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【発明の名称】 電気湯沸かし器
【発明者】 【氏名】小林 英明

【氏名】神庭 隆男

【氏名】岡部 良行

【氏名】弘松 太

【氏名】国広 幸利

【要約】 【課題】省エネルギーのために保温材を容器に巻き付けるときに、組立工程で多くの工数が必要とされる課題があったが、略円筒に形成して容器にセットすることで、簡便に組立ることができることを目的とする。

【解決手段】上方を開口した容器21の上方開口部に位置する蓋と、容器21を加熱する加熱装置22と、一端を容器21に連通し他端を給湯口25に開口した給湯路23と、容器外周に位置した略円筒の断熱部材45と、容器21と断熱部材45と給湯路23とを収納する本体30とで構成することで、断熱部材の容器外周への装着が簡単に行うことができる電気湯沸かし器。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上方を開口した容器と、前記容器の上方開口部に位置する蓋と、前記容器を加熱する加熱装置と、一端を前記容器に連通し他端を給湯口に開口した給湯路と、前記容器外周に位置した略円筒の断熱部材と、前記容器と断熱部材と給湯路とを収納する本体とからなる電気湯沸かし器。
【請求項2】 容器の上方にフランジ部を設け、前記フランジ部の外径より略円筒の断熱部材の内径を小さくしたことを特徴とする請求項1記載の電気湯沸かし器。
【請求項3】 断熱部材は、外周の薄膜と内周の断熱材とからなる請求項1または2記載の電気湯沸かし器。
【請求項4】 断熱部材には、撥水剤を塗着して撥水処理を施したことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の電気湯沸かし器。
【請求項5】 断熱部材の下方に本体より板状突起部を伸設し、断熱部材を保持する構成とした請求項1記載の電気湯沸かし器。
【請求項6】 上方を開口した容器と、前記容器の上方開口部に位置する蓋と、前記容器を加熱する加熱装置と、一端を前記容器に連通し他端を外方に開口した給湯路と、前記容器外周に位置して設けた断熱部材と、前記断熱部材を円筒状に形成するように貼り付ける粘着部材と、前記容器と断熱部材と給湯路とを収納する本体と、前記本体の前記給湯路外方に設けた窓部とを有し、前記貼着部材と前記窓部の間に前記給湯路を位置させた構成とした電気湯沸かし器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として一般家庭または事務所等で使用される電気湯沸かし器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気湯沸かし器は図7に示すようであった。1はステンレス鋼で形成され、上方を開口して内側にフッ素樹脂を塗布し、底部にはヒーター(図示せず)を備えた容器である。2は容器1外周に巻き付けられて合成樹脂等で形成されたバンド3で、上下を締着された断熱部材である。4は容器1を収納した本体である。5は本体4側面に設けられた透明なフイルムで形成された窓部である。6は給湯口であり、一方を容器1に連通して他端を給湯口6に連通しガラス管で形成された給湯路7に連通している。8は操作部であり、電動ポンプ(図示せず)を操作して容器1内の湯を給湯路7を介して給湯する。9は容器1を覆う蓋である。10は本体に回動自在に備えられたハンドルである。
【0003】以上のように構成された電気湯沸かし器において、容器1に水を注ぎ、蓋9を閉じて通電するとヒーター(図示せず)に電気が供給される。電気回路(図示せず)により容器1内の水は沸騰してから適温に保温される。
【0004】湯を所望のときは、操作部8を操作してポンプ(図示せず)を動作させて、容器1内の湯を給湯路7へと圧送する。圧送された湯は給湯口6から流出滴下されるので所望の器に得る事が出来る。残った湯の量は、窓部5から確認することができる。また、残った湯は常時高温に保温されて、適宜所望の量の湯を得る事が出来る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来の構成では、容器1内の湯を高温に保温するために、容器1に断熱部材2を巻き付けてバンド3で締着するといった複雑な作業をしなければならないといった問題があった。また、使用時に水が浸入して断熱部材が濡れて保温性能が低下するといった問題があった。さらに、ゲージや表示部が曇るといった問題があった。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもので、容器1への断熱部材2の装着を簡単に実施でき、水位ゲージやランプ部の曇りが生じず、また水が浸入しても保温性能が低下せず、さらに、容器内の水量がわかりやすい電気湯沸かし器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために本発明は、断熱部材を略円筒にしている。また、容器のフランジ部の外径より略円筒の断熱部材の内径を小さくしているので、断熱部材は容器に密着し、断熱効果を効果的にする形状としている。また、外周の薄膜と内周の断熱材とで断熱部材を構成している。これにより、断熱部材の容器外周への装着が簡単に行える。また、外面に撥水剤を塗着して断熱部材を構成している。