| 【発明の名称】 |
浴槽の鎖止め具構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】犬塚 明彦
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| 【要約】 |
【課題】入浴者の背中等が鎖止め具に当たったときに、その衝撃を緩和できるように鎖止め具を構成すること。
【解決手段】浴槽の側壁10から突出する鎖止め具11の外側にキャップ30が装着されている。キャップ30は鎖止め具11の先端面15Aと相対する正面部31と、この正面部31の周縁に連設されて鎖止め具の外周側に位置する周壁32とを備えている。鎖止め具11とキャップ30の正面部31との間には間隔Cが形成されており、この間隔C分だけキャップ30が後退移動可能となっている。また、鎖止め具11とキャップ30との間にクッション41を配置したり、鎖止め具11の外周をテーパ面43とすること等によって、キャップ30の後退時の衝撃を緩和させる他、間隔Cを常に維持するようにキャップ30が位置決めされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 浴槽の側壁部分から突出する鎖止め具の構造において、前記鎖止め具の外側にキャップが設けられ、このキャップは鎖止め具の外周側に位置して当該鎖止め具の軸方向に移動可能な外側部と、この外側部の一端に連設されて前記鎖止め具の先端面側に位置するとともに、当該先端面との間に所定間隔を隔てた位置を初期位置とする正面部とを備えて構成されていることを特徴とする浴槽の鎖止め具構造。 【請求項2】 浴槽の側壁部分から突出する鎖止め具の外側を保護する構造において、前記鎖止め具の外側にキャップが設けられ、このキャップは鎖止め具の外周側に位置する外側部と、この外側部の一端に連設されて前記鎖止め具の先端面側に位置するとともに、当該先端面との間に所定間隔を隔てた位置となる正面部とを備え、前記正面部は、外側面からの外力によって撓み変形可能に設けられていることを特徴とする浴槽の鎖止め具構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は浴槽の鎖止め具構造に係り、更に詳しくは、鎖止め具に入浴者の背中が当たった際のような外力が加えられたときの衝撃を吸収することのできる鎖止め具構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、浴槽の底部排水口を閉塞する栓は鎖を介して浴槽の側壁部分に固定された鎖止め具に連結されている。この種の鎖止め具としては、例えば、実開平5−80385号公報に示されるように、浴槽の側壁に固定された係止部材の先端側にキャップを装着可能に設け、このキャップに鎖の一端側をインサート成形によって埋設したタイプのものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記キャップは、前記係止部材の先端をカバーするものの、当該係止部材の軸線回りを回転可能として鎖の絡まりを防止すべく設計されたものであり、キャップに入浴者の背中が当たったときの衝撃を緩和することは意図されていない。 【0004】 【発明の目的】ここに、本発明の目的は、入浴者の背中等が鎖止め具に当たるようになった場合でも、その衝撃を緩和して不快感を与えることの少ない鎖止め具の構造を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、浴槽の側壁部分から突出する鎖止め具の構造において、前記鎖止め具の外側にキャップが設けられ、このキャップは鎖止め具の外周側に位置して当該鎖止め具の軸方向に移動可能な外側部と、この外側部の一端に連設されて前記鎖止め具の先端面側に位置するとともに、当該先端面との間に所定間隔を隔てた位置を初期位置とする正面部とを備える、という構成を採っている。このような構成によれば、キャップの正面部側から入浴者の背中等がぶつかったときに、それに伴う押圧力が正面部に作用し、キャップ全体が鎖止め具の基部側に後退移動して衝撃を緩和若しくは吸収することとなり、痛みを伴う不快感を与えることを少なくすることができる。 【0006】また、本発明は、前記外側部を鎖止め具の外周側の固定位置に設ける一方、正面部を外力によって撓み変形可能とする構成も採用することができ、これによっても前述と同様の衝撃緩和を達成しようとしたものである。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明において、前記キャップと鎖止め具との間に、キャップの初期位置復帰手段若しくは衝撃吸収手段を設けるとよい。ここで、初期位置復帰手段若しくは衝撃吸収手段としては、鎖止め具の外周側に、当該鎖止め具の基部に向かって大型化するテーパ面等を形成しておき、このテーパ面上を前記外側部が弾性変形しながら後退できるようにした構成、或いは、外側部を後退位置から押し戻すクッション若しくはばね等の採用が例示できる。このような構成を採用すれば、キャップが後退しても再び初期位置に復帰するので、常に衝撃を吸収若しくは緩和できる態勢を維持することができる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。 【0009】図1には、第1の実施例に係る鎖止め具の構造の概略断面図が示され、図2には、その分解斜視図が示されている。これらの図において、浴槽の側壁10に鎖止め具11が固定されている。この鎖止め具11は、側壁10に形成された穴13に挿通されるねじ軸14と、このねじ軸14の一端側に形成されるとともに当該ねじ軸14よりも大径に設けられた鎖支持軸15と、この鎖支持軸15と共に側壁10を挟み込むように前記ねじ軸14に螺合されるナット部材16とを備えて構成されている。 【0010】鎖支持軸15には、固定位置で下向きに開放する凹部20が形成されており、この凹部20内に鎖21の一端側領域が受容可能に設けられている。ここで、凹部20内に受容された鎖21は、鎖支持軸15の先端面15Aからねじ込まれたねじ23によって脱落防止されている。