| 【発明の名称】 |
焼成食品の受け渡し装置、それを備えた自動焼成装置および焼成食品の受け渡し方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】高橋 功
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| 【要約】 |
【課題】タコ焼きやお好み焼き等の焼成食品を自動焼成する場合に、焼成された食品を冷凍工程等の次工程へ受け渡す際に使用する焼成食品の受け渡し装置、それを備えた自動焼成装置及び焼成食品の受け渡し方法の提供。
【解決手段】自動焼成装置は、焼成用型板10に食用油を塗る油塗布装置と、焼成用型板に焼成材料を充填する充填装置と、焼成室と、受け渡し装置と、焼成食品の離型後の焼成用型板の油拭装置とを備える。受け渡し装置は、焼成室を通って循環するコンベア1 と、これに所要間隔で取り付けてありその折り返し端部で反転可能な焼成用型板と、これをコンベアの折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させる反転装置7 と、コンベアの折り返し端部の近傍に配置してあり上昇した近接位置で焼成食品を焼成用型板から下降しながら受け取り下降位置で次工程へ送るコンベアに渡す昇降コンベア8 を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 焼成食品の受け渡し装置であって、焼成室(6) を通って循環するコンベア(1) と、当該コンベア(1) に所要間隔で取り付けてあり、コンベア(1) の折り返し端部で自然反転可能な焼成用型板(10)と、上記コンベア(1) の折り返し端部の近傍に配置してあり、上昇した近接位置で焼成食品を上記焼成用型板(10)から受け取って下降し、下降位置で次工程へ送るコンベアに渡す昇降コンベア(8) と、を含んでいることを特徴とする、焼成食品の受け渡し装置。 【請求項2】 上記焼成用型板(10)をコンベア(1) の折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させる反転装置(7) を備えていることを特徴とする、請求項1記載の焼成食品の受け渡し装置。 【請求項3】 上記焼成用型板(10)を反転させたときの衝撃を緩め、かつ上記焼成用型板(10)を反転状態で停止させる緩衝停止手段を備えていることを特徴とする、請求項1または2記載の焼成食品の受け渡し装置。 【請求項4】 上記焼成用型板(10)の反転後に、下降する昇降コンベア(8)上の焼成食品に焼成用型板(10)が当たらないように焼成用型板(10)を案内する案内手段を備えていることを特徴とする、請求項1、2または3記載の焼成食品の受け渡し装置。 【請求項5】 上記昇降コンベア(8) は、焼成食品を上記焼成用型板(10)から受け取るときに、下降しながら受け取るようにしてあることを特徴とする、請求項1、2、3または4記載の焼成食品の受け渡し装置。 【請求項6】 自動焼成装置であって、コンベア(1) に設けてある焼成用型板(10)に食用油を塗る油塗布装置(2) と、焼成用型板(10)に焼成材料を充填する充填装置(3) と、焼成室(6) と、請求項1、2、3、4または5記載の焼成食品の受け渡し装置と、焼成食品の離型後の焼成用型板(10)の食用油を拭き取る油拭装置(5) と、を含んでいることを特徴とする、自動焼成装置。 【請求項7】 自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法であって、コンベア(1) で送られてくる焼成用型板(10)を、コンベア(1) の折り返し端部において自然反転させ、焼成用型板(10)から離型した焼成食品を昇降コンベア(8) により近接位置で受け取って下降させ、下降位置で次工程へ送るコンベアに渡すことを特徴とする、自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法。 