| 【発明の名称】 |
X線CT装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】クラウス クリンゲンベック−レグン
【氏名】ギュンター デーナー
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| 【要約】 |
【課題】スライス画像作成の他に選択的にX線影像を1つの検出器ライン又は複数の検出器ラインによって作成できる、マトリクス検出器又はマルチライン検出器を有するX線CT装置を構成することである。
【解決手段】上記課題は、検出器は多数の平行な検出器ラインから構成され、少なくとも1つの管近傍のスリット絞り及び選択的に検出器近傍のスリット絞りが設けられ、これらのスリット絞りは個々に調整可能であり、これにより、選択的にX線影像を作成するための検出器の1つの又は複数の検出器ラインを、測定装置が回転しないようにロックされた場合に患者用寝台のz方向の相対運動によって選択できることによって解決される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 X線ビーム発生器(4)及び検出器(5)から成る測定装置を有するX線CT装置であって、前記検出器(5)は多数の平行な検出器ラインから構成されており、少なくとも1つの管近傍のスリット絞り(10)及び選択的に検出器近傍のスリット絞り(11)が設けられており、これらのスリット絞り(10、11)は個々に調整可能であり、これにより、選択的にX線影像を作成するための前記検出器(5)の1つの又は複数の検出器ラインを、測定装置(4、5)が回転しないようにロックされた場合に患者用寝台(1)のz方向の相対運動によって選択できる、X線ビーム発生器(4)及び検出器(5)から成る測定装置を有するX線CT装置。 【請求項2】 ただ1つの検出器ラインがX線影像の作成のためのデータ検出に使用される、請求項1記載のX線CT装置。 【請求項3】 奇数個の検出器ラインを有し、さらにX線影像のデータ測定のための中央のラインを対称的に位置決めする、請求項1及び2記載のX線CT装置。 【請求項4】 偶数個の検出器ラインを有し、さらにX線影像のデータ測定のために使用される検出器ラインを焦点面(12a)に対して非対称的に位置決めする、請求項1及び2記載のX線CT装置。 【請求項5】 検出器(5)はz方向に1つの検出器ラインの幅の半分だけシフトされて位置決めされる、請求項1及び2記載のX線CT装置。 【請求項6】 検出器はz方向にシフト可能に位置決めされる、請求項4記載のX線CT装置。 【請求項7】 偶数個の検出器ラインが設けられており、さらに中央の2つのラインが測定に使用される、請求項1記載のX線CT装置。 【請求項8】 中央の2つの検出器ラインが絞りシステム(10、11)によって照射され、この結果、前記2つの検出器ラインからの信号を加算することによって検出器信号が所望の比較的小さい有効な検出器幅によって得られる、請求項7記載のX線CT装置。 【請求項9】 有効な検出器幅は検出器ラインの幅と等しい、請求項8記載のX線CT装置。 【請求項10】 信号の統合が固有の計算プロセスによってアナログ的に又はデジタル的にデータ検出システム(6)において行われる、請求項7、8及び9記載のX線CT装置。 【請求項11】 2つの検出器ラインの信号は別個に画像コンピュータ(8)に伝送され、さらに該画像コンピュータ(8)での統合は付加的なシフトなしに行われる、請求項7、8及び9記載のX線CT装置。 【請求項12】 X線ビーム束(4a)は小さな角度だけ傾けられており、このため、優先位置(管(4)が上方にあるか又は下方にある)での測定において、測定面は患者用寝台面に対して垂直乃至は患者を貫く横断面に対して平行である、請求項4記載のX線CT装置。 【請求項13】 同時に複数の検出器ラインがX線影像作成のために使用され、さらに個々の検出器ラインの信号はシフトされて加算される、請求項1記載のX線CT装置。 【請求項14】 個々の部分画像のシフト加算は、CT装置のアイソセンタのスライスの厚みに相応してシフトされて行われる、請求項13記載のX線CT装置。 【請求項15】 X線影像は各検出器ラインに対して別個に計算され、その後で部分画像がスライスのずれに相応して加算される、請求項13及び14記載のX線CT装置。 