| 【発明の名称】 |
生体用酸化還元電位測定装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 光則
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| 【要約】 |
【課題】本発明はヒトの体液の酸化還元電位を、簡単な操作と安全で衛生的な方法で測定することが出来て、安価で耐久性のある小形軽量の携帯形の装置を提供する。
【解決手段】本発明は酸化還元電位測定器の参照電極において基準液を用いること無く電極対を筒状筐体上に分離して配置することにより、手の指や掌を介して人体自身の体表面を参照電極とし、例えば口中の唾液に接するべく挿入された作用電極側の体液の酸化還元電位を検知する。電極対の出力電位は参照電極材料の金属が誘起する標準電極電位成分をオフセットすることにより直接体液の酸化還元電位を出力し、表示または記録される。電極対の分離によって両電極の電気的絶縁構造と水密構造が簡素化され、装置としての小形軽量化が実現される。また、電極対を各々独立に着脱することによって修理や交換が可能となり衛生的で耐用寿命の長い装置となる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】白金または白金メッキを施した金属からなる電極を作用電極とし、水素よりイオン化傾向の大きい金属、それらを含む合金、導電性ゴムまたは導電性プラスチックからなる電極を参照電極とし、プラスチック等の絶縁性筒状筐体を介して該作用電極を先端部に、該参照電極を他端部に設けて、先端部を被測定液に対して浸漬可能な構造とし、他端部を掌または指にて把持可能な構造としたことを特徴とする酸化還元電位測定装置。 【請求項2】請求項1における作用電極と、参照電極間に誘起される電位に対して、参照電極の標準電極電位に相当する電圧を逆向きに両極間に重畳して直接に作用電極の酸化還元電位を出力することを特徴とする酸化還元電位測定装置。 【請求項3】請求項1における作用電極を成す先端部構造において、先端部を筐体部に対してネジ止め又はバネ差込み構造等の着脱可能な構造としたことを特徴とする酸化還元電位測定装置構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、主として個人の健康管理や健康診断を目的に自分自身の体液の酸化還元電位を簡易に測定する酸化還元電位測定装置の構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ヒトの体調や健康度を知る目安として尿や汗、唾液等の個人の体液を採取してその酸化還元電位を測定し、標準値からの相違や経時的変動を測るという方法がある。(例えば 平成8年特許願第320662 )また、この測定に用いられる市販の酸化還元電位測定器としては図1に示したように、特殊な基準液1で満たされた参照電極2と、参照電極2に対してガラス管3とシールド層4および塩橋5によって基準液の溶融イオンから分離された白金を主要材料とする作用電極6とを、互いに近接して配置し、両電極を被測定水溶液7に浸したうえでリード線8、9で結線された電圧計10によって両電極間の電位差を測るものである。このような基準液を用いる方法は測定に際して電極装置の設置方向に制限がある他、塩橋の反応速度の遅いことや塩橋自体の劣化などの欠点がある。特に人体を対象とする測定器として利用するには操作方法が簡便な他に測定時間の短いことが重要である。従って、基準液をもちいる方法は酸化還元電位を精度よく測る点では優れているもののヒトの健康状態を評価測定する装置としては実用的ではない。また図2に示したように参照電極の基準液を用いずに作用電極6に近接した参照電極2を直接測定対象の水溶液7に接触させて仮想の基準電位を得た上で両電極間の電位差から該水溶液の酸化還元電位を求める方法がある。しかしこの方法では作用電極6と参照電極2との電気的絶縁性を保つために耐水性、耐薬品性のシールド構造4、11に多大の注意が必要となる。また参照電極の基準電位は測定対象水溶液の酸化還元反応の影響を受けて、システムとしての酸化還元電位の測定精度が劣化する。従って、本方法は操作の簡便性に優れるものの、製造コストや測定精度の点で劣るものである。ヒトの体液を測定対象とする場合でも事情は同じである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ヒトの健康度を推定する手段の1つとして個人の体液の酸化還元電位を随時または継続的に測定するにあたって、簡便で信頼性のある装置が必要とされる。すなわち個人の体液の酸化還元電位は体温や血圧とおなじように経時的、経日的に変化し、また加齢や健康状態によっておよそマイナス300ミリボルトからプラス400ミリボルトの範囲で変化する。この電位を被測定者が心理的、物理的ストレスを被ることなしに短期または長期に亘って測定できることが望ましい。現在市販されている酸化還元電位測定装置は研究用、実験設備用であり、被測定対象は主として金属表面や薬液、工業用水等であって人体の体液を想定したものではなく例えば塩橋を介してガラス管内に基準液を封入する参照電極構造の酸化還元電位測定装置は機械的強度や電気的安定性に於いて不充分である。また二つの異種金属を絶縁して並置させた作用、参照電極構造の酸化還元電位測定装置は、これを体液測定に適用すると、限られた検体液では測定誤差を生じてしまうばかりではなく、近接する金属導体間および体液との絶縁性の点で問題がある。本発明はこれらの課題を克服し、機械的に強固で製作が容易であり、電位の測定値の誤差が少なく、人体への装着や人手での操作が簡便な酸化還元電位測定装置を得ることを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の原理を図3において説明する。図3−aにおいて参照電極2は絶縁性筐体3と絶縁性シールド4を介して作用電極6から分離して置かれている。被測定液7に対して作用電極6が接している。ここで生体膜12、12−a、12−bに覆われた生体の一部7−aが参照電極2と被測定液7に接する。