| 【発明の名称】 |
炊飯器の吹きこぼれ防止構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】西脇 悟
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| 【要約】 |
【課題】コンパクトで、構造を複雑化させることなく適切におねばの吹きこぼれを防止する。
【解決手段】蓋体には蒸気排出路が形成されている。蒸気排出路は、蒸気孔18及びおねば戻し孔17と、上方案内筒部11と、下方案内筒部6と、蒸気排出孔5とを備えている。蒸気孔及びおねば戻し孔は、 蓋体1の内面に穿設されている。上方案内筒部11は、蒸気孔18及びおねば戻し孔17を介して侵入する蒸気を上方に向かって案内する。下方案内筒部6は、蓋体1の内部に形成され、前記上方案内筒部11の外周に位置し、該上方案内筒部11を上昇する蒸気をその外周側で下方に向かわせる。蒸気排出孔5は、蓋体1の外面に穿設されている。前記上方案内筒部11は開口部15を形成されると共に、該開口部15から斜め外方に向かうリブ16を形成されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蓋体に形成した蒸気排出路により外部への吹きこぼれを防止するようにした炊飯器の吹きこぼれ防止構造において、前記蒸気排出路は、蓋体の内面に穿設される蒸気孔及びおねば戻し孔と、該蒸気孔及びおねば戻し孔を介して侵入する蒸気及びおねばを上方に向かって案内する上方案内筒部と、前記上方案内筒部の外周に位置し、該上方案内筒部を上昇する蒸気及びおねばをさらに下方に向かって案内する下方案内筒部と、蓋体の外壁部に穿設された蒸気排出孔と、前記上方案内筒部の外周に形成され、前記下方案内筒部によって案内された蒸気を前記蒸気排出孔に導く蒸気通過室とを備え、前記上方案内筒部の側壁に開口部を形成すると共に、該開口部から上方案内筒部の法線方向に対して傾斜するリブを形成したことを特徴とする炊飯器の吹きこぼれ防止構造。 【請求項2】 前記蒸気排出孔は蓋体の外壁部に穿設し、前記リブは上方案内筒部の外面に対して略接線方向に延設し、前記蒸気通過室は、前記リブによって案内される蒸気を上方案内通路の外周で一周させた後、前記蒸気排出孔に導くように形成したことを特徴とする請求項1に記載の炊飯器の吹きこぼれ防止構造。 【請求項3】 前記蓋体の内面は下方側に膨出する円錐部を有し、該円錐部の中心におねば戻し孔を穿設すると共に、その外周側に蒸気孔を穿設したことを特徴とする請求項1又は2に記載の炊飯器の吹きこぼれ防止構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、炊飯器の吹きこぼれ防止構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、炊飯器では、炊飯時に発生するおねばが外部に吹きこぼれることを防止するために種々の構造が提案されている。 【0003】例えば、蓋体にユニットを装着することにより、おねばを滞留させるための滞留部を形成するようにした吹きこぼれ防止構造が提案されている(特開平8―38350号公報参照)。そして、この構造によれば、発生した蒸気は、ユニットに穿設した貫通孔を介して排気され、その際発生するおねばは滞留部で分離され、そこで滞留させることができるようになっている。 【0004】しかしながら、この吹きこぼれ防止構造では、確実におねばの吹きこぼれを防止するために、滞留部を大きくしたり、複数箇所に形成したりする必要がある。このため、大型化及び構造の複雑化が避けられないという問題がある。 【0005】また、他の吹きこぼれ防止構造としては、蓋体に弁を備えたユニットを装着したものが提案されている(特開平8―117093号公報参照)。この弁は、炊飯時に閉塞しておねばの流出を防止し、炊飯終了後に開放してユニット内に滞留したおねばを戻すようになっている。 【0006】しかしながら、この吹きこぼれ防止構造でも、外部に蒸気を排出させるための孔が必要であり、結局ユニット内におねばの吹きこぼれを防止するための空間や構造が必要となる。つまり、前記同様、大型化及び構造の複雑化という問題がある。しかも、弁を設けたために、新たにその故障や洗浄が困難となるという問題が発生する。 