【請求項16】 有効な検出器ラインは全て等しい幅を持ち、個々の測定されたラインの信号はすぐに処理されて、既に測定中にライン毎にスライスのずれに相応してシフトされて加算される、請求項13及び14記載のX線CT装置。 【請求項17】 有効な検出器ラインはそれぞれ異なる幅を持ち、個々の測定されたラインの信号はすぐに処理されて、既に測定中に補間し直され、スライスのずれに相応してシフトされて加算され、この場合、等しい幅のラインに補間し直すこととシフト加算とが1つの計算ステップに統合される、請求項13及び14記載のX線CT装置。 【請求項18】 内部処理は、最終的に得られる画像のサンプリングレート乃至はライン周波数よりも高いサンプリングレート乃至はライン周波数によってz方向において行われる、請求項16及び17記載のX線CT装置。 【請求項19】 寝台運動によるボケを補整するためにボケ低減フィルタ(debluring filter)又は同様な作用を持つデジタルフィルタがz方向において使用される、請求項13及び14記載のX線CT装置。 【請求項20】 フィルタは個々のラインのシフト加算の直後にオンラインで実施される、請求項16、17及び19記載のX線CT装置。 【請求項21】 前もって測定値を一定の幅を有する走査線に統合することが行われない場合、ボケ低減フィルタの係数はオンラインで寝台(1)の瞬時速度に適合される、請求項19記載のX線CT装置。 【請求項22】 Z方向での画像フィルタリングの後で最終的なライン周波数へのサンプリング低減を行う、請求項20記載のX線CT装置。 【請求項23】 ボケ低減フィルタは、最終的に得られる影像に示されるラインのみを計算するように構成されている、請求項20記載のX線CT装置。 【請求項24】 少なくとも1つの検出器ラインは散乱線の測定に使用される、請求項1及び14記載のX線CT装置。 【請求項25】 測定された散乱線のデータから補正マトリクス又は補正ベクトルが作成され、さらにこのマトリクス乃至はこのベクトルはマルチライン・トポグラム(Mehrzeilen-Topogramm)におけるX線影像の散乱線成分の補正のために使用される、請求項1、14及び24記載のX線CT装置。 【請求項26】 z方向での様々な処理ステップに続いて、z方向に対して横断方向につまり検出器ラインの方向に処理を、有利にはハイパスフィルタリング処理を行う、シングルライン測定又はマルチライン測定を有する請求項1記載のX線CT装置。 【請求項27】 時間的に一定の間隔で測定されたプロジェクションは、瞬時の寝台速度に相応して後続処理のために画像コンピュータ(8)において一定の幅の走査線に換算される、請求項1〜26までのうちの1項記載のX線CT装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、X線ビーム発生器及び検出器から成る測定装置を有するX線CT装置に関する。 【0002】 【従来の技術】X線ビーム発生器がファン状のX線ビーム束を放射し、このファン状のX線ビーム束が多数の検出器エレメントから構成されている検出器ラインに命中するX線CT装置は公知である。CT画像を作成するためにX線ビーム発生器及び検出器ラインから成る測定装置はシステム軸を中心にして回転される。異なるプロジェクションで発生される検出器出力信号からコンピュータが患者の透過領域の画像を計算する。 【0003】全体写真、すなわちX線影像の作成のために、とりわけ米国特許第4477922号明細書から、このようなCT装置において測定装置を回転しないようにロックし、測定装置と患者用寝台乃至は寝台プレートとの間の相対運動をシステム軸の方向に例えばこの患者用寝台をシフトすることによって実施することが公知である。この場合、患者用寝台のシフト距離は実質的にX線影像の長さに相応する。このデータ検出システムの積分時間に応じてプロジェクションの個数のデータがX線影像のラインに統合される。システム軸の方向のX線影像の分解能は、従来のシステムでは実質的に撮影のために調整されるスライスコリメーションによって決定される。 【0004】影像を表示するために、データ検出システムによって受信されたデータはA/D変換されて計算ユニットに伝送される。