| 【発明の名称】 |
電気湯沸かし器の流量調整装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山根 博志
【氏名】熊谷 浩志
【氏名】岡崎 幸雄
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| 【要約】 |
【課題】電気湯沸かし器の液通路の途中に設けた流量調整装置において、吐出後の吸気・環流作用及び内容器内の液体の追加増量時の排気作用を備えると共に、電気湯沸かし器の傾斜時及び転倒時の液体の漏出を防止するようにすることである。
【解決手段】流量調整弁33の前後に設けた入側通路16と出側通路17を連通せしめる吸気口19と環流口21を設け、これらを入側通路16側から閉塞する逆止弁22を設け、上記の入側通路16と出側通路17を連通せしめる排気口43を流量調整弁33に設け、その流量調整弁33の下方に軽量の球形弁45を収納した構成とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内容器に通じた液通路と吐出口との間に弁ケースを設け、上記弁ケースの内部に流量調整弁を設けると共に、該流量調整弁の前後に入側通路と出側通路を設け、上記入側通路と出側通路を連通せしめる吸気・環流口を設け、上記吸気・環流口を入側通路から所要の弾性力で閉塞する逆止弁を設け、上記流量調整弁の操作端を弁ケース外部から操作できるようにした電気湯沸かし器の流量調整装置において、上記入側通路と出側通路を連通せしめる排気口を設け、上記排気口下方の入側通路に上下方向の案内部を設け、上記案内部の内部又は下方に、上記入側通路に流入した液体により作動せしめられて上記排気口を閉塞する球形弁を収納したことを特徴とする電気湯沸かし器の流量調整装置。 【請求項2】 上記球形弁が液面に浮上する浮力を有することを特徴とする請求項1に記載の電気湯沸かし器の流量調整装置。 【請求項3】 上記排気口を上記の流量調整弁に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気湯沸かし器の流量調整装置。 【請求項4】 上記の排気口を入側通路と出側通路の区画壁に設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の電気湯沸かし器の流量調整装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は電気湯沸かし器の流量調整装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電気湯沸かし器の内容器に通じた液通路と吐出口との間に設けられる流量調整装置として、使用者が吐出ボタンを操作して電動ポンプの駆動スイッチをオンにすると同時に弁体を押し下げて、その押下げ量に応じた流量を吐出するようにした装置が従来から知られている。 【0003】上記の流量調整装置は、吐出ボタンの操作の停止と同時に弁体が弁孔を閉塞することにより液通路内の液が内容器に戻り難くなることがあるため、吸気・環流口を設け、通常の吐出時は弾力性のあるゴム部材でなる逆止弁でこれを閉塞しておき、吐出の終了と同時にその逆止弁を開放して吸気を行うと共に、弁体と吐出口との間に残留した液体を液通路に環流させるようにしている。 【0004】上記のような吸気・還流口及びこれを閉塞する逆止弁を備えた流量調整装置は吐出完了後の吸気・環流作用を有する点で望ましいものであるが、内容器の液体を追加増量した際に液通路上部に残留した空気のために、液通路の水位が上昇できない問題が生じる。このため、内容器内の液面と液通路内の液面の高さに不一致を生じる不都合があるため、液通路を液面計として使用できない。或いはたとえ使用したとしても正確な液面表示ができない問題がある。 【0005】更に、上記のごとき液面表示の不正確さを解消するために、特開平8−10166号公報に示されているように、通常の状態では開弁状態となる弁体を設け吸気・排気及び環流を行わせると共に、鋼球を上記弁体の下方に収納し、電気湯沸かし器の転倒時にその鋼球の重量により上記の弁体を押込んで閉弁させるようにしたものが知られている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】上記のような鋼球により閉弁機能を備えた流量調整装置は、吸気、排気及び環流の作用があるが、止水作用が生じるのは転倒時だけであるので、傾斜時には止水作用が生じなかった。傾斜時の液体漏出の防止対策を施そうとすれば、更に傾斜時液漏れ対策としての弁装置を設けなければならないので、コスト高になると共に、大きい収納スペースが必要となる問題が生じる。 