| 【発明の名称】 |
電気湯沸かし器 |
| 【発明者】 |
【氏名】高田 清義
【氏名】国広 幸利
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| 【要約】 |
【課題】収容液体を加熱・保温する電器湯沸かし器において、液体の温度安定状態維持に必要な電力消費量を低減することで、省エネルギー化を図り、経済性を向上させた電気湯沸かし器を提供することを目的としている。
【解決手段】ボデー2あるいは外装部3あるいは蓋外郭8あるいは蓋カバー9の内部に多孔質なる独立微細気泡12を設けることにより、気泡内の空気の熱遮断性効果により樹脂部材の断熱性能向上が図れ、容器内の高温液体から放出される熱エネルギーを抑制することで温度安定状態維持に必要な電力消費量を低減できる電気湯沸かし器。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 器体を構成するボデー、外装部、蓋外郭、蓋カバーのうち少なくとも一つを、内部に多孔質なる独立微細気泡を設けた樹脂部材で構成した電気湯沸かし器。 【請求項2】 ボデー、外装部、蓋外郭、蓋カバーのうち少なくとも一つを、内部に中空部を有する中空成形品で構成した電気湯沸かし器。 【請求項3】 中空成形品の中空部の厚さは5mm以下である請求項2記載の電気湯沸かし器。 【請求項4】 独立微細気泡あるいは中空部の内圧を大気圧以下に減圧して構成した請求項1〜3いずれか1項に記載の電気湯沸かし器。 【請求項5】 液体を収容する容器は、低熱伝導率なる複合鋼板材で構成した請求項1〜4いずれか1項に記載の電気湯沸かし器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、収容液体を加熱・保温する電気湯沸かし器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の電気湯沸かし器は、図10に示すような構成になっていた。図において、器体101の外側部はボデー102で構成され、ボデー102の上部は外装部103を載置し、内部には液体104を収容する有底筒状の容器105を内包し、容器105の底面部には液体104を加熱する発熱体106を固着している。容器105の上方開口部は蓋体107で覆われ、蓋体107は外郭を形成する蓋外郭108と蓋外郭を保持する蓋カバー109とから成る。容器105の底面裏側中央部には温度検知装置110を装着し、111はこの温度検知装置110からの電気的信号により発熱体106への通電を制御する制御装置である。 【0003】上記構成の動作を説明する。電源供給が行われると、発熱体106により液体104は加熱される。液体104が沸騰状態に達すると、温度検知装置110からの電気的信号により、制御装置111は発熱体106への通電は中断される。その後、温度検知装置110からの電気的信号により、制御装置110は発熱体106への通電を制御することで、液体104の温度低下を抑制し、安定状態を維持する構成になっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の構成においては、各構成部品による固体の熱伝導や各構成部品間の空隙に生じる気体の対流により、容器105内の高温液体から放出される熱エネルギーが大きくなっている。その結果、液体104を高温に維持させるためには、発熱体106の通電頻度を高くする必要があり、これにより電力消費量が大きくなることでランニングコストがかかるという問題があった。従来、この問題解決のために、容器105の側面外周部をグラスウール等の断熱材で包囲し、放出する熱エネルギーを抑制するなどの手法がなされていたが、組立て作業性の問題あるいは断熱性能改善の課題があった。 【0005】本発明は、上記従来問題点を解決するもので、省エネルギー化を図り経済性を向上させた電気湯沸かし器を提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、器体を構成するボデー、外装部、蓋外郭、蓋カバーのうち少なくとも一つを、内部に多孔質なる独立微細気泡を設けた樹脂部材で構成した電気湯沸かし器とすることにより、気孔率を有せしめ見かけの密度を低減することで熱伝導率を低減しさらに独立微細気泡内の気体の熱遮断性効果により断熱性能向上が図れるものである。 【0007】また、本発明は、ボデー、外装部、蓋外郭、蓋カバーのうち少なくとも一つを、内部に中空部を有する中空成形品で構成した電気湯沸かし器とすることにより、中空部内にある静止状態に近い気体の熱遮断性効果により固体の熱伝導は抑制され断熱性向上が図れるものである。 【0008】 【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、器体を構成するボデー、外装部、蓋外郭、蓋カバーのうち少なくとも一つを、内部に多孔質なる独立微細気泡を設けた樹脂部材で構成した電気湯沸かし器としたものである。このように、内部に多孔質なる独立微細気泡を設ける構成により、樹脂部材に気孔率を有せしめ見かけの密度を低減できるので熱伝導率を低減でき、さらに独立微細気泡内の気体の熱遮断性効果により断熱性能向上が図れる。 【0009】請求項2記載の発明は、ボデー、外装部、蓋外郭、蓋カバーのうち少なくとも一つを、内部に中空部を有する中空成形品で構成した電気湯沸かし器としたものである。この構成により、樹脂部材内には微小厚の中空部が形設され、この中空部内の気体は微小厚空間内にあるため対流を発生し難くなっており静止気体に近づく。よって樹脂部材に生ずる固体の熱伝導はこの静止気体に近い中空部内の気体により抑制され樹脂部材の断熱性能向上が図れる。 【0010】請求項3記載の発明は、中空成形品の中空部厚さを5mm以下に設定したものであり、これにより中空部内の気体はさらに対流を発生し難くなり熱伝導率の低い静止気体に近づけることで、樹脂部材の断熱性能をさらに向上するものである。 【0011】請求項4記載の発明は、樹脂部材において独立微細気泡あるいは中空部の内圧を大気圧以下に減圧させたものであり、これにより静止気体よりも熱伝導率を低下させ、さらに断熱性能向上が図れるものである。 