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【発明の名称】 液面レベル検知装置
【発明者】 【氏名】濱田 憲司

【氏名】片岡 利充

【要約】 【課題】液容器の液面レベルを超音波の反射時間で検知する場合の検知精度を向上することである。

【解決手段】超音波センサー18を液面上方の液容器3の一部に取付けてなる液面レベル検知装置において、上記超音波センサー18を液容器3を構成する合成樹脂製の上面壁17の上面に取付けた構成とした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 液容器の液面上方に超音波の送信及び受信を行う超音波センサーを取付け、超音波が液面で反射して戻るまでの時間を換算して液面のレベル検知を行うようにした液面レベル検知装置において、上述超音波センサーを液容器の一部を構成する合成樹脂部材の上面に取付けたことを特徴とする液面レベル検知装置。
【請求項2】 上記の液容器がポットであり、上記の合成樹脂がポリプロピレン又はABS樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の液面レベル検知装置。
【請求項3】 上記の超音波センサーが上記液容器と連通した水位管、揚水管等の連通管の上方に取付けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の液面レベル検知装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気ポット等の液容器の液面レベル検知装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気ポットの水位を検知するために、水面の上方から、或いは水中から水面に向けて超音波を送信すると共に水面において反射した超音波の反射波を受信し、送受信間の時間を換算することにより、水位を検知することが従来から行われている。
【0003】図5は電気ポットにおける従来の水位検知装置の諸例を便宜上1枚の図面上に示したものであり、その第1の手段は、送受信併用タイプの超音波センサー18を蓋2の裏面に取付け、液容器3の上方から水面Wに向けて超音波を送信するようにしたものである。
【0004】第2の手段は液容器3の底面に超音波センサー18を取付け、超音波を水中から水面Wに向けて送信するようにしたものである。第3の手段は液容器3と連通した揚水管6の下部に超音波センサー18を取付け、超音波を水中から揚水管6の水面Wに向けて送信するようにしたものである。第4の手段は、揚水管6の上方の液通路下面に超音波センサー18を取付け、超音波を揚水管6の上方から水面に向けて発射するようにしたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の手段は、蓋を開けたときは検知ができない不便があると共に、超音波センサー18が高湿の雰囲気にさらされる問題がある。また、第2の手段は超音波センサー18の近傍にヒーター4が存在するため、その熱の影響を受けやすい問題がある。更に、第3の手段は径の小さい揚水管6の下端部へ超音波センサー18を取付ける作業が困難である問題がある。
【0006】また、第4の手段は前記の第1の手段と同様に超音波が空気中に発射するので、水中に発射する第2、第3の手段に比べ検知精度が低い問題がある。即ち、空気中に発射された超音波は、水中に発射された場合に比べて拡散しやすい傾向があり、そのため残響が長いと共に、様々な場所からの反射波が混ざり合うため雑音が多くなり、検知精度が低下する。このことは、水に比べ空気の固有音響インピーダンスが超音波センサー18の固有音響インピーダンスの大きさと比べ大差があることからもいえることである。
【0007】そこで、この発明は湿度の影響やヒーターの熱的影響を受けることがなく、取付けも容易であり、しかも検知精度を上げることを第1の課題とし、これに加えて蓋の開閉の影響を受けないようにすることを第2の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の第1の課題を解決するために、この発明は、液容器の液面上方に超音波の送信及び受信を行う超音波センサーを取付け、超音波が液面で反射して戻るまでの時間を換算して液面のレベル検知を行うようにした液面レベル検知装置において、上述超音波センサーを液容器の一部を構成する合成樹脂部材の上面に取付けた構成としたものである。
【0009】なお、上記の液容器がポットであり、上記の合成樹脂がポリプロピレン又はABS樹脂である構成をとることができる。
【0010】また、第2の課題を解決するために、上記の構成における上記の超音波センサーが上記液容器と連通した水位管、揚水管等の連通管の上方に取付けられた構成を採用した。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は、この発明を適用する液容器の一例としての電気ポットの概要を示すものである。この電気ポットは、外装体1上に蓋2を取付けると共に、内部に液容器3を収納固定し、その液容器3の底面にヒーター4を装着している。また、液容器3の底面に継手チューブ5を介して水位管を兼用した揚水管6が連通される。揚水管6は外装体1の水位窓7に沿って立上がっており、その上端は継手11を介して吐出通路8に接続され、吐出通路8の先端に吐出口9が設けられる。この揚水管6に代えて、水位検知用に設けた専用の連通管を用いることができる。なお、外装体1に吐出スイッチ12、水位表示部13が設けられる。
