| 【発明の名称】 |
超音波診断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 満
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| 【要約】 |
【課題】Mモード像および1次元ドプラ像の視認性を向上することが可能な超音波装置を提供する。
【解決手段】超音波を送波および受波する超音波探触子と、該超音波振動子が受波した超音波信号を各々デジタル信号に変換する変換手段と、該変換手段の出力値を格納する受波データ格納手段と、該受波データ格納手段に格納される受波データを表示のスクロール速度に応じて所定の順番で読み出して出力する出力制御手段と、該出力信号に基づいた超音波画像を表示する表示手段とを有する超音波装置であって、前記出力制御手段は、前記受波データ毎の相関値を計算する相関値演算手段と、該相関値を格納する相関値格納手段とを具備し、表示のスクロール速度に応じて、前記出力制御手段は相関値格納手段に格納する相関値を出力値として前記表示手段に出力する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 超音波を送波および受波する超音波探触子と、該超音波振動子が受波した超音波信号を各々デジタル信号に変換する変換手段と、該変換手段の出力値を格納する受波データ格納手段と、該受波データ格納手段に格納される受波データを表示のスクロール速度に応じて所定の順番で読み出して出力する出力制御手段と、該出力信号に基づいた超音波画像を表示する表示手段とを有する超音波装置であって、前記出力制御手段は、前記受波データ毎の相関値を計算する相関値演算手段と、該相関値を格納する相関値格納手段とを具備し、表示のスクロール速度に応じて、前記出力制御手段は相関値格納手段に格納する相関値を出力値として前記表示手段に出力することを特徴とする超音波装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、超音波装置に関し、特に、超音波を被検体内に送波し、診断部位から反射されるエコー信号を受波して生成するMモード像および1次元ドプラ像の画質の向上に有効な技術に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の超音波装置におけるMモード像の計測では、探触子で受波した超音波信号(以下、エコー信号と記す)を超音波送受波制御回路で処理し、該超音波送受波制御回路で処理したエコー信号いわゆるUSビデオ信号をディジタルスキャンコンバータでディジタル信号化して内部の画像メモリに画像データとして書き込む。次に、該ディジタルスキャンコンバータは、検者が予め指示したMモード像のスクロール速度で画像メモリに書き込んだ画像データを読み出し、該読み出した画像データを表示用のアナログ信号(TVビデオ信号)に変換した後、該アナログ信号を表示装置に出力し、表示していた。 【0003】このとき、従来の超音波装置では、Mモード像を表示する際に、表示装置におけるMモード像の時間軸方向の1画素と、エコー信号の1ビーム分から得られるエコー信号とが一対一となるように設定されていた。 【0004】また、1次元ドプラ像を表示することが可能な超音波装置である、いわゆる、ドプラ血流計測装置においても、前述するMモード像の表示と同じように、サンプリング周期あるいはエコー信号の1ビーム分(測定部位に対する送波信号)から得られるドプラを検出した出力信号と、表示装置における1次元ドプラ像の時間軸方向の1画素とが一対一となるように設定されていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。従来の超音波装置において、たとえば、Mモード像により心臓の弁の動作を観察する場合等のように、被検体の個人差によって表示波形のスクロール速度を変化させ、当該被検体に最適となるスクロール速度で計測を行っていた。 【0006】しかしながら、従来の超音波装置では、前述するように、Mモード像の時間軸方向の1画素と、エコー信号の1ビーム分から得られるエコー信号とが一対一となるように設定されているので、スクロール速度を変化させ、スクロール速度がエコー信号の1ビーム分から得られるエコー信号よりも遅くなるように設定した場合には、ディジタルスキャンコンバータは、画像メモリから画像データを読み出す際に、1データおき以上の間隔で当該画像データ読み出すことにより、スクロール速度を遅くしていた。 【0007】しかしながら、画像データの読み出し間隔を所定数個のデータおきにした場合、表示装置に表示されるMモード像は、前後でのつながりのないとびとびの像となってしまうので、Mモード像の視認性が低下してしまうという問題があった。また、視認性が低下するので、診断効率が低下してしまうという問題があった。