【0007】さらに、他の吹きこぼれ防止構造としては、内外2重の壁面により蒸気の流路を長くしたものが提案されている(特開平8―336459号公報参照)。 【0008】しかしながら、この吹きこぼれ防止構造でも、十分な吹きこぼれ防止効果を得ようとすれば、さらに蒸気流路の体積を大きくしたり、構造を複雑化せざるを得ないという問題がある。 【0009】そこで、本発明は、コンパクトで、構造を複雑化させることなく適切におねばの吹きこぼれを防止することのできる炊飯器の吹きこぼれ防止構造を提供することを課題とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決するための手段として、蓋体に形成した蒸気排出路により外部への吹きこぼれを防止するようにした炊飯器の吹きこぼれ防止構造において、前記蒸気排出路は、蓋体の内面に穿設される蒸気孔及びおねば戻し孔と、該蒸気孔及びおねば戻し孔を介して侵入する蒸気及びおねばを上方に向かって案内する上方案内筒部と、前記上方案内筒部の外周に位置し、該上方案内筒部を上昇する蒸気及びおねばをさらに下方に向かって案内する下方案内筒部と、蓋体の外壁部に穿設された蒸気排出孔と、前記上方案内筒部の外周に形成され、前記下方案内筒部によって案内された蒸気を前記蒸気排出孔に導く蒸気通過室とを備え、前記上方案内筒部の側壁に開口部を形成すると共に、該開口部から上方案内筒部の法線方向に対して傾斜するリブを形成したものである。 【0011】この構成により、内部で発生した蒸気及びおねばの殆どは、蒸気孔及びおねば戻し孔を介して上方案内筒部を上昇し、下方案内筒部によって上方案内筒部の外方を降下する。また、内部で発生した蒸気の一部は、上方案内筒部に形成した開口部を介して外方に吹き出し、リブにガイドされながら円周方向に向かう。この円周方向に向かう蒸気は、前記上方案内筒部の外方を降下するおねばに衝突して掻き乱し、その泡径を小さくすると共に、蒸気通過室で円周方向に回転させて蒸気排出孔からの排出を防止する。 【0012】前記蒸気排出孔は蓋体の外壁部に穿設し、前記リブは上方案内筒部の外面に対して略接線方向に延設し、前記蒸気通過室は、前記リブによって案内される蒸気を上方案内通路の外周で一周させた後、前記蒸気排出孔に導くように形成するのが好ましい。 【0013】この構成により、上方案内筒部から蒸気がスムーズに外方に吹き出すと共に、蒸気排出孔に対して蒸気通過室でおねばを回転させる距離を長く構成することが可能となる。 【0014】前記蓋体の内面は下方側に膨出する円錐部を有し、該円錐部の中心におねば戻し孔を穿設すると共に、その外周側に蒸気孔を穿設するのが好ましい。 【0015】この構成により、炊飯終了後、上方案内筒部内のおねばは円錐部によって中央に集められ、おねば戻し孔を介して内部に戻される。また、蒸気通過室に滞留したおねばは、開口部から上方案内筒部内に戻され、前記同様、円錐部によって中央に集められ、おねば戻し孔を介して内部に戻される。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。 【0017】図1及び図2は、本発明に係る炊飯器の吹きこぼれ防止構造を示す。 【0018】蓋体1は内壁部2と外壁部3とからなり、内壁部2の下面には内蓋4が着脱可能に取り付けられている。 【0019】外壁部3には略円弧状の蒸気排出孔5が穿設されている。 【0020】内壁部2は、中央部で上方に窪んでおり、そこには下方側に向かって、下方案内筒部6と、その外周側に所定間隔で位置する中間壁部7と、さらにこの中間壁部7の外周側に所定間隔で位置する外周壁部8とが突設されている。また、中間壁部7には切欠き部7aが形成されている。この切欠き部7aは、前記蒸気排出孔5の一端側近傍に設けられている。 【0021】内蓋4の中央部には蒸気排出部材9が装着されている。 【0022】蒸気排出部材9は、パイプ部10とキャップ部19とで構成されている。 【0023】パイプ部10は、大径部11aと小径部11bからなる段付き形状の上方案内筒部11と、その外周に所定間隔で位置する外胴部12と、この外胴部12から外周に延び、パッキン13を介して内蓋4にリベット止めされる鍔部14とからなる。上方案内筒部11の先端は、前記下方案内筒部6の内周側に位置している。そして、上方案内筒部11と前記内壁部2の中間壁部7との間に蒸気通過室aを形成している。また、上方案内筒部11の大径部11aには開口部15が形成されている。