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【発明の名称】 ジャー炊飯器
【発明者】 【氏名】中谷 正人

【要約】 【課題】容易な取り付け及び取り外しが可能でありながらも衛生管理上の不都合を生じる恐れのない蒸気口キャップを具備しており、しかも、部品点数の削減によるコストダウンを実現することができるジャー炊飯器を提供する。

【解決手段】本発明に係るジャー炊飯器が備える蓋体2には蒸気口31に挿入された蒸気口キャップ32が設けられており、この蒸気口キャップ32は、一方向きの回動操作に伴って外面が外蓋カバー16の外表面と面一状態に固定支持され、かつ、同一向き若しくは他方向きの回動操作に伴って外蓋カバー16の外表面から突出するものであることを特徴としている。また、本発明に係るジャー炊飯器は、炊飯器本体1の内部に収納された内鍋5の上側端縁と、閉塞された蓋体2の内蓋カバー15とが直接に面接触させられていることを特徴としている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内鍋を収納する炊飯器本体と、炊飯器本体の開口を閉塞する蓋体とを備えて構成されたジャー炊飯器であって、蓋体には蒸気口に挿入された蒸気口キャップが設けられており、この蒸気口キャップは、一方向きの回動操作に伴って外面が外蓋カバーの外表面と面一状態に固定支持され、かつ、同一向き若しくは他方向きの回動操作に伴って外蓋カバーの外表面から突出するものであることを特徴とするジャー炊飯器。
【請求項2】 請求項1に記載したジャー炊飯器であって、蒸気口キャップは、蓋体の外蓋カバーに凹設された蒸気口の底面を押圧付勢する弾性封止部材を介したうえで蒸気口の内部に挿入されており、一方向きに沿って回動操作された際には弾性封止部材の押圧付勢力に抗して蒸気口の内部に固定され、かつ、同一向き若しくは他方向きに沿って回動操作された際には弾性封止部材の押圧付勢力でもって突出させられるものであることを特徴とするジャー炊飯器。
【請求項3】 請求項2に記載したジャー炊飯器であって、蒸気口キャップは、外蓋カバーの外表面と対応した外面形状を有するキャップカバーと、キャップカバーの内面上に立設された円筒形リブとを具備し、かつ、円筒形リブの外周面上には、円周方向に沿った回動案内溝と、軸心方向に沿って円筒形リブの自由端から回動案内溝にまで至る挿入案内溝とが設けられたものであり、弾性封止部材は、蒸気口キャップの円筒形リブ内に嵌入される本体部から延出されて蒸気口の底面に当接する延出部を具備したものであり、蒸気口は、回動操作される蒸気口キャップの挿入案内溝が挿通し、かつ、その回動案内溝を回動操作方向に沿って案内する突起片が内周面上に設けられたものであることを特徴とするジャー炊飯器。
【請求項4】 請求項3に記載したジャー炊飯器であって、蒸気口キャップが具備する円筒形リブの自由端には略半周にわたる切り欠き部が形成されており、蒸気口の内周面上には、回動操作された蒸気口キャップの切り欠き部の端面が当接する取り出し位置決め用の突起片が形成されていることを特徴とするジャー炊飯器。
【請求項5】 内鍋を収納する炊飯器本体と、炊飯器本体の開口を閉塞する蓋体とを備えて構成されたジャー炊飯器であって、炊飯器本体の内部に収納された内鍋の上側端縁と、閉塞された蓋体の内蓋カバーとは直接に面接触させられていることを特徴とするジャー炊飯器。
【請求項6】 請求項5に記載したジャー炊飯器であって、炊飯器本体は加熱用シーズヒータ及び保温用ヒータを具備し、かつ、蓋体は保温用の蓋ヒータを具備しており、これらのヒータ同士は直列接続されていることを特徴とするジャー炊飯器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジャー炊飯器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なジャー炊飯器は、図8で示すように、炊飯器本体1と、炊飯器本体1の開口を閉塞するための蓋体2とを備えており、樹脂製の外側ケース3とともに炊飯器本体1を構成する金属板製の内側ケース4内には、米などの加熱調理物を貯溜した内鍋5が収納されることになっている。そして、内側ケース4の底面側には鋳物製の加熱板6が配設されており、加熱用シーズヒータ7が埋設された加熱板6の略中央位置にはサーミスタなどの感熱素子8が取り付けられている。また、内側ケース4の外周囲には保温用ヒータ9が配設されており、直列接続された加熱用シーズヒータ7及び保温用ヒータ9は外側ケース3の操作パネル部10でもって操作される制御回路部11を通じたうえで動作制御されることになっている。すなわち、ここでの加熱用シーズヒータ7及び保温用ヒータ9は、図9で示すように、炊飯リレー12及びトライアック13を介したうえで交流電源14と接続されている。