【請求項8】 自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法であって、コンベア(1) で送られてくる焼成用型板(10)を、コンベア(1) の折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させ、焼成用型板(10)から離型した焼成食品を昇降コンベア(8) を下降させながら近接位置で受け取り、下降位置で次工程へ送るコンベアに渡し、一方、反転した焼成用型板(10)を昇降コンベア(8) 上の焼成食品に当たらないように案内して移動させることを特徴とする、自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、焼成食品の受け渡し装置、それを備えた自動焼成装置および焼成食品の受け渡し方法に関するものである。更に詳しくは、タコ焼きやお好み焼き等の焼成食品を自動焼成する場合に、焼成された食品を冷凍工程等の次工程へ受け渡す際に使用する焼成食品の受け渡し装置、それを備えた自動焼成装置および焼成食品の受け渡し方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】タコ焼きやお好み焼き等の焼成食品は、自動焼成装置によって大量生産され、冷凍食品としても販売されている。自動焼成装置においては、専用の焼成用型板をコンベアで搬送しながら焼成室内を通って循環させるようにしてあり、焼成食品は、焼成室内を搬送中に焼成される。そして、焼成用型板は焼成室を出た後でコンベアの端部で反転され、離型した焼成食品は冷凍工程へ送るコンベアに受け渡される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したような従来の装置には、次のような課題があった。すなわち、従来の装置においては、コンベアの折り返し端部で焼成用型板が反転されるときに、焼成食品が離型して、やや落差のある傾斜面に落ちるようになっている。このため、焼成されたばかりで柔らかい焼成食品は、落ちたときの衝撃で大きく変形してしまうことがあった。また、焼成食品は、冷凍工程へ送られるコンベア上でも、位置や向きがバラバラの状態である。従って、冷凍後に手作業で定量包装する際に作業がしにくいため効率が悪かった。 【0004】本発明は上記課題を解消するもので、タコ焼きやお好み焼き等の焼成食品の自動焼成装置において、焼成された焼成食品をコンベア上で整列した状態で冷凍工程等の次工程へ搬送できるようにして、冷凍後の手作業による定量包装の際の数量の把握を容易にして作業効率を向上させることができる焼成食品の受け渡し装置、それを備えた自動焼成装置および焼成食品の受け渡し方法を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、焼成食品の受け渡し装置であって、焼成室を通って循環するコンベアと、当該コンベアに所要間隔で取り付けてあり、コンベアの折り返し端部で自然反転可能な焼成用型板と、上記コンベアの折り返し端部の近傍に配置してあり、上昇した近接位置で焼成食品を上記焼成用型板から受け取って下降し、下降位置で次工程へ送るコンベアに渡す昇降コンベアと、を含んでいることを特徴とする、焼成食品の受け渡し装置である。 【0006】第2の発明にあっては、上記焼成用型板をコンベアの折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させる反転装置を備えていることを特徴とする、第1の発明に係る焼成食品の受け渡し装置である。 【0007】第3の発明にあっては、上記焼成用型板を反転させたときの衝撃を緩め、かつ上記焼成用型板を反転状態で停止させる緩衝停止手段を備えていることを特徴とする、第1または第2の発明に係る焼成食品の受け渡し装置である。 【0008】第4の発明にあっては、上記焼成用型板の反転後に、下降する昇降コンベア上の焼成食品に焼成用型板が当たらないように焼成用型板を案内する案内手段を備えていることを特徴とする、第1、第2または第3の発明に係る焼成食品の受け渡し装置である。 【0009】第5の発明にあっては、上記昇降コンベアは、焼成食品を上記焼成用型板から受け取るときに、下降しながら受け取るようにしてあることを特徴とする、第1、第2、第3または第4の発明に係る焼成食品の受け渡し装置である。 【0010】第6の発明にあっては、自動焼成装置であって、コンベアに設けてある焼成用型板に食用油を塗る油塗布装置と、焼成用型板に焼成材料を充填する充填装置と、焼成室と、第1、第2、第3、第4または第5の発明に係る焼成食品の受け渡し装置と、焼成食品の離型後の焼成用型板の食用油を拭き取る油拭装置と、を含んでいることを特徴とする、自動焼成装置である。 