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【発明の名称】 便座用取手
【発明者】 【氏名】小島 隆男

【要約】 【課題】公共施設や宿泊施設のトイレ、或いは公衆便所などの洋式トイレに適用する便座用取手において、便器に損傷を与える恐れがなく、便座が厚くても使用者が怪我をせず、しかも便座の裏面に目立つ傷跡が付かない便座用取手を提供する。

【解決手段】第1把持片12に柄15を設け、第1把持片12の雌ねじ部12aにボルト13を着脱自在に螺着する。ボルト13の雄ねじ部13aに第2把持片14を所定の間隔を置いて第1把持片12に対向する形で遊嵌し、これら第1把持片12、第2把持片14にそれぞれストッパ18、19を設ける。これにより、便座用取手1を便座に取り付けたとき、ストッパ18、19によって便座用取手1は便座に対して所定の位置に取り付けられ、ボルト13は便座6の外側に位置する。また、ボルト13の頭部は便座6の厚さとは無関係に一定の突出量となり、第2把持片14が便座6の裏面に当接する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1把持片(12)を有し、この第1把持片に柄(15)を設け、前記第1把持片の雌ねじ部(12a)にボルト(13)を着脱自在に螺着し、このボルトの雄ねじ部(13a)に第2把持片(14)を所定の間隔を置いて前記第1把持片に対向する形で遊嵌し、これら第1把持片、第2把持片にそれぞれストッパ(18、19)を設けたことを特徴とする便座用取手。
【請求項2】 第2把持片(14)の形状を便座(6)の裏面形状に対応させたことを特徴とする請求項1に記載の便座用取手。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に公共施設や宿泊施設のトイレ、或いは公衆便所などの洋式トイレに適用するに好適な便座用取手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の便座用取手の一例を示す正面図である。
【0003】この種の洋式トイレでは、不特定多数の人が利用することから、使用者が腰掛ける便座を衛生的に保つことが社会的に要請される。すなわち、洋式トイレで用を足す際に便座を上げ下ろしする場合には直接この便座に手を触れることになるので、衛生面からは便座に直接さわらなくても済むように便座用取手を採用することが望ましい。
【0004】従来この便座用取手としては、図4に示すように、コ字形の把持体2の胴部2aに柄5を固着し、把持体2の一方の脚部2bに固定用のビス3を螺着した便座用取手1が知られている(意匠登録第955813号公報参照)。そして、この便座用取手1を使用する際には、便座6に把持体2を挿通して便座6の裏側からビス3をねじ込み、把持体2の他方の脚部2cとビス3とで便座6を挟み込むことにより、便座用取手1を便座6に固定して取り付ける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これでは、便座6に便座用取手1を取り付けたときに次のような不都合があった。
【0006】第1に、ビス3が便座6の裏側、すなわち便器7側に位置するため、便座6を下ろしたときにビス3の頭部が便器7に当たって損傷を与える恐れがある。
【0007】第2に、便座6が厚い場合には、その分だけビス3の頭部が把持体2から突出した状態となるので、このビス3の頭部に誤って使用者の手などが触れて怪我をする危険性がある。
【0008】第3に、ビス3の先端が便座6の裏面を強い力で押圧するので、必然的に便座6の裏面に傷跡が付き、便座6を上げたときに目立ってしまう。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、便器に損傷を与える恐れがなく、便座が厚くても使用者が怪我をせず、しかも便座の裏面に目立つ傷跡が付かない便座用取手を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明に係る便座用取手(1)は、第1把持片(12)を有し、この第1把持片に柄(15)を設け、前記第1把持片の雌ねじ部(12a)にボルト(13)を着脱自在に螺着し、このボルトの雄ねじ部(13a)に第2把持片(14)を所定の間隔を置いて前記第1把持片に対向する形で遊嵌し、これら第1把持片、第2把持片にそれぞれストッパ(18、19)を設けて構成される。こうした構成を採用することにより、便座(6)に便座用取手を取り付けたとき、ストッパによって便座用取手は便座に対して所定の位置に取り付けられ、ボルトは便座の外側に位置するとともに、ボルトの頭部は便座の厚さとは無関係に一定の突出量となり、さらに第2把持片が便座の裏面に当接するように作用する。