また、ドプラ血流計測装置においても、前述する問題と同一の問題があった。 【0008】本発明の目的は、Mモード像および1次元ドプラ像の視認性を向上することが可能な超音波装置を提供することにある。本発明の他の目的は、検者の診断効率を向上することが可能な超音波装置を提供することにある。本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。 【0009】 【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。 【0010】超音波を送波および受波する超音波探触子と、該超音波振動子が受波した超音波信号を各々デジタル信号に変換する変換手段と、該変換手段の出力値を格納する受波データ格納手段と、該受波データ格納手段に格納される受波データを表示のスクロール速度に応じて所定の順番で読み出して出力する出力制御手段と、該出力信号に基づいた超音波画像を表示する表示手段とを有する超音波装置であって、前記出力制御手段は、前記受波データ毎の相関値を計算する相関値演算手段と、該相関値を格納する相関値格納手段とを具備し、表示のスクロール速度に応じて、前記出力制御手段は相関値格納手段に格納する相関値を出力値として前記表示手段に出力する。 【0011】前述した手段によれば、たとえば、超音波の計測スピードが表示時のスクロール速度よりも遅い場合には、相関値演算手段が、計算した計測値と該計測値との相関値を計算し、出力制御手段が相関値格納手段から相関値を読み出して、表示用の出力値として表示手段に出力することにより、表示手段に表示される計測データの連続性を保つことができるので、Mモード像および1次元ドプラ像の視認性を向上することが可能となる。したがって、検者の診断効率を向上することが可能となる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。 【0013】図1は本発明の一実施の形態の超音波装置の概略構成を示すブロック図であり、1は探触子(超音波探触子)、2は超音波送受制御回路、3はディジタルスキャンコンバータ、4は表示装置(表示手段)を示す。図1において、探触子1は、図示しない被検体に超音波を送受波する周知の超音波探触子であり、たとえば、セクタ(フェーズドアレイ)電子走査方式の探触子である。 【0014】超音波送受波制御回路2は、探触子1を制御して超音波を送受波させると共に、探触子1で受波した超音波(以下、エコー信号と記す)を処理する周知の超音波送受波制御回路であり、処理後のエコー信号をディジタルスキャンコンバータ3に出力する。該超音波送受波制御回路2は、たとえば、超音波装置の全体の動作を制御する制御回路、送波のためのパルス電圧を発生し探触子1に印加する送波器、探触子1が受波し電気信号に変換したエコー信号を増幅する増幅器、該増幅器で増幅した信号を検波する検波器、および、検波器の出力信号を増幅するためのビデオ増幅器等から構成される。 【0015】ディジタルスキャンコンバータ3は、超音波送受波制御回路2の出力信号をデジタル信号(エコーデータ)に変換した後、二次元断層像を表示するために必要となる情報として並べ替えると共に、Mモード像の表示に必要となる検者が指定した位置の超音波ビームの深さ方向のエコーデータを収集する。また、このディジタルスキャンコンバータ3は、予め設定された速度で並べ替えた情報を表示装置4に出力すると共に、検者の指示したスクロール速度で深さ方向のエコーデータを表示装置4に出力することも可能である。なお、ディジタルスキャンコンバータ3における深さ方向のエコーデータの収集および出力については、後に詳述する。 【0016】表示装置4は周知の表示装置であり、ディジタルスキャンコンバータ3から出力されるビデオ信号に基づいて、たとえば、被検体の超音波断層像(Bモード像)およびMモード像を表示する。 【0017】次に、図1に基づいて、本実施の形態の超音波装置の動作を説明すると、まず、図示しない検者の指示に基づいて、超音波送受波制御回路2が探触子1の図示しない各振動子を駆動するためのパルス電圧を印加する。探触子1からは、各振動子に印加されたパルス電圧の印加時間の差によって決まる方向に超音波ビームが送波される。被検体の体内で反射した反射波は、探触子1の各振動子で電気信号に変換された後、エコー信号として超音波送受波制御回路2に入力する。超音波送受波制御回路2では、この各振動子のエコー信号に所定量の遅延を与えることによって、エコー信号を集束させた後、各エコー信号を加算して1つのエコー信号とする。 【0018】この後、超音波送受波制御回路2は、該エコー信号を図示しない増幅器で増幅し、次に、該増幅したエコー信号を図示しない検波器で検波した後、ビデオ増幅器で検波後のエコー信号を増幅し、その信号をディジタルスキャンコンバータ3に出力する。 