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【発明の名称】 オーブントースタ
【発明者】 【氏名】小野 敦夫

【氏名】前田 満興

【氏名】久保 義信

【要約】 【課題】冷凍された調理物の外表面と内部がほぼ同時にでき上がるように近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータを具備したオーブントースタを提供する。

【解決手段】波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータ5と、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータ4を設けてなるオーブントースタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外筐体に覆われ内部に焼網を配置して調理庫を形成する内筐体と、この内筐体前面開口部を開閉する覗き窓を備えるとともに、前記焼網の上部には波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータと、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータを設けてなるオーブントースタ。
【請求項2】 覗き窓と近赤外線ヒータとの間に遠赤外線ヒータを配置するとともに、前記覗き窓に対して前記近赤外線ヒータからの直射光を遮る位置に前記遠赤外線ヒータを設けてなる請求項1記載のオーブントースタ。
【請求項3】 外筐体に覆われ内部に焼網を配置して調理庫を形成する内筐体と、前記焼網の上部に波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータと、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータを設け、前記近赤外線ヒータと前記遠赤外線ヒータとの間に遮光手段を介在させてなる請求項1記載のオーブントースタ。
【請求項4】 波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータと、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータを設け、前記近赤外線ヒータと前記遠赤外線ヒータとの間に金属性の丸状棒を設けてなる請求項1記載のオーブントースタ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭で使用するオーブントースタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のオーブントースタは、実開平4−36943号公報に示されているように、例えば、図4のような構成になっていた。
【0003】即ち、外筐体40の内部に調理庫41を形成する内筐体42の側壁に遠赤外線を放射する上、下ヒータ43、44を懸架し、かつこの上、下ヒータ43、44の間に焼網45を設け、内筐体42の前側開口部を開閉する扉46を設け、さらに扉46の下方に上 、下ヒータ43、44への通電を制御する制御部47が取り付けられていた。また、焼網45上には加熱調理する食パン等の調理物48が載置されるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この様な構成では、食パン等の調理物が遠赤外線を放射する上、下ヒータのみで加熱されるため、調理物が冷凍された食パンような場合、遠赤外線は主に食品の外表面に到達して加熱するので、食品の内部が温まらないうちに、外表面が先行して焦げるという欠点を有していた。
【0005】本発明はこのような従来の問題点を解決するもので、近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータを設けることにより、食品の内部と外表面を同時に昇温加熱調理することのできるオーブントースタを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために本発明のオーブントースタは、外筐体に覆われ内部に焼網を配置して調理庫を形成する内筐体と、この内筐体前面開口部を開閉する覗き窓を備えるとともに、焼網の上部には波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータと波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータを設けたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】上記の課題を解決するために請求項1記載の発明は、外筐体に覆われ内部に焼網を配置して調理庫を形成する内筐体と、この内筐体前面開口部を開閉する覗き窓を備えるとともに、前記焼網の上部には波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータと波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータを設けている。
【0008】このため、調理物が冷凍された食パン等のような場合、波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータから放射される輻射熱は主に食品の内部に到達して内温を上げると同時に、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータから放射される輻射熱は主に食品の外表面に到達して外表面を焦がすので、前記覗き窓から見て調理物の外表面に程よく焦げ目がついた頃には食品の内部も適度に温められ、食べ頃の調理物を提供できるものである。
【0009】また、請求項2記載の発明は、覗き窓と近赤外線ヒータとの間に遠赤外線ヒータを配置するとともに前記覗き窓に対して、前記近赤外線ヒータからの直射光を遮る位置に前記遠赤外線ヒータを設けている。
【0010】このため、近赤外線ヒータから放射される可視光を遠赤外線ヒータが遮るので、眩しさが押さえられ、覗き窓から容易に調理物の出来具合を目視確認することができ、焦げすぎ等による調理の失敗を防ぐことができるものである。
【0011】また、請求項3記載の発明は、近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータとの間に遮光手段を介在させている。
【0012】このため、前記遮光手段が近赤外線ヒータから放射される強い可視光を完全に遮るので、眩しさと目の眩みが解消され、調理する周囲にやさしくと安心感をもたらすことができるものである。
【0013】また、請求項4記載の発明は、近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータとの間に金属性の丸状棒を設けている。
【0014】このため、前記丸状棒が近接する近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータの相互熱輻射を遮り発熱線の高温度上昇による寿命の低下を防止するとともに、近接する近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータからの熱線を適度に内筐体と調理物方向に反射するため、熱線を効率よく調理物に注ぐことができ、省エネルギー効果をもたらす。さらには、金属性の丸状棒であるから高温による熱劣化の恐れもなく、かつ、取りつけが極めて容易でコスト面でも有利となるものである。
