクセルのX,Y,Zアドレスはまた逐次的に回転パラメータ計算手段76の第1の入力76aにも供給される。回転パラメータ計算手段76は、CPU74を介して角度(α,β)情報を、計算されたマトリクス要素M1−M6値として受け取って、出力76cに、選択された視角(θ,φ)で見たときの被検体のX,Y,Z画素に対応する像平面画素のアドレスX’,Y’を供給する。視角(θ,φ)情報はシステムに入力されて、CPU74によって処理される。その結果は視方向マトリクス手段78の入力78bおよび78cに入力されて、その出力78aから回転パラメータ計算手段76へマトリクス要素M1−M6が供給される。像平面画素のアドレスX’,Y’は、像平面メモリ手段80として作用するフレーム・バッファのアドレス入力80aに現れる。同時に、データ・ボリュームから像平面に投影された強度データが、三次元データ・メモリ手段の出力70dから像平面メモリ手段の新データ入力80bに現れる。このデータはまた、データ比較手段82の新データ入力82aにも現れる。入力80aのそのアドレスに対して像平面メモリ手段80に前に記憶されていた強度データが旧データ出力80cに現れ、従ってデータ比較手段の旧データ入力82bに現れる。入力82aおよび82bのそれぞれの新データおよび旧データがデータ比較手段82内で比較され、入力82aの新データが入力82bの旧データよりも大きい場合は、出力82cが選定された論理状態(例えば、高論理レベル)に作動される。出力82cは像平面メモリ手段80の置換制御データ入力80dに接続されている。これにより、置換制御データ入力80dが選定された論理レベルにある場合、入力80aによって制御されたアドレスに記憶されるデータが、入力80bの新データを受け入れるように変更される。従って、記憶されているデータは(CPU74からの)データ/制御ポート80eの信号等によって最初にリセットされ、そして新データが前に記憶された旧データよりも大きいという比較結果に応答して、各々の像平面画素位置X’,Y’に対して最大値のデータが記憶される。選択されたアドレスの全てがアドレス作成手段72によって逐次的に走査された後、像平面メモリ手段80に記憶されているデータがCPU74においてスケーリングされ、このスケーリングされたデータは表示、永久記憶または同様な目的のために像平面メモリ手段80から取り出すことが出来る。 【0029】本発明の別の面によれば、表示の前に、スケーリングされた像平面データが所望の輝度およびコントラスト範囲を達成するように写像(マッピング)される(図3のステップ38)。三次元再構成のベースとなるソース・フレームに対して関心のある領域を読み込みながら、所与の輝度を持つ画素の数についてのヒストグラムがオプションとして主制御器8において作成される。この代わりに、ヒストグラムは投影像を使用して形成することが出来る。同時に、最大画素強度が決定される。各々のビン(bin)内の画素が、全画素数の所与のパーセントに達するまで計数される。このビン数が画素閾値になる。次いで、意図した結果に応じて定めた画素閾値より大きい又は小さい所望の輝度およびコントラスト範囲に各々の画素値が写像されるように、マップが作成される。 【0030】本発明によれば、シネ・メモリ24内に記憶されている各々のスライス又はフレームからの関心のある領域内の画素がCPU42(図1参照)によってコンボリューション・フィルタリングされ、次いでメモリ44(図2参照)に記憶される。シネ・メモリに記憶されている関心のある領域の画素は、シネ・メモリから読み出して、相次ぐ画素として又は画素の配列としてコンボリューション・フィルタに供給することが出来る。CPU42内に設けられているコンボリューション・フィルタによって実行される演算は、図9を参照して後で説明する。 【0031】本発明による装置は、それぞれの多数の重み付け係数を受け取るための多数のタップを持つコンボリューション・フィルタを有する。この一組の重み付け係数はランダム・アクセス・メモリ44に記憶しておいて、CPU42によって該メモリから検索することが出来る。また、多数組の重み付け係数をメモり44内にルックアップ・テーブルとして記憶しておいて、システム・オペレータによる選択に応答して1組を検索するようにしてもよい。好ましい実施態様によれば、1組内の重み付け係数の数は9個であり、各々の重み付け係数は多ビット(例えば、8ビット)ディジタル数として表すことが出来る。9個の重み付け係数(W1乃至W9 )は3×3カーネルとして配列され、これはカーネルの中心点が各々のレンジ・ベクトルを(最初および最後のレンジ・ベクトルを除き且つ各ベクトルの最初および最後のデータ点を除いて)逐次的にステップ・ダウンされるように関心のある全画素領域にわたって効果的に動かされる。 