| 【発明の名称】 |
柑橘類の袋切り器 |
| 【発明者】 |
【氏名】鳥居 ▲おさむ▼
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| 【要約】 |
【課題】八朔や夏みかん等の大型の柑橘類の果肉袋を切開するための袋切り器であって、果肉袋に切り込みを形成すると同時に前記果肉袋から果肉を容易に取り出すことができるようにすること。
【解決手段】把持部(1) と、把持部(1) に連設された板状部(11a) と、板状部(11a) の外側縁に連続して取り付けられた剥離板(2) と、前記板状部(11a) の一側で把持部(1) と剥離板(2) との間に設けられた刃先部(21)と、剥離板(2) から刃先部(21)よりも袋切り方向に突出する尖頭部(24a) からなり、剥離板(2) は尖頭部(24a) から後方に向かって幅広に形成されていること。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 把持部と、前記把持部に連設された板状部と、前記板状部の外側縁に連続して取り付けられた剥離板と、前記板状部の一側で前記把持部と前記剥離板との間に設けられた刃先部と、前記剥離板から前記刃先部よりも袋切り方向に突出する尖頭部とからなり、前記剥離板は前記尖頭部から後方に向かって幅広に形成されていることを特徴とする柑橘類の袋切り器。 【請求項2】 前記剥離板は、前記尖頭部の軸線に沿って左右対称に広がるとともに前記把持部から離反する方向に傾斜する一対のガイド板とからなり、前記ガイド板間の角度は、柑橘類の果肉の横断面における内側角度よりも大きく設定されている請求項1に記載の柑橘類の袋切り器。 【請求項3】 前記把持部には、第2の板状部と、前記第2の板状部の外側縁に連続して取り付けられた第2の剥離板と、前記第2の板状部の一側で前記把持部と前記第2の剥離板との間に設けられた皮切り用の第2の刃先部とからなる皮剥き部がさらに設けられ、前記第2の剥離板は前記後方に向かって幅広に形成されているとともに、前記第2の刃先部の長さは、柑橘類の外皮の厚みよりも大きく設定した請求項1又は2に記載の柑橘類の袋切り器。 【請求項4】 前記把持部の一端で、前記剥離板と前記第2の剥離板との間に円弧状の第3の刃先部を形成したことを特徴とする請求項3に記載の柑橘類の袋切り器。 【請求項5】 合成樹脂の一体成型により構成したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の柑橘類の袋切り器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は柑橘類の袋切り器、特に、八朔や夏みかん等の大型柑橘類の果肉袋を切開して内部の果肉を取り出すための袋切り器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】八朔や夏みかん等の大型柑橘類は外皮が厚いため剥くのが困難である上に、果肉を包んでいる果肉袋から前記果肉を一つ一つ取り出す作業も面倒である。これら大型柑橘類の外皮の皮剥き器として、実開平4−77816号公報に開示のもの等多数考案されている。これら皮剥き器には、柑橘類の外皮に切り込みを形成するための刃が備えられており、前記刃によって外皮に形成した切り込みに沿って外皮を剥けば、厚くて硬い外皮も剥き易くなる。 【0003】又、実公昭60−20330号公報や実開平5−80413号公報に開示のものは、外皮に上記したような切り込みを形成することができると共に果肉袋を切開させることのできる袋切り器に関するものである。前者のものでは、先端近傍に多数の刃が放射状に設けられた棒状体を柑橘類の中心部に押し込むことにより、前記刃によって外皮に切り目が付けられると同時に果肉袋にも切り込みが形成される仕組みとなっている。後者のものは、把持部の先端に一対のガイド板が設けられており、前記一対のガイド板の間から刃を、カッターナイフのように進退自在に突出させる構成のものである。このものでは、前記ガイド板から大きく突出させた前記刃で外皮に切り込みを形成することができるとともに、前記一対のガイド板で、果肉袋の果実の中心側に位置する内側縁を挟むようにしてその端から端まで移動させることにより、前記ガイド板間に収容させた刃によって、前記果肉袋を前記内側縁に沿って切開することができる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者のように刃を放射線状に設けた袋切り器では、果肉袋の側面等を無秩序に切開してしまうこともあり、返って果肉袋から果肉を取り出しにくくするといった不都合がある。