| 【発明の名称】 |
コンベヤー式揚げ物機 |
| 【発明者】 |
【氏名】木下 敦詞
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| 【要約】 |
【課題】食材を揚げる時間の調節幅を広くとることができ、多種類の食材に対しても柔軟に対応することができるコンベヤー式揚げ物機の提供。
【解決手段】揚げ物用の油Aが満たされる油槽1内に移送用コンベヤー20、21が設けられ、該移送用コンベヤーによって、食材Bが油内を移送される間に揚げられるコンベヤー式の揚げ物機において、前記移送用コンベヤー20、21を複数個設けるとともに、各コンベヤーの移送速度を独立に制御可能とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 揚げ物用の油が満たされる油槽内に移送用コンベヤーが設けられ、該移送用コンベヤーによって、食材が油内を移送される間に揚げられる、コンベヤー式の揚げ物機であって、前記移送用コンベヤーが複数個設けられるとともに、各コンベヤーの移送速度が独立に制御可能となされていることを特徴とするコンベヤー式揚げ物機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、大型のレストランや仕出し弁当屋等で比較的他品種の食材を揚げて調理する際に使用されるコンベヤー式の揚げ物機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、一般に用いられているコンベヤー式の揚げ物機は、図5に示すように、揚げ物用の油(A)が満たされた油槽(101)内に移送用コンベヤー(102)が配置された構成となされており、前記移送用コンベヤー(102)の上流側端部に油外から落とし込まれた食材(B)が、移送用コンベヤーによって油内を下流側に向かって移送されている間に揚げられ、移送用コンベヤーの下流側端部において油(A)から引き上げられ、揚げ調理が完了するものとなされていた。 【0003】前記コンベヤー式の揚げ物機では、移送用コンベヤー(102)によって食材(B)が油(A)中を通過する時間が食材(B)を揚げる時間となるため、移送用コンベヤー(102)に対して食材(B)を落とし込む位置をその上下流方向に変更することにより揚げる時間の調節がなされていた。即ち、例えば、食材(B)の大きさが大きくて長く揚げたい場合には移送用コンベヤー(102)の上流側に投入して食材(B)が油内を通過する時間を長くし、また、短く揚げたい場合は下流側に投入して油内を通過する時間を短くすることで揚げる時間が調節されていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、食材(B)によってはある程度揚がってくると浮上する性質の食材(B)があり、該食材(B)を前記移送用コンベヤー(102)で移送しようとしても、途中でコンベヤー(102)から離れて浮上し、それ以上移送することができない場合がある。このため、一般に、コンベヤー式揚げ物機には、浮上してきた食材(B)を油中に維持したまま移送するための押さえコンベヤー(103)が移送用コンベヤーの上部に一定間隔を開けて平行に設けられている。 【0005】しかし、移送用コンベヤー(102)から浮上してくる食材(B)を確実に油中に維持するには、移送用コンベヤー(102)のできるだけ広い部分を押さえコンベヤー(103)で覆う必要があるため、揚げる時間を調節するための食材(B)を落とし込む範囲が狭くなり、一台の揚げ物機で多種類の食材(B)に対応することが困難であった。 【0006】この発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、食材を揚げる時間の調節幅を広くとることができ、多種類の食材に対しても柔軟に対応することができるコンベヤー式揚げ物機の提供を課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するために、この発明にかかるコンベヤー式揚げ物機は、揚げ物用の油が満たされる油槽内に移送用コンベヤーが設けられ、該移送用コンベヤーによって、食材が油内を移送される間に揚げられる、コンベヤー式の揚げ物機であって、前記移送用コンベヤーが複数個設けられるとともに、各コンベヤーの移送速度が独立に制御可能となされていることを特徴とするものである。 【0008】上記構成を採用することにより、複数のコンベヤーに対して異なる移送速度が設定できるため、食材を投入すべき移送用コンベヤーを選択し、さらに、その上下流方向における食材を落とし込む位置を適宜選択することにより、食材を揚げる時間を多様に設定することができる。したがって一台の揚げ物機で多種類の食材に対し柔軟に対応することが可能となる。 【0009】 【発明の実施の形態】次に、この発明の実施形態を図を参照しつつ説明する。 【0010】図1ないし図3はこの発明の一実施形態を示すものである。 【0011】これらの図において、(1)は揚げ物用の油(A)が満たされる油槽である。この油槽(1)は、上面が開口した矩形の容器形状となされており、底面には長さ方向の一端部において上向きに傾斜した傾斜面(14)が形成されるとともに、この傾斜面(14)の幅方向両側の側壁部(15)も上向き傾斜状に形成されている。なお、油槽(1)を構成する材質は特に限定されるものではないが、食材(B)を扱う点を考慮して、錆びにくく手入れの容易なステンレスを用いるのが好ましい。 【0012】前記1個の油槽(1)内には、食材(B)を移送するための幅の異なる2個の移送用コンベヤー(20)(21)が幅方向に併設されている。