【0019】ディジタルスキャンコンバータ3では、まず、入力信号を周知のA/D変換器でディジタル信号(エコーデータ)に変換した後、該エコーデータを格納する。次に、ディジタルスキャンコンバータ3は、二次元断層像を表示するために必要となる情報への並べ替え、あるいは/および、Mモード像の表示に必要となる超音波ビームの深さ方向のエコーデータの収集を行った後、該収集データの相関値を計算し、該計算結果を記憶すると共に、表示装置4に出力する。 【0020】ここでディジタルスキャンコンバータ3は、図示しない検者が予め設定したスクロール速度で相関値を計算した収集データを表示装置4に出力することによって、収集データの画像すなわちMモード像を表示する。 【0021】図2は、本実施の形態のディジタルスキャンコンバータ3の概略構成を示すブロック図であり、5はA/D変換器(変換手段)、6はディジタル信号処理回路(出力制御手段)、7は画像メモリ、8はD/A変換器、9はメモリA(受波データ格納手段)、10は相関処理手段(相関値演算手段)、11はメモリB(相関値格納手段)を示す。ただし、図2中に示す矢印は、相関処理手段10とメモリB11との間の画像データの流れを示す。 【0022】図2において、A/D変換器5は周知のA/D変換器であり、超音波送受波制御回路2から出力されたアナログのエコー信号をディジタルのエコーデータに変換する。ディジタル信号処理回路6は、メモリA9,メモリB11および相関処理手段10からなる回路であり、エコーデータの相関値を計算して、該相関値を出力する。 【0023】画像メモリ7は周知の画像メモリであり、検者の指示したスクロール速度となるように格納するエコーデータを出力する。D/A変換器8は周知のD/A変換器であり、画像メモリ7から出力されるエコーデータをアナログのビデオ信号に変換した後、表示手段に出力する。メモリA9は、たとえば、2データ分の周知のFIFOメモリであり、A/D変換器5から出力されるエコーデータをその出力順に格納すると共に、該格納したエコーデータを格納した順番と同じ順番で相関処理手段に出力する。 【0024】相関処理手段10はメモリA9とメモリB11とから出力されるエコーデータの相関値を計算する手段であり、たとえば、周知の情報処理装置上で動作するプログラムによって実現する。相関値の計算式はたとえば下記の数1となる。 【0025】 【数1】相関値=ax/(a+b)+by/(a+b) ただし、xはメモリA9の出力値、yはメモリB11の出力値、a,bは相関比を示す。 【0026】本実施の形態においては、a,bで示す相関比は、たとえば、図示しない周知のROMに格納しておき、検者がその内から適当と考える相関比を選択する、あるいは、検者が直接相関値を入力してもよい。メモリB11は相関処理手段10から出力される計算結果すなわち相関値を順次格納する周知の格納手段であり、たとえば、周知の半導体メモリを用いることにより実現可能である。 【0027】次に、図3に本実施の形態の超音波装置の計測値の一例を示す図を、図4にデジタル信号処理回路6の動作を説明するための動作チャートを示し、以下、図3および図4に基づいて、本実施の形態のデジタル信号処理回路の動作を説明する。 【0028】図3から明らかなように、このときの計測値は、画素値が64の一本のビーム状のスクロール像であり、特に、図3は計測値と表示時のスクロール速度とが1:1の場合の表示値を示している。また、図3中に示す、(1),(2)…(15)は、表示時のスクロール順番すなわちA/D変換器5の変換順番を示す。また、短い矢印は、表示用のエコーデータのサンプリング点を示しており、数字の記入していない個所は全て0(ゼロ)である。 【0029】一方、図4中に示す、スクロール信号はデジタル信号処理回路からの表示用データを読み出すための信号であり、本実施の形態においては、該スクロール信号がLow(ロー)レベルの時に相関処理手段10がリセットされる。取り込み信号は、たとえば、探触子1で受波した反射波であるエコー信号をデジタル信号であるエコーデータに変換するためのA/D変換器5に変換開始を指示するための信号である。また、本実施の形態においては、該取り込み信号に同期して、メモリA9への計測値の書き込み、メモリA9からの計測値の読み出し、メモリB11への相関値の書き込み、メモリB11から相関処理手段10への1スクロール前の相関値の出力、および、相関処理手段10による相関値の計算が実行される。また、画像メモリ入力は、メモリB11から読み出され、画像メモリ7に出力されるいわゆるスクロール像用の画像データを示す。 【0030】また、図4は計測値の読み出しスクロール速度すなわち表示スクロール速度を1/3に設定した場合を示すものである。 【0031】まず、図4の時間t1に取り込み信号が入力されると、相関処理手段10がリセットされる。