【0007】そこで、この発明は吸気、排気及び環流作用のほかに、転倒時液漏れ対策を兼用した傾斜時液漏れ対策を有する電気湯沸かし器の流量調整装置を提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、この発明は内容器に通じた液通路と吐出口との間に弁ケースを設け、上記弁ケースの内部に流量調整弁を設けると共に、該流量調整弁の前後に入側通路と出側通路を設け、上記入側通路と出側通路を連通せしめる吸気・環流口を設け、上記吸気・環流口を入側通路から所要の弾性力で閉塞する逆止弁を設け、上記流量調整弁の操作端を弁ケース外部から操作できるようにした電気湯沸かし器の流量調整装置において、上記入側通路と出側通路を連通せしめる排気口を設け、上記排気口下方の入側通路に上下方向の案内部を設け、上記案内部の内部又は下方に、上記入側通路に流入した液体により作動せしめられて上記排気口を閉塞する球形弁を収納した構成としたものである。 【0009】上記構成の流量調整装置は吐出後の吸気及び環流作用は、吸気・環流口とこれらに付設した逆止弁により或いは排気口を通じて行われる。内容器内の液体の追加増量時は排気口を通じて排気が行われ、吐出時は球形弁により排気口を閉塞する。また、傾斜時や転倒時は上記球形弁が排気口を閉塞し、液体の漏出を防止する。 【0010】なお、上記球形弁が液面に浮上する浮力を有する構成や、上記排気口及び案内部を上記の流量調整弁に設けた構成をとることができる。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施形態を説明する。図1は実施形態の流量調整装置1を備えた電気湯沸かし器2であり、この電気湯沸かし器2は外装体3の内部に内容器4が収納され、内容器4の下端に電動ポンプ5を介して液通路6が接続される。液通路6は外装体3の正面の表示窓の内側に沿って立上がり、液面計7を構成している。 【0012】上記液通路6の上端は流量調整装置1を構成する弁ケース8の入口9に接続され、その弁ケース8の出側に吐出口10が設けられる。上記の流量調整装置1は外装体3の正面側のくちばし部11の内部に設けられ、そのくちばし部11の吐出ボタン12の下方に位置している。 【0013】図2(a)、(b)及び図3は流量調整装置1の全体を示すものであり、弁ケース本体13と、その下面に固着された弁ケース下部材14及び弁ケース本体13の上面に固着された弁ケース上部材15により前記の弁ケース8が構成される。 【0014】弁ケース本体13と弁ケース下部材14によって入側通路16が形成され(図4、図5参照)、弁ケース本体13と弁ケース上部材15とにより出側通路17が形成される。入側通路16に前記の入口9が連通され、出側通路17に前記の吐出口10が連通される。 【0015】入側通路16が下位、出側通路17が上位となって上下に対向する部分の区画壁18は、図4(b)に示すように吐出口10から離れる方向に下降傾斜しており、その傾斜の高い位置に吸気口19が設けられ、それに隣接して低い位置に環流口21が設けられる。これらの吸気口19と環流口21には、入側通路16側からゴムシート等の弾性シートでなる1枚の逆止弁22により閉塞される。 【0016】上記の逆止弁22は、その中央部分に嵌合部23を有し(図4(b)参照)、その嵌合部23の凹所を吸気口19と環流口21との間にある小突起24に嵌入し、弁ケース下部材14で嵌合部23の下面を押さえるようにしている。上記の逆止弁22は吐出後に出側通路17に残る液により開放され(図4(b)の二点鎖線参照)、吐出口10からの吸気を行うと共に、残留液を入側通路16を経て液通路6に環流させる。 【0017】上記の吸気口19と環流口21は1つの穴で共用してもよいが、上記のように、上下に位置を異にして設けることにより、吐出後迅速に吸気を行い、かつ十分に残留液の環流を行わせることができる。 【0018】前記の弁ケース本体13には、入側通路16と連通した下弁室26が設けられ(図5参照)、その下弁室26の上端が弁孔27となっている。また弁ケース上部材15には出側通路17に連通した上弁室28が設けられ、その上弁室28が前記の下弁室26の上に適当な流通すき間29をもって嵌合されている(図4(a)参照)。上弁室28の上端には弁案内筒31が前記の弁孔27の上方に対向して形成され、その弁案内筒31の上端部にゴム等の弾性体でなるキャプ状のシール部材32が嵌着される。 【0019】流量調整弁33は、上記の弁孔27に上下動自在に挿通され、そのつば34により弁孔27を下方から閉塞する。つば34より上方の上半部は、上弁室28を経て前記の弁案内筒31に挿通され、上端の操作端35が弁案内筒31の上部に突き出し、前記のシール部材32の頂部下面に接近している。また、つば34より下方は下端開放の案内通路部36となり、その外周に装着されたコイルばね37の上端が前記のつば34に係合する。また、コイルばね37の下端が下弁室26の所定位置に係合され、これにより流量調整弁33を上向きに付勢している。 【0020】上記のつば34より上方の上半部は、図6(a)〜(e)に示すように、弁孔27の内周面に合致する円柱部38が形成され、その円柱部38上の周方向四等分位置に縦リブ39が形成され、その縦リブ39の上端に案内つば41が形成され、その案内つば41が前記の弁案内筒31の内周をスライドするようになっている(図4(a)参照)。 【0021】上記の4本の縦リブ39の下端部と前記の円柱部38とによって囲まれた4箇所のうち3箇所に流量調整用のテーパ部42が形成され(図6(b)、(c)参照)、他の1箇所はテーパ部42が省略されて前記の案内通路部36の内部に連通した排気口43が形成され(図4(a)参照)、その排気口43の内端が弁座44となっている。 