| 【発明の名称】 |
誘導加熱調理器 |
| 【発明者】 |
【氏名】星加 邦博
【氏名】入江 正治
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| 【要約】 |
【課題】正確に被加熱物の温度検出を行い、適切な誘導加熱を実現する。
【解決手段】温度検出手段3による検出温度を、変動要因に基づいて補正したものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被加熱物を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに高周波電流を供給するスイッチング素子と、前記被加熱物の温度を検出する温度検出手段と、該温度検出手段での検出温度に基づいてスイッチング素子を駆動制御するインバータ制御手段とを備えた誘導加熱調理器において、前記温度検出手段による検出温度を、該検出温度の変動要因に基づいて補正する補正手段を設けたことを特徴とする誘導加熱調理器。 【請求項2】 前記変動要因は、インバータ電力値であることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。 【請求項3】 前記変動要因は、前記ファンの回転の有無であることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、誘導加熱調理器、特に、被加熱物の温度検出精度に優れた誘導加熱調理器に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、誘導加熱調理器では、誘導加熱コイルに通電することにより、高周波磁界を発生させ、セラミックプレートを介してその上に載置した被加熱物を誘導加熱するようにしている。前記誘導加熱コイルへの通電制御は、その中心に配設した温度センサで間接的に被加熱物の温度を検出することにより行っている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記誘導加熱調理器では、誘導加熱コイルに通電して発生させた高周波磁界により温度センサにも誘導電流が流れる結果、自己発熱し、正確な温度検出ができないという問題があった。このため、温度センサの周囲に防磁用のフェライト等が必要となっていた。 【0004】また、誘導加熱コイルに高周波電流を通電するためのスイッチング素子を冷却させるためのファンは、加熱状況に応じて回転させたり、回転させなかったりする。このため、温度センサが冷却されたり、されなかったりし、検出温度に誤差が生じていた。 【0005】具体的に、図5(a),(b)に示すように、平均インバータ出力を1000(W)、冷却ファン4を回転状態とした場合を状態1、平均インバータ出力を800(W)、冷却ファン4を回転状態とした場合を状態2、平均インバータ出力を500(W)、冷却ファン4を停止状態とした場合を状態3として実験を行った。この実験の結果、得られた検出温度Tと、実際の調理物の温度との関係は図5(c)のグラフに示すようになった。 【0006】すなわち、誘導加熱コイルへの通電の有無及び冷却ファンの回転の有無によって温度センサでの検出温度T1と、実際の調理物の温度T2との間にはズレが生じることが明らかとなった。このため、調理物を所望の温度に温調することができず、最適な調理状態を得ることが困難であった。 【0007】そこで、本発明は、正確に被加熱物の温度検出を行い、適切な誘導加熱を実現可能な誘導加熱調理器を提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決するための手段として、被加熱物を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに高周波電流を供給するスイッチング素子と、該スイッチング素子を駆動制御するインバータ制御手段と、前記被加熱物の温度を検出する温度検出手段とを備えた誘導加熱調理器において、前記温度検出手段による検出温度を、該検出温度の変動要因に基づいて補正する補正手段を設けたものである。 【0009】前記変動要因としては、例えば、インバータ電力値や、前記ファンの回転の有無が挙げられる。インバータ電力値が大きくなれば、それだけ温度検出手段が自己発熱しやすくなり、検出温度は被加熱物の実際の温度よりも高めの値となるが、この値をマイナス補正することにより、適切な値を得ることが可能となる。また、ファンが回転すれば、温度検出手段が冷却され、検出温度は被加熱物の実際の温度よりも低い値となるが、この値をプラス補正することにより、適切な値を得ることが可能となる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。 【0011】図1は、本発明に係る電気調理器の一例である電磁調理器を示す。この電磁調理器は、上面にセラミックプレート1aを設けた調理器本体1内に、誘導加熱コイル2、温度センサ3、冷却ファン4及び制御装置5等を収容した構成である。 【0012】前記誘導加熱コイル2は、セラミックプレート1aの下方に配設されている。誘導加熱コイル2には、図2に示す電気回路によって高周波電流が供給されるようになっている。 【0013】すなわち、商用電源6からの交流は、コンデンサC1を並列接続した整流回路7で整流され、コンデンサC2で平滑化されるようになっている。誘導加熱コイル2にはコンデンサC3が並列接続され、スイッチング素子8によって高周波が発生するようになっている。