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【発明の名称】 吸引掃除機の吸込口体
【発明者】 【氏名】高塚 ▼祀▲恵

【要約】 【課題】傷つき易い家具、仏具、装飾品等の表面を傷付けたり、塵埃を舞い上がらせることなく清掃することができる吸引式の掃除機の吸込口体を提供する。

【解決手段】掃除機等の吸引部に連通する本体部と、被掃除面に対向する吸引開口部とを有する吸込口体であって、該吸引開口部の端縁間を架け渡して取付部材が設けられ、該取付部材の表面に緩衝部材が設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 掃除機の吸引部に連通する本体部と、被掃除面に対向する吸引開口部とを有する吸込口体であって、該吸引開口部の端縁間を架け渡して取付部材が設けられ、該取付部材の表面に緩衝部材が設けられていることを特徴とする吸引掃除機の吸込口体。
【請求項2】 前記吸込口体の本体部は少なくとも外側に柔軟材料が設けられている請求項1に記載の吸引掃除機の吸込口体。
【請求項3】 前記取付部材の少なくとも被掃除面に対向する面を弾性材料で形成した請求項1または2に記載の吸引掃除機の吸込口体。
【請求項4】 前記吸引開口部の端縁の前面に繊維が立設されている請求項1〜3のいずれかに記載の吸引掃除機の吸込口体。
【請求項5】 前記緩衝部材が繊維であり、該繊維が取付部材に挟持されている請求項1〜4のいずれかに記載の吸引掃除機の吸込口体。
【請求項6】 前記緩衝部材が繊維であり、前記繊維が取付部材に接着されている請求項1〜4のいずれかに記載の吸引掃除機の吸込口体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸引式の掃除機の吸込口体に関し、より詳細には、家具、仏具、装飾品等の傷の付きやすい表面、溝や凹凸のある表面等、特に傷を嫌う表面を清掃するのに用いる、電気掃除機または携帯掃除機等の吸引式の掃除機の吸込口体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、傷つき易い家具、仏具等の表面を掃除する際には、はたき、雑巾、電気掃除機、携帯式掃除機等が使われている。はたきは、塵、埃をその位置から他の位置に飛ばして、所要の位置を清掃する。雑巾は、塵、埃をその雑巾に付着させて除去することにより清掃する。傷つき易い表面の埃を除く電気掃除機等の掃除機の吸込口体としては、開口の端縁に毛を連続的に設けたものが知られている。このような吸込口体は、吸込口体の固い本体が清掃面に接触することがないように、毛を掃除表面に接触させて移動させ、表面の塵埃を吸引するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の電気掃除機の吸込口体は、開口周面の毛により緩衝するようにしており、掃除面に開口を接触させて沿って動かすと、毛が曲がりながら溝内を移動し、押さえる力が弱くなると伸びる。このとき、毛の先端に接触している埃を飛ばしてしまい、掃除機で吸引できず、残ることがある。埃を飛ばさずに吸引力を強くして吸引する方法もあるが、吸引力を強くすると、吸引のための動力を大きくしなければならないばかりでなく、毛の弾性も強くしなければならず、それだけ掃除面を傷つける恐れが大きくなる。
【0004】本発明は、上述した問題に対処して創案したものであって、その目的とする処は、傷つき易い家具、仏具、装飾品等の表面を傷付けたり、塵埃を舞い上がらせることなく清掃することができる吸引式の掃除機の吸込口体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成するための手段としての本発明の請求項1の吸引掃除機の吸込口体は、掃除機等の吸引部に連通する本体部と、被掃除面に対向する吸引開口部とを有する吸込口体であって、該吸引開口部の端縁間を架け渡して取付部材が設けられ、該取付部材の表面に緩衝部材が設けられていることを特徴とする。
【0006】また、請求項2の吸引掃除機の吸込口体は、前記請求項1の発明において、前記吸込口体の本体部は少なくとも外側に柔軟材料が設けられている。請求項3の吸引掃除機の吸込口体は、前記請求項1または2の発明において、前記取付部材の少なくとも被掃除面に対向する面を弾性材料で形成した構成としている。請求項4の吸引掃除機の吸込口体は、前記請求項1〜3のいずれかの発明において、前記吸引開口部の端縁の前面に繊維が立設されている。請求項5の吸引掃除機は、請求項1〜4のいずれかの発明において、前記緩衝部材が繊維であり、該繊維が取付部材に挟持されている。請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれかの発明において、前記緩衝部材が繊維であり、前記繊維が取付部材に接着されている。