【0022】上記の案内通路部36の下方の下弁室26の底面上に球形弁45が収納される。この球形弁45は液上に浮く浮力をもつように軽量に形成され、下弁室26に液体が満たされると案内通路部36内を浮上し、前記の弁座44に接して排気口43をその内側から閉塞する。 【0023】なお、弁ケース上部材15の前記上弁室28の外側に前記の電動ポンプ5を駆動するためリミットスイッチ46が搭載され(図5(a)〜(c)参照)、そのアーマチュア47が吐出ボタン12の操作片48の下端に臨み、吐出ボタン12が押込まれるとリミットスイッチ46がオンになるようになっている。 【0024】次に、上記実施形態の流量調整装置作用について説明する。いま、内容器4内の液体を吐出するに際し、使用者が吐出ボタン12を押すと、リミットスイッチ46がオンになって電動ポンプ5が駆動され、液体が液通路6の上部に押上げられる。一方、上記のように吐出ボタン12を押すと同時にシール部材32の頂部が弾性変形して、図7(a)に示すように流量調整弁33の操作端35を押下げ、その押下げ量に応じて弁孔27とテーパ部42との間に開口が形成される。液体が図7(a)、(b)に示すように、入口9から入側通路16に連通した下弁室26から弁孔27を通過して、上弁室28に流入し、更に出側通路17を経て吐出口10から吐出される(図7(c))。 【0025】使用者が吐出ボタン12から指先を離すと、流量調整弁33がコイルばね37により押戻されると共に、シール部材32及び吐出ボタン12も元の状態に戻る。これにより、液の吐出が停止される。出側通路17に残った液体の重量により、逆止弁22が弾性変形し、吸気口19と環流口21が開放される。これにより空気が吸い込まれると共に、残留液が環流され、液面計7の液面の高さと内容器4の液面の高さが一致する。 【0026】なお、上記の吸気と残留液の還流は、出側通路17、上弁室28、排気口43、下弁室26、入口9を経る通路によっても行われる。 【0027】また、使用の途中において、何らかの原因で電気湯沸かし器2が傾斜又は転倒されると、下弁室26に流入した液体が球形弁45を浮上させ、排気口43を閉塞し(図8参照)、液体の漏出を防止する。 【0028】また、内容器4の液体を追加増量させた場合、液通路6内の空気は排気口43を経て外部に排出されるので、液面計7は内容器4の液面を正しく表示する。 【0029】以上の実施形態は、入側通路16と出側通路17を連通する排気口43を流量調整弁33に設け、その排気口43に対向して下弁室26に球形弁45を収納するようにしているが、上記の排気口43を省略し(従って、流量調整弁33の縦リブ39と円柱部38間は4箇所ともテーパ部42が形成される)、これに代えて、図9に示すように、入側通路16と出側通路17の区画壁18の傾斜の高い位置に排気口43’とその下面に案内筒49を形成し、その案内筒49の下方の入側通路の底面に前記の球形弁45を収納する。また、区画壁18の傾斜の低い位置に環流口21とこれを開閉する逆止弁22’を設ける。この場合は、上記の排気口43’が排気の機能のみならず吸気の機能を併有することになる。 【0030】即ち、吐出時は、球形弁45が排気口43’を閉塞し、また逆止弁22’が環流口21を閉塞する。吐出後は球形弁45及び逆止弁22’がそれぞれ排気口43’及び環流口21を開放するので、吸気と環流が行われる。この場合、傾斜時或いは転倒時は球形弁45が排気口43’を閉塞して、液体の漏出を防止する。更に、内容器4の液体の追加増量時の排気は排気口43’を通じて行われる。上記以外の構成は前述の実施形態の流量調整装置1と同じである。 【0031】 【発明の効果】以上のように、この発明は流量調整弁或いは入側通路と出側通路の区画壁等に、入側通路と出側通路を連通せしめる排気口を設け、その排気口を入側通路に流入する液体によって作動せしめられる球形弁により閉塞するようにしたので、吐出時の流量調整に影響を与えることなく、内容器内の液体の追加増量時に液通路の空気を排出させ、液面計の表示を正確ならしめる。 【0032】また、電気湯沸かし器が外力により傾斜したり転倒したりしたときは上記の球形弁が排気口を閉塞するので、液体の漏出を防止することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002473 【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)12月10日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−169290 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月29日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−339991 |
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