この計算ユニットでは測定システムに依存するデータの正規化、測定されたビーム強度の減弱値への換算及び一定の時間間隔で測定されたプロジェクションを測定システムの患者に対する相対運動の速度に依存してスライドしながら統合して減弱値から影像の等間隔の走査線を作成することが行われる。次のステップでは、シリンダプロジェクションで得られた影像を、横断方向に同様に等間隔のピクセルを有する平面画像へと換算する。この画像構成に続いて、影像の2次元展開が画像コントラストを高めるために同時に行われる輪郭鮮鋭化の際に実施される。この2次元フィルタリングは、別個の計算ステップにおいて行われるか又はオンラインで米国特許第5315628号明細書に相応して、すなわちデータ検出に平行して行われるかのいずれかである。 【0005】またすでに米国特許第4352986号明細書によれば多数の平行な検出器ラインから構成されるマトリクス検出器によってX線影像を撮影することが公知である。マトリクス検出器が全被検領域を被覆する場合、測定装置と患者用寝台との間の相対運動が回避できる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、スライス画像作成の他に、選択的にX線影像を1つの検出器ライン又は複数の検出器ラインによって作成できる、マトリクス検出器又はマルチライン検出器を有するX線CT装置を構成することである。 【0007】大抵は「複数の検出器ライン」は1つより多い検出器ライン数を有する各々の装置を意味する。従って、この装置はマトリクス検出器(アレイ検出器)をも含む。この場合、患者の被検領域は検出器システムによって被覆される面積に等しいか又はこの検出器システムによって被覆される面積よりも大きい。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明によれば、X線ビーム発生器及び検出器から成る測定装置を有するX線CT装置であって、前記検出器は多数の平行な検出器ラインから構成されており、少なくとも1つの管近傍のスリット絞り及び選択的に検出器近傍のスリット絞りが設けられており、これらのスリット絞りは個々に調整可能であり、これにより、選択的にX線影像を作成するための前記検出器の1つの又は複数の検出器ラインを、測定装置が回転しないようにロックされた場合に患者用寝台のz方向の相対運動によって選択できる、X線ビーム発生器及び検出器から成る測定装置を有するX線CT装置によって解決される。本発明のX線CT装置では絞り装置は管近傍の及び検出器近傍の絞りから構成されており、このため選択的にマトリクス検出器から1つの検出器ラインが又は複数の検出器ラインが選択できる。 【0009】 【発明の実施の形態】データ検出の際に1つより多くの検出器ラインが選択され、さらに同時に患者がこの測定システムに対して相対的に運動する場合、この患者は使用される検出器ラインの数に相応して時間的にずらされて複数回走査される。異なる検出器ラインによって受信されたプロジェクションデータは所属の局所位置に相応して計算ユニットにおいて加算される。同時に複数の検出器ラインを介してデータを検出することによって、とりわけより高速なX線影像の撮影が可能となる。これに起因する画像のボケは「ボケ低減フィルタ(debluring filter)」によって補整される。よって、本発明のX線CT装置では、複数回の走査でも患者の影像の鮮鋭な結像が成立するように計算ユニットを構成する。 【0010】絞りの適切な調整及び測定データの相応の処理の際に、マルチライン検出器乃至はマトリクス検出器が、同時に行われる散乱線補正のために、すなわち画像品質の更なる向上のために使用される。 【0011】 【実施例】本発明を次に図面に図示された実施例に基づいて詳しく説明する。 【0012】図1にはCT装置の測定装置が図示されている。「第3世代」のシステムに相応して、通常は断層撮影の際に回転する測定システムは、X線管4、(検出器5、データ検出部6及びデータ伝送ユニット6aを有する)検出器システム及び2つの絞りユニット10、11から構成されている。影像撮影のためにこの測定装置は任意の位置に、しかし主に(管が上方に来る)垂直位置又は(管が側面に来る)水平位置に停止される。高さを調整できる患者用寝台1は二重矢印zの方向にモータ2によって往復運動可能である。