【0003】一方、蓋体2は金属板製の内蓋カバー15及び樹脂製の外蓋カバー16を具備し、かつ、炊飯器本体1で外蓋カバー16の一端側が揺動可能に支持されていることに伴って開閉自在とされたものであり、蓋体2でもって炊飯器本体1の開口を閉塞した際の内蓋カバー15は蒸気封止用のパッキン17を介したうえで内鍋5の上側端縁と接触している。そして、この内蓋カバー15の内面上には保温用の蓋ヒータ18が配設されており、図9で示すように、この蓋ヒータ18は加熱用シーズヒータ7及び保温用ヒータ9と並列接続され、かつ、トライアック19を介したうえで交流電源14と接続されている。なお、この蓋ヒータ18は、炊飯中に発生して内蓋カバー15の外面上に付着した水分を蒸発させる際、いわゆる「つゆ飛ばし」時にも使用されることになっており、図10のフローチャートで示すように、保温用ヒータ/蓋ヒータ制御における「つゆ飛ばしモード」時の保温用ヒータ9はOFFされている。
【0004】さらに、この蓋体2に対しては炊飯中に発生する蒸気を外部に排出するための蒸気排出機構が設けられており、この蒸気排出機構は、外蓋カバー16に凹設された蒸気口21と、蒸気口21内の内蓋カバー15側に配設された内圧調整用の蒸気弁22と、蒸気口21の内部に挿入されて蒸気弁22を覆う蒸気口キャップ23とから構成されている。そして、蒸気口キャップ23は、蒸気孔24が形成されたキャップカバー25と、その内面上に立設された円筒形リブ26とを具備しており、円筒形リブ26の外周面と、これが対面する蒸気口21の内周面との間は、ゴム製のO・リング27を用いたうえで蒸気封止されている。
【0005】さらにまた、この際における蓋体2の外蓋カバー16には、特開平9−37934号公報で開示されているような所定深さを有する窪み部28が蒸気口21に隣接した状態で形成されており、洗浄などが行われる際の蒸気口キャップ23は窪み部28内に差し込まれた手指などで蒸気口キャップ23を引き上げることによって蒸気口21から取り外されるようになっている。なお、外蓋カバー16の蒸気口21に対して蒸気口キャップ23を取り付ける際には、O・リング27を変形させながら蒸気口キャップ23の円筒形リブ26を蒸気口21に対して挿入することが実行される。あるいはまた、図8中の仮想線で例示するような把手29を蒸気口キャップ23の外面上に設けておき、この把手29を介したうえで蒸気口キャップ23を引き抜くことによって取り外すことも行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ジャー炊飯器が具備する蒸気排出機構については、衛生管理の都合上、蓋体2の外蓋カバー16に形成された蒸気口21に蒸気口キャップ23を着脱自在として設けておいたうえ、蒸気口21から取り外した蒸気口キャップ23などの洗浄を実行することが望ましいのであるが、把手29を蒸気口キャップ23の外面上に設けるのでは蓋体2の外蓋カバー16を清掃する際の邪魔となってしまう。また、蒸気口キャップ23を取り外すための窪み部28を外蓋カバー16に形成しておいたのでは、この窪み部28内に塵や埃が貯溜することになり易く、かえって不衛生な状態を招くことが起こる。
【0007】さらには、蒸気口21に対して蒸気口キャップ23を取り付け、また、取り外すたびごとにO・リング27が変形することになってストレスが加わるため、O・リング27の劣化が生じ易くて消耗が著しいという不都合も発生していた。さらにまた、従来構成とされたジャー炊飯器にあっては、加熱用シーズヒータ7及び保温用ヒータ9に対するトライアック13と、蓋ヒータ18に対するトライアック19とを各別に設けておく必要があるため、部品点数が多くなって回路構成が複雑となる結果、管理面やコスト面での不都合も生じることになっていた。