スイッチング素子8のエミッタ・コレクタ間にはダイオードDが接続され、ベースには後述するインバータ制御回路16からオン・オフ信号が入力されるようになっている。そして、セラミックプレート1a上に載置された鍋9を誘導加熱するようになっている。 【0014】前記温度センサ3にはサーミスタ等が使用され、セラミックプレート1aの下面中央部に当接するように設けられている。温度センサ3は、セラミックプレート1aを介して間接的に前記鍋9の温度を検出する。 【0015】前記冷却ファン4は、前記スイッチング素子8を冷却するためのもので、前記調理器本体1の前方側に配設されている。冷却ファン4の近傍には、基板10が配設され、この基板10に前記スイッチング素子8を取り付けたフィン11がねじ止めされている。そして、冷却ファン4が回転すると、調理器本体1の底面に穿設した吸引口1bから吸い込まれた空気が、誘導加熱コイル2及びフィン11に吹き付けられ、誘導加熱コイル2及びスイッチング素子8が冷却されるようになっている。 【0016】前記制御装置5は、基板10上に各種電子部品を実装したもので、図2に示すように、温度検出回路12、冷却ファン制御回路13、電流検出回路14、温度制御回路15及びインバータ制御回路16で構成されている。 【0017】温度検出回路12は、前記温度センサ3が周囲の温度により変化した抵抗値を電圧値として検出し、温度制御回路15に出力する。 【0018】冷却ファン制御回路13は、インバータ制御回路16からの制御信号に基づいて冷却ファン4を駆動制御する。 【0019】電流検出回路14は、整流回路7を流れる電流を電圧値に変換し、インバータ制御回路16に出力する。整流回路7での電流値は、誘導加熱コイル2での電流値と比例関係にあるため、この電流値を検出することで、誘導加熱コイル2に供給するインバータ電力値を正確に把握することができる。 【0020】温度制御回路15は、温度制御部17と補正部18とからなる。温度制御部17は、前記温度検出回路12からの入力信号に基づいてインバータ制御回路16に制御信号を出力する。補正部18は、インバータ制御回路16からファン制御回路13に冷却ファン4を駆動するための信号が出力されたか否かに基づいて後述する補正値を決定する。 【0021】インバータ制御回路16は、前記温度制御回路15及び電流検出回路14からの信号に基づいてスイッチング素子8に制御信号を出力する。 【0022】次に、前記制御装置5による誘導加熱制御を図3のフローチャートに従って説明する。 【0023】電源が投入され、オン状態となれば(ステップS1)、温度センサ3での検出温度Tを読み込む(ステップS2)。このとき、冷却ファン4が回転しているか否かを判断する(ステップS3)。 【0024】冷却ファン4が回転していない場合、検出温度Tはそのままとする。一方、冷却ファン4が回転している場合、前記検出温度Tに補正値t1(本実施形態では+6℃)を加算する(ステップS4)。これにより、冷却ファン4の駆動に伴う温度センサ3での検出温度の低下度合いを考慮して鍋9に収容した調理物の温度を正確に検出することができる。 【0025】続いて、インバータ出力を読み込み(ステップS5)、その出力値に応じて表1に示す補正値t2を加算する(ステップS6)。これにより、インバータ出力が大きく、電磁誘導の影響で温度センサ3での検出温度が高い値となったとしても、補正値t2を加算することにより、正確な調理物の温度を検出することができる。 【0026】 【表1】
【0027】具体的に、図4(a),(b)に示すように、平均インバータ出力を1000(W)、冷却ファン4を回転状態とした場合を状態1、平均インバータ出力を800(W)、冷却ファン4を回転状態とした場合を状態2、平均インバータ出力を500(W)、冷却ファン4を停止状態とした場合を状態3として実験を行うことにより、得られた検出温度Tと、実際の調理物の温度との関係を図4(c)のグラフ及び表2に示す。 【0028】 【表2】
【0029】以上の結果から明らかなように、前記補正値t1,t2を加算する補正を行うことにより、より実際の調理物の温度に近い温度を検出することが可能となった。 【0030】そこで、このようにして得られた検出温度Tに基づいて誘導加熱コイル2への通電制御を行い、所望の温度Ta(例えば、80℃)となるように温調する(ステップS7)。これにより、インバータ出力の変動や冷却ファン4の回転の有無という変動要因の変化に拘わらず、調理物を所望の温度で調理することが可能となった。 【0031】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る誘導加熱調理器によれば、温度検出手段による検出温度を、インバータ電力値やファンの回転の有無等の変動要因に基づいて補正するようにしたので、より正確に被加熱物の温度を検出することができ、適切な温調が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002473 【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)9月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−104014 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月20日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−267165 |
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