【0007】本発明において、取付部材は、被掃除面(単に掃除面という)に対向する面(単に前面という)に緩衝部材を挟持、接着、一体植設等により取り付けるための部材であり、金属、木材、プラスチック、ゴム、若しくはプラスチックやゴム等の発泡部材(スポンジ)を用いることができる。金属、プラスチック等から取付部材を硬質に形成した場合には、被掃除面に対向する面に布を張り付けるとか、スポンジを接着するとか、緩衝部材密度を高める等により、固い部分が掃除面に接触しないように形成することが好ましい。
【0008】緩衝部材とは、吸込口体の本体側の吸引開口部が直接に掃除面に触れにくいようにする柔軟な材料で、繊維(糸を含む)、織布、不織布、編み物等を用いる。繊維としては、天然繊維、再生繊維、半合成繊維、合成繊維等が単独で、又は組み合わされて使用される。天然繊維としては、絹、羊毛等の動物性、綿、セルローズ繊維等の植物性でもよい。再生繊維としては、レーヨン、キュプラ等いずれでもよく。半合成繊維としてはアセテート、プロミックス等何れも用いられる。合成繊維としては、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、ポリアクリロニトリル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系等の単一樹脂からなる繊維又は2以上の樹脂からなる繊維等いずれの繊維であってもよい。
【0009】繊維の太さとしては、非円形断面の場合は円形に換算して、繊維単独、糸に形成する場合は素材として、0.5〜300μmが使用可能である。剛性が大きい繊維では細くなければならないが、剛性が小さければ、太い繊維でも掃除面を傷つけることなく使用が可能である。通常は繊維で使用する場合には、5〜500μm程度である。繊維の断面形状は、紡糸口金の形状によって変えることができるが、特に限られない。
【0010】緩衝部材の繊維(糸も含む)の突出長さは、吸引口を掃除面に押し当てた際に取付部材面が直接に掃除面に接触しない程度にすることが必要であり、端縁、取付部材の前面形状にもよるが、取付部材の幅と同じか半分程度でよい。数値的には1〜20mm程度で使用でき、長すぎると塵埃が繊維間に付着して、他の場所で落ちたり、吸引が悪くなったりする。繊維は帯電防止処理をしてもよいし、吸着剤を付与してもよく、その他の表面処理をしたのでもよい。また、合成繊維では、難燃剤、耐候剤、耐光剤、帯電防止剤、染料、顔料などの添加成分を含有したものであってもよい。
【0011】緩衝部材に織布、不織布、編み物等を使用する場合は、細い突起がある掃除面に対して本体部が引っ掛からないように、パイル構造にするか、緩むように形成することが好ましい。
【0012】本発明の本体部の外側に設ける柔軟材料は、全面を覆うか、一部を覆うものであってもよい。柔軟材料としては、スポンジ、織布、不織布、編み物等を用いることができる。
【0013】
【発明の効果】本発明の請求項1の吸引掃除機の吸込口体は、吸引部に連通する吸込口体の吸引開口部の端縁間を架け渡して取付部材が設けられ、該取付部材の表面に緩衝部材が設けられているので、傷つき易い掃除面に吸込口体を接触させても、傷を付けることがない。その結果、掃除に払う注意を軽減することができ、掃除が容易になる。また、吸引開口部の中間の取付部材に緩衝部材が設けられているので、塵埃を舞い上がらせずに吸引することができる。
【0014】請求項2の発明によれば、前記吸込口体の本体部は少なくとも外側に柔軟材料が設けられているので、掃除面に吸込口体の固い部分が当たることがなくなり、吸込口体により傷を付けることを防ぐことができる。請求項3の発明によれば、取付部材の少なくとも掃除面に対向する面を弾性材料で形成したので、吸込口体を掃除面に当たっても掃除面を傷をつけるのを防ぐことができる。請求項4の発明によれば、前記吸引開口部の端縁の前面に繊維が立設されているので、掃除面を傷つけることなく、吸込口体を掃除面に沿って円滑に滑らすことができる。請求項5の発明によれば、前記緩衝部材が繊維であり、該繊維が取付部材に挟持されているので、製造が容易である。請求項6の発明によれば、前記緩衝部材としての繊維が、前記取付部材に接着されているので、製造が容易で、吸込口体が掃除している家具等に当たっても、これらを傷つけることがなく、掃除に払う注意を軽減することができ、掃除が容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。ここに、図1、図2は掃除機に適用する本発明の一実施形態を示し、図1は本発明に係る記入欄を設けた電気掃除機の吸込口体の断面図、図2は開口の正面図である。
【0016】本実施形態の掃除機の吸込口体1は、電気掃除機、携帯式掃除機等の吸引部2に連通する本体部3と、掃除面に接近させてゴミ、ホコリを吸引する開口部4とを有し、開口部4を形成する端縁5の間を架け渡すようにして取付部材6が設けられ、取付部材6に緩衝部材7が設けられ、端縁5の掃除面に当接する面に周縁緩衝部材8が設けられて構成されている。