【0008】本発明は、これらの不都合に鑑みて創案されたものであって、容易な取り付け及び取り外しが可能でありながらも衛生管理上の不都合を生じる恐れのない蒸気口キャップを具備しており、しかも、部品点数の削減によるコストダウンを実現することができるジャー炊飯器の提供を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係るジャー炊飯器は、内鍋を収納する炊飯器本体と、炊飯器本体の開口を閉塞する蓋体とを備えて構成されたジャー炊飯器であって、蓋体には蒸気口に挿入された蒸気口キャップが設けられており、この蒸気口キャップは、一方向きの回動操作に伴って外面が外蓋カバーの外表面と面一状態に固定支持され、かつ、同一向き若しくは他方向きの回動操作に伴って外蓋カバーの外表面から突出するものであることを特徴としている。
【0010】本発明の請求項2に係るジャー炊飯器は、請求項1に記載したものであって、蒸気口キャップは、蓋体の外蓋カバーに凹設された蒸気口の底面を押圧付勢する弾性封止部材を介したうえで蒸気口の内部に挿入されており、一方向きに沿って回動操作された際には弾性封止部材の押圧付勢力に抗して蒸気口の内部に固定され、かつ、同一向き若しくは他方向きに沿って回動操作された際には弾性封止部材の押圧付勢力でもって突出させられるものであることを特徴としている。
【0011】本発明の請求項3に係るジャー炊飯器は、請求項2に記載したものであって、蒸気口キャップは、外蓋カバーの外表面と対応した外面形状を有するキャップカバーと、キャップカバーの内面上に立設された円筒形リブとを具備し、かつ、円筒形リブの外周面上には、円周方向に沿った回動案内溝と、軸心方向に沿って円筒形リブの自由端から回動案内溝にまで至る挿入案内溝とが設けられたものであり、弾性封止部材は、蒸気口キャップの円筒形リブ内に嵌入される本体部から延出されて蒸気口の底面に当接する延出部を具備したものであり、蒸気口は、回動操作される蒸気口キャップの挿入案内溝が挿通し、かつ、その回動案内溝を回動操作方向に沿って案内する突起片が内周面上に設けられたものであることを特徴としている。
【0012】本発明の請求項4に係るジャー炊飯器は、請求項3に記載したものであって、蒸気口キャップが具備する円筒形リブの自由端には略半周にわたる切り欠き部が形成されており、蒸気口の内周面上には、回動操作された蒸気口キャップの切り欠き部の端面が当接する取り出し位置決め用の突起片が形成されていることを特徴とする。そして、本発明の請求項5に係るジャー炊飯器は、内鍋を収納する炊飯器本体と、炊飯器本体の開口を閉塞する蓋体とを備えて構成されたジャー炊飯器であって、炊飯器本体の内部に収納された内鍋の上側端縁と、閉塞された蓋体の内蓋カバーとは直接に面接触させられていることを特徴としている。また、本発明の請求項6に係るジャー炊飯器は、請求項5に記載したものであって、炊飯器本体は加熱用シーズヒータ及び保温用ヒータを具備し、かつ、蓋体は保温用の蓋ヒータを具備しており、これらのヒータ同士は直列接続されていることを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】図1は本実施の形態に係るジャー炊飯器の構造を簡略化して示す全体断面図、図2はジャー炊飯器が具備する各種ヒータの接続状態を示す回路図、図3は保温用ヒータ及び蓋ヒータの制御手順を示すフローチャートであり、図1は蒸気排出機構を構成する蒸気口キャップが蒸気口によって固定支持された状態を示している。そして、図4は蒸気口と蒸気口キャップとの取り合い関係を示す説明図、図5は蒸気口キャップを内面側から見た構造を示す平面図、図6は蒸気口を外面側から見た構造を示す平面図であり、図7は蒸気口キャップ突出時の蒸気排出機構のみを図示した要部断面図である。なお、本実施の形態に係るジャー炊飯器の全体構成は従来の形態と基本的に異ならないので、図1及び図2において図8及び図9と同一になる若しくは相当する部品、部分については同一符号を付し、ここでの詳しい説明は省略する。
