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【発明の名称】 電動式カーテン開閉装置の駆動機構
【発明者】 【氏名】草山 正継

【要約】 【課題】駆動機構部の小型化を図り、設置が容易であると共に、カーテンの有効開口幅が広くなるようにし、かつ駆動力の伝達を確実にしてカーテン引き紐のスリップが防止できる、電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の提供。

【解決手段】電動式カーテン開閉装置の駆動機構部において、駆動機構部ケース3内で、電動モータ4をレール1の延長中心線yを間にしての片側寄り位置に設けるとともに、原動側プーリ6を、それが軸支された軸8がレール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側位置にくるように設ける。またレール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y上に引き紐ガイド用プーリ9を設け、従動側プーリとの間で平行掛けした引き紐7を、ガイド用プーリ9の両側周を経てクロスさせた状態で原動側プーリ6に巻き掛けるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】カーテンレール1片側に設けた駆動機構部ケース3内に、電動モータ4と、大径の減速車5を介した原動側プーリ6とを設け、該原動側プーリ6に、レール1他側の従動側プーリへのカーテン引き紐7を掛け渡してなる電動式カーテン開閉装置において、上記駆動機構部ケース3内で、電動モータ4をレール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置に設けるとともに、原動側プーリ6を、それが軸支された軸8が電動モータ4よりも後方で、レール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側位置にくるように設けたことを特徴とする、電動式カーテン開閉装置の駆動機構。
【請求項2】カーテンレール1片側に設けた駆動機構部ケース3内に、電動モータ4と、大径の減速車5を介した原動側プーリ6とを設け、該原動側プーリ6に、レール1他側の従動側プーリへのカーテン引き紐7を掛け渡してなる電動式カーテン開閉装置において、上記駆動機構部ケース3内で、レール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y上に引き紐ガイド用プーリ9を設け、従動側プーリとの間で平行掛けした引き紐7を、ガイド用プーリ9の両側周を経てクロスさせた状態で原動側プーリ6に巻き掛けたことを特徴とする、電動式カーテン開閉装置の駆動機構。
【請求項3】カーテンレール1片側に設けた駆動機構部ケース3内に、電動モータ4と、大径の減速車5を介した原動側プーリ6とを設け、該原動側プーリ6に、レール1他側の従動側プーリへのカーテン引き紐7を掛け渡してなる電動式カーテン開閉装置において、上記駆動機構部ケース3内で、レール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y上に引き紐ガイド用プーリ9を設け、電動モータ4を、ガイド用プーリ9よりも後方でレール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置に設け、原動側プーリ6を、それが軸支された軸8が電動モータ4よりも後方で、レール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側位置にくるように設け、かつ、従動側プーリとの間で平行掛けした引き紐7を、ガイド用プーリ9の両側周を経てクロスさせた状態で原動側プーリ6に巻き掛けたことを特徴とする、電動式カーテン開閉装置の駆動機構。
【請求項4】原動側プーリ6を、合成ゴム製で外周の環状凹溝10が断面V形状に形成してなる、請求項1、2または3に記載の電動式カーテン開閉装置の駆動機構部。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動式カーテン開閉装置の駆動機構に関するものであり、駆動機構部・駆動機構部ケースのコンパクト化を図って設置スペースを小さくし、設置可能範囲を広げるとともに、カーテンの有効開口幅を広くし、かつコストダウンを図りながらカーテン開閉の駆動力の伝達を確実にして、カーテン引き紐のスリップを防止することを特徴としたものである。