【0012】図2(a)は上記の吐出通路8の内部を示すものであり、図示のように、揚水管6の上端が継手11を介して吐出通路8の接続口14に接続される。吐出通路8の途中に弁室15が設けられ、その弁室15に安全弁16が収納される。
【0013】上記の接続口14の直上の吐出通路8の上面壁17の上面に送受信併用タイプの超音波センサー18が密着され、そのまわりにエポキシ系の接着剤19を塗布して上面壁17に接着している。超音波センサー18のリード線21はマイコン22に接続される。
【0014】図3は上記マイコン22のフローチャートであり、ステップ1で吐出スイッチ12がONでない(OFFである)ときは、ステップ2で水位検知モードに入り、超音波の送信と受信を行い、ステップ3で送信から受信までの時間を水位に換算し、ステップ4で水位表示部13の水位表示を行う。以下、ステップ5で電源がOFFでないならば上記のステップを繰返し、電源がOFFになるとフローを終了する。
【0015】なお、ステップ6で吐出スイッチ12がONになると、水位検知モードを一時停止し、ステップ4でその旨の表示を行なう。
【0016】図2(b)、(c)は超音波センサー18の取付け方の他の例を示すものであり、図2(b)は前記の上面壁17の上面に取付けたケース23の内部に超音波センサー18を収納し、その超音波センサー18の上面とケース23上面との間にコイルばね24を介在し、超音波センサー18を上面壁17に押し付けて密着させるようにしたものである。
【0017】図2(c)は、両面粘着テープ25により超音波センサー18を接合し、更にエポキシ系の接着剤19を塗布して接合強度を高めたものである。
【0018】なお、上記のいずれの場合も、吐出通路8の上面壁17はポリプロピレン又はABS樹脂が用いられる。
【0019】図2(a)〜(c)において、超音波センサー18が駆動されると、200kHzの超音波が上面壁17を介して空中を伝播し、揚水管6中の水面Wに反射して超音波センサー18に受信される。
【0020】図4(a)は、それぞれ超音波のスタート信号の波形26、超音波受信部の波形27、送信開始から反射波受信までの計時信号の波形28を示すものである。超音波受信部の波形27は、実際は200kHzの交流波形を示すが、マイコン22での取扱いが容易なようにH(High)、L(Low)信号に処理したものである。この波形27のうち符号29で示す部分は残響であり、31が反射波である。残響29と反射波31を明確に区別することができる。
【0021】図4(b)は上記と比較するために超音波センサー18を上面壁17の下面に取付け超音波を直接空気中に送信した場合の同様の波形を示す。
【0022】この場合の受信部の波形27は、残響といくつかの反射波が混合した波形となって、残響と反射波及び水面からの反射波と他の部分からの反射波の区別がつきにくい。
【0023】図4(a)と同(b)を比較すると、図4(a)の方、即ち超音波センサー18を上面壁17の上面に取付けた方が水位の検知精度が高いことがわかる。これは上面壁17が超音波の伝播上の整合層として作用している結果であると考えられる。
【0024】なお、上面壁17の厚さは超音波の波長の1/4波長(約0.4mm)又はその奇数倍に選定することが検知精度を上げるうえで望ましい。また、上面壁17を2枚以上重ねることは検知精度を低下させるので好ましくないが、図2(c)の両面粘着テープ25は極めて薄い(約0.1mm)ため検知精度に影響を与えない。
【0025】以上の各実施形態は、電気ポットについて述べたが、この発明は電気ポットに限らず、水その他の液を収納する各種液容器の液面レベルを検知する場合に適用することができる。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明は超音波センサーを合成樹脂製の部材の上面に取付け、その下方の水面に対して超音波を送信するようにしたので、上記の部材が整合層の作用をなし、液面の検知精度が向上する効果があり、またその合成樹脂製部材の存在により、超音波センサーが湿気の影響を受けることを防止することができる。
【0027】また、上記の超音波センサーを液容器と連通した水位管、揚水管等の連通管の上方において、前記の上面壁のごとき合成樹脂の部材の上面に取付けることにより、蓋の開閉に影響されることなく液レベルの検知を行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000002473
【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
【出願日】 平成9年(1997)10月8日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
【公開番号】 特開平11−113746
【公開日】 平成11年(1999)4月27日
【出願番号】 特願平9−276073