【0015】本実施の形態に係るジャー炊飯器は、図1の全体断面図で示すように、樹脂製の外側ケース3及び金属板製の内側ケース4を具備する炊飯器本体1と、炊飯器本体1の開口を閉塞する蓋体2とを備えて構成されたものであり、米などの加熱調理物が貯溜された内鍋5を収納する内側ケース4の底面側には鋳物製の加熱板6が配設されている。そして、加熱板6内には加熱用シーズヒータ7が埋設されており、この加熱板6の略中央位置には感熱素子8が取り付けられる一方、内側ケース4の外周囲には保温用ヒータ9が配設されている。
【0016】また、蓋体2は炊飯器本体1でもって開閉自在に支持され、かつ、金属板製の内蓋カバー15及び樹脂製の外蓋カバー16を具備して構成されたものであり、炊飯器本体1の開口を閉塞した際における蓋体2の内蓋カバー15は、炊飯器本体1を構成する内側ケース4に収納された内鍋4の上側端縁と直接に面接触することになっている。そして、この内蓋カバー15の内面上に対しては保温用の蓋ヒータ18が配設されており、図2の回路図で示すように、この蓋ヒータ18は炊飯器本体1内の加熱用シーズヒータ7及び保温用ヒータ9と直列接続されたうえ、単一のトライアック30を介して交流電源14と接続されている。
【0017】すなわち、一般的なジャー炊飯器にあっては、保温動作中における内鍋5の上中下それぞれの部位に対応した発熱量の比率が1:6:2.5となっている必要がある都合上、従来の形態では、トライアック19を介したうえで蓋体2内の蓋ヒータ18に対して交流電源14から相当量の電力を別途に供給しなければならなかった。しかしながら、本実施の形態に係るジャー炊飯器においては、炊飯器本体1の具備する内側ケース4内に収納された内鍋5と蓋体2の内側カバー15とが直接に面接触しているため、炊飯中の内鍋5から内側カバー15に対しては相当な熱量が熱伝導によって供給されていることになる。
【0018】したがって、本実施の形態に係るジャー炊飯器においては、内鍋5から内側カバー15へと供給されている熱量分だけ蓋ヒータ18の発熱量が少なくて済み、かつ、ひいては交流電源14から蓋ヒータ18へと供給する電力も少なくて済むこととなる結果、図2で示したように、加熱用シーズヒータ7及び保温用ヒータ9と蓋ヒータ18とを互いに直列接続しておいたうえ、これらのヒータ7,9,18を単一のトライアック30のみでもって制御し得ることとなっているのである。なお、蓋ヒータ18は炊飯中における「つゆ飛ばし」時にも使用されることになるが、図3のフローチャートで示すように、保温用ヒータ/蓋ヒータ制御の「つゆ飛ばしモード」時における保温用ヒータ9は蓋ヒータ18とともにONされていることになる。
【0019】さらに、本実施の形態に係るジャー炊飯器が備える蓋体2に対しては炊飯中に発生する蒸気を外部に排出するための蒸気排出機構が設けられており、この蒸気排出機構は、図1,図4及び図7でそれぞれ示すように、樹脂からなる外蓋カバー16に凹設された蒸気口31と、蒸気口31内の内蓋カバー15側に配設された内圧調整用の蒸気弁22と、蒸気口31の内部に挿入されて蒸気弁22を覆う樹脂製の蒸気口キャップ32とから構成されている。そして、蒸気口キャップ32は、蒸気口31に挿入されたうえで実行される一方向き(例えば、時計廻り方向)の回動操作に伴って外面が蓋体2の外蓋カバー16の外表面と面一状態に固定支持され、かつ、同一向き(時計廻り方向)若しくは他方向き(例えば、反時計廻り方向)の回動操作に伴って外蓋カバー16の外表面から浮き上がり状として突出するものとなっている。なお、図4においては、蒸気口キャップ32の側面形状が示されている。
【0020】すなわち、ここでの蒸気口キャップ32は、蓋体2の外蓋カバー16に凹設された蒸気口31の底面を押圧付勢する弾性封止部材である円筒形パッキン33を介したうえで蒸気口31の内部に挿入されており、一方向きに沿って回動操作された際には円筒形パッキン33の押圧付勢力に抗して蒸気口31の内部に固定され、かつ、同一向き若しくは他方向きに沿って回動操作された際には円筒形パッキン33の押圧付勢力でもって突出させられるものである。そして、この蒸気口キャップ32は、図4及び図5で示すように、外蓋カバー16の外表面と対応した湾曲状の外面形状を有し、かつ、蒸気孔34が形成された平面視円形状のキャップカバー35と、キャップカバー35の内面上に立設された円筒形リブ36とを具備しており、円筒形リブ36の外周面上には所定幅及び深さを有する回動案内溝37が円周方向に沿って形成されている。なお、この回動案内溝37は、円筒形リブ36の高さ方向における略中間位置に設けられている。