【0002】
【従来の技術】電動式カーテン開閉装置の駆動機構は一般に、カーテンレールの一側端部に設けた駆動機構部ケース内に、電動モータと原動側プーリと必要に応じて大径の減速車(本明細書で減速車とは、ギヤ同士が噛合する減速ギヤに限らず、歯付きベルトを介して回転する歯付きプーリを含む意味で用いている)とを内蔵させ、レールの他側部に設けたプーリカバー内に従動側プーリを内蔵して、上記原動側プーリと従動側プーリ間にカーテン引き紐を巻き掛けてある。
【0003】上記駆動機構部は一般に、レールの片側の駆動機構部ケース内で、電動モータの駆動軸と減速車・原動側プーリの軸とが、レールの延長中心線(本明細書でレールの延長中心線とは、レールの中心線を延長したものを示している)上に設けられている(例えば特開昭61−314号公報の第1図、特開平3−155809号公報の第1図、特開平3−280908号公報の第2図、特公平4−2042号公報の第2図、実開平5−74383号公報の図4、実用新案登録第2541419号公報の図2等参照)。
【0004】また駆動機構部の原動側プーリと、レール他側の従動側プーリとの間で、カーテン引き紐は一般に平行掛けが行われている(例えば特開平61−314号公報の第1図、特開平3−155809号公報の第1図、実公昭60−41183号公報の第8図、実開昭62−51990号公報の第3図、実開昭62−17986号公報の第4図、実公平1−32933号公報の第1図、実開平2−124087号公報の第4図、実開平3−3281号公報の第5図、実公平5−3104号公報の第1図等参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記構造の電動式カーテン開閉装置の駆動機構部は、電動モータの回転軸と原動側プーリ・減速車の軸とがレール側端で延長中心線上に設けてある。そのため、駆動機構部はレール側端でレールの長手方向へ大きく嵩張っており、レールを含む電動式カーテン開閉装置全体の中で、駆動機構部が占める割合が小さくない。そのため、一般家庭用の電動式カーテン開閉装置として、駆動機構部ケースが大きく、見栄えが良くないし、重量もかなりなものになっている。
【0006】また電動式カーテン開閉装置を窓際に取り付ける場合、大きな駆動機構部ケースが窓枠の側方へはみ出すことになる。これでは、窓枠の両側に壁面が迫っているような横幅が狭い部屋では、この嵩張る駆動機構部ケースが邪魔になり、電動式カーテン開閉装置の取り付けができなかった。
【0007】そこで、窓枠の横幅に対応した長さの電動式カーテン開閉装置を取り付けようとすれば、今度は駆動機構部ケースが窓枠の内側へはみ出すことになる。これでは、窓枠の横幅いっぱいまでカーテンを開けられず、カーテンの有効開口幅が小さくなり、採光が不十分な窓になっていた。
【0008】他面、近時の家屋では窓枠の横幅が大きくなっており、長いカーテンレールに長いカーテンを吊り下げると、カーテン引き紐がプーリとの間でスリップが生じ易くなる。
【0009】そこで従来は、原動側プーリの近傍にテンションプーリを設けて、引き紐を押圧して張力を増すことで摩擦力を増大し、スリップの解消を図るようにしているものが多い(例えば特開昭61−314号公報の第1図、特開平3−155809号公報の第2図、特開平3−280908号公報の第2図、特開平3−155809号公報の第2図、実公昭60−34227号公報の第2図、実開昭63−52483号公報の第1図、実開平63−191988号公報の第3図、実開平2−109474号公報の第3図、実開平4−34988号公報の第1図、実公平5−3104号公報の第1図等参照)。
【0010】しかしこれは、上記の如く駆動機構部がレール側端でレールの長手方向へ大型化している上に、さらに原動側プーリを大径化しその近傍両側にテンションプーリを設けることで、駆動機構部ケースが一層大きくなっている。
【0011】また、スリップの発生を防止すべく引き紐に代えて歯付きベルトや類似のものを用いたものもある(例えば特開昭61−181411号公報の第2図、特公平4−2042号公報の第2図、実開昭61−167890号公報の第1図、実開平3−122780号公報の第1図、実開平3−122780号公報の第1図、実開平4−96284号公報の第15図、実開平5−74383号公報の図4、実用新案登録第2541419号公報の図2等参照)。
【0012】しかし長尺の歯付きベルトや類似のものは価格が高いし、それに対応するギヤも必要となるので、総じて電動式カーテン開閉装置はかなりコスト高になっている。