また、鎖支持軸15の外周面は、前記先端面15A側一定領域を除いて僅かに縮径した細径部15Bとされており、この細径部15Bに樹脂成形品等からなるキャップ30が嵌合されている。 【0011】前記キャップ30は、図1中右端側を開放する断面略C字状の外形に設けられている。すなわち、前記鎖支持軸15の先端面15Aと略平行に位置するとともに、当該先端面15Aとの間に間隔Cが形成される位置を初期位置とする円板状の正面部31と、この正面部31の周縁に連設された外側部としての略円筒型周壁32と、この周壁32の端部に連設されて前記細径部15Bに嵌合するとともに前記周壁32と共に外側部を構成する内向きフランジ部33とを備えた形状に設けられている。また、キャップ30において、前記周壁32の下部には、鎖支持軸15から垂れ下がる鎖21との位置的干渉を防止するための切欠部34が形成されている。 【0012】以上の構成において、正面部32に外力Fが作用すると、前記内向きフランジ部33の先端が細径部15B上を滑るようになり、間隔Cの分だけ正面部32が後退することとなる。従って、入浴者の背中等が正面部32にぶつかった時の衝撃を間隔Cに対応する後退動作によって緩和することができる。 【0013】次に、前記以外の実施例について説明する。なお、以下の説明において、前記第1の実施例と同一若しくは同等の構成部分については同一符号を用いるものとし、説明を省略若しくは簡略にする。また、図3以下においては、前述した鎖を省略しているが、実質的には前記第1の実施例と同様の態様で支持されているものと理解されたい。 【0014】図3には、第2の実施例に係る断面図が示されている。この実施例は、キャップ30における正面部31の内面側を中央部に向かって次第に肉薄とした形状に設ける一方、外側部材を構成する周壁32に内向きフランジを設けることなく当該周壁32の先端側内径を若干縮径した突部40を設け、この突部40が鎖支持軸15の外周部分に形成された凹溝15Cに嵌合される構成となっている。 【0015】この第2の実施例では、前記正面部31に外力Fが作用したときに、キャップ30全体の後退移動は行われず、正面部31自体が間隔Cを埋めるように撓み変形することで衝撃の緩和が図られる。 【0016】図4には、本発明の第3の実施例が示されている。この実施例は、第1の実施例を基本構造として採用している他、前記間隔Cに初期位置復帰手段若しくは緩衝手段として作用するクッション41を内装したところに特徴を有する。ここで、クッション41は、図4中二点鎖線で示される位置に設けることもでき、これらを合一若しくは選択的に採用することができる。 【0017】このようなクッション41を採用した構成では、正面部31に外力Fが作用してキャップ30全体が後退するときに、ゆっくりとした後退移動を伴って衝撃を吸収若しくは緩和させることとなる。そして、外力Fの解除によって、正面部31が間隔Cを形成する初期位置に復帰するようになり、常にキャップ30の後退移動が可能となる位置を維持できるという効果を得る。 【0018】図5には、本発明の第4の実施例が示されている。この実施例は、鎖支持軸15の基部側が次第に大径化するテーパ面43として形成されたところに特徴を有する。そして、この構成では、正面部31に外力Fが作用したときに、内向きフランジ部33が、その内径寸法を強制的に拡開するように弾性変形しながらキャップ30の後退移動を許容する。 【0019】従って、正面部31への外力Fが解除されたときには、内向きフランジ部33が初期の内径寸法に戻ろうとする弾性復元力を発揮するため、前記テーパ面43を滑ることでキャップ30を初期位置に復帰させることとなり、次に外力Fが加えられた状態でも再び後退可能となる。 【0020】なお、本発明における構造は、前記各実施例構成が択一的に採用されるものでなく、実施可能性が担保される限りにおいて、各実施例構成を任意に組合せることができる。例えば、必要な場合に、キャップ30の正面部31を凸アール状に形成したり、或いは正面部31の中心部を薄肉形成して撓み変形できるように設け、その弾性を利用して衝撃の緩和を図るようにすることができる。また、第2の実施例におけるキャップ30自体は後退しない構成とされているが、同キャップ30を後退可能とする構成を採用することもできる。更に、第4の実施例中、鎖支持軸15の先端面15Aとキャップ30の正面部31との間の間隔C内にクッションを介装してもよい。更に、クッション41はコイルばね等その他の手段に代替可能である。また、キャップ30の外側部は略円筒型の周壁32に限らず、正面部31の周縁から多数分岐して浴槽の側壁10側に延びる足状の部材等として形成してもよい。 【0021】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、鎖止め具の外側に設けられたキャップを鎖止め具の軸方向に移動可能としたから、キャップの正面部に入浴者の背中等がぶつかったときに、キャップ全体が鎖止め具の基部側に後退移動して衝撃を緩和若しくは吸収することとなり、痛みを伴う不快感を与えることを少なくすることができる。また、キャップの正面部を撓み変形可能とした構成によっても同様の効果を得ることができる。 【0022】また、前記キャップと鎖止め具との間に、初期位置復帰手段若しくは衝撃吸収手段を設けた場合には、キャップが後退しても再びキャップが初期位置に復帰するようになるため、常に衝撃を吸収若しくは緩和できる態勢を維持することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】392008529 【氏名又は名称】ヤマハリビングテック株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月13日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】山口 義雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−113765 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−278304 |
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