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【発明の名称】 食品保温装置
【発明者】 【氏名】片野 詔雄

【氏名】後藤 洋一

【要約】 【課題】保温のための加熱部分を取り外し可能として、内部の掃除を簡単にできるようにする。

【解決手段】食品(すし飯)を入れる保温容器2と、保温容器2の周辺に保温用の空間Aを形成して保温容器2を収容するハウジング1とを備え、このハウジング1に対して温風発生器3を着脱可能とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食品を入れる保温容器と、同保温容器をその周辺に保温用空間を形成するようにして収容するハウジングとを備えた食品保温装置において、上記ハウジングには、上記保温用空間内に所定温度の温風を送風する温風発生器が着脱自在に設けられていることを特徴とする食品保温装置。
【請求項2】 上記ハウジングの温風発生器取付面には、上記保温用空間に対して空気を流出および流入するための一対の開口が設けられているとともに、上記温風発生器は、その一方の開口から空気を取り入れて、上記他方の開口に空気を送る送風機と、同送風機が形成する空気の流路内に設けられ、同空気流路の空気を所定温度に加熱するヒータとを備えていることを特徴とする請求項1に記載の食品保温装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食品保温装置に関し、さらに詳しく言えば、すし飯(シャリ)を保温するのに好適な食品保温装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】業務用のすし飯保温装置としては、例えば特開平8−280549号公報によるシャリ保温装置があり、まず、その構成を図8を参照しながら概略的に説明する。このシャリ保温装置は、内部に平面ヒータ103を有するハウジング101と、ふた102Bを有する容器部102Aからなる保温容器102とを備えている。
【0003】ハウジング101は上部が開口された外箱であり、保温容器102はその開口部内に収納される。保温容器102の容器部102Aは内部に断熱空間を有する2重壁構造をした容器であり、同容器部102Aには保温のためのふた102Bが置かれる。平面ヒータ103は電気ヒータからなり、保温容器102をその下側から加熱するように、ハウジング101の底部に設置されている。
【0004】すし飯が入っている保温容器102がハウジング101内に置かれると、平面ヒータ103が通電される。これにより、平面ヒータ103が発熱して、容器部102A内のすし飯が一定温度に保たれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この従来例としての保温装置には次のような課題がある。ハウジング101に保温容器102が置かれていないとき、ハウジング101の上方が開放された状態になる。このとき、ご飯粒などのような物が、開放部分からハウジング101内に入り込み、ハウジング101内が汚れることがある。
【0006】また、保温容器102がハウジング101内に置かれたとき、保温容器102の外側に付着した物がハウジング101内に落下し、ハウジング101内が汚れることもある。
【0007】このようにして、ハウジング101内が汚されると、保温装置を清潔に保つために、使用者がハウジング101内を掃除することになるが、ハウジング101内には平面ヒータ103が取り付けられており、また、平面ヒータ103用の電源コード(図示省略)なども配線されているので、水洗いができず、ハウジング101内の掃除を簡単に行なうことができない。
【0008】本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的は、保温のための加熱部分を取り外し可能として、内部の掃除を簡単に行なうことができるようにした食品保温装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、食品を入れる保温容器と、同保温容器をその周辺に保温用空間を形成するようにして収容するハウジングとを備えた食品保温装置において、上記ハウジングには、上記保温用空間内に所定温度の温風を送風する温風発生器が着脱自在に設けられていることを特徴としている。
【0010】この構成によれば、温風発生器からハウジング内に所定温度の温風が供給され、その温風により保温容器内の食品が一定温度に保たれる。また、ハウジング内が汚れて、掃除が必要になったときには、温風発生器をハウジングから外す。これにより、ハウジングには、電気ヒータなどの部品や配線がないので、水洗いを含めてハウジング内の掃除を簡単に行なうことができる。
【0011】この場合、ハウジングの温風発生器取付面に、保温用空間に対して空気を流出および流入するための一対の開口を設けるとともに、温風発生器側は、その一方の開口から空気を取り入れて、上記他方の開口に空気を送る送風機と、その送風機が形成する空気の流路内に設けられ、同空気流路の空気を所定温度に加熱するヒータとを備えた構成とすることが好ましい。
【0012】このヒータと送風機とにより、温風発生器がハウジングに対して一方向に流れる空気の流路を形成する。したがって、ハウジングには保温用空間から空気を取り込むための開口と、所定温度の空気を保温用空間に送るための開口だけを設ければよく、ハウジングに対する大幅な加工作業が不要になる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の技術的思想をよりよく理解するうえで、図面を参照しながら、その好適な実施例について説明する。なお、図1から図5が第1実施例であり、図6および図7は第2実施例である。
【0014】まず、図1が第1実施例全体の正面図であり、この実施例においては、ハウジング1、保温容器2、温風発生器3および同温風発生器3をハウジング1に対して着脱自在とするための固定金具4を備えている。
【0015】図2は図1のハウジング1および保温容器2の一部を断面とした図であり、これに示されているように、ハウジング1は、上面が開口された直方体形状の外箱からなり、その開口部の内周には、保温容器2をハウジング1内の所定高さ位置に保持するとともに、同保温容器2との間を気密に保つための係止片11がその全周にわたって設けられている。
【0016】また、図3は図1から温風発生器3を外した状態のハウジング1の右側面図であり、これに示されているように、ハウジング1の温風発生器3と向かい合う側壁14の下部には一対の開口12、13が所定の間隔をもって横並びとなるように穿設されている。この実施例において、開口12、13は四角形状の孔とされている。
【0017】保温容器2は、容器部21とそのふた22とを備えている。容器部21は、すし飯を入れるためのものであり、保温のために内部に断熱空間を有する2重壁構造をしている。容器部21の開口外周部分には、把手兼用としてのフランジ21Aがその全周にわたって設けられている。
【0018】すなわち、容器部21がハウジング1の開口部分に入れられたとき、フランジ21Aがハウジング1の係止片11に当接する。これにより、容器部21がハウジング1内に宙づり状に保持され、容器部21とハウジング1との間に保温用の空間Aが形成されるとともに、フランジ21Aと係止片11とによりその保温用空間Aがほぼ密閉状とされる。
【0019】温風発生器3は、図4(図1のA−A線断面)に示されているように、外形的には幅がハウジング1の側壁14とほぼ同じである直方体形状をしており、ハウジング1の開口12、13と向かい合う所に、同じく四角形状の開口31、32を備えている。
【0020】この温風発生器3内には、コントローラ33、送風ファン34およびヒータ35が設けられている。送風ファン34は、コントローラ33から電力の供給を受けると、開口32から空気を取り込み、この空気をヒータ35を経由して開口31へ送る。つまり、送風ファン34は、温風発生器3内に破線で示すような空気の流路を形成する。
【0021】ヒータ35は、送風ファン34による空気の流路中に配置されており、コントローラ33から電力の供給を受けると発熱する。これにより、ヒータ35は、送風ファン34により送り込まれる空気を加熱し、コントローラ33の制御で所定温度の温風を生成する。なお、コントローラ33は、電源コード33Aを介して例えば商用電源に接続され、また、図示されていないが、外部にその電源スイッチを備えている。
【0022】この温風発生器3は、ハウジング1の側壁14に対して固定金具4により着脱自在とされている。この実施例において、固定金具4は、爪部41と掛け部42とからなるいわゆるパチン錠と呼ばれているものであり、L字状の爪部41は、ハウジング1の側壁14の両側、つまり、側壁15、16の下部にそれぞれ取り付けられ、これに対して掛け部42は、温風発生器3の側壁31、32にそれぞれ取り付けられている。
【0023】以上が第1実施例の構成であり、この保温装置は次のようにして使用される。まず、使用者はすし飯を容器部21に入れ、容器部21にふた22をした後、保温容器2をハウジング1の開口部にセットする。
【0024】そして、温風発生器3の図示しない電源スイッチをオンにする。これにより、コントローラ33から送風ファン34とヒータ35とに電力が供給され、送風ファン34がハウジング1の開口13から吸い込んだ空気を、ヒータ35が加熱する。
【0025】この結果、図5の破線で示すように、所定温度の温風が開口12からハウジング1内に供給される。この温風は、開口12から保温容器2の周囲を流れて、反対側の開口13から再び温風発生器3へ流れ込む。このような所定温度の温風の循環により、保温容器2内のすし飯が所定温度に保たれる。
【0026】ところで、ハウジング1内がすし飯などの付着で汚れ、それを清掃する場合には、2つの固定金具4を解錠操作して、温風発生器3をハウジング1から外す。この状態になると、ハウジング1には、何も取り付けられていないただの外箱となるため、ハウジング1内の掃除を簡単に行うことができる。特に、電気部品や配線がないので、ハウジング1内を水洗いすることもできる。
【0027】次に、図6および図7の第2実施例について説明する。この第2実施例は本発明をいわゆるシャリ玉を作るすし製造装置に適用したもので、すし製造器6と保温装置7とを備えている。
【0028】この場合、すし製造器6自体は保温装置7から供給されるすし飯をシャリ玉とする公知のものであってよい。すなわち、すし製造器6は制御部61とシャリ玉形成部62とを備えており、シャリ玉形成部62は保温容器72から供給されるすし飯201を一定の大きさのシャリ玉202として下部に排出する。
【0029】この第2実施例において、保温装置7のハウジング71はすし製造器6上に設けられており、このハウジング71に対して温風発生器73が固定金具74を介して着脱自在とされている。
【0030】ハウジング71、温風発生器73および固定金具74の各構成は、上記第1実施例とそれぞれ同じであるので説明を省略するが、保温容器72については、その底部にすし飯の供給口72Aが設けられている。図示されていないが、この供給口72Aにはシャッタが設けられており、その開閉により保温容器72内のすし飯が適宜すし製造器6へ送られる。
【0031】第2実施例においても、温風発生器73からハウジング71内に所定温度の温風が供給され、保温容器72内のすし飯が保温される。また、温風発生器73がハウジング71に対して着脱可能であるため、第1実施例と同様にハウジング71内を簡単に掃除することができる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、保温容器を収納するハウジングに対して温風発生器が着脱自在であるため、ハウジング内の掃除が必要になったとき、温風発生器をハウジングから外すことにより、ハウジングの掃除を簡単に行うことができる。特に、ハウジング内には電気ヒータなどの部品や配線がないので、水洗いも可能となる。
【0033】また、ハウジングに対して温風発生器を着脱自在とするにあたって、そのハウジング側には2つの開口だけを設ければよく、したがってハウジングに対する大幅な加工作業を不要にすることができる。
【出願人】 【識別番号】000128566
【氏名又は名称】株式会社オーディオテクニカ
【出願日】 平成9年(1997)6月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】大原 拓也
【公開番号】 特開平11−9473
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−180480