【0032】例えば、図7を参照して説明すると、9点カーネル(図8参照)が最初の3つのベクトル、すなわちDV4,4,1 −DV4,1,1 、DV3,4,1 −DV3,1,1 およびDV2,4,1 −DV2,1,1 に対してレンジを下向きに動かされ、これにより画素データのこれらの最初の3つのベクトルは処理されて第1の新しいフィルタリングされたベクトルを形成し、このベクトルは別の位置に記憶される。第1のフィルタリング操作において、図7に示されている配列の左上のコーナー内の3×3の画素配列に重み付け係数が適用される。重み付け係数W1 が画素DV4,4,1 を重み付けするために使用され、重み付け係数W2 が画素DV3,4,1 を重み付けするために使用され、重み付け係数W3 が画素DV2,4,1 を重み付けするために使用され、重み付け係数W4 が画素DV4,3,1 を重み付けするために使用されるとうように適用される。コンボリューション・フィルタは、画素DV3,3,1 と置換される処理された(すなわち、フィルタリングされた)画素を作成する。このフィルタリングされた画素DV3,3,1FILは、次のように計算することが出来る。 【0033】 DV3,3,1FIL=DV4,4,1・W1 +DV3,4,1・W2 +DV2,4,1・W3 +DV4,3,1・W4 +DV3,3,1・W5 +DV2,3,1・W6 +DV4,2,1・W7 +DV3,2,1・W8 +DV2,2,1・W9 従って、コンボリューション・フィルタによって生じたフィルタリングされた画素は、処理される画素とその周囲の画素とを含む3×3の画素の和である。これらの画素の各々は、重み付け係数W1 −W9 のそれぞれの1つにより重み付けされている。次の段で、図8の9点カーネルが、図7の配列の左下のコーナーの3×3の画素配列に適用されて、DV3,2,1FILが求められる。この簡単な例では、画素DV3,3,1FILおよびDV3,2,1FILは第1の新しいフィルタリングされたベクトルを形成する。縦の一列の画素が5個より多い場合、このプロセスは列の末端から二番目の画素がフィルタリングされるまで繰り返される。その後、画素データの第2(DV3,4,1 −DV3,1,1 )、第3(DV2,4,1 −DV2,1,1 )および第4(DV1,4,1 −DV1,1,1 )の隣接するベクトルが処理されて、第2の新しいフィルタリングされたベクトルが形成され、これは第1の新しいフィルタリングされたベクトルの隣に記憶される。このプロセスは、新しいフィルタリングされた画素の像を形成する新しい一組のフィルタリングされたベクトルが取得されて、新しい位置に記憶されるまで、繰り返される。 【0034】ソース・データが強度データおよび速度またはパワー・ドップラー・データを有している場合は、上記のコンボリューション・フィルタ操作は各々の成分に対して別々に実施することが出来る。本発明の好ましい実施態様によれば、重み付け係数W5 =4であり、他の8個の重み付け係数は1に等しい。このようなコンボリューション・フィルタは図9に示されるように構成することが出来るが、ディジタル・フィルタに関する当業者には他の構成を使用し得ることが理解されよう。 【0035】図9を参照すると、コンボリューション・フィルタが多数の画素遅延素子86a−86i、多数の乗算器88a−88iおよび多数の加算器90a−90iを有するものとして表されている。画素遅延素子はシフトレジスタを構成するように接続されていて、各々の遅延素子はメモリ44から画素を読み出す速度に等しい周期の間、画素値を記憶(格納)するようになっている。画素遅延素子86a−86cは1つのシフトレジスタを構成するように接続され、画素遅延素子86d−86fは別の1つのシフトレジスタを構成するように接続され、画素遅延素子86g−86iは更に別の1つのシフトレジスタを構成するように接続されている。これらのシフトレジスタは、乗算器88a−88iに対して3×3の画素配列を提供するように使用される。 【0036】画素遅延素子86a−86cから成るシフトレジスタは、メモリ44から直接に相次ぐ画素を受け取るように接続されている。画素遅延素子86d−86fから成るシフトレジスタは、メモリ44から読み出された相次ぐ画素をライン・メモリ92を介して受け取るように接続されている。ライン・メモリ92は、メモリ44から供給された画素に、1つの水平線の期間に等しい遅延を与える。