又、後者のものでは、前記一側縁の両側にガイド板が位置しているが、前記一側縁に丁度沿うように刃で切開していくことは困難であり、仮に前記一側縁に沿って切開できたとしても、前記果肉袋は果肉の両側面にくっついたままであり、結局はその切開部分を両手の指で摘んで果肉の両側に引き剥さなければ前記果肉袋から果肉を取り出すことができない。 【0005】本発明は、八朔や夏みかん等の大型の柑橘類の果肉袋を剥くための袋切り器であって、果肉袋に切り込みを形成すると同時に前記果肉袋から果肉を容易に取り出すことができるようにすることを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】前述した課題を解決するために講じた本発明の解決手段は、『把持部と、前記把持部に連設された板状部と、前記板状部の外側縁に連続して取り付けられた剥離板と、前記板状部の一側で前記把持部と前記剥離板との間に設けられた刃先部と、前記剥離板から前記刃先部よりも袋切り方向に突出する尖頭部とからなり、前記剥離板は前記尖頭部から後方に向かって幅広に形成されている』ことである。 【0007】上記解決手段はつぎのように作用する。把持部の周面には板状部が突出形成されており、この板状部の一側には、柑橘類の果肉袋を切るための刃先部が設けられている。そして、前記板状部の外側に、後方に向かって幅広な形状の剥離板が連続して形成されているとともに、前記剥離板から前記刃先部よりも袋切り方向(前記刃先部と同じ方向)に最も尖頭部が突出し、前記尖頭部の基端部に前記刃先部が位置する構成となっている。 【0008】前記袋切り部で果肉が包まれている果肉袋を切開するには、まず、前記果肉袋のうち果実の中心側に位置する稜線部の一端に、前記尖頭部を、前記稜線部の他端に向かって突き刺す。前記尖頭部は前記板状部から袋切り方向に最も突出していることから、前記果肉袋の所定位置に容易に突き刺すことができるとともに、前記尖頭部を、その板状部の刃先部が位置する基端部まで果肉袋と果肉との間に挿入させると、前記剥離板のうち尖頭部側の一部も果肉袋と果肉との間に挿入されることとなる。前記剥離板は、尖頭部から後方に向かって幅広になっていく形状に設定されているから、前記剥離板は、前記尖頭部に続いて容易に果肉袋内に挿入されて行く。 【0009】この状態のまま、把持部を前記稜線部に沿ってその他端側に移動させると、前記果肉袋の稜線部は、前記板状部の刃先部によって切開されるとともに、前記稜線部の両側に位置する果肉袋の側面部と、果肉との間に前記剥離板が差し込まれることとなるから、前記果肉袋は、剥離板によって、果肉から離反されることとなる。 【0010】 【発明の効果】本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。把持部から突出させた尖頭部を果肉袋の稜線部の一方端に差し込んで、そのまま前記把持部を前記稜線部の他端へ移動させるだけで、前記果肉袋の稜線部は切開されるとともに、果肉袋の両側面部を果肉から引き離すことができるから、柑橘類の果実において、果肉の果肉袋からの取り出しが容易となる。 【0011】[その他] <a項>上記発明において、『前記剥離板は、前記尖頭部の軸線に沿って左右対称に広がるとともに前記把持部から離反する方向に傾斜する一対のガイド板とからなり、前記ガイド板間の角度は、柑橘類の果肉の横断面における内側角度よりもやや大きく設定した』ものでは、例えば、前記ガイド板として、前記尖頭部近傍に頂部が位置し、前記尖頭部の軸線に沿って、前記頂部に続く一辺が位置するとともに後方端に他の一辺が位置する三角形状の2枚の板体が採用可能である。そして、前記一対の三角形の板体は、前記一辺を中心にして共に把持部から離反する方向に傾斜させられており、全体として、前記把持部と反対方向に開放する略V字状の剥離板が構成されることとなる。 【0012】この剥離板のガイド板がそれぞれ、前記稜線部の両側部分の、前記果肉袋と果肉との間に差し込まれる。前記ガイド板間の角度は、上記したとおりであるから、果肉袋の両側面部は、前記ガイド板によって、果肉の両側面から離反されることとなる。 <b項>上記a項において、『前記把持部には、第2の板状部と、前記第2の板状部の外側縁に連続して取り付けられた第2の剥離板と、前記第2の板状部の一側で前記把持部と前記第2の剥離板との間に設けられた皮切り用の第2の刃先部とからなる皮剥き部がさらに設けられ、前記第2の剥離板は前記後方に向かって幅広に形成されているとともに、前記第2の刃先部の長さは、柑橘類の外皮の厚みよりも大きく設定した』ものでは、前記袋切り器に、柑橘類の外皮を剥くための皮切り部が具備された態様となる。