上方案内筒部11と外胴部12は段付き形状に形成され、外胴部12の天井面は上方案内筒部11に向かうに従って徐々に下方側に傾斜している。この外胴部12の天井面には、前記開口部15の縁から上方案内筒部11の法線方向に対して傾斜するリブ16が突設されている。このリブ16の傾斜方向は、前記外胴部12の外周面の接線方向と略一致している。また、このリブ16の配設位置は、吹き出された蒸気が前記蓋体1の中間壁部7によって上方案内筒部11の周囲を略一回転した後、切欠き部7aを介して前記蒸気排出孔5に至る位置である。 【0024】一方、キャップ部19は、前記パイプ部10の外胴部12の開口縁にねじ止め、嵌合等により装着されている。キャップ部19は中央部におねば戻し孔17が穿設され、外周部に等角度で複数の蒸気孔18が穿設されている。キャップ部19は、おねば戻し孔17に向かって徐々に下方側に傾斜しており、滞留するおねばがおねば戻し孔17を介して内部に流下しやすい形状となっている。 【0025】前記構成の吹きこぼれ防止構造では、炊飯中に発生する蒸気及びおねばは、おねば戻し孔17及び蒸気孔18を介して蓋体1内に侵入する。おねば戻し孔17から侵入した蒸気及びおねばは、上方案内筒部11内を上昇し、蒸気孔18から侵入した蒸気及びおねばは、一旦外胴部12と上方案内筒部11の大径部11aとの間に形成される空間内を流動した後上昇する。つまり、蓋体1内に侵入した蒸気及びおねばの殆どは上方案内筒部11を上昇する。そして、内壁部2の下方案内筒部6に形成された天井面に衝突して方向変換され、下方案内筒部6によって上方案内筒部11の外周面に沿って降下する。 【0026】また、おねば戻し孔17及び蒸気孔18を介して侵入した蒸気の一部は、上方案内筒部11に形成した開口部15を介して側方に吹き出す。吹き出した蒸気は、上方案内筒部11に沿って降下するおねばに衝突すると共に、リブ16によってガイドされて上方案内筒部11の外周に回転方向の流れを発生させる。これにより、おねばは、泡径を小さく分断されると共に蒸気通過室a内を回転移動することにより攪拌されているので、蒸気排出孔5からすぐに排出されることはない。 【0027】なお、炊飯が終了すれば、蒸気通過室a内に滞留するおねばは、前記開口部15を介して蒸気排出部材9内に戻される。蒸気排出部材9内のおねばは、キャップ部19の円錐形状によって中央に集められ、おねば戻し孔17を介して炊飯器内に戻される。 【0028】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明に係る炊飯器の吹きこぼれ防止構造によれば、上方案内筒部に開口部及び該開口部から斜め外方に延びるリブを形成するようにしたので、上方案内筒部から下方案内筒部を介して下方に方向変換されたおねばは、泡径を小さくされると共に、蒸気通過室でおねばを回転させることにより、蒸気排出孔からの排出を抑制することができる。 【0029】特に、リブを上方案内筒部の外面に対して略接線方向に延設したので、上方案内筒部から蒸気をスムーズに吹き出させることができる。また、蒸気通過室を、リブによって案内される蒸気及びおねばを上方案内通路の外周で一周させた後、蒸気排出孔に導くように形成したので、蒸気排出孔に至るまでの距離を長くとることができ、より効果的におねばの排出を防止することが可能である。 【0030】また、蓋体の内面に下方側に膨出する円錐部を形成し、円錐部の中心におねば戻し孔を穿設するようにしたので、炊飯終了後に蓋体内におねばが滞留することがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002473 【氏名又は名称】象印マホービン株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)6月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−18930 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月26日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−173912 |
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