検出器5は(少なくとも2つの)複数の平行な検出器ラインから構成されており、すなわちマルチライン検出器又はマトリクス検出器として構成されている。この場合、個々のラインはz方向に等しい幅又は異なる幅を有するように構成されている。 【0013】異なる幅のラインの配置に対しては、個々のラインの幅が相応に段階的に区別される場合、隣接するラインエレメントを足し合わせることによって、同じ幅を有する仮想的なマトリクスを作ることができる。別の考察に対しては、この場合に全ラインの統一幅から出発してもよい。データ検出システムにおいて仮想的なマトリクスを形成するための方法がない場合には、画像コンピュータ8に検出器ラインの異なる幅に相応して重み付け関数を導入すればよい。本発明はCT装置のこのように構成された変形実施形態を含む。 【0014】検出器システムの構成には無関係に、検出器5の出力側はデータ検出システム6に接続され、さらにデータ伝送区間6aを介して画像コンピュータ8に接続されている。この画像構成コンピュータは、影像計算用の装置の他に入力ユニット、システム制御装置及び画像表示のための装置、画像保管部及び画像伝送部をデータネットワークの形式で有している。計算された影像の表示はモニタ9で行われる。 【0015】X線管4はX線発生器7から給電される。さらに寝台用モータ2のための制御装置2aが存在し、この制御装置2aもX線発生器7及びデータ検出システム6に接続されている。X線管4は患者用寝台1の長手方向(z軸方向)を横断するファン状のX線ビーム束4aを放射する。このファン状X線ビーム束4aは検出器5に命中する。面状に形成されたマルチライン検出器5はz軸に対して垂直に経過する軸を中心に屈曲している。この屈曲は、通常は焦点12をこの軸が通過し、この屈曲がこの焦点を中心とする円を描くように形成されている。平面検出器を含めた任意の別の屈曲が可能である。 【0016】X線ビーム束4aをz軸の方向に向かって絞り込むために少なくとも1つの管近傍のスリット絞り10が存在する。スライスプロフィールの改善された形成及び散乱線の低減のために、検出器近傍の第2のスリット絞り11が存在する。 【0017】CT画像作成の場合、これらのスリット絞り10、11によってファン状X線ビーム束4aがz軸方向に向かって絞り込まれ、このためこのファン状X線ビーム束4aはこの軸に対して垂直に経過し、患者の1つ又は複数の細いスライスを透過する。測定システム4、5がこのシステムのz軸を中心にして回転している間に、連続的にプロジェクションデータが検出され、データ検出システム6から画像コンピュータ8に供給され、この画像コンピュータ8がこのデータから1つ又は複数の横断面スライス画像を計算し、このスライス画像の再生をモニタ9で行う。測定システム4、5の回転と患者用寝台1のz方向の並進とが同時に行われることによって、この測定装置4、5はスパイラル動作でCT画像を作成するためにも使用される。 【0018】X線影像の作成のために、測定装置4、5は回転しないようにロックされる。同時に患者用寝台1の位置を固定することによって、検出器5の幅のストリップ状の影像が可能である。表示すべき領域がz方向に検出器マトリクスの幅より大きい場合、X線ビームをオン状態にしたままで測定装置4、5に対して相対的に所定の距離だけz軸方向に患者用寝台1を運動させる。この場合、検出器5は、連続的にデータ検出システム6及び伝送区間6aを介して、j番目のプロジェクション及び検出器5のi番目のラインに対する測定値プロジェクションPM(j,i,k)の形式で測定データを供給する。プロジェクション内においてチャネルはkで表される。この場合、患者は平行な検出器ラインによって次々と何回もz方向に走査される。 【0019】この際、この値PM(j,i,k)から画像コンピュータ8によって断層画像T乃至は検出器ラインiに配属された断層画像Tiが作成され、モニタ9で再生される。この断層画像の計算は後で詳しく記述する。 【0020】絞り10、11を調整することによって、上述の装置による断層画像作成のためのこのシステムの様々な典型的な特徴が説明される。 【0021】a)シングルラインモード図2は、焦点12の焦点面12aに対して対称的に配向された、n個のラインを有する検出器5による断層画像の作成の際に、ただ1つの検出器ラインが使用される様子を示している。