【0021】また、円筒形リブ36の外周面上における直径方向、例えば、後述するY−Y線と一致する方向の対向位置ごとには円筒形リブ36の軸心方向に沿って円筒形リブ36の自由端から回動案内溝37にまで至る所定幅の挿入案内溝38が形成されている一方、円筒形リブ36の自由端には挿入案内溝38の一方が略中央に位置してなる切り欠き部39が略半周、例えば、後述するX−X線で区切られた180°よりも大きめの角度範囲にわたって形成されている。なお、図5中のX−X線は炊飯器本体1の前後と一致する方向を示す一方、図5中のY−Y線は炊飯器本体1の左右と一致する方向、つまり、その前後とは直交する方向を示しており、これらの関係は図6においても同様である。
【0022】さらに、弾性封止部材としての円筒形パッキン33はゴムなどのような押圧付勢力を発現する素材を用いたうえで蒸気封止用として作製されたものであり、蒸気口キャップ32の円筒形リブ36内に嵌入される厚肉状の本体部33aと、この本体部33aから外狭まりのテーパ形状として延出されたうえで蒸気口31の底面31aに当接する薄肉状の延出部33bとを具備している。そして、この延出部33bは円筒形リブ36の自由端側の外部まで突出しており、蒸気口キャップ32が蒸気口31によって固定支持された際には蒸気口31の底面31aに当接したうえで内向きに屈曲変形させられ、また、蒸気口キャップ32の固定支持が解除された際には底面31aに対する押圧付勢力を発揮することによって蒸気口キャップ32を蒸気口31内から押し出し、外蓋カバー16の外表面から突出させるものとなっている。
【0023】さらにまた、蓋体2の外蓋カバー16に凹設された蒸気口31は、内部に挿入されたうえで一方向きに沿って回動操作された蒸気口キャップ32を固定支持するとともに、同一向き若しくは他方向きに沿って回動操作された蒸気口キャップ32を円筒形パッキン33の発揮する押圧付勢力でもって外部へと突出させるものである。そして、この蒸気口31の内周面上における直径方向、例えば、Y−Y線と一致する方向に沿った対向位置のそれぞれには、蒸気口キャップ32の円筒形リブ36に形成された挿入案内溝38が挿通し、かつ、蒸気口キャップ32の回動操作時における回動案内溝37を回動操作方向に沿って案内する水平状の突起片40が形成されている。
【0024】なお、これらの突起片40は、これらが円筒形リブ36の回動案内溝37に入り込むことにより、蒸気口キャップ32の外面が外蓋カバー16の外表面と面一状態になる高さ位置を予め選定したうえで設けられている。そして、突起片40同士を結ぶ直径方向とは直交する方向の直径方向、例えば、X−X線と一致する方向に沿った内周面上の所定位置には、蒸気口キャップ32を蒸気口31から取り出す際の位置決め用となる垂直状の突起片41が形成されており、この突起片41の側面に対しては回動操作された蒸気口キャップ32の円筒形リブ36に形成された切り欠き部39の端面39aが当接することになる。
【0025】つぎに、本実施の形態に係る蒸気排出機構の組み立て時及び分解時、つまり、蒸気口キャップ32の取り付け時及び取り外し時における作業手順を図4ないし図7に基づいて説明する。
【0026】まず、蒸気口キャップ32を蒸気口31に対して取り付ける際のユーザは、図4で示すように、蓋体2の外蓋カバー16に凹設された蒸気口31の突起片40と蒸気口キャップ32の円筒形リブ36に形成された挿入案内溝38とが合致するよう、すなわち、蒸気口31及び蒸気口キャップ32のX−X線(図5及び図6参照)同士が一致するように位置決めして重ね合わせたうえ、蒸気口キャップ32を上側から押圧して円筒形パッキン33の延出部33bを屈曲変形させながら蒸気口キャップ32を蒸気口31内へと挿入することを行う。なお、この際、蒸気口31の内周面上に形成された突起片41は、その位置関係に基づいたうえで円筒形リブ36の切り欠き部39へと入り込むことになるので、蒸気口キャップ32の蒸気口31に対する挿入が阻害されることは起こらない。
