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【発明の名称】 調理釜の配管構造
【発明者】 【氏名】桐山 券二

【氏名】中村 英夫

【要約】 【課題】業務用調理釜の配管構造に於ける外観の煩雑さを解消するとともに、火傷のおそれを無くして安全性の向上を図る。

【解決手段】調理釜11の釜体13を回動自在に載架している架台12Rの前後2本の主柱26,26は、断面が夫々コ字状に形成されてその一側長手方向へ沿って凹溝34が設けられるとともに、この凹溝34が相互に向き合うようにして鉛直に立設されている。そして、一方の主柱26の凹溝34内に給湯管35が配管されるとともに、他方の主柱26の凹溝34内に給水管36が配管されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右の架台間に釜体を前後方向へ回動自在に載架し、且つ、一方の架台に沿って給水管及び給湯管を床面から立ち上げ、該給水管及び給湯管の蛇口を正姿状態の釜体の釜縁の若干上方に位置させた調理釜に於いて、前記一方の架台を構成する前後2本の主柱に、夫々その長手方向へ沿って凹溝を設けるとともに、この凹溝が相互に向き合うように前後の主柱を立設し、一方の主柱の凹溝内に給水管を配管するとともに、他方の主柱の凹溝内に給湯管を配管したことを特徴とする調理釜の配管構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は学校給食や外食産業等の業務用調理に用いられる調理釜に関するものであり、特に、その釜体を支承する架台に沿って配管される給水管及び給湯管の配管構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の此種調理釜は、左右の架台の一方に沿って給水管及び給湯管が床面から鉛直に立ち上げられ、その蛇口が正姿状態にした釜体の釜縁の若干上方に位置することにより、釜内に水や熱湯を注入できるように構成されている。この給水管及び給湯管の立ち上がり部分は、別途立設した根柱で支持する場合もあり、或いは架台からブラケットを突出させたり、架台にバンドで結縛する等して支持する場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】斯かる従来の配管構造は外部に露出しているために極めて煩雑な印象を与え、厨房の雰囲気を殺風景なものにしている。また、給湯管については火傷のおそれもある。
【0004】そこで、此種調理釜の配管構造に於ける外観の煩雑さを解消するとともに、火傷のおそれを無くして安全性を向上するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決するために提案されたものであり、左右の架台間に釜体を前後方向へ回動自在に載架し、且つ、一方の架台に沿って給水管及び給湯管を床面から立ち上げ、該給水管及び給湯管の蛇口を正姿状態の釜体の釜縁の若干上方に位置させた調理釜に於いて、前記一方の架台を構成する前後2本の主柱に、夫々その長手方向へ沿って凹溝を設けるとともに、この凹溝が相互に向き合うように前後の主柱を立設し、一方の主柱の凹溝内に給水管を配管するとともに、他方の主柱の凹溝内に給湯管を配管した調理釜の配管構造を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1乃至図3に従って詳述する。図は調理釜11を示し、厨房の床FLに左右の架台12L,12Rが立設され、この左右の架台12L,12R間に釜体13が前後方向へ回動自在に載架されている。即ち、釜体13の左右両側には夫々回動軸14L,14Rが水平左右外方へ突設しており、この回動軸14L,14Rが架台12L,12Rに枢着している。
【0007】釜体13は内釜15と外釜16との二重構造になっており、外釜16の下部には燃焼室17が垂設されている。この燃焼室17にガスを供給するためのガス管18は、外部から左側の架台12Lに接続し、且つ、左側の回動軸14Lの内腔を介して該回動軸14Lの下側部から延出するとともに、外釜16の左下外側面伝いに燃焼室17まで降下し、該燃焼室17内のバーナ19へ至っている。ここで、ガス管18が架台12Lから回動軸14Lの内腔へ連通する部分には自在ジョイント20を介装してある。また、燃焼室17の前面にはノゾキ窓21が設けられるとともに、該燃焼室17の前面右下から右斜め上方向へロッド22が突設され、その先端にバーナ器具栓ツマミ23が配設されている。このバーナ器具栓ツマミ23は外釜16と燃焼室17との境界近傍に位置しており、この位置は丁度人の膝元付近の高さになるので操作が容易なだけでなく、燃焼室17から離間しているので火傷のおそれも少なくなる。