このとき、取り込み信号と共にスクロール信号が入力されるので、A/D変換手段5から計測値(1)がメモリA9に格納されると共に、該計測値(1)が相関処理手段10に入力される。一方、メモリB11には、まだ値が格納されていないので、たとえば、初期値として0(ゼロ)がメモリB11から読み出され、相関処理手段10に入力される。 【0032】ここで、相関処理手段10は、スクロール信号が入力された直後の相関値の計算となるので、メモリA9から出力された計測値(1)がそのまま出力され、該計測値(1)が相関値としてメモリB11に格納される。 【0033】次に、時間t2に取り込み信号が入力されると、A/D変換手段5から出力された計測値(2)が、一旦、メモリA9に格納された後に、すぐに、読み出され、相関処理手段10に出力される。一方、メモリB11からは前のスクロールタイミングすなわち時間t1〜t2で格納された相関値[(1)]が読み出され、相関処理手段10に出力される。ここで、相関処理手段10は、メモリA9から入力された計測値(2)とメモリB11から入力された1スクロール前の相関値[(1)]との相関値[(1),(2)]を計算し、その計算結果をメモリB11に出力する。メモリB11は、該相関値[(1),(2)]を格納して、このタイミングにおける処理を終了する(t2〜t3)。 【0034】次に、時間t3に取り込み信号が入力されると、A/D変換手段5から出力された計測値(3)が、一旦、メモリA9に格納された後、すぐに読み出され、相関処理手段10に出力される。一方、メモリB11からは、1スクロール前のタイミングすなわち時間t2〜t3の間で格納された相関値[(1),(2)]が読み出され、相関処理手段10に出力される。ここで、相関処理手段10は、メモリA9から入力された値(3)とメモリB11から入力された値[(1),(2)]との相関値[(1),(2),(3)]を計算し、該計算値をメモリB11に出力する。ここで、メモリB11は、該相関値[(1),(2),(3)]を格納し、このタイミングにおける計算を終了する(t3〜t4)。 【0035】次に、時間t4において、前述した時間t1と同様に、スクロール信号と取り込み信号とが入力されると、まず、メモリB11から最新の計算値である相関値[(1),(2),(3)]が画像メモリ7に出力され、該画像メモリ7に格納される。このとき、画像メモリ7に格納された相関値[(1),(2),(3)]は、スクロール像として表示装置4に表示される。このとき、スクロール信号によって、相関処理手段10がリセットされる。 【0036】次に、取り込み信号によって、A/D変換手段5から出力された計測値(4)が、一旦、メモリA9に格納された後、すぐに読み出され、相関処理手段10に出力される。一方、メモリB11からは、1スクロール前のタイミングすなわち時間t3からt4の間に格納された相関値[(1),(2),(3)]が読み出され、相関処理手段10に出力される。ここで、相関処理手段10は、前述する時間t1と同様に、スクロール信号aによってリセットされているので、メモリB11から入力された相関値[(1),(2),(3)]に関係なく、メモリA9から入力された計測値(4)を相関値[(4)]として出力する。したがって、メモリB11は、計測値(4)を相関値[(4)]として格納し、このタイミングにおける計算を終了する(t4〜t5)。 【0037】以降、デジタル信号処理回路6は、前述するt2からt5の動作を繰り返し実行することによって、図示しない検者が指示したスクロール速度での相関値の計算および該相関値の出力を行う。 【0038】次に、図3に示す計測値を相関比3:1に設定した場合の計算方法を図5に示し、以下、この図5に基づいて、図4に示す動作チャートに基づいた計算の一例を具体的に説明する。ただし、図5において、列方向の画素列とは、1スクロール分の画素の列を示し、行方向の画素とは、1スクロールごとの各画素を示す。 【0039】まず、時間t11からt12の期間に、第1列目であり行方向の第1番目の画素(以下、画素(1、1)と記す)の画素値がメモリA9から相関処理手段10に出力される。一方、メモリB11からは、たとえば、該ビームメモリ11の初期値に設定した0(ゼロ)が読み出され、相関処理手段10に出力される。相関処理手段10は、メモリA9から読み込んだ画素値64と、メモリB11から読み込んだ画素値0との相関値を計算するわけであるが、計測開始直後であり、スクロール信号の入力された直後の列の画素となるので、相関処理手段10はメモリA9から読み込んだ画素値である64を相関値として出力する。相関処理手段10の出力は、メモリB11に格納される。 【0040】同様に、時間t12〜t13の期間においても、相関処理手段10は、メモリA9から出力される画素(1、2)の画素値である0(ゼロ)と、メモリB11から出力される0(ゼロ)とから、メモリA9から出力される画素値である0を相関値として出力する。