【0017】本体部3は、大部分がプラスチックから横断面形状が矩形の角筒状に形成され、一端が開口した開口部4を形成し、他端は吸引部2に、図示しない管体を経て連通している。本体部3は、吸引部2による吸引で負圧になっても、変形して空気流路が閉鎖されないように、全体として負圧に耐える程度に剛にしている。しかし、少なくとも一部が指で押圧して変形する柔軟部とし、その部分を押圧して流路を狭めて開口部の吸引速度を速めることができるようにしてもよい。本体部3の少なくとも一部に蛇腹状の伸縮部9を設けて、屈曲可能とし、開口部4の端縁5が掃除面に対して平行に調節できるように形成している。
【0018】開口部4は、本体部3の一端に、端縁5とこの間に架け渡された取付部材6により形成している。端縁5は本体部材3と一体に形成され、前面に突出して端縁緩衝部材8が設けられている。この端縁5の側面は外方への突出を小さくするのが、掃除面への接触を少なくするうえで好ましい。
【0019】取付部材6は、繊維製の緩衝部材7を設けるための部材で、プラスチックから本体部3と一体に形成している。この取付部材6の材質は、プラスチックのみでなく、金属、ゴム等単独で、又は数種の材質のものを組み合わせて用いることができる。金属を用いる場合には、緩衝部材7を挟持して取り付けるか、接着して取り付ける等により、緩衝部材7を設ける。取付部材6に、プラスチック、ゴム等の成形が容易なものを用いる場合には、挟持や接着の他に、一体成形とか植付け等により緩衝部材7を設けることができる。
【0020】緩衝部材7および周縁緩衝部材8は、上記のように、繊維(糸も含む)、織布、不織布、編み物等を用いることができる。緩衝部材7の取付部材6への設け方としては、挟持、接着、一体成形による植設等、いずれの方法も採用することができる。周縁緩衝部材8の端縁5への設け方も、同様に行なうことができる。
【0021】次に、上記のように構成した吸引掃除機の吸込口体の形成、使用方法を説明する。本体部材3と取付部材6とを一体成形する。この際、端縁5と取付部材6には緩衝部材7,8を植設する溝が予め成形されるようになっている。次いで、所要の緩衝部材7,8を植設して吸込口体1を形成する。
【0022】吸込口体1を使用するには、吸込口体1を吸引部2に連通する管体に接続し、伸縮部9を調整して前面が掃除面に平行に移動させやすい角度にする。そこで、吸引部2を働かせ、吸込口体1を持って、掃除面を滑らせて塵埃を吸引して掃除する。
【0023】上述のように、本発明は、吸引掃除機の吸込口体の前面に緩衝部材を設けているから、傷つきやすい面に吸込口体を移動させても、本体部の固い部分は掃除面に接触することがないから、その面を傷つけることがなく、塵埃を吸引して掃除することができる。
【0024】なお、本発明は、上述した実施の形態例に限定されるものでなく、本発明の本旨を変更しない範囲内で変形実施できるものを含む。例えば、上記においては、開口部の形状を矩形の吸引口体の例で説明したが、円形、楕円形、偏平円形等任意の形状であってもよい。狭い面や、方向により使いやすさの差が少ないことから、偏平円形が好ましい。また、本体部をプラスチックで形成した例で説明したがゴムで全体を弾性的に形成してもよい。また、伸縮部を蛇腹で形成した例で説明したが、可撓管形式に形成して、伸縮屈曲できるようにしてもよい。伸縮部の位置も、開口部に比較的近くして示したが、開口部から握れる距離以上としてもよい。さらに、伸縮部を複数個所に又は本体部全体を伸縮可能に形成し、離れた場所の掃除面に平行に前面を接近できるように形成してもよい。
【0025】また、開口部を図3に示すように、端縁と取付部材12とを一体に形成した開口部材11を本体部3に設ける構成としてもよい。本体部3をプラスチックとし、開口部材11をスポンジとし、緩衝部材13と周縁緩衝部材14とを取付部材12に植設している。端縁と取付部材12とを一体に形成する構成とすると、緩衝部材13,14を取付部材12の一体成形により設けることができ、製造コストを低減することができる。また、開口部材11を、硬質部材から形成し、図3に示すように、前部の側面にベルベット、パイル材等の柔軟部材15を設け、吸込口体1の角部が直接掃除部に触れないように構成してもよい。
【0026】図4、図5に示す例では、吸込口体1の本体部3をプラスチックとし、端縁と取付部材とを一体に開口部材11で形成し、本体部3の大部分の周囲を柔軟性部材16で覆うように構成している。そして、開口部材11を金属製の挟持部材18とスポンジ等の覆部材17とから構成している。このように開口部を一体に形成することにより、緩衝部材や周縁緩衝部材の取り替えの際、本体部以外の開口部を取り替えれば良いから、取り替えが容易にできる。
【出願人】 【識別番号】597089473
【氏名又は名称】高塚 ▲紀▼恵
【出願日】 平成9年(1997)6月10日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】町田 袈裟治
【公開番号】 特開平11−294
【公開日】 平成11年(1999)1月6日
【出願番号】 特願平9−168094