【0011】第7の発明にあっては、自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法であって、コンベアで送られてくる焼成用型板を、コンベアの折り返し端部において自然反転させ、焼成用型板から離型した焼成食品を昇降コンベアにより近接位置で受け取って下降させ、下降位置で次工程へ送るコンベアに渡すことを特徴とする、自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法である。 【0012】第8の発明にあっては、自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法であって、コンベアで送られてくる焼成用型板を、コンベアの折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させ、焼成用型板から離型した焼成食品を昇降コンベアを下降させながら近接位置で受け取り、下降位置で次工程へ送るコンベアに渡し、反転した焼成用型板を昇降コンベア上の焼成食品に当たらないように案内して移動させることを特徴とする、自動焼成装置における焼成食品の受け渡し方法である。 【0013】(作用)第5の発明に係る自動焼成装置は、次のように作用する。第1の発明に係る受け渡し装置を備えたものにあっては、まず、コンベアに取り付けてある焼成用型板に、油塗布装置によって食用油を適量塗布する。焼成用型板の型部に、焼成材料(小麦粉、水、卵、野菜、食肉等を混合したもの)を適量充填する。焼成材料が充填された焼成用型板は、コンベアで焼成室内部を移動し、移動中に焼成食品が焼成される。焼成室を出た焼成用型板は、コンベアの折り返し端部で自然反転する。 【0014】焼成用型板の反転位置(裏返しで、実質的に水平状態)のすぐ下方には、昇降コンベアが上昇して近接位置に待機しており、焼成用型板の反転停止時の衝撃で離型した焼成食品は、昇降コンベアの受け取り側に落ちる。焼成食品が落ちると、昇降コンベアは下降し、下降位置において、次工程へ送るコンベアに焼成食品を渡す。一方、反転状態の焼成用型板は、コンベアで送られて油拭装置によって表面の食用油が拭き取られ、油塗布装置へ送られる。 【0015】このように、焼成用型板の反転によって離型した焼成食品は、昇降コンベア上に落ちるが、反転状態の焼成用型板と上昇位置の昇降コンベアは近接しているので、焼成食品は焼成用型板の型部と同じ配置で整列した状態で受け取られる。従って、次工程へ送るコンベアにも整列したまま渡すことが可能になり、後工程での定量包装する際に数量を把握しやすく、作業効率を向上させることができる。 【0016】第2の発明に係る受け渡し装置を備えたものは、焼成用型板をコンベアの折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させる反転装置を備えているので、焼成用型板を自然反転させる場合と相違して、寸法誤差や可動部の潤滑性能の違いあるいは焼成食品の重量の違い等の不安定要素に起因する反転タイミングのばらつきが起こらない。従って、焼成用型板の反転を正確なタイミングで制御することが可能になるので、焼成食品の受け渡しをよりスムーズに行うことができる。 【0017】第3の発明に係る受け渡し装置を備えたものは、焼成用型板を反転させたときの衝撃を緩め、かつ焼成用型板を反転状態で停止させる緩衝停止手段を備えているので、衝撃による焼成用型板の跳ね上がりを防止し、衝撃音を緩和またはその発生を防止できると共に、反転したときに焼成物が型部から離れるときの落下速度を遅くすることができる。すなわち、焼成用型板の反転時における緩衝の始まりから停止までには、ごく短時間ではあるけれども緩衝による時間差が生じる。型部に収容されている焼成物は、この時間内に型部から慣性により離型を始めながらも、相互摩擦により焼成用型板と共に速度を緩め、ブレーキがかかった状態となる。そして、焼成物は焼成用型板が停止したところで型部から離れる。これにより、焼成物の離型時の落下速度が遅くなるので、昇降コンベア上に落ちたときの衝撃も小さくなり、焼成物の型くずれを防止でき、整列も乱れにくい。 