これらの移送用コンベヤー(20)(21)は、いずれも長さ方向に柔軟に曲げることのできる網状の金属製ベルトで構成されるとともに、油槽(1)の長さ方向の両端部に幅方向に軸支されたローラー(16)(16)に巻き渡され、油槽(1)の水平状底面及び傾斜面(14)に沿って油槽(1)の長さ方向に伸びて設けられている。従って、各移送用コンベヤー(20)(21)は傾斜面(14)側の部分が前記油槽(1)の傾斜面(14)及び傾斜側壁部(15)に沿って上向きに傾斜している。そして、それぞれ傾斜面(14)側のローラー(16)が2個の駆動モータ(50)(51)により駆動ベルト(52)(53)を介して回転駆動されることによって、両ローラー間を無端状に移動するものとなされている。この実施形態では、両方の移送用コンベヤー(20)(21)ともに、図1の左側(上流側)から右側(下流側)に向かい、右側のローラー(16)で下側に反転して左側へと向かう軌跡に沿って駆動するものとなされている。 【0013】かつ、各駆動モーター(50)(51)の回転速度は独立に制御可能となされており、従って移送用コンベア(20)(21)の移送速度をそれぞれ独立に制御できるように構成されている。 【0014】前記移送用コンベヤー(20)(21)の上方には、2個の押さえコンベヤー(30)(31)が、油槽(1)の幅方向に横架状に軸支された1対のローラー(17)(17)に掛け渡された状態で配置されている。これらの押さえコンベヤー(30)(31)は、食材(B)の浮き上がりを押さえて食材(B)を油(A)中に維持しつつ移送する役割を果たすものである。このために、移送用コンベヤー(20)(21)の上流側端部から一定の距離を置いた位置から、移送用コンベヤー(20)(21)の下流側端部に対応する位置において、移送用コンベヤー(20)(21)と所定の間隔を維持して平行状に配置されている。かつ、両押さえコンベヤー(30)(31)ともに移送用コンベヤー(20)(21)と同様に、長さ方向に柔軟に曲げることのできる網状の金属製ベルトで構成されており、その幅は対応する大小移送用コンベヤー(20)(21)の幅と一致している。 【0015】さらに、前記押さえコンベヤー(30)(31)の駆動もまた、前記移送用コンベヤー(20)(21)を駆動するための前記駆動用モーター(50)(51)によって駆動ベルト(52)(53)を介して行われるものであり、移送用コンベヤー(20)(21)との対向面どうしが上流から下流へと同一速度で連動して移動するものとなされている。 【0016】前記油槽(1)の上部には、上流側の一部を除いて、押さえコンベヤー(3)(3)に沿った屈曲形状のフード(60)(61)(62)が配置されるとともに、フードの存在しない油槽(1)の上流側が食材投入部(8)となされている。 【0017】前記フード(60)(61)(62)は、油の飛散を防止し油槽(1)内部を保温する役割を果たすものであり、幅方向の一側部にハンドル(63)が突設され、他側部はヒンジ(64)を介して油槽(1)の上部外側面に取り付けられている。従って、フード(60)(61)(62)は、ハンドル(63)及びヒンジ(64)によって開閉を容易にできるため、油槽(1)内部の状況確認や清掃を行い易くなっている。また油槽(1)の側壁には、フード(60)(61)(62)が閉ざされている時に、熱気や油煙を油槽(1)外に排出するため煙突(66)(66)が設けられている。 【0018】前記油層(1)の最上流部には、移送用コンベヤー(20)(21)の上流側端部と油槽内面との間の隙間を覆うように、カバー片(18)(18)がコンベヤー(20)(21)のそれぞれに対応して設けられている。このカバー片(18)(18)は、食材(B)を食材投入部(8)に落とし込む際に、移送用コンベヤー(20)(21)と油槽(1)との間の隙間から食材(B)が油槽(1)の底面に落ちるのを防止する役割を果たす。 【0019】一方、油槽(1)の下流側において、傾斜壁(14)の先端部には、移送用コンベヤー(20)(21)から落下した揚げ完了後の食材(B)を、所定の位置に滑り落とすための柵状のシュート(13)(13)が、コンベヤー(20)(21)のそれぞれに対応して設けられている。 【0020】さらに、油槽(1)の外部底面には油槽(1)中の油(A)を加熱し、油(A)の温度を一定に保つための加熱機(10)(10)が設けられている。また、油槽(1)は、作業性等を考慮して、油槽(1)の幅に対応した幅を有するスタンド(11)(11)によって床面から一定の高さに配置されており、前記スタンド(11)(11)の下面に設けられたアジャスター(12)(12)によって、油槽(1)を水平に設置することができるものとなされている。 【0021】なお、油槽(1)の下部に配置されている(7)は濾過機であり、油槽(1)の底部とホース(70)で結ばれて、油槽(1)中の油(A)を濾過して揚げかすを処理したり油(A)の劣化を抑制したりしている。 【0022】図1に示す(4)は油槽(1)の近傍に設置された制御装置であり、この制御装置(4)は、前記移送用コンベヤー(20)(21)及び押さえコンベヤー(30)(31)を駆動する前記2個の駆動モーター(50)(51)の回転速度を制御して、各組のコンベヤー(20)(30)及び(21)(31)の移送速度をそれぞれ独立に制御するものである。また、この制御装置(4)は前記移送速度の制御の他、油(A)の温度管理や、濾過機(7)の制御等も統合して行っている。 【0023】而して、この実施形態にかかるコンベヤー式揚げ物機は、以下のようにして使用される。 