nはこの場合奇数でなくてはならない。スリット絞り10、11は、ただ1つの検出器ライン、すなわち中央の検出器ラインのみがX線ビーム束4aによって照射されるように調整される。相応してこの中央ラインの測定値のみがデータ検出システム6からコンピュータ8に伝送される。これによって、放射線物理学的には、唯一の検出器ラインから構成された検出器によるX線影像作成状況に正確に等価なX線影像作成のための状況が得られる。 【0022】検出器ラインが偶数個の場合、つまりnが偶数である場合、対称的な配置に対してスリット絞り10、11を図3、図4、図5に図示されているように調整することが可能である。図3の焦点12は検出器5に対して対称的に配置されているので、X線ビーム束4aは図3の絞り込みの場合にはやや傾斜している。この傾斜状態は、検出器5をz軸方向にほんの少しシフトすれば回避できる。図4では検出器は検出器ライン幅の半分d/2だけシフトされ、従って焦点面12aに対して非対称に配向されている。 【0023】検出器5を固定的に非対称的に配向することによって断層画像の作成の際にコーン角度の拡大がもたらされる。焦点面12aのわずかな傾きのため、患者用寝台1の上方に垂直に管4が位置する場合に又は患者用寝台1の下方に垂直に管4が位置する場合に影像はこの不都合なしに作成される。この傾きはこの場合図6から次の値である。すなわち、δ=arctan(d/2D)ただしここで検出器ラインの幅がdであり、焦点12から検出器5までの距離がDである。従って、ラインが偶数個でかつ管の位置が有利な場合にも患者用寝台平面に対して正確に垂直な影像のプロジェクションが可能である。 【0024】代わりに、ライン数が偶数である場合、図5に示された絞り込みも可能である。この場合、中央の2つのラインがそれぞれ半分だけ照射されるように絞り10及び11を調整する。付加的な加算素子によって両方のラインのチャネルはA/D変換の直前で統合されてデータ検出システム6に供給されるか、又はこの2つのラインのチャネルは別個に検出され画像コンピュータ8に伝送される。後者の場合、隣接するラインのチャネルの加算は画像コンピュータで行われる。 【0025】b)マルチラインモード図7は検出器5の有利な利用法を示している。この利用法では、検出器5のうちのm個(m≦n)の平行な検出器ラインが、スリット絞り10、11を相応に調整することによってマルチライン検出器又はマトリクス検出器のn個のラインから選択される。 【0026】原理的にはこの装置において各検出器ラインi(i=1,...,m)によって別個の影像Tiに対するデータが得られる(図7の例ではi=1,2,3,4 )。この場合、個々の画像の作成は、シングルライン検出器における影像の計算に相応して同一の検出器ラインの複数のプロジェクションを影像の等間隔の走査線へと統合することによって行われる。測定終了後、影像TiとTi+1とは相互にこのCT装置のアイソセンタにおける個々のスライスの幅Δzdに相応する距離だけz方向にシフトされて加算され1つの全体画像を作り出す。加算の前のこのシフトによって個々の画像のラインの正確な空間的相関関係が保証される。 【0027】より正確にはZilは検出器ラインiに対する影像Tiにおけるl番目のラインを示す。よって、全体画像のl番目のラインZlは次式によって合成される。 【0028】 Zl=Zml+Zm−1,l+1+.....Z1,l+m−1又は画像Tiを基準にして【0029】 【数1】 【0030】ただしここでインデックスkはl番目のライン内の画素を示す。【0031】よって、個々の検出器ラインからの情報を加算する本発明のやり方にとっては、まず最初に部分画像Tiを作成し次にこれを加算して出力画像を作り出すのか、それともすでに測定中に個々のラインの結果を重畳するのか、ということは重要ではない。影像の重畳のオンライン計算のための本発明の方法(グローイング・トポグラム(Growing Topogram))を後で示す。 【0032】「ボケ低減フィルタ(debluring filter)」並んで配置された複数のスライスの同時走査によって影像撮影を加速することが可能となる。しかし、このために必要な患者用寝台のより高速なシフトによって、z方向における影像のより強いボケが現れる。このボケを補整するために、「ボケ低減フィルタ」の使用によって鮮鋭な結像が得られる。