【0018】第4の発明に係る受け渡し装置を備えたものは、焼成用型板の反転後に、下降する昇降コンベア上の焼成食品に焼成用型板が当たらないように焼成用型板を案内する案内手段を備えているので、焼成食品が損傷を受けたり、昇降コンベアから落ちたりすることを防止できる。 【0019】第5の発明に係る受け渡し装置を備えたものは、昇降コンベアが、焼成食品を焼成用型板から受け取るときに、下降しながら受け取るようにしてあるので、受け取るときの衝撃が緩和され、焼成されたばかりで柔らかい焼成食品でも変形しにくく、損傷も受けにくい。 【0020】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る自動焼成装置の概略側面図、図2は受け渡し装置の構造を示す要部斜視図、図3は昇降コンベアの構造を示す概略正面図、図4は昇降コンベアの構造を示す概略平面図、図5は昇降コンベアの構造を示す概略側面図である。また、図6は受け渡し装置の動きを表し、反転装置と昇降コンベアが待機している状態を示す側面から見た説明図、図7は受け渡し装置の動きを表し、焼成食品を受け渡している状態を示す側面から見た説明図である。 【0021】符号Aは、タコ焼き用の自動焼成装置で、後述する受け渡し装置を構成するコンベア1を備えている。コンベア1は無端状で、所要数の焼成用型板10が等間隔で取り付けてあり、自動焼成装置Aのほぼ全長にわたり設けてある。コンベア1の前部側(図1において、右側)には、コンベア1上面の送り側に対応して、順に、コンベア1で送られる焼成用型板10に食用油を塗る油塗布装置2、焼成用型板10の型部11に焼成材料を充填する充填装置3、焼成材料にたこの切り身を埋没させる押込み装置4が配置してある。また、コンベア1下面の戻り側に対応して、油拭装置5が配置してある。 【0022】なお、油塗布装置2、充填装置3、押込み装置4、油拭装置5については、公知の装置が使用されているので、それぞれの構造についての詳細な説明は省略する。コンベア1を内包して後部側には、加熱空気を循環させて、タコ焼きを焼成する焼成室6が配置してある。コンベア1の後部側の折り返し端部は、焼成室6から後方へやや延出させてある。 【0023】図2を参照して、受け渡し装置の構造を説明する。受け渡し装置は、上記した所要数の焼成用型板10を取り付けたコンベア1と、焼成用型板10を強制的に反転させる反転装置7と、焼成されたタコ焼きを焼成用型板10から受け取り、次工程へ送るコンベアに渡す昇降コンベア8により構成される。 【0024】コンベア1に取り付けてある焼成用型板10は鉄製で、平面視で長方形状に形成してある。焼成用型板10の上面側には、送り方向へ三個、幅方向へ十二個、合計三十六個のタコ焼き用の型部11が設けてある。型部11は、いわゆる吊鐘型のタコ焼きを焼成することができる形状である。 【0025】焼成用型板10のコンベア1への取り付け構造は次の通りである。焼成用型板10の幅方向の両側部には、送り方向において前部側端部に軸ピン12が突出して設けてあり、送り方向において後部側端部には載置ピン13が突出して設けてある。コンベア1の両側に、スプロケット15に巻き掛けて設けてあるチェーン14には、軸受具16が所定の距離をおいて等間隔で設けてある。上記焼成用型板10は、軸ピン12を軸受具16により軸支し、更に、載置ピン13をチェーン14上に載置することにより、コンベア1に等間隔で取り付けられる。なお、焼成用型板10は軸ピン12を中心にして回動することができ、反転することも可能である。 【0026】図2、図6、図7に示すように、上記反転装置7は、コンベア1のスプロケット15の間に設けてある突出部材70を備えている。突出部材70のほぼ中間部は、スプロケット軸17にフリーで回動できるように取り付けてある支持具71に軸ピン72を介し回動可能に軸支してある。突出部材70の後端部は、軸ロッド73の内端部に固着してあるアーム74に軸ピン75を介し回動可能に軸支してある。軸ロッド73の外端部はコンベア1の外側へ延出させてあり、外端部には、L状のアーム76が固着されている。アーム76の先端部は軸ピン77を介し、ソレノイド78のロッド780の先端部に回動可能に取り付けてある。 【0027】そして、アーム76は、引張バネSにより常時上方へ付勢されており、常態においては、図6に示すように、突出部材70は後退して待機状態になっている。