前記皮切り部で柑橘類の外皮を剥くには、前記第2の刃先部の外側縁を前記外皮に、前記果肉袋に到達するまで突き刺し、この状態で、前記把持部を前記外皮の表面に沿って移動させる。これにより、前記第2の刃先部によって前記外皮は切開されるとともに、前記外皮と前記果肉袋との間には、前記第2の板状部の外側縁に連続する第2の剥離板が挿入されることとなる。この第2の剥離板によって、前記外皮は前記果肉袋から離反される。尚、前記刃先部の長さは、夏みかん等の大型柑橘類の外皮の厚みよりも大きく設定されているから、前記第2の刃先部の外側端が果肉袋に届かないといった不都合はない。 【0013】このように、外皮は果肉袋から強制的に引き剥さなくても予め果肉袋から離反された状態とすることができるから、上記効果に加えて、夏みかんや八朔等のように外皮の厚く硬い大型の柑橘類であっても、力を入れることなく容易にその外皮を剥くことができるという効果がある。 <c項>前記b項において、『前記把持部の一端で、前記剥離板と前記第2の剥離板との間に円弧状の第3の刃先部を形成した』ものでは、前記第3の刃先部によって、前記剥離板を挿入できない小さな果肉袋に切り込みを形成したり、外皮に形成した切り込みと切り込みとの間に挿入させて、外皮を更に剥き易くすることに有効に利用することができる。 <d項>前記各項において、『合成樹脂の一体成型により構成した』ものでは、袋切り器の製作が容易である上に各刃は金属製の刃ではないので不用意に手を損傷することもない。合成樹脂製の刃であっても、柑橘類の外皮や果肉袋を切開するに十分な強度を有するように設定しておけば切開機能に問題が生じることはない。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、図示例と共に説明する。本願発明の実施の形態のものは、外皮を剥くための皮切り部を備えた袋切り器に関するもので、図1は、その側面図であり、図2は図1の平面図である。把持部(1) は細長い扁平な棒状に形成されており、その一端側は、手で握り易い形状に成型されたグリップ部(10)となっており、他端側は、グリップ部(10)に連続する薄肉の基板部(11)となっている。 【0015】把持部(1) の基板部(11)の両側には、板状部(11a)(11b)がそれぞれ一体的に張り出しており、各板状部(11a)(11b)の一側端には、第1、第2刃先部(21)(22)が、前記グリップ部(10)側に向くようにそれぞれ形成されている。又、前記両板状部(11a)(11b)の間で且把持部(1) の他端に相当する基板部(11)の端部には、円弧状の第3刃先部(23)が形成されている。 【0016】第1刃先部(21)及び第2刃先部(22)は、それぞれその外側端部が内側端部よりも前記グリップ部(10)側に近付く方向にやや傾斜しており、第2刃先部(22)は、夏みかんや八朔等の大型の柑橘類の外皮を剥くのに利用され、その横長さは、前記大型の柑橘類の外皮の肉厚に略一致する程度の約7.0mmに設定されている。又、第1刃先部(21)は、前記柑橘類の外皮を剥いた後の果肉袋を切開するのに利用され、その横長さは約3.5mmに設定されている。 【0017】第1刃先部(21)の外側端部には、先端が尖頭部(24a) となっている針状部(24)が、第1刃先部(21)よりも前記グリップ部(10)側に突出するように設けられており、針状部(24)に沿って剥離板(2) が、把持部(1) に対して左右対称に突設されている。剥離板(2) は、図2に示すように、尖頭部(24a) に頂部が位置するとともに針状部(24)に沿って前記頂部に連続する一辺が位置し、第3刃先部(23)の基端部近傍に底辺が位置する一対の略直角三角形状のガイド板(2a)(2b)とから構成されており、前記一辺を支点として、把持部(1) から離反する方向にそれぞれ傾斜させられて、全体として、図3に示すように、断面略V字状体となっている。 【0018】板状部(11b) の外側端部には、図4に示すような、第2刃先部(22)から第3刃先部(23)の基端部にかけて広がる略三角形状の第2の剥離板(25)が形成されている。次に、本発明の袋切り器を使って夏みかんや八朔等の大型柑橘類の皮の剥き方を説明する。 【0019】まず、外皮を剥くには、グリップ部(10)を手で持ち、図5に示すように、第2刃先部(22)の外側端の尖端部分を前記柑橘類の外皮(3) の頂部近傍に突き刺し、前記尖端部分が果肉袋(30)の外側面に到達した時点で、そのまま把持部(1) を柑橘類の外表面に沿って下方へ引き降ろす。