【0008】また、左側の架台12Lの上部には蓋24が開閉自在に枢着されており、この蓋24を起立させていくとその重心が枢着点を越えて若干外側へ偏った時点でロックされることにより、図示した如く、該蓋24を釜体13の側方に立てかけておくことができる。そして、該蓋24を倒回させると釜口を閉塞することができる。斯かる開閉操作を釜体13の前面背面何れ側からでも行うことができるように、蓋24にはその前後両側に取手25,25が設けられている。
【0009】而して、右側の架台12Rは前後に2本の主柱26,26を有し、この主柱26,26間に複数本の梁材27,27…を架設した多段ラーメン構造をしている。主柱26,26の中間高さ付近に架設された梁材27の上面中央には軸受28が配設され、この軸受28内に前記回動軸14Rが嵌挿されるとともに、該回動軸14Rの先端は架台12Rの外方へ突出して、その突出部分にウォームギア29が嵌着されている。また、該ウォームギア29の上方には水平前後方向にシャフト30が配設され、該シャフト30の中間に刻設されたウォーム31がウォームギア29に噛合している。そして、シャフト30の両端にはハンドル32,32が取り付けられている。従って、このハンドル32,32を回すことにより釜体13を回動させることができる。しかも、その回動操作は釜体13の前面背面何れ側からでも行うことができる。尚、前記軸受28、ウォーム31及びウォームギア29の上半分にはカバー33が被装されている。
【0010】主柱26,26の断面は夫々コ字状に形成されて、その一側長手方向へ沿って凹溝34が設けられている。そして、この凹溝34が相互に向き合うように、即ち、この凹溝34を夫々前後内側へ向けて、前後の主柱26,26を鉛直に立設してある。また、これらの主柱26,26の天端は正姿状態の釜体13の釜縁の若干上方の高さまで達している。
【0011】そして、前方の主柱26の凹溝34内には給湯管35の床FLからの立ち上がり部分が配管され、後方の主柱26の凹溝34内には給水管36の床FLからの立ち上がり部分が配管されている。これらの給湯管35及び給水管36は主柱26,26の天端近傍まで配管されて、その端部に夫々蛇口37,37が設けられている。これにより、釜体13を正姿状態にすれば釜内に熱湯や水を注入することができる。
【0012】斯くして、この調理釜11に於いては、給湯管35及び給水管36が外部に露出することなく、主柱26,26内に収納された形になるので、その配管構造によって煩雑な印象を与えることはない。また、誤って直接給湯管35に触れてしまう可能性が極めて少なくなるので、火傷のおそれも減少する。更に、調理釜11の主要構成部材である架台12Rの主柱26,26を用いてその内部に給湯管35及び給水管36を配管しており、別途この給湯管35及び給水管36を外部から遮蔽するための部材を付加するものではないので極めて合理的であり、コストアップにつながることもない。
【0013】尚、ここではガス式の調理釜11について説明したが、本発明は之に限定されるものではなく、蒸気式や電気式等のその他の加勢方式による調理釜にも適用される。また、尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は給湯管及び給水管が外部に露出することなく、主柱内に収納された形になるので、その配管構造によって煩雑な印象を与えることはない。また、誤って直接給湯管に触れてしまう可能性が極めて少なくなるので、火傷のおそれも減少する。更に、調理釜の主要構成部材である架台の主柱を用いてその内部に給湯管及び給水管を配管しており、別途この給湯管及び給水管を外部から遮蔽するための部材を付加するものではないので極めて合理的であり、コストアップにつながることもない。
【出願人】 【識別番号】592190497
【氏名又は名称】桐山工業株式会社
【出願日】 平成9年(1997)6月27日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】林 孝吉
【公開番号】 特開平11−9452
【公開日】 平成11年(1999)1月19日
【出願番号】 特願平9−172221