【0015】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図面を参照しながら説明する。図1において、1は前面側が開口した外筐体であり、3は調理庫2を形成する内筐体である。4は内筐体3の側壁上部に懸架された上ヒータであり、石英ガラス等からなる耐熱性の電気絶縁管に発熱線を装着したもので、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータである。5は内筐体3の側壁上部に懸架された上ヒータであり、石英ガラス等からなる耐熱性の電気絶縁管に発熱線を装着するとともに、発熱線の酸化による寿命劣化を防ぐためにハロゲンガスやアルゴンガス等を封入して密閉したもので、波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータである。6は内筐体3の側壁下部に懸架された下ヒータであり、石英ガラス等からなる耐熱性の電気絶縁管に発熱線を装着したもので、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータである。7は上ヒータ4、5と下ヒータ6の間に前後にスライドする内筐体3に設けた焼網であり、8は内筐体3の前面開口部を開閉をする覗き窓であり、覗き窓8の下部の軸を中心に回転自在に本体に取り付けられている。覗き窓8の開閉に連動して焼網7は前後にスライドする。9は外筐体1の前面の覗き窓8の下方に設けられた操作部であり、10は焼網7上に載置された冷凍された食パン等の調理物である。そして、遠赤外線ヒータ4は近赤外線ヒータ5と覗き窓8との間に位置し、近赤外線ヒータ5からの直射光を遮るように設けられている。
【0016】以上のような構成の本実施例の動作について説明する。焼網7上に冷凍された食パン等の調理物10を載置し、上ヒータ4、5及び下ヒータ6に通電すると、波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータ5から放射される輻射熱は、主に冷凍された食パン10の内部に到達して内温を上げると同時に、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータ4および6から放射される輻射熱は、主に冷凍された食パン10の外表面に到達して外表面を焦がすので、覗き窓8から見て、調理物10の外表面に程よく焦げ目がついた頃には、調理物10の内部も適度に温められ食べ頃の調理物を提供することができる。
【0017】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例について説明する。図2に示す実施例では、遠赤外線ヒータ4と近赤外線ヒータ5の間には遮光手段21が設けられている。この遮光手段21は近赤外線ヒータ5から放射される強い可視光11を完全に遮る。
【0018】以上のように本実施例によれば、覗き窓8から覗いた時、近赤外線ヒータ5から放射される強い可視光線による眩しさと目の眩みが解消され、調理する周囲にやさしさと安心感をもたらすことができるものである。
【0019】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例について説明する。図3に示す実施例では、遠赤外線ヒータ4と近赤外線ヒータ5の間には丸状棒31が設けられている。この丸状棒31は近接する近赤外線ヒータ4と遠赤外線ヒータ5の相互熱輻射を遮るとともに近接する近赤外ヒータと遠赤外線ヒータからの熱線を適度に内筐体と調理物方向に反射する。
【0020】以上のように本実施例によれば、丸状棒31が相互熱輻射による発熱線の高温度上昇による寿命の低下を防止するとともに、近接する近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータからの熱線を適度に内筐体3と調理物10の方向に反射するため、熱線を効率よく調理物に注ぐことができ、省エネルギー効果をもたらす。さらには、金属性の丸状棒であるから高温による熱劣化の恐れもなく、かつ、取りつけが極めて容易でコスト面でも有利となるものである。
【0021】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、外筐体に覆われ内部に焼網を配置して調理庫を形成する内筐体と、この内筐体前面開口部を開閉する覗き窓を備えるとともに、焼網の上部には波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータと、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータを設けているため、調理物が冷凍された食パン等のような場合、波長が1.5μm以下の帯域に放射ピークを有する近赤外線ヒータから放射される輻射熱は主に食品の内部に到達して内温を上げると同時に、波長が1.5μmを超える帯域に放射ピークを有する遠赤外線ヒータから放射される輻射熱は主に食品の外表面に到達して外表面を焦がすので、覗き窓から見て調理物の外表面に程よく焦げ目がついた頃には、食品の内部も適度に温められ、食べ頃の調理物を提供できるものである。
【0022】請求項2記載の発明によれば、覗き窓と近赤外線ヒータとの間に遠赤外線ヒータを配置するとともに、覗き窓に対して、近赤外線ヒータからの直射光を遮る位置に遠赤外線ヒータを設けるため、近赤外線ヒータから放射される可視光を遠赤外線ヒータが遮るので、眩しさが押さえられ、覗き窓から容易に調理物の出来具合を目視確認することができ、焦げすぎ等による調理の失敗を防ぐことができるものである。
【0023】請求項3記載の発明によれば、近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータとの間に遮光手段を介在させるため、この遮光手段が近赤外線ヒータから放射される強い可視光を完全に遮るので、眩しさと目の眩みが解消され、調理する周囲にやさしくと安心感をもからすことができるものである。
【0024】請求項4記載の発明によれば、近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータとの間に金属性の丸状棒を設けているので、この丸状棒が近接する近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータの相互熱輻射を遮って発熱線の高温度上昇による寿命の低下を防止するとともに、近接する近赤外線ヒータと遠赤外線ヒータからの熱線を適度に内筐体と調理物の方向に反射するため、熱線を効率よく調理物に注ぐことができ、省エネルギー効果をもたらす。さらには、金属性の丸状棒であるから高温による熱劣化の恐れもなく、かつ、取りつけが極めて容易でコスト面でも有利となるものである。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)6月3日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−342083
【公開日】 平成11年(1999)12月14日
【出願番号】 特願平10−154285