これにより、水が浸入しても保温性能が低下しない。また、断熱部材下方に本体より板状突起部を伸設し、断熱部材を保持する構成としている。これにより、断熱部材の保持は本体の組立と同時におこなえる。さらに、断熱部材を展開形状が略板状の外周の薄膜と、展開形状が略板状の内周の断熱材と、不透明な貼着部材で薄膜の一端と他端を外方から略円筒の軸方向に接着して断熱部材を構成し、貼着部材と窓部の間に前記給湯路を位置させた構成としている。これにより、容器内の残湯量を窓部から容易に知ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、上方を開口した容器と、前記容器の上方開口部に位置する蓋と、前記容器を加熱する加熱装置と、一端を前記容器に連通し他端を給湯口に開口した給湯路と、前記容器外周に位置した略円筒の断熱部材と、前記容器と断熱部材と給湯路とを収納する本体とからなる電気湯沸かし器とするものであり、断熱部材の容器外周への装着が簡単に行える。
【0009】請求項2に記載の発明は、容器の上方にフランジ部を設け、前記フランジ部の外径より略円筒の断熱部材の内径を小さくしたものであり、断熱部材は容器に密着し、断熱効果を効果的にする形状としている。
【0010】請求項3に記載の発明は、外周の薄膜と内周の断熱材とで断熱部材を構成したものであり、断熱部材の容器外周への装着が簡単に行うことができる。
【0011】請求項4に記載の発明は、撥水剤を塗着して断熱部材を構成したものであり、水が浸入しても保温性能を維持することができる。
【0012】請求項5に記載の発明は、断熱部材下方に本体より板状突起部を伸設し、断熱部材を保持する構成としたものであり、断熱部材の保持は本体の組立と同時に行うことができる。
【0013】請求項6に記載の発明は、上方を開口した容器と、前記容器の上方開口部に位置する蓋と、前記容器を加熱する加熱装置と、一端を前記容器に連通し他端を外方に開口した給湯路と、前記容器外周に位置して設けた断熱部材と、前記断熱部材を円筒状に形成するように貼り付ける粘着部材と、前記容器と断熱部材と給湯路とを収納する本体と、前記本体の前記給湯路外方に設けた窓部とを有し、前記貼着部材と前記窓部の間に前記給湯路を位置させた構成とした電気湯沸かし器であり、容器内の残湯量を窓部から容易に知ることができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。図1において、21は上方を開口したステンレス鋼で形成された容器であり、底面に加熱装置であるヒーター22を備えている。23はガラス管で形成された給湯路であり、容器21下方に位置した給湯装置である電動ポンプ24を介して、一端を容器21の底部に連通し、他端を給湯口25に連通して外方に開口している。26は給電端子であり、27は容器21の底部中央に感熱適に備えたサーミスタで形成された温度検知素子である。28はケース29に収納された電気回路で、給電端子26から給電される電力を温度検知素子27の信号で制御してヒーター22へ供給するとともに、電動ポンプ24を駆動する。30は容器21等を収納するとともに、後方にヒンジ31を備え、前方に係止部32を備えた合成樹脂で形成された本体である。
【0015】33は本体30のヒンジ31に回動自在に取り付けられた蓋である。蓋33は蓋外郭34と蓋構造体35と蓋カバー36とで構成されている。37は容器21の上方で、蓋33下方の空間と外方とを連通して蒸気を通過させる蒸気通路である。38は蒸気通路37に設けられ、本体30転倒時に作動して蒸気通路37からの湯の流出を防止する逆止弁である。39は本体30の係止部32に係止される突起部であり、ばね40で外方に付勢されている。41は突起部39を操作するロックつまみで、軸42で回動自在に蓋外郭34に取り付けてある。
【0016】43は蓋構造体35の上に備えられた隔離壁であり、隔離壁43上には発泡ポリプロピレン樹脂または発泡ポリエチレンまたは発泡スチレンまたは発泡シリコンまたは発泡メラミンまたは発泡ポリウレタン等で形成された発泡材44が備えられている。
【0017】図2において、45は容器21の外周に位置し、略長方形の両端部を貼着部材を形成する長方形の不透明なテープ46で貼着して、略円筒を形成して断熱部材を形成する保温材であり、ガラス繊維等の不織布または発泡メラミンまたは発泡ポリエチレンまたは発泡ポリウレタンまたは発泡ポリスチレンまたは発泡シリコン等の発泡体で形成されている。
【0018】保温材45は外周のPET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂フイルムで形成された薄膜47と、内周の断熱材48とで、断熱部材である保温材45を形成している。
【0019】この構成により、薄膜47の「腰の強さ」により、略円筒を容易に形成することができる。また、断熱材48の内周面の表面部分にはフッ素樹脂系またはシリコン樹脂系の撥水剤49が噴霧またはディッピングまたはロールコーター等の加工で塗着してある。図3に示すように、撥水剤49はトルエン等の溶剤かまたは水で希釈して塗着し、乾燥させて撥水処理する。略円筒の保温材45は図2に示すように、その組立工程では上下逆にされた容器21の外周に上から挿入してセットされる。