【0024】即ち、押さえコンベヤー(30)(31)の上側ベルト部分に達するまで油槽(1)内に揚げ物用の油(A)を充填し、加熱機(10)によって油を一定温度に加熱する。 【0025】次に、駆動モーター(50)(51)によって移送用コンベヤー(20)(21)及び押さえコンベヤー(30)(31)を駆動させる。それぞれの移送速度は制御装置(4)によって、例えば、小コンベヤー(20)(30)の組の移送速度を比較的遅く、大コンベヤー(21)(31)の組の移送速度を比較的早く設定する。そして、各食材(B)の揚げる時間や食材(B)の種類によって、大小コンベヤー(20)(21)(30)(31)の組のいずれかを選択し、さらに、図3に示すように、食材投入部(8)における上下流方向の投入位置(C)を決定して食材(B)を順次落とし込む。この実施形態では、移送用コンベヤー(20)(21)の幅に大小を設けているから、食材(B)の大きさにも柔軟に対応することができる。 【0026】油中に落とし込まれた食材(B)は、各移送コンベヤー(20)(21)の上に落下し、該コンベヤーに載って油中を下流側に送られ、各コンベヤー(20)(21)の下流側傾斜部を通過して油(A)外に搬出される。 【0027】各移送コンベヤー(20)(21)の移送速度及び食材(B)の落とし込む位置によって食材(B)が油中に滞在する時間、すなわち、食材(B)が揚げられる時間が決定されるが、この実施形態の場合、2組のコンベヤーは異なる移送速度が設定されているため、例えば、移送速度が遅く設定されている小コンベヤー(20)の側では、食材(B)を落とし込む位置(C)を選択することにより揚げる時間が長い領域でその時間を調節することができる。一方、移送速度が速く設定されている大コンベヤー(21)の側では、食材(B)を落とし込む位置(C)を選択することにより比較的揚げる時間が短い領域でその時間を調節することができる。つまり、1台の揚げ物機で、揚げる時間の調節領域を2種類設定することができる。そして、前記調節領域の一部を重ね合わせることによって、揚げる時間を連続的で広範囲に調節することもできる。 【0028】また、食材によっては油中を移送されている途中で浮き上がるものも存在するが、押さえコンベヤー(30)(31)で押さえられて浮き上がりを防止されつつ移送される。しかも、対応する移送用コンベヤー(20)(21)と押さえコンベヤー(30)(31)どうしは、駆動ベルト(52)(53)によって連動状態で駆動しているため、移送速度が同じとなり、油(A)中を浮上する食材(B)と浮上しない食材(B)間で揚げる時間の差が生じることがない。 【0029】以上によって、所定の時間油中を通過して揚げられた食材(B)は、移送用コンベヤー(20)(21)の下流側端部から油槽(1)外に順次落とされ、シュート(13)によって所定の位置に滑り落とされる。 【0030】なお、この発明は、上記実施形態に限定される訳ではない。例えば、一つの油槽(1)に設ける移送用コンベヤーは2個に限らず3個以上の複数個設けても良い。また、それぞれのコンベヤーに使用されるベルトの種類も特に限定される訳ではなく、任意の種類及びその組み合わせを選択できる。例えば、図4に示すように、一方の移送用コンベヤー(20)を網状のベルトで構成し、他方の移送用コンベヤー(21)を、細長い短冊状の金属板がその幅方向に多数本平行に並べられ、それぞれが屈曲可能に連結されたベルトで構成するものとしても良い。この様にコンベヤーベルトの種類を異なるものとすることで、例えば、表面が乾いているコロッケやカツ等網の型が付きにくい食材は、網状のベルトからなるコンベヤー(20)で移送し、てんぷら等のように表面が濡れているため型が付きやすい食材は、短冊状の板の連結ベルトからなるコンベヤー(21)で移送することができ、食材の特性にも柔軟に対応することができる。なお、図4において、図1〜3に示したものと同一名称部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。 【0031】また、食材(B)を落とし込む際に目的のコンベヤー上に載置できなかったり、移送中の食材(B)が一方のコンベヤーから他方のコンベヤーに移ることのないように、それぞれのコンベヤーの間を仕切る仕切り板等を設けても良い。 【0032】 【発明の効果】この発明は、上述の次第であり、食材移送用のコンベヤーが複数個設けられ、それらの移送速度を独立して制御することができるものであるから、食材の投入する場所と、コンベヤー移送速度の組み合わせを適宜選択することにより、広範囲に揚げる時間を調節することができ、1台の揚げ物機で多種類の食材に対応することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】391049666 【氏名又は名称】株式会社サミー
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)4月30日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】清水 久義 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−4771 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)1月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−112778 |
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