該出力値は、相関値としてメモリB11に格納される。 【0041】以上に示す処理を第1列目の画素列の全ての画素に対して行い、図4に示す時間t1〜t2の計算が終了する。この後、取り込み信号が入力されると、次に、第2列目の画素列に対する相関値の計算を行う。 【0042】まず、メモリA9からは、画素(2、1)の画素値である0が出力される。一方、メモリB11からは、直前に計算した第1列目すなわち1スクロール前の画素列の第1番目の画素値に対する相関値である64が出力される。相関処理手段10は、前述する数1に基づいて、相関値を計算する。このときの相関値は、(3/(3+1))×0+(1/(3+1))×64=16となる。メモリB11は、該相関値16を画素(2、1)の相関値として格納する(t21〜t22)。 【0043】次に、メモリA9からは画素(2、2)の画素値である64が出力される。一方、メモリB11からは、直前に計算した画素列の第2番目の相関値である0が出力される。相関処理手段10は、前述の数1に基づいて、相関値((3/(3+1))×64+(1/(3+1))×0=48)を計算し、出力する。メモリB11は、該相関値48を画素(2、2)の相関値として格納する(t22〜t23)。 【0044】次に、メモリA9からは画素(2、3)の画素値である0が出力される。一方、メモリB11からも画素(1、3)の相関値である画素値0が出力される。したがって、相関処理手段10は、相関値0を出力し、該相関値0がメモリB11に画素(2、3)の相関値として格納される(t23〜t24)。以降の第2番目の画素についても、画素(2、3)と同様にして、相関値が計算され、該相関値が後述のビームメモリ11にそれぞれ格納される(t24〜t31)。 【0045】次に、t31で取り込み信号が入力されると、前述する第2列目の画素と同様に、画素(3、1)から順番に画素値および相関値が相関処理手段10に入力されて、数1に基づいて計算された相関値がメモリB11に出力され、格納される(t31〜t41)。 【0046】次に、t41でスクロール信号および取り込み信号が共に入力されると、メモリA9は、前述するように、第4列目の第1番目の画素である画素(4、1)の画素値0を出力する。一方、メモリB11は、第3列目の画素(3、1)の相関値である4を出力する。このとき、スクロール信号が入力されているので、メモリB11の出力値すなわち相関値が画像メモリ7に転送され、格納される。一方、相関処理手段10は、スクロール信号が入力された直後の画素列の計算となるので、メモリA9から入力された画素値である0を相関値として出力する。したがって、メモリB11には、相関値として0が格納される(t41〜t42)。 【0047】以降の画素(4、2)、画素(4、3)…についても、相関処理手段10はメモリA9から出力される画素値を相関値としてメモリB11に出力するので、該値が相関値としてメモリB11に格納される。また、メモリB11から出力される値(第3列目の各画素の相関値)は、画像メモリ7に出力され、格納される。以上に示す相関値の計算と該相関値の出力を計測値の入力と共に繰り返し行うことによって、相関値を表示装置4に出力する。 【0048】このときの表示装置4の表示の様子を示したのが図6であり、図7に示す従来の超音波装置による表示が連続性のない画素が並んでいるの対して、図6では画素値が4、12、48の画素がそれぞれ連続して表示されるので、検者の視認性を向上できる。 【0049】また、メモリB11に格納される相関値を示したのが図8であり、この図8から明らかなように、スクロール信号が入力された直後の相関値は、計測値がそのまま格納されており、表示用に使用されるすなわち画像メモリ7に出力される相関値は、計測値と直前のスクロール方向の計測値の相関値との相関値となっているので、相関処理手段10による相関値の計算付加を低減できるという効果もある。 【0050】ただし、図8中では、相関値が0(ゼロ)となる個所には数字を記入していない。なお、本実施の形態のデジタル信号処理回路6においては、A/D変換手段5から出力される計測値を、一旦、メモリA9に格納し、該計測値をすぐに読み出すこととしたが、これに限定されることはなく、たとえば、複数個の演算手段を相関処理手段10に設けておき、メモリA9およびメモリB11から各列ごとに計測値(画素値)を出力し、各画素ごとの相関値を並列に計算することによって、相関処理に要する演算時間を短縮することも可能なことは言うまでもない。 【0051】以上説明したように、本実施の形態の超音波装置では、超音波の計測スピードが表示時のスクロール速度よりも遅い場合には、相関処理手段10で計算した計測値と、該計測値との相関値を計算し、該相関値を表示用データとして画像メモリ7に出力することにより、表示装置4に表示される計測データの連続性を保つことができるので、Mモード像および1次元ドプラ像の視認性を向上することが可能となる。 