例えば指が皮膚12−aを通して参照電極2に接し、同一人の口中の唾液腺12−bを通して唾液7に接する。リード線8、9はそれぞれ電極2および電極6に接続されているので、電気的には図3−bに示すように、 電圧計10に対して閉回路8/2/12−a/7−a/12−b/7/6/9が形成される。この回路構成において、体液からなる被測定液7の酸化還元電位は作用電極6に誘起され、基準電位は参照電極2に誘起される。電圧計10の内部インピーダンスを高くすることによって、両電位の和が電圧計に出力する。すなわち、本構成による酸化還元電位測定システムは、ヒトの生体膜を介して作用電極と参照電極を物理的に分離し、電気的には閉回路を構成することに特徴がある。 【0005】 【発明の実施の形態】図4−aは本発明の外観構造図である。白金メッキされたチタンを材料とする電極6はプラスチック筐体3の先端部にゴム性物質から成るシールド層4を介して着脱可能に勘合している。他端部のプラスチックキャップ3−aはバッテリ17を内蔵し、筐体3と着脱可能に勘合している。薄い亜鉛板を材料とする電極2は筐体3の外周に沿って密着し、筐体部本体とともに手の指または掌で把持可能な構造となっている。電極2と電極6は酸化還元電位を誘起する対電極としてそれぞれリード線8、9を介して信号処理部に接続している。液晶表示部14はミリボルト単位で酸化還元電位をデジタル表示する。押しボタンスイッチ15、16はそれぞれ電源オン/オフ、及び信号ホールド/リセットとして働く。筐体欠載部内に示した電子回路はIC化された電子部品から成り、回路構成は図5−aの回路ブロック図で示される。図5−aの電圧オフセット回路13−aは参照電極2の標準電極電位をオフセットして、対電極から誘起される出力が被測定液の酸化還元電位成分になるようにしたものである。こうすることによって、参照電極2に用いられる金属材料の種類による検知電位のズレを補正することができる。また、金属表面に形成される酸化金属または水酸化金属による検知電位の誤差成分を補正することもできる。オペアンプ13−cは測定回路の入力インピーダンスを高くして被測定液にへの電流の流入を抑止するためのものである。CPU装置13−dは外部スイッチ部15、16からの入力信号と液晶表示部14への出力信号を処理する。図5−bは特許請求項2に係わる電極電位のオフセット法の基本的な構成を示す。すなわち、参照電極2、作用電極6はそれぞれ標準電極電位E.と酸化還元電位E(red)とを出力する。従ってこの出力に対して直列にマイナスE.を印加すれば合成出力として被測定液7の酸化還元電位成分E(red)だけが現れる。図6−a,図6−bは特許請求項3に係わる作用電極の構造例をを示す。図6−aにおいて、白金メッキされたチタンを材料とする作用電極6はは袋ナット状のキャップ構造19に作られ、プラスチック筐体3の先端には水密構造のネジ山部18が取り付けられている。かくして、作用電極6と筐体3は着脱可能となる。同様に、バネ材を用いてプラグ、ジャック式に着脱可能とした構造を図6−bに示す。すなわち、本発明の原理に従えば水密構造電極は作用電極側に限られるので電気的導通と水密性を損なわずに比較的簡易に着脱構造を実現する事ができる。図7は本発明になる人体の酸化還元電位測定装置を実際に使用しているところを示している図である。 【0006】 【実施例】以下に本発明に係わる他の実施例について述べる。図8は参照電極2を本体3に対して着脱可能な構造としたものである。亜鉛薄板を材料とする管状電極はバッテリを内蔵するキヤップ3−aと一体となって本体側勘合部2−aに勘合し着脱可能である。また亜鉛薄板は他の金属薄板材料に置き換えることも可能である。 【0007】図9の2−bは指による把持部2を導電性ゴムにしたものであって、参照電極としての機能ばかりでなく手の指や掌による把持性の向上を計ったものである。把持性をさらに良くするために、図に示すように本体筐体の大部分を導電性ゴムで覆っている。 【0008】図10は参照電極2を本体3からリードケーブル2−dによって分離したものであって、指や掌以外の体表面に電極2−cを張付することを容易にしたものである。臥床中の患者や麻痺者、乳幼児等本人の意志で装置の操作が困難な場合に有効である。 【発明の効果】上述内容および図面にて説明した如く本発明の目的は、主としてヒト個人の健康度を計る尺度としての体液の酸化還元電位を測定するにあたって、臨床現場や一般家庭内および個人が容易に利用し操作できる測定装置を提供することにある。すなわち、本発明からなる電極分離型装置によって、電気的絶縁性と水密性に優れ、小型軽量にして携帯に便利なヒトの酸化還元電位測定装置が実現できた。また、本装置の測定値は安定性に優れており、体液の酸化還元電位が直接に信号出力として得られるので、ワンタッチで電位を直読できる。さらに、外部記録装置との信号接続により個人ばかりでなく、不特定多人数の健康情報の記録管理に活かすことも可能である。また可能な限り短期、長期的に使用される電極部は着脱構造にすることによって修理や交換が可能となった。また常時体液と接触する箇所である二つの電極部は、新品との交換や消毒、滅菌措置を行うことが出来るので、衛生上の観点からも優れている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】597107940 【氏名又は名称】有限会社光ベルコム
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月25日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−9566 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月19日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−203705 |
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