【0013】本発明は、上記従来の電動式カーテン開閉装置の駆動機構部がもつ問題点の解消を課題としたものである。即ち本発明の目的は、駆動機構部・駆動機構部ケースのコンパクト化を図り、設置スペースを小さくして設置可能範囲を広げるとともに、カーテンの有効開口幅を広くし、かつコストダウンを図りながらカーテン開閉の駆動力の伝達を確実にして、カーテン引き紐のスリップを防止できる、電動式カーテン開閉装置の駆動機構部を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の第1は、カーテンレール1片側に設けた駆動機構部ケース3内に、電動モータ4と、大径の減速車5を介した原動側プーリ6を設け、該原動側プーリ6に、レール1他側の従動側プーリへのカーテン引き紐7を掛け渡してなる電動式カーテン開閉装置において、上記駆動機構部ケース3内で、電動モータ4をレール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置に設けるとともに、原動側プーリ6を、それが軸支された軸8が電動モータ4よりも後方で、かつレール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側位置にくるように設けたものである。
【0015】本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の第2は、カーテンレール1片側に設けた駆動機構部ケース3内に、電動モータ4と、大径の減速車5を介した原動側プーリ6を設け、該原動側プーリ6に、レール1他側の従動側プーリへのカーテン引き紐7を掛け渡してなる電動式カーテン開閉装置において、上記駆動機構部ケース3内で、レール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y上に引き紐ガイド用プーリ9を設け、従動側プーリとの間で平行掛けした引き紐7を、ガイド用プーリ9の両側周を経てクロスさせた状態で原動側プーリ6に巻き掛けたものである。
【0016】本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の第3は、カーテンレール1片側に設けた駆動機構部ケース3内に、電動モータ4と、大径の減速車5を介した原動側プーリ6を設け、該原動側プーリ6に、レール1他側の従動側プーリへのカーテン引き紐7を掛け渡してなる電動式カーテン開閉装置において、上記駆動機構部ケース3内で、レール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y上に引き紐ガイド用プーリ9を設け、電動モータ4を、ガイド用プーリ9よりも後方でレール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置に設け、原動側プーリ6を、それが軸支された軸8が電動モータ4よりも後方で、レール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側位置にくるように設け、かつ、従動側プーリとの間で平行掛けした引き紐7を、ガイド用プーリ9の両側周を経てクロスさせた状態で原動側プーリ6に巻き掛けたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】上記構成において、減速車5は、電動モータ4側の駆動ギヤ11に、上記の如くギヤ同士で噛合する減速ギヤに限らず、歯付きベルト20を介して噛合し回転する歯付きプーリを含むものであり、大径のものである。
【0018】ここで用いるカーテン引紐7は、従来から用いられている合成繊維を編んだ断面○形状またはそれに類するものが望ましく、長尺の歯付きベルトやそれに類する特殊なものを用いる必要はない。
【0019】引き紐ガイド用プーリ9は、駆動機構部ケース3内で、レール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y(ここでレールの延長中心線とは、上記の如くレールの中心線を延長したものを示している)上に設けてあり、外周に断面半円状の環状凹溝を有する一般的なプーリであってよい。
【0020】電動モータ4は、駆動機構部ケース3内で、レール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置に収まるように設けてある。またガイド用プーリ9を設けたものでは、電動モータ4は該プーリ9の後方で、レール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置に収まるように設けておく。