影像の実現に使用される「ボケ低減フィルタ」を後で記述する。 【0033】適応散乱線補正線量利用の改善のために個々の影像を加算する他に、適応散乱線補正が画像改善のために実施できるようにマルチラインモードでの測定を構成する。 【0034】本発明ではこの目的のためにz方向においてX線ビームを絞り込み、ダイレクトなX線ビームが検出器ラインの一部分のみに命中するようにする。有利には、図8のようにX線ビームを中央の検出器ラインmiに対称的に配向する。しかし、このダイレクトなX線ビーム内にない乃至はこのダイレクトなX線ビーム内に入れない外側の検出器ライン、少なくとも1つのラインは、この場合散乱線成分の測定に利用される。後で記述する計算方法に従って、散乱線測定からの情報は本来の測定ラインの補正に使用される。 【0035】このマルチライン技術の利点は、以下の点である。 【0036】a)同じ管電流で影像に対する線量が数倍(m倍)になる。これはとりわけ強い被検体減弱(太った患者、肩領域の側面からの影像)の場合に重要である。 【0037】b)これに相応して同じくらいの線量では管電流は1/m倍に低減される。 【0038】c)m個のラインの検出器を使用する場合に撮影パラメータ、すなわち管電流及び面積当たりの線量を一定に保つならば、撮影は1/m倍の時間で行われる、もしくは同じ撮影時間ならば影像をz方向にm倍拡大することができる。 【0039】d)コリメータ10、11及び画像計算を相応に調整することによって、マルチラインシステムにより適応散乱線補正を行うことができ、従って結像の改善ができる。 【0040】マルチライン検出器におけるX線影像のための画像計算(ドイツ特許第4223430号に記述されている)シングルライン検出器のためのオンライン影像計算方法に相応して、マルチライン影像においても画像コンピュータ8においてオンライン処理が実施できる。前述のマルチラインシステムの利点を完全に利用するために、図9及び図10に従って新しい計算方法を示す。この場合、ブロック図に図示されている計算は各ラインに対して測定とともに実施され、影像は「グローイング・トポグラム」として既に測定中にモニタ9に出力される。様々な計算ステップの概略図が図9に示されている。 【0041】有利には、この場合、異なる検出器ラインからのあらゆる寄与値が走査線のオンライン計算のために直接使用されるようにアルゴリズムを構成する。 【0042】プロジェクションデータPMの処理のためには、第1の計算ステップにおいて時間的に一定の間隔dt=constで測定される、それぞれi番目の検出器ラインのj番目のプロジェクションPM(j,i,k)が、重み付け加算(補間)によって、一定間隔Δzr=constを有するそれぞれi番目の検出器ラインのlr番目の走査線Zr(lr,i,k)に換算される(図10参照)。この場合ラインZr毎に加算されるプロジェクションPMの個数Lは寝台運動の瞬時の速度VjMの関数である。「ボケ低減フィルタ」の最適化のために、有利にはまず最初にz方向における係数νだけ高められた画像サンプリング周波数から出発する。従って、最終的に得られる影像のライン間隔がΔzbである場合、計算のためのライン間隔は次式で与えられる。 【0043】Δzr=Δzb/ν公式としては次式が得られる。 【0044】 【数2】
【0045】第2のステップでは異なる検出器ラインの寄与値が統合される。等しいライン間隔を有する検出器において又は既に等しいライン間隔で統合されたプロジェクションにおいて、Δzb=ν・Δzrのずれに相応して、νラインだけずれたパケット(インデックスlr)からそれぞれ隣接する検出器ライン(インデックスk)が加算される。 【0046】 【数3】
【0047】検出器ラインが等間隔ではないラスタ状に存在する場合、適当なやり方で各チャネルkに対して隣接する検出器ラインiとi+1との間で、すなわち個々の検出器ラインの順次読み出される値...,lr−1,lr ,lr+1,...の間で補間される。連続する値の間のそれぞれn個の基準点による補間、すなわち2つの隣接するライン毎の補間はn・m補間マトリクスにまとめられる。使用される補間形式に依存して決定される補間重み付けb(λ,κ)によって第2の処理ステップのための次の一般的な補間規則が与えられる。 【0048】 【数4】