【0011】また、上記第2把持片(14)の形状を便座(6)の裏面形状に対応させて構成される。かかる構成により、第2把持片が便座の裏面に当接する面積が広がるように作用する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】図1は本発明に係る便座用取手の第1の実施形態を示す図であり、(a)はその平面図、(b)はその正面図、(c)はその底面図、(d)はその右側面図、図2は図1に示す便座用取手の使用状態の一例を示す斜視図、図3は本発明に係る便座用取手の第2の実施形態を示す正面図である。
【0014】本発明に係る便座用取手1は、図1に示すように、第1把持片12を有しており、第1把持片12には柄15が固着されている。また、第1把持片12の雌ねじ部12aにはボルト13が着脱自在に螺合しており、ボルト13の雄ねじ部13aには、ほぼ平坦な第2把持片14が所定の間隔を置いて第1把持片12に対向する形で遊嵌されている。従って、ボルト13を回すことにより、第2把持片14を所定のストロークS1だけ昇降させることができる。さらに、第1把持片12、第2把持片14にはそれぞれストッパ18、19が形設されている。
【0015】本発明に係る便座用取手1は以上のような構成を有するので、この便座用取手1を使用する際には、図2に示すように、便座6の表面に第1把持片12を当接させ、ボルト13をねじ込んで便座6を第1把持片12と第2把持片14とで挟み込む。すると、便座用取手1が便座6に固定して取り付けられた状態となる。
【0016】この際、便座6を挟み込む第1把持片12および第2把持片14にはストッパ18、19が設けられているので、便座用取手1は便座6に対して所定の位置に取り付けられ、ボルト13は便座6の外側に位置するため、便座6を下ろしたときにボルト13の頭部が便器7に当たって損傷を与える恐れはない。また、ボルト13の頭部は便座6の厚さとは無関係に一定の突出量となるので、たとえ便座6が厚くても使用者が怪我をする危険性が増すことはない。さらに、便座6の裏面にはボルト13の先端ではなく第2把持片14が広い面積で当接するので、便座6の裏面に傷跡が付くこともない。
【0017】なお、上述の実施形態においては、第2把持片14がほぼ平坦な形状を有するものである場合について説明したが、第2把持片14の形状は便座6の裏面形状に応じて適宜決定すればよく、例えば図3に示すように、「く」字形の第2把持片14を採用することも可能である。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第1把持片12を有し、この第1把持片12に柄15を設け、前記第1把持片12の雌ねじ部12aにボルト13を着脱自在に螺着し、このボルト13の雄ねじ部13aに第2把持片14を所定の間隔を置いて前記第1把持片12に対向する形で遊嵌し、これら第1把持片12、第2把持片14にそれぞれストッパ18、19を設けて構成したので、便座6に便座用取手1を取り付けたとき、ストッパ18、19によって便座用取手1は便座6に対して所定の位置に取り付けられ、ボルト13は便座6の外側に位置することから、便座6を下ろしても便器7に損傷を与える恐れはない。また、ボルト13の頭部は便座6の厚さとは無関係に一定の突出量となるため、便座6が厚くても使用者を怪我から守ることができる。さらに、第2把持片14が便座6の裏面に当接するので、便座6の裏面に目立つ傷跡が付く事態を回避することが可能となる。
【0019】また本発明によれば、上記第2把持片14の形状を便座6の裏面形状に対応させて構成したので、第2把持片14が便座6の裏面に当接する面積が広がることから、便座用取手1の取付によって便座6の裏面に付く傷跡を一層目立たないものとすることができる。
【出願人】 【識別番号】000185606
【氏名又は名称】小島 隆男
【出願日】 平成10年(1998)5月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】尾股 行雄
【公開番号】 特開平11−332786
【公開日】 平成11年(1999)12月7日
【出願番号】 特願平10−144364