【0021】原動側プーリ6は、駆動機構部ケース3内で、それを軸装した軸8が上記電動モータ4よりも後方で、かつレール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側の位置になるように設けてある。
【0022】該原動側プーリ6は、硬質材よりも少し軟質で弾性のあるものがよく、例えば合成ゴム製とすることが望ましい。また原動側プーリ6外周の環状凹溝10は、断面がV形状としておく。
【0023】レール1他側の従動側プーリ(図示略)との間に平行掛け渡したカーテン引き紐7は、上記ガイド用プーリ9の両側周を経て、原動側プーリ6に巻き掛けてあるが、ガイド用プーリ9と原動側プーリ6との間で該引き紐7はクロス(交叉)させてある。
【0024】上記の如く本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の作用は、次の如くである。ここでの電動モータ4は、駆動機構部ケース3内で、レール1の延長中心線y上ではなく、それを間にして片側寄り位置に収まるように設けてある。また原動側プーリ6も、それが軸支された軸8が、電動モータ4より後方で、レール1の延長中心線y上ではなく、該延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側位置になるように設けてある。
【0025】そのため、電動モータ4と原動側プーリ6との間に大径の減速車5を設けるのに必要な間隔mを保ちながら、従来の電動モータ4および原動側プーリ6をレール1の延長中心線y上に設けたもの(図5参照)に比べて、この駆動機構部2はレール1の長手方向への長さ、即ちレール1の側端部から本駆動機構部2の最後端部(ここでは減速車5の後端部)までの間隔nが、従来のものに比べて短縮されている(図3参照)。
【0026】このようにこの駆動機構部2は、レール1の長手方向にへの大きさがコンパクト化されているから、この駆動機構部2をもつ電動式カーテン開閉装置を窓際に取り付ける場合に、例えば窓枠の両側に壁面が迫っているような横幅の狭い部屋でも、従来のように駆動機構部・駆動機構部ケースが邪魔になることが少なくなり、無理なく設置することができるようになる。
【0027】また、この電動式カーテン開閉装置を窓際へ取り付けた場合に、上記の如く駆動機構部2・駆動機構部ケース3がレール1の長手方向へ短縮化されたことで、従来の大きな駆動機構部・駆動機構部ケースをもつものと異なり、それらが窓枠の内側へはみ出すことが少なくなる。これにより、カーテンの有効開口幅が大きくなり、カーテンを窓枠の横幅いっぱいにまで開けることができるようになる。
【0028】他面、本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部によれば、駆動機構部ケース3内で、従動側プーリとの間に平行掛けした引き紐7を、ガイド用プーリ9の両側周を経て交叉させた状態で原動側プーリ6に巻き掛けてある。
【0029】そのため、引き紐7はガイド用プーリ9の両側周を経た後に、原動側プーリ6の側周部を内側から挟み込むように巻き掛けられており(図4参照)、従来の引き紐7が原動側プーリ6に平行掛けされたもの(図6参照)と異なり、引き紐7と原動側プーリ6との接触角αが大きくなっており(上記図4参照)、接触面積が増えて摩擦力が強くなっている。
【0030】その結果、引き紐7と原動側プーリ6間の摩擦力が増大することで、高価なタイミングベルトやそれに類するものを用いずとも引き紐7のスリップを防止しており、引き紐7によるカーテンの開閉作動をスムーズかつ確実に行える。
【0031】また近時窓枠の横幅が大きくなり、カーテンの横幅も長くて重量が増す程、従来は引き紐と原動側プーリ間でスリップが生じ易かったが、本発明ではカーテンの重量の増加が引き紐7の張力の増大として加わると、該引き紐7が原動側プーリ6の側周部を内側から挟み込む力を増大させることになるから、摩擦力を一層増大させ、ここでも引き紐7がスリップすることを防止している。
【0032】なお、引き紐7の原動側プーリ6間の摩擦力の増大のため、従来のようにテンションプーリを設ける必要がないことで、駆動機構部2の横幅も縮小されているから、この面からも駆動機構部ケース3のコンパクト化が図れている。
【0033】なお、原動側プーリ6を合成ゴム製で少し軟質で弾性のあるものