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【発明の名称】 加熱調理器
【発明者】 【氏名】町田 達男

【氏名】高井 保志

【氏名】井手 虎雄

【要約】 【課題】絶縁ガイシのがたつきを防ぐと共に、もし、がたつきが発生しても棒状ヒータの破損を防ぐことができる加熱調理器を提供する。

【解決手段】被調理物が載置される加熱室12と、熱を発生する棒状ヒータ14と、この棒状ヒータ14からの熱を拡散する拡散棒15とを備える加熱調理器において、棒状ヒータ14を加熱室12の側壁間に保持すると共に、棒状ヒータ14の隙間に比べて小さい隙間で、拡散棒15を加熱室12の側壁間に保持する一組の絶縁ガイシ1を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被調理物が載置される加熱室と、この加熱室に設置されて、熱を発生する棒状ヒータと、この棒状ヒータからの熱を拡散する拡散棒とを備える加熱調理器において、前記棒状ヒータを前記加熱室の側壁間に保持すると共に、前記棒状ヒータとの隙間に比べて小さい隙間で、前記拡散棒を前記側壁間に保持する一組の絶縁ガイシを備えることを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】 深さが前記拡散棒の直径とほぼ同じ溝を前記各絶縁ガイシに設け、この溝に拡散棒を入れて、前記加熱室の側壁に前記拡散棒が当接するように前記拡散棒を保持する構成としたことを特徴とする請求項1の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被調理物を加熱する棒状ヒータと、棒状ヒータからの熱を拡散する拡散棒とを備えた加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、棒状ヒータと拡散棒とを備えた加熱調理器が知られている。拡散棒は、棒状ヒータからの熱を拡散して、被調理物に熱を加える。これにより、被調理物が均一に加熱される。かかる加熱調理器は、図5に示すように、電気的な絶縁をする絶縁ガイシ101により、棒状ヒータと拡散棒とを挟んで保持する。つまり、絶縁ガイシ101は、2つ一組で用いられ、図6に示すように、加熱室の側壁102、103にそれぞれ取り付けられる。
【0003】このとき、側壁102に設けられた爪121、122が、一方の絶縁ガイシ101に設けられた溝111、112に入り込み、かつ、爪121、122が互いに絶縁ガイシ101を押すようにしている。こうして、一方の絶縁ガイシ101が側壁102に固定される。同じようにして、他方の絶縁ガイシ101が、加熱室の側壁103に設けられた爪131、132で固定される。
【0004】各絶縁ガイシ101には、穴113がそれぞれ空けられ、拡散棒104の両端が穴113に挿入されて、拡散棒104が加熱室内に保持される。また、各絶縁ガイシ101には、穴113の下側にも、穴114がそれぞれ空けられ、棒状ヒータ105の両端が穴114に挿入されて、棒状ヒータが加熱室に保持される。なお、符号105Bが電気で発熱する発熱体である。
【0005】このような構造の加熱調理器により、爪121、122や爪131、132が各絶縁ガイシ101を固定しているので、拡散棒104や棒状ヒータ105のがたつきを防いでいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような加熱調理器にあっては、側壁102の爪121、122や側壁103の爪131、132が細長形状であるために、爪121、122や爪131、132が絶縁ガイシ101を固定する力が弱くなる場合がある。このような場合、がたつきが絶縁ガイシ101に発生する。これにより、がたつきが棒状ヒータ105に発生し、ガラス製のパイプ105Aが破損しやすくなるという不具合が発生する。