【0052】したがって、検者の診断効率を向上することが可能となる。以上の説明においては、計測値の読み出しスクロール速度すなわち表示スクロール速度を1/3に設定した場合について動作を説明したが、次に、表示スクロール速度を1/4に設定した場合について説明する。ただし、この場合の相関比は前述の説明と同様に3:1である。 【0053】まず、図9にデジタル信号処理回路6の動作を説明するための動作チャートを示し、以下、図3および図4に基づいて、表示スクロール速度を1/4に設定した場合における本実施の形態のデジタル信号処理回路の動作を説明する。ただし、表示スクロール速度を1/4に設定した場合においても、時間t1〜t4については、表示スクロール速度が1/3の場合と同じである。したがって、ここではt4以降の動作について説明する。 【0054】時間t4に取り込み信号が入力されると、A/D変換手段5から出力された計測値(4)が、一旦、メモリA9に格納された後、すぐに読み出され、相関処理手段10に出力される。一方、メモリB11からは、1スクロール前のタイミングすなわち時間t3〜t4の間で格納された相関値[(1),(2),(3)]が読み出され、相関処理手段10に出力される。ここで、相関処理手段10は、メモリA9から入力された値(4)とメモリB11から入力された値[(1),(2),(3)]との相関値[(1),(2),(3),(4)]を計算し、該計算値をメモリB11に出力する。ここで、メモリB11は、該相関値[(1),(2),(3),(4)]を格納し、このタイミングにおける計算を終了する(t4〜t5)。 【0055】次に、時間t5において、時間t1と同様に、スクロール信号と取り込み信号とが入力されると、まず、メモリB11から最新の計算値である相関値[(1),(2),(3),(4)]が画像メモリ7に出力され、該画像メモリ7に格納される。このとき、画像メモリ7に格納された相関値[(1),(2),(3),(4)]は、スクロール像として表示装置4に表示される。このとき、スクロール信号によって、相関処理手段10がリセットされる。 【0056】次に、取り込み信号によって、A/D変換手段5から出力された計測値(5)が、一旦、メモリA9に格納された後、すぐに読み出され、相関処理手段10に出力される。一方、メモリB11からは、1スクロール前のタイミングすなわち時間t4からt5の間に格納された相関値[(1),(2),(3),(4)]が読み出され、相関処理手段10に出力される。ここで、相関処理手段10は、スクロール信号aによってリセットされているので、メモリB11から入力された相関値[(1),(2),(3)、(4)]に関係なく、メモリA9から入力された計測値(5)を相関値[(5)]として出力する。したがって、メモリB11は、計測値(5)を相関値[(5)]として格納し、このタイミングにおける計算を終了する(t5〜t6)。 【0057】以降、デジタル信号処理回路6は、前述するt2からt6の動作を繰り返し実行することによって、図示しない検者が指示したスクロール速度での相関値の計算および該相関値の出力を行う。 【0058】次に、図3に示す計測値を相関比3:1に設定した場合の計算方法を図10に示し、以下、この図10に基づいて、図9に示す動作チャートに基づいた計算の一例を具体的に説明する。ただし、図10において、列方向の画素列とは、1スクロール分の画素の列を示し、行方向の画素とは、1スクロールごとの各画素を示す。 【0059】ただし、第3列目の画素列に対する相関値の計算までは、表示するロール速度を1/3に設定した場合と同じとなるので、ここでは、第4列目以降の画素列に対する計算について説明する。時間t41においてスクロール信号が入力されると、第4列目の画素列に対する相関値の計算を行う。 【0060】まず、メモリA9からは、画素(4、1)の画素値である0が出力される。一方、メモリB11からは、直前に計算した第1列目すなわち1スクロール前の画素列の第1番目の画素値に対する相関値である4が出力される。したがって、相関処理手段10は、前述する数1に基づいて、相関値を計算する。このときの相関値は、(3/(3+1))×0+(1/(3+1))×4=1となる。メモリB11は、該相関値1を画素(4、1)の相関値として格納する(t41〜t42)。 【0061】次に、メモリA9からは画素(4、2)の画素値である0が出力される。一方、メモリB11からは、直前に計算した画素列の第2番目の相関値である12が出力される。したがって、相関処理手段10は、前述の数1に基づいて、相関値((3/(3+1))×0+(1/(3+1))×12=3)を計算し、出力する。