【0012】請求項5記載の発明は、容器を低熱伝導率なる複合鋼板で構成したものであり、これにより、容器材料の持つ固体の熱伝導率を低減することで容器を介して外へ放出される熱エネルギーを最小限に抑え断熱性能向上を図るものである。 【0013】 【実施例】 (実施例1)以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施例について図1〜図5を参照しながら説明する。 【0014】器体1の外側部はボデー2で構成され、ボデー2の上部は外装部3を載置し、内部には液体4を収容する有底筒状の容器5を内包し、容器5の底面部には液体4を加熱する発熱体6を固着している。容器5の上方開口部を覆う蓋体7は、外郭を形成する蓋外郭8と蓋外郭8を保持する蓋カバー9とから成り、ボデー2あるいは外装部3あるいは蓋外郭8あるいは蓋カバー9は内部に多孔質なる独立微細気泡12を設けた樹脂部材で構成している。または、樹脂部材よりも低熱伝導率なる材料12aを混入させた樹脂部材で構成しており、これにより母材となる樹脂部材の熱伝導率を低減でき断熱性能向上を図るものである。 【0015】ここで、独立微細気泡12の成形法について述べる。成形法としては、いくつか挙げられる。まず第1は、ボデー・蓋体等を形成する樹脂材料に、発泡材を添加する方法がある。この方法で成形することによって、軽重量化も図ることができる。 【0016】第2は、粒径8〜10μm程度の中空ガラスビーズ等の微粒径中空体を樹脂へ高密度充填形成することによっても得られる。ここで、中空体の種類としては、シラス、パーライト、ガラス、シリカ、フライアッシュ等のケイ酸系と、アルミナ、ジルコニア、カーボン等の非ケイ酸系、さらには、サラン、ポリスチレン、ポリメタクリレート等の有機質の物などが挙げられる。 【0017】これらは、樹脂部材よりも低熱伝導率(0.1kcal/hr・m・℃より小)なる材料12a(シリカなど)を混入させた樹脂部材で構成しているので、母材となる樹脂部材の熱伝導率を低減でき断熱性能向上を図るものである。また、中空体の中は、空気が充填されており、微細空間内に存在するため、静止空気として断熱効果が得られる。 【0018】上記構成において、ボデー2あるいは外装部3あるいは蓋外郭8あるいは蓋カバー9などの樹脂部材内部に設けた多孔質なる独立微細気泡12により、樹脂部材に気孔率を有せしめ、見かけの密度を低減できるので、熱伝導率を低減でき、さらに独立微細気泡内の気体の熱遮断性効果により断熱性能向上が図れる。またこれら手段によって、容器5内の高温液体4から器体1外部へ放出される熱エネルギーは抑制され、発熱体6の通電頻度が低くなることで液体4の高温安定状態維持に必要な電力消費量を低減でき省エネルギー化が図れる。 【0019】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例について図6〜図9を参照しながら説明する。ボデー2あるいは外装部3あるいは蓋外郭8あるいは蓋カバー9を中空成形品13で構成することで、自然対流が生じ難い中空部13aの空隙の熱遮断性効果により容器内の高温液体から放出される熱エネルギーは器体外部への放出を抑制されるため液体温度の低下は抑制され、その結果、液体の温度安定状態維持のため発熱体の通電に必要な電力消費量を低減でき省エネルギー化が図れる。 【0020】また、中空成形品13の中空部13a厚さを5mm以下に設定すると、これにより中空部13a内の気体はさらに対流を発生し難くなり、熱伝導率の低い静止気体に近づくため樹脂部材の断熱性能をさらに向上するものである。 【0021】また、中空成形品の内部は、空気、窒素などの気体を充填することによって形成されている。 【0022】さらに、樹脂部材において独立微細気泡12あるいは中空部13aの内圧を大気圧以下(真空など)に減圧させることにより、静止気体よりも熱伝導率を低下させ、さらに断熱性能向上が図れるものである。 【0023】また、容器5を低熱伝導率なる複合鋼板(粘弾性樹脂を挟んだ積層型構造の制振ステンレス鋼板など)で構成することにより、これにより、容器5材料の持つ固体の熱伝導率を低減することで容器5を介して外へ放出される熱エネルギーを最小限に抑え断熱性能向上を図ることができるものである。 【0024】 【発明の効果】以上の実施例の説明より明らかなように、請求項1記載の発明によれば、ボデーあるいは外装部あるいは蓋外郭あるいは蓋カバーの樹脂部材内部に多孔質なる独立微細気泡を設けることによって、気孔率を有せしめ見かけの密度を低減されるので熱伝導率を低減でき、さらに独立微細気泡内の気体の熱遮断性効果により断熱性能向上が図れる。 【0025】請求項2記載の発明によれば、ボデーあるいは外装部あるいは蓋外郭あるいは蓋カバーを中空成形品で構成することで、中空部内にある静止状態に近い気体の熱遮断性効果により固体の熱伝導は抑制され断熱性向上が図れる。 【0026】請求項3記載の発明によれば、中空成形品の中空部厚さを5mm以下に設定することで、中空部内の気体はさらに対流を発生し難くなり熱伝導率の低い静止気体に近づくため樹脂部材の断熱性能をさらに向上させることができる。 【0027】請求項4記載の発明によれば、樹脂部材に設けた独立微細気泡あるいは中空部の内圧を大気圧以下に減圧させることにより静止気体よりも熱伝導率を低下させ、さらに断熱性能向上が図れる。 【0028】請求項5記載の発明によれば、容器を低熱伝導率なる複合鋼板で構成することで、容器材料の持つ固体の熱伝導率を低減し容器を介して外へ放出される熱エネルギーを最小限に抑えることができ断熱性能向上が図れる。 【0029】以上のように本発明は、省エネルギー化を図り経済性を向上した電気湯沸かし器を実現できるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月22日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−123141 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月11日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−289403 |
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