【0007】この発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、絶縁ガイシのがたつきを防ぐと共に、もし、がたつきが発生しても、棒状ヒータの破損を防ぐことができる加熱調理器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明は、被調理物が載置される加熱室と、この加熱室に設置されて、熱を発生する棒状ヒータと、この棒状ヒータからの熱を拡散する拡散棒とを備える加熱調理器において、前記棒状ヒータを前記加熱室の側壁間に保持すると共に、前記棒状ヒータとの隙間に比べて小さい隙間で、前記拡散棒を前記側壁間に保持する一組の絶縁ガイシを備えることを特徴とする加熱調理器である。
【0009】請求項2の発明は、深さが前記拡散棒の直径とほぼ同じ溝を前記各絶縁ガイシに設け、この溝に拡散棒を入れて、前記加熱室の側壁に前記拡散棒が当接するように前記拡散棒を保持する構成としたことを特徴とする請求項1の加熱調理器である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係わる加熱調理器の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0011】この実施の形態による加熱調理器を図1に示す。図1において、10が加熱調理器11の本体で、この本体10内には、正面が開口した加熱室12が形成され、加熱室12には、被調理物(図示せず)を載置する焼網13とこの焼網13に載置された被調理物を加熱する棒状ヒータ14、14と、棒状ヒータ14、14からの熱を拡散して被調理物に加える拡散棒15、15とが設けられている。
【0012】加熱室12の開口には開閉自在のドア16が設けられており、本体10の正面の右側には操作パネル20が設けられている。操作パネル20には、加熱調理時間を設定するためのツマミ21、押すごとに加熱の強さを順次切り換えていく切換スイッチ22、パンを焼く場合に設定するトーストスイッチ23、この設定を取り消す取消スイッチ24、パンの焼き色を調整する焼色調整ダイヤル25が設けられている。
【0013】加熱室12内に設置されている棒状ヒータ14、14は、図2、3に示す絶縁ガイシ1により、加熱室12の側壁に固定されている。なお、図3は、図2の絶縁ガイシ1を矢印A方向から見た図である。絶縁ガイシ1は、電気的な絶縁材料で作られた、直方体形状の本体1Aを備える。本体1Aの端部には、同じく電気的な絶縁材料で作られた段差部1Bが、本体1Aに対して一体的に設けられている。段差部1Bに挟まれた本体1Aの部分、つまり、面部1Cには、溝1Dが設けられている。溝1Dには、拡散棒15が入る。この溝1Dの深さが拡散棒15の直径と同じか、又は多少浅くなるように、溝1Dが作られている。
【0014】面部1Cと向かい合う、本体1Aの面部1Eには、溝1Fが設けられている。また、溝1Dと溝1Fとの間には、棒状ヒータ14の端部を入れるための穴1Gが設けられている。
【0015】この絶縁ガイシ1は、図4に示すように、加熱室12の側壁12A、12Bに設置される。つまり、焼網13の下側の側壁12A、12Bには、絶縁ガイシ1の本体1Aと同じ形状の、縦長の開口12C、12Dがそれぞれ設けられている。開口12C、12Dの下側には、絶縁ガイシ1の溝1Fに入り込む爪12E、12Fが、加熱室12の外側に向けて折り曲げられて、それぞれ設けられている。
【0016】各絶縁ガイシ1は、開口12C、12Dにそれぞれ挿入される。このとき、絶縁ガイシ1の段差部1Bが側壁12A、12Bにそれぞれ当たり、絶縁ガイシ1が加熱室12の外側へ脱落することを防いでいる。また、爪12E、12Fが絶縁ガイシ1の溝1Fにそれぞれ入り、かつ、各溝1Fを焼網13の方向に押す。
【0017】絶縁ガイシ1が取り付けられる際に、拡散棒15が溝1Dに置かれ、また、棒状ヒータ14が穴1Gに挿入される。穴1Gに挿入される棒状ヒータ14は、ガラス製のパイプ14Aの内部に、電気で発熱する、コイル状の発熱体14Bを備える。棒状ヒータ14は、2つの絶縁ガイシ1により、電気的に絶縁された状態で、加熱室12の側壁12A、12Bの間に保持される。この場合、衝撃等によるパイプ14Aの破損を防ぐために、棒状ヒータ14と穴1Gとの間に多少の隙間L14がそれぞれ発生するように、棒状ヒータ14の長さが設定されている。