メモリB11は、該相関値3を画素(4、2)の相関値として格納する(t42〜t43)。 【0062】次に、メモリA9からは画素(4、3)の画素値である0が出力される。一方、メモリB11からも画素(3、3)の相関値である画素値48が出力される。したがって、相関処理手段10は、相関値((3/(3+1))×0+(1/(3+1))×48=12)を出力し、該相関値12がメモリB11に画素(4、3)の相関値として格納される(t43〜t44)。 【0063】次に、メモリA9からは画素(4、4)の画素値である64が出力される。一方、メモリB11からも画素(3、4)の相関値である画素値0が出力される。したがって、相関処理手段10は、相関値((3/(3+1))×64+(1/(3+1))×0=48)を出力し、該相関値48がメモリB11に画素(4、4)の相関値として格納される(t44〜t45)。 【0064】次に、メモリA9からは画素(4、5)の画素値である0が出力される。一方、メモリB11からも画素(3、5)の相関値である画素値0が出力される。したがって、相関処理手段10は、相関値0を出力し、該相関値0がメモリB11に画素(4、5)の相関値として格納される(t45〜t46)。以降の画素についても、画素(4、5)と同様にして、相関値が計算され、該相関値が後述のビームメモリ11にそれぞれ格納される(t46〜t51)。 【0065】次に、t51でスクロール信号および取り込み信号が共に入力されると、メモリA9は、前述するように、第5列目の第1番目の画素である画素(5、1)の画素値0を出力する。一方、メモリB11は、第3列目の画素(4、1)の相関値である1を出力する。このとき、スクロール信号が入力されているので、メモリB11の出力値すなわち相関値が画像メモリ7に転送され、格納される。一方、相関処理手段10は、スクロール信号が入力された直後の画素列の計算となるので、メモリA9から入力された画素値である0を相関値として出力する。したがって、メモリB11には、相関値として0が格納される(t41〜t42)。 【0066】以降の画素(5、2)、画素(5、3)…についても、相関処理手段10はメモリA9から出力される画素値を相関値としてメモリB11に出力するので、該値が相関値としてメモリB11に格納される。また、メモリB11から出力される値(第4列目の各画素の相関値)は、画像メモリ7に出力され、格納される。 【0067】以上に示す相関値の計算と該相関値の出力を計測値の入力と共に繰り返し行うことによって、相関値を表示装置4に出力する。このときの表示装置4の表示の様子を示したのが図11であり、図12に示す表示スクロール速度を1/4に設定した場合の従来の超音波装置による表示が連続性のない画素が並んでいるの対して、図11では画素値が1,3,12,48の画素がそれぞれ連続して表示されるので、検者の視認性を向上できる。 【0068】また、メモリB11に格納される相関値を示したのが図13であり、この図13から明らかなように、スクロール信号が入力された直後の相関値は、計測値がそのまま格納されており、表示用に使用されるすなわち画像メモリ7に出力される相関値は、計測値と直前のスクロール方向の計測値の相関値との相関値となっているので、相関処理手段10による相関値の計算付加を低減できるという効果もある。ただし、図13中では、相関値が0(ゼロ)となる個所には数字を記入していない。 【0069】なお、本発明の実施の形態においては、表示スクロール速度が1/3と1/4、相関比が3:1の場合について説明したが、これに限定されることはなく、表示スクロール速度および相関比を他の値に設定した場合であっても適用可能なことはいうまでもない。以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。 【0070】 【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。 (1)超音波装置において、Mモード像および1次元ドプラ像の視認性を向上することができる。 (2)超音波装置における検者の診断効率を向上することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000153498 【氏名又は名称】株式会社日立メディコ
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月10日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−28208 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−199187 |
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