また、ソレノイド78が作動し、ロッド780が引込まれると、図7に示すように引張バネSの付勢力に抗して突出部材70が自然反転前の焼成用型板10を突出して強制的に反転させることができる。 【0028】なお、コンベア1の折り返し端部に隣接して設けてあるフレームFには、焼成用型板10が反転したときに、焼成用型板10を裏返しの状態で瞬間的に停止させる停止金具79が焼成用型板10の両側に対応し、二箇所に設けてある。各停止金具79には、案内手段であるガイド790が設けてある。各ガイド790は、コンベア1側へ向け水平に設けてあり、コンベア1のやや手前まで延長してある。ガイド790は、反転した焼成用型板10の載置ピン13を案内するものである。 【0029】図3、図4に示すように、上記昇降コンベア8は、コンベア1の折り返し端部の近傍に配置してある。昇降コンベア8は、所要間隔で垂直に設けられたガイドロッド80を有している。ガイドロッド80間には、昇降フレーム81が昇降可能に取り付けてある。また、一方のガイドロッド80の近傍に、モーター駆動されるボールネジ82が垂直に設けてある。昇降フレーム81は、一端側に設けてあるネジ管83にボールネジ82をネジ込み挿通させてあり、ボールネジ82の回転により、ガイドロッド80に沿って昇降する。 【0030】昇降フレーム81には、前後に所定の間隔をおいて、ローラスプロケット84、85が設けてある。一方のローラスプロケット84は、モーター86により駆動される。ローラスプロケット84、85間には、ネットコンベア87が巻き掛けてある。ネットコンベア87には、弛みを生じないように十分な張力が付与されており、焼成されたタコ焼きを整列状態で正確に送ることができるようにしている。 【0031】また、昇降コンベア8の上昇位置の高さは、ネットコンベア87の上面が上記停止金具79のやや下方(15mm程度)に位置するよう設定してあり、下降位置の高さは、ネットコンベア87の上面が、焼成されたタコ焼きを冷凍工程へ送るコンベア9の上面と同じ高さに位置するように設定してある。なお、コンベア9の速度と昇降コンベア8のネットコンベア87の速度とは同じ速度設定されており、タコ焼きが同じ整列状態のままで渡されるようにしてある。 【0032】(作 用)図1ないし図7を参照して本発明に係る焼成装置Aの作用を説明する。なお、各装置の作動タイミングの制御は、公知の各種センサー、スイッチ等を使用して行われる。まず、コンベア1に取り付けてある焼成用型板10に、油塗布装置2によって食用油を適量塗布する。焼成用型板10の型部11に、焼成材料(小麦粉、水、卵、野菜を混合したもの)を適量充填し、その後で、手作業により、タコの切り身を焼成材料中に入れ込む。更に、押込み装置4によって、タコの切り身を焼成材料中に十分に埋没させる。 【0033】焼成材料が充填された焼成用型板10は、コンベア1によって焼成室6内部を移動し、移動中にタコ焼きが焼成される。焼成室6を出た焼成用型板10は、コンベア1の折り返し端部で自然反転する前に、反転装置7の突出部材70によりタイミングを計り強制的に反転される。これによると、焼成用型板10の移動に伴うコンベア1の折り返し端部における自然反転に任せるより、正確なタイミングで焼成用型板10を反転させることが可能になる。 【0034】突出部材70で突出された焼成用型板10は、裏返しになって停止金具79に水平状態で当る(焼成用型板10は、反転する間にも移動しているので、焼成用型板10が水平状態で当るようにタイミングが計ってある)。このとき、焼成用型板10の載置ピン13はガイド790に載置される。 【0035】停止金具79のすぐ下方には、昇降コンベア8が上昇して近接位置で待機しており、焼成用型板10の反転停止時の衝撃で離型したタコ焼きTは、昇降コンベア8のネットコンベア87の受け取り側に整列状態で落ちるが、昇降コンベア8はタコ焼きTが落ちる前にすでに下降を始めており、昇降コンベア8は下降しながらタコ焼きTを受け取ることになる。昇降コンベア8がタコ焼きTを受け取る位置は、ネットコンベア87に移ったタコ焼きTが型部11から完全に外れた位置(落差は4cm程度)になるよう設定してあり、反転後、すぐに動き始める焼成用型板10がタコ焼きTに当らないようにしている。