また、画素遅延素子86g−86iから成るシフトレジスタは、ライン・メモリ92に縦続接続されたライン・メモリ94に接続されている。ライン・メモリ94は、ライン・メモリ92によって既に遅延されている画素に、1つの水平線の期間に等しい遅延を与える。従って、ライン・メモリ92および94は、1つの水平線内の画素が同じ縦の列内にあるが2つ先行する線内にある画素と時間的に一致するようにする。例えば、図7を参照して説明すると、画素DV3,2,1 がメモり44から供給されるとき、画素DV3,3,1 がライン・メモリ92の出力に供給され、且つ画素DV3,4,1 がライン・メモリ94の出力に供給される。 【0037】乗算器88aが重み付け係数W1 と遅延素子86aの出力の画素データ値とを受け取って、これらの入力の積を形成する。同様に、乗算器88bが重み付け係数W2 と遅延素子86bの出力の画素データ値とを受け取って、これらの入力の積を形成する。このようにして、処理している3×3の配列を構成する9個の画素データ値と9個の重み付け係数とを使用することにより、9個の積が作られる。これらの9個の積は加算器90a−90hによって加算されて、新しいフィルタリングされた画素データ値を形成する。このコンボリューション・フィルタは、画素データの新しいフィルタリングされたフレームが取得されるまで連続的に動作する。 【0038】本発明はコンボリューション・フィルタリングを使用することに制限されない。代わりに、メジアン(median)フィルタまたはエッジ保存フィルタを使用して、画素データをフィルタリングしてもよい。上記の投影法は、シネ・メモリから検索された関心のあるデータ・ボリュームに対して、Bモード強度データに、或いはカラー流れ速度またはパワー・データに適用することが出来る。投影像内の各々の画素は、所与の像平面上への投影によって導き出された、変換された強度データおよび変換された速度またはパワー・データを含む。更に、シネ・メモリがオペレータによって停止されたときに、CPU42はオプションとしてシネ・メモリ24の区分24B内の多数の相次ぐアドレスにX−Yメモリ18からの最後のフレームを記憶させる。第1の投影視角にたいする投影像データがシネ・メモリの区分24B内の第1のアドレスに書き込まれ、これにより関心のある領域内の投影像データが背景のフレーム上に重畳される。このプロセスは、全ての投影像がシネ・メモリの区分24B内に記憶されるまで、各々の角度増分に対して繰り返される。各々の投影像フレームは、変換されたデータを含む関心のある領域で構成され、オプションとして関心のある領域を囲んでいて、関心のある領域の変換されたデータによってオーバーライト(上書き)されない背景フレーム・データより成る背景周辺部を含む。背景の像は、各々の表示された投影がどの場所から見たものであるかを一層明確にする。そこで、オペレータは投影像の内の任意の1つを表示のために選択することが出来る。更に、一連の投影像を表示モニタ上にリプレイ(再生)して、被検体ボリュームをあたかも観察者の前で回転しているかのように表示することが出来る。 【0039】本発明の好ましい実施態様では、超音波イメージング・システムは複数の異なる投影モードを有する。例えば、投影は最大または最小値の画素を含んでいてよい。或いは、画素データを逆転して、その最大値を像平面に投影するような、血管のイメージングに有用なモードを選択してもよい。更に別のモードでは、面の表現を行うようにレイ・キャスティング法を用いてもよい。 【0040】上記の好ましい実施態様は例示の目的で開示された。超音波イメージングまたはコンピュータ・グラフィックスの分野における当業者には種々の変更および変形を容易になし得よう。このような全ての変更および変形は特許請求の範囲に包含されるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390041542 【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月6日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】生沼 徳二
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| 【公開番号】 |
特開平11−28211 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−123446 |
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