これにより、外皮(3) には、第2刃先部(22)によって、果肉袋(30)にまで達する切り込み(4) が形成されるとともに、外皮(3) の内面と果肉袋(30)の外面との間に第2の剥離板(25)が介入されることにより、外皮(3) は、果肉袋(30)の外面から引き離されて離反部(40)が形成されることとなる。 【0020】このように、第2刃先部(22)によって外皮(3) に切り込み(4) を形成すると同時に、前記切り込み(4) の両側には、果肉袋(30)から外皮(3) が離反された離反部(40)が形成されることとなるから、外皮(3) の複数箇所に、第2刃先部(22)による切り込み(4) と、第2の剥離板(25)による離反部(40)とを、形成しておけば、切り込み(4) と切り込み(4) との間の外皮(3) は果肉袋(30)から剥れ易い態様となっており、前記柑橘類の前記頂部近傍の切り込み(4) と切り込み(4) との間に爪を入れて、外皮(3) を引き剥せば、厚肉で硬い外皮(3) であっても、容易に且美しく剥くことができる。 【0021】次に、外皮(3) を取り除いたの果肉袋(30)から果肉(32)をとり出す方法について説明する。まず、図6に示すように、果肉袋(30)のうち、果実の中心側に位置する稜線部(31)の一端に、第1刃先部(21)よりもグリップ部(10)側に突出している針状部(24)の尖頭部(24a) を突き刺す。尖頭部(24a) の直径は、約1.7mmに設定されているものであるが、果肉袋(30)の稜線部(31)には容易に突き刺すことができる。 【0022】突き刺した後、針状部(24)をその基端部まで果肉袋(30)と果肉(32)との間に差し込む。すると、稜線部(31)の端縁に第1刃先部(21)が当接するとともに、第1の剥離板(2) のうち、尖頭部(24a) 側の一部が果肉袋(30)内に差し込まれることとなる。この状態で、図7に示すように、把持部(1) を稜線部(31)の他端側に引くと、稜線部(31)は、第1刃先部(21)によって切開されるとともに、図8に示すように、第1の剥離板(2) のガイド板(2a)(2b)が、稜線部(31)の両側における果肉袋(30)と果肉(32)との間にそれぞれ挿入されることとなる。このように、果肉袋(30)は、稜線部(31)の両側近傍において、果肉(32)から離反されることとなるため、果肉袋(30)は、果肉(32)から取り除き易くなり、果肉(32)が果肉袋(30)から取り出し易くなる。 【0023】尚、把持部(1) は合成樹脂の一体成型により製作されるものとする。第1刃先部(21)、第2刃先部(22)、第3刃先部(23)の各刃先は前記樹脂を鋭利に成型しただけであるが、前記樹脂の強度を、大型柑橘類の外皮(3) を切開可能な程度の強度を有するように設定しておけば、樹脂製の刃であっても何ら問題なく外皮(3)を切開することができる。又、稜線部(31)は、第1刃先部(21)によって、折り畳んだ紙をペーパーナイフで切る要領で切開することができ、金属製の刃で切開するよりも稜線部(31)に沿ってうまく切開することができる。又、稜線部(31)よりもややずれた位置を切開することも可能である。 【0024】第2刃先部(22)で外皮(3) に切り込み(4) を形成しても、まだ外皮(3) が剥きにくい場合は、切り込み(4) と切り込み(4) との間に、第3刃先部(23)を水平に挿入して、外皮(3) を内側の果肉袋(30)の外面から引き離せば、さらに容易に外皮(3) を剥くことができる。又、第3刃先部(23)は、果実のへた部分を切り落としたり、ガイド板(2a)(2b)が挿入できないような小さな果肉袋(30)に切り込みを形成したりするの利用することもできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】593016743 【氏名又は名称】株式会社バシーン・インターナショナル
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)5月18日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】坂上 好博 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−318694 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月24日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−135110 |
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