【0049】検出器ラインの統合に続いて第3ステップでは患者用寝台の連続運動によるボケアーチファクトを低減する本来の「ボケ低減フィルタ」が使用される。このフィルタのパラメータ設定方法はとりわけAndrews及びHunt1の文献に記載されている。 【0050】有利にはこの「ボケ低減フィルタ」を非再帰形デジタルフィルタ(FIRフィルタ)として構成する。インパルス応答の長さM(Mは奇数)及びこのインパルス応答の係数h(κ)はz方向における平滑化に相応して決定される。このフィルタの出力値ZrD(lr,k)は次式によって計算される。 【0051】 【数5】
【0052】この「ボケ低減フィルタ」を実施するためにνだけ高められたz方向におけるサンプリングが選択されていた。この出力値を相応にサブサンプリングすることによって本来の走査線Zb(lb,k) が得られる。 【0053】Zb(lb,k)=ZrD(ν・lb,k)図10に示されている実現提案は可能な実施形態である。計算経過を最適化するための上述の関係式の様々な変形実施形態が本発明には含まれる。特にサブサンプリングの際に不必要とされる値まで計算する必要がないように「ボケ低減フィルタ」が変形される。lrに依存する出力値ZrDの計算にラスタΔzrの全ての隣接する値が寄与するので、全ての測定データが取り出される。サブサンプリングによって画像ノイズ乃至は「線量利用」への付加的な影響は発生しない。 【0054】ステップ1〜3における計算はそれぞれ異なるラインの全ての画素kに対して実施される。この場合、適当なバッファメモリの構造化により複数のCPUで画素kの並列処理が可能である。 【0055】第4の計算ステップでは図9に従って、シングルライン検出器の場合の影像計算のように、ライン方向に、つまりz方向に対して垂直方向に畳み込みが行われる。ライン方向におけるフィルタのインパルス応答は、減弱補整及びエッジ鮮鋭化が行われるように選択される。しかし、この場合、量子ノイズに関連する両方の方向において均一な画像の印象に注意すべきである。このライン方向のフィルタは直線畳み込みとして又は高速フーリエ変換による「高速畳み込み」として実施される。 【0056】ビーム束4aの絞り込みは、上述したような適応散乱線補正が可能となるように行われる。次いで、本来の画像構成のために内側のmi検出器ラインだけが使用される。外側の検出器の測定値から、内側の検出器への被検体に依存する散乱線の影響が算出され、画像構成に寄与する個々の検出器ラインに対する補正マトリクスS(i,k)が形成される。多くの場合、計算の簡略化のために補正マトリクスS(i,k)を統合して補正ベクトルS´(k)とすることが可能である。すると散乱線補正はサンプリング低減の後で行われる。 【0057】 ZrS´(lb,k)=F{Zr(lb,k);S(k)}補正された値ZrS´(lb,k)は次いで図11に図示されているようにライン方向に畳み込みをするための最後の計算ステップに供給される。 【0058】個々の計算ステップの実施は特別な計算回路の形式のブロック図に従って行われる。本発明で提案された方法を有利にはプログラミング可能な計算エレメントで実施することもできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390039413 【氏名又は名称】シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 【氏名又は名称原語表記】SIEMENS AKTIENGESELLSCHAFT
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月19日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】矢野 敏雄 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−28204 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)2月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−136537 |
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