【0027】引き続き、蒸気口キャップ32の円筒形リブ36に形成された挿入案内溝38の内奥端に蒸気口31の突起片40が当接したことを感知したユーザは、蒸気口キャップ32を上側から軽く押圧したまま、一方向き、例えば、時計廻り方向に沿って蒸気口キャップ32を回動操作することを行う。そのため、回動案内溝37が突起片40によって案内される蒸気口キャップ32は、ユーザが回動操作を終了するまで、例えば、蒸気口31のX−X線に対して蒸気口キャップ32のY−Y線が一致する略90°の角度位置まで回動操作させられたうえ、任意位置でもって停止させられる。そして、停止させられた蒸気口キャップ32は、その円筒形リブ36の回動案内溝37内に水平状の突起片40が入り込んでおり、しかも、蒸気口31の底面31aを押圧付勢する円筒形パッキン33の延出部33bが屈曲変形させられているため、図1で示すように、その外面と外蓋カバー16の外表面とが面一状態となったままで蒸気口31によって固定支持されていることになる。その結果、以上の手順でもって蒸気排出機構の組み立て、つまり、蒸気口キャップ32の取り付け作業が完了する。
【0028】さらにまた、蒸気口キャップ32を蒸気口31から取り外す際のユーザは、取り付け済みの蒸気口キャップ32を上側から軽く押圧しながら同一向きである時計廻り方向、若しくは、取り付け時とは逆の他方向き、すなわち、反時計廻り方向に沿って蒸気口キャップ32を回動操作することを実行する。そして、蒸気口キャップ32の円筒形リブ36に形成された切り欠き部39の端面39aが蒸気口31の内周面上に形成された突起片41に当接するまで略90°の角度範囲にわたってユーザが蒸気口キャップ32を回動操作すると、蒸気口31及び蒸気口キャップ32のX−X線(図5及び図6参照)同士が一致し、かつ、蒸気口31の突起片40と円筒形リブ36の挿入案内溝38とが合致するため、屈曲変形させられていた円筒形パッキン33の延出部33bは蒸気口31の底面31aに対する弾性付勢力を発揮することになり、蒸気口キャップ32は蒸気口31から上向きへと押し出される。
【0029】その結果、図7で示すように、この際における蒸気口キャップ32は自動的に蓋体2の外蓋カバー16の外表面から浮き上がり状として突出することになり、突出してきた蒸気口キャップ32のキャップカバー35に対して手指などを添えたユーザが引き上げることによって蒸気口キャップ32は外蓋カバー16から取り出されることになる。そして、以上の手順でもって蒸気排出機構の分解、つまり、蒸気口キャップ32の取り外し作業は完了し、蓋体2から取り外された蒸気口キャップ32に対する洗浄が行われることになる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るジャー炊飯器によれば、蓋体に設けられた蒸気口キャップが、一方向きの回動操作に伴って外面が外蓋カバーの外表面と面一状態に固定支持され、かつ、同一向き若しくは他方向きの回動操作に伴って外蓋カバーの外表面から突出するものとなっているので、蓋体に対する蒸気口キャップの取り付け及び取り外しがきわめて簡便となって蒸気口キャップを洗浄することが容易となるばかりか、外蓋カバーに対する塵埃の貯溜を防止したうえで清掃を実行し得るため、衛生管理上の優れた効果が得られることになる。
【0031】そして、この際においては、蓋体の外表面上に凹凸が生じないために一体感のあるスマートなデザインの外観形状を実現できるとともに、蒸気封止用であるゴム製パッキンの劣化を防止したうえでの長寿命化を図ることも可能になる。さらに、炊飯器本体の内部に収納された内鍋の上側端縁と、閉塞された蓋体の内蓋カバーとを直接に面接触させた構成を採用することにより、発熱量の有効利用が可能となる結果、部品点数の削減及びコスト低減が実現できることになり、信頼性の向上を図ることもできるという効果が得られる。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成9年(1997)7月7日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 和秀
【公開番号】 特開平11−18929
【公開日】 平成11年(1999)1月26日
【出願番号】 特願平9−181000