昇降コンベア8は、下降位置で、冷凍工程へ送るコンベア9にタコ焼きTを整列状態で渡す。そして、昇降コンベア8は、直ちに上昇して停止金具79下方の近接位置で待機する。なお、昇降コンベア8の昇降作動の1サイクルに要する時間は、焼成用型板10が1ピッチ送られるのに要する時間に一致させてある。 【0036】一方、反転状態の焼成用型板10は、下降している昇降コンベア8上のタコ焼きTに当らないように、後部側の載置ピン13がガイド790により案内され、コンベア1で送られる。そして、ガイド790の先端部で載置ピン13の載置が外れることによって、焼成用型板10は図7に示すように下方へ回動して、垂下され、そのまま油拭装置5へ送られる。そして、油拭装置5によって焼成用型板10表面の食用油が拭き取られて油塗布装置2へ送られ、以後同様に循環してタコ焼きTを焼成する。 【0037】このように、焼成用型板10の反転によって離型したタコ焼きTは、昇降コンベア8のネットコンベア87上に落ちるが、反転状態の焼成用型板10と上昇位置のネットコンベア87は近接しているので、タコ焼きは焼成用型板10の型部11と同じ配置で整列した状態で受け取られる。従って、タコ焼きTを冷凍工程へ送るコンベア9にも整列したまま渡すことが可能になり、後工程での定量包装する際に数量を把握しやすく、作業効率を向上させることができる。また、昇降コンベア8は、下降しながらタコ焼きTを受け取るので、受け取ったときの衝撃が緩和され、焼成されたばかりで柔らかいタコ焼きTでも変形しにくい。更に、反転後の焼成用型板10は、ガイド790により昇降コンベア8上のタコ焼きTに当らないように案内されて移動するので、タコ焼きTが損傷することはない。 【0038】図8は受け渡し装置の他の構造を示す要部斜視図、図9は図8に示す緩衝停止部材の作用を示す説明図である。本実施の形態では、停止金具79の上部側に緩衝停止部材791がほぼ全長にわたって取着ボルト792によって取り付けてある。緩衝停止部材791は、弾性を有するバネ鋼製の板体で形成されている。緩衝停止部材791は、断面がほぼ逆U字状で、焼成用型板10が当接する側は、常態ではやや外方(コンベア1側)へ張出すようにして形成してある(図9参照)。緩衝停止部材791は、焼成用型板10が反転されるときには、焼成用型板10の先端部が緩衝停止部材791の張出し側の上部に当るように設定してある。なお、緩衝停止部材の材質、構造は、反転してきた焼成用型板10の緩衝と停止ができるものであれば上記に限定されるものではない。 【0039】上記構造によれば、タコ焼きTを型部11に収容した焼成用型板10がコンベア1端部で反転されると、焼成用型板10の先端部が緩衝停止部材791の張出し側の上部に当り、これを内方へ変形させながら更に下降し、停止金具79上で停止する。焼成用型板10は、緩衝停止部材791との当接(緩衝作用の始まり)から停止金具79への衝突停止までは、緩衝停止部材791の押圧作用による摩擦で落下速度が遅くなり、また、衝突した瞬間、キャッチされて跳ね上がりが防止される。これによって、衝撃音が緩和されるかまたはその発生が防止される。また、焼成用型板10の反転時における緩衝の始まりから停止までには、ごく短時間ではあるけれども緩衝による時間差が生じる。型部11に収容されているタコ焼きTは、この時間内に型部11から慣性による離型を始めながらも、相互摩擦により焼成用型板10と共に速度を緩め、ブレーキがかかった状態になる。そして、タコ焼きTは焼成用型板10が停止したところで型部11から離れる。これにより、タコ焼きTの離型時の落下速度が遅くなるので、昇降コンベア8のネットコンベア87上に落ちたときの衝撃も小さくなり、タコ焼きTの型くずれを防止でき、整列も乱れにくい。 【0040】なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、お好み焼きやピザ等の他の焼成食品にも応用できる等、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。 【0041】 【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。 (a)請求項5記載の自動焼成装置において、請求項1記載の受け渡し装置を備えたものにあっては、焼成用型板の反転によって離型した焼成食品は、昇降コンベア上に落ちるが、反転状態の焼成用型板と上昇位置の昇降コンベアは近接しているので、焼成食品は焼成用型板の型部と同じ配置で整列した状態で受け取られる。