【0018】また、各溝1Dに置かれる拡散棒15の長さが、側壁12A、12Bの間に取り付けられた絶縁ガイシ1の溝1Dと溝1Dとの間の距離に等しくなるように、つまり、拡散棒15と溝1Dとの間の隙間L15がほぼゼロとなるように、拡散棒15が作られている。この場合、棒状ヒータ14による隙間L14が拡散棒15による隙間L15に比べて大きくなるように、拡散棒15が作られている。これにより、拡散棒15が絶縁ガイシ1の動きを規制するので、衝撃等が加熱調理器に加わっても、拡散棒15は、絶縁ガイシ1の間隔が狭まることを防ぎ、棒状ヒータ14のパイプ14Aの破損を防いでいる。
【0019】さらに、拡散棒15の直径が溝1Dの深さと同じか又は多少大きくなるように、拡散棒15が作られているので、各絶縁ガイシ1が、加熱室12の側壁12A、12Bに空けられている開口12C、12Dに取り付けられたとき、拡散棒15は、側壁12A、12Bの開口12C、12Dのエッジにそれぞれ当接し、絶縁ガイシ1のストッパーとなる。これにより、拡散棒15が絶縁ガイシ1の脱落を防いでいる。
【0020】焼網13の上側に設置される棒状ヒータ14と拡散棒15は、下側に設置される棒状ヒータ14と拡散棒15と同様である。ただし、上側に設置される絶縁ガイシ1が下側の絶縁ガイシ1と反対向きであり、下側の拡散棒15と上側の拡散棒15とが焼網13を挟むように、上側の絶縁ガイシ1が配置される。
【0021】このような加熱調理器により、棒状ヒータ14と絶縁ガイシ1との間の隙間L14に比べて、拡散棒15と絶縁ガイシ1との隙間L15を小さくしたので、外部の衝撃等で側壁12A等が多少たわんでも、拡散棒15が絶縁ガイシ1と絶縁ガイシ1との距離を一定に保つ。これにより、棒状ヒータ14の破損を防ぐことができる。
【0022】また、拡散棒15の長さを、2つの絶縁ガイシ1の距離と等しくしたので、つまり、拡散棒15による距離L15をほぼゼロにしたので、拡散棒15により絶縁ガイシ1のがたつきを防ぐと共に、拡散棒15により絶縁ガイシ1の脱落を防止することができる。
【0023】また、1つの絶縁ガイシ1を取り付けるために、開口12C、12Dには、それぞれ1つの爪12E、12Fだけが必要であり、従来に比較して、爪の数を少なくすることができる。これにより、加熱室12の側壁12A、12Bに対する加工や組み立てを、従来に比べて効率的に行うことができる。
【0024】さらに、側壁12A、12Bの開口12C、12Dのエッジが拡散棒15と当接して、絶縁ガイシ1を固定するので、開口12C、12Dの上側の爪を不要にすることができる。この結果、絶縁ガイシ1の形状を従来に比べて小さくすることができ、製品のコストを下げることができる。
【0025】なお、この実施の形態では、図2、3に示す形状の絶縁ガイシを用いたが、この発明を適用する絶縁ガイシの形状は特にこれに限定されない。例えば、図5に示す形状の絶縁ガイシに対しても、この発明の適用が可能である。この場合には、拡散棒を保持するときに、絶縁ガイシとの間に隙間が発生しないような長さに、拡散棒を作る。これにより、拡散棒が絶縁ガイシのずれを規制するので、棒状ヒータの破損を防ぐことができる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明により、絶縁ガイシと棒状ヒータとの隙間に比べて、絶縁ガイシと拡散棒の隙間が小さい状態で、一組の絶縁ガイシが棒状ヒータと拡散棒とを保持する。これにより、衝撃等で発生する、絶縁ガイシのずれを拡散棒が制限し、棒状ヒータの破損を防ぐことができる。
【0027】請求項2の発明により、深さが拡散棒の直径と略同じ溝を各絶縁ガイシに設け、この溝に拡散棒をそれぞれ入れて、拡散棒が側壁に当接するように、拡散棒を保持する。これにより、従来のように、側壁に設けた爪で、拡散棒側の絶縁ガイシを固定する構成を不要にし、絶縁ガイシを小型にすることができる。
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】株式会社テック
【出願日】 平成9年(1997)6月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄
【公開番号】 特開平11−9470
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−171527