【0020】また、容器21のフランジ部21aの外径D1より略円筒の断熱部材の内径D2を小さくしており、この構成により、断熱材48は容器21に密着し、断熱効果を効果的にする形状としている。
【0021】図4において、50は本体30に取り付けられた透明なフイルムで形成された窓部である。テープ46は窓部50の内方に位置して、窓部50とテープ46の間に前記給湯路23が位置するように配設されている。また、テープ46は黒色などにして給湯路23内の水位が目視し易いようにしてある。
【0022】また、図5において、51は本体30の底部内から上方に伸設して、保温材45下部に当接する支持リブである。支持リブ51は複数枚設けられて、保温材45を下から支持するものである。
【0023】一般的にこのような電気湯沸かし器は、上下逆にして組立てられるものであり、保温材45の支持は容器21と保温材45に本体30を組み込む工程で、必然的に支持リブ51が保温材45を支持するように組立てられる。
【0024】また、このような支持リブの形状としては、図6(a)のように、支持リブ51を形成し、支持リブ51の下方に形成される空間に制御回路を載置するスペースを設けることもできる。
【0025】さらに、図6(b)に示すように、円周上に複数のリブを設け、底面から保温材45を保持する形状にしても良い。
【0026】上記構成において、容器21に水を入れて給電端子26に給電すると、容器21を介して温度検知素子27が水温を検知しその信号で電気回路28がヒーター22への給電を制御する。容器21内の水が沸騰して蒸気通路37から蒸気が排出されだすと、容器21の温度を検知した温度検知素子27の信号で電気回路28はヒーター22への給電を制御し、やがて湯温を約95度に維持するようにヒーター22への給電を制御する。断熱部材である保温材45は、容器21からの放熱を押さえ、保温時の平均消費電力を小さくするものであり、省エネルギーに役立つものである。
【0027】また、使用中に本体30内に水が浸入しても、保温材45には撥水処理が施してあり、保温材45の保温性能は維持される。
【0028】以上のように、本実施例によれば、断熱部材である保温材45を略円筒にすることで、容器21への取付け組立工程を簡易に行うことができ、安価に省エネルギーな電気湯沸かし器を構成することができる。また、保温材45を薄膜47と断熱材48で構成することで、簡便に略円筒を形成することができ、容器21への取付け組立工程を簡易に行うことができ安価に省エネルギーな電気湯沸かし器を構成することができる。
【0029】また、断熱材48の内側表面に撥水処理を施すことで、本体30内に浸入した水が断熱材48に浸透してその断熱性能(保温性能)が低下することを防止し、常に高い保温性能を維持することができる。また、本体30に板状突起部である支持リブ51を伸設することで、部品点数を増やすこともなくまた組立工程で本体30の組立と同時に支持リブ51を組立てることができ、安価で簡便な保温材45の支持リブ51を形成することができる。
【0030】なお、本実施例では断熱材48をガラス繊維等の不織布反で形成したが、発泡性の断熱性能を持った部材で形成してもよい。
【0031】
【発明の効果】上記実施例の説明から明かなように請求項1記載の本発明の電気湯沸かし器は、上方を開口した容器と、前記容器の上方開口部に位置する蓋と、前記容器を加熱する加熱装置と、一端を前記容器に連通し他端を給湯口に開口した給湯路と、前記容器外周に位置した略円筒の断熱部材と、前記容器と断熱部材と給湯路とを収納する本体とで構成することで、断熱部材の容器外周への装着が簡単に行うことができる。
【0032】請求項2に記載の発明は、容器の上方にフランジ部を設け、前記フランジ部の外径より略円筒の断熱部材の内径を小さくしたものであり、断熱部材は容器に密着し、断熱効果を効果的にする形状としている。
【0033】請求項3記載の発明は、外周の薄膜と内周の断熱材とで断熱部材を構成することで、断熱部材の容器外周への装着が簡単に行うことができる。
【0034】請求項4記載の発明は、外面に撥水剤を塗着して断熱部材を構成することで、水が浸入しても保温性能を維持することと表示部の曇りを低減することができる。
【0035】請求項5記載の発明は、断熱部材下方に本体より板状突起部を伸設し、断熱部材を保持する構成とすることで、断熱部材の保持は本体の組立と同時に行うことができる。
【0036】請求項6記載の発明は、上方を開口した容器と、前記容器を加熱する加熱装置と、電気回路と、一端を前記容器に連通し多端を外方に開口した給湯路と、前記容器外周に位置して設けた断熱部材と、前記容器等を収納する本体と、前記本体の前記給湯路外方に設けた窓部と、給湯装置とで構成し、前記断熱部材を展開形状が略板状の外周の薄膜と、展開形状が略板状の内周の断熱材と、不透明な貼着部材で前記薄膜の一端と多端を外方から略円筒の軸方向に接着して断熱部材を構成し、前記貼着部材と前記窓部の間に前記給湯路を位置させた構成とすることで、容器内の残湯量を窓部から容易に知ることができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月20日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−9453
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−163968