従って、次工程へ送るコンベアにも整列したまま渡すことが可能になり、後工程での定量包装する際に数量を把握しやすく、作業効率を向上させることができる。 【0042】(b)請求項2記載の受け渡し装置を備えたものは、焼成用型板をコンベアの折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させる反転装置を備えているので、焼成用型板を自然反転させる場合と相違して、寸法誤差や可動部の潤滑性能の違いあるいは焼成食品の重量の違い等の不安定要素に起因する反転タイミングのばらつきが起こらない。従って、焼成用型板の反転を正確なタイミングで制御することが可能になるので、焼成食品の受け渡しをよりスムーズに行うことができる。 【0043】(c)請求項3記載の受け渡し装置を備えたものは、焼成用型板を反転させたときの衝撃を緩め、かつ焼成用型板を反転状態で停止させる緩衝停止手段を備えているので、衝撃による焼成用型板の跳ね上がりを防止し、衝撃音の緩和またはその発生を防止できると共に、反転したときに焼成物が型部から離れるときの落下速度を遅くすることができる。従って、焼成物が昇降コンベア上に落ちたときの衝撃も小さくなり、焼成物の型くずれを防止でき、整列も乱れにくい。 【0044】(d)請求項4記載の受け渡し装置を備えたものは、焼成用型板の反転後に、下降する昇降コンベア上の焼成食品に焼成用型板が当たらないように焼成用型板を案内する案内手段を備えているので、焼成食品が損傷を受けたり、昇降コンベアから落ちたりすることを防止できる。 【0045】(e)請求項6記載の受け渡し装置を備えたものは、昇降コンベアが、焼成食品を焼成用型板から受け取るときに、下降しながら受け取るようにしてあるので、受け取るときの衝撃が緩和され、焼成されたばかりで柔らかい焼成食品でも変形しにくく、損傷も受けにくい。 【0046】(f)請求項7記載の受け渡し方法にあっては、コンベアで送られてくる焼成用型板を、コンベアの折り返し端部において自然反転させ、焼成用型板から離型した焼成食品を昇降コンベアで近接位置で受け取るので、焼成食品は焼成用型板の型部と同じ配置で整列した状態で受け取られる。従って、次工程へ送るコンベアにも整列したまま渡すことが可能になり、後工程での定量包装する際に数量を把握しやすく、作業効率を向上させることができる。 【0047】(g)請求項8記載の受け渡し方法にあっては、コンベアで送られてくる焼成用型板を、コンベアの折り返し端部における自然反転前に強制的に反転させるので、焼成用型板を自然反転させる場合と相違して、寸法誤差や可動部の潤滑性能の違いあるいは焼成食品の重量の違い等の不安定要素に起因する反転タイミングのばらつきが起こらない。従って、焼成用型板の反転を正確なタイミングで制御することが可能になり、焼成食品の受け渡しをよりスムーズに行うことができる。また、焼成用型板から離型した焼成食品を昇降コンベアを下降させながら近接位置で受け取るので、受け取り時の衝撃が緩和され、焼成されたばかりで柔らかい焼成食品でも変形しにくく、損傷も受けにくい。更には、反転した焼成用型板を昇降コンベア上の焼成食品に当たらないように案内して移動させるので、焼成食品が損傷を受けたり、昇降コンベアから落ちたりすることを防止できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000139344 【氏名又は名称】株式会社ワールド精機
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)7月16日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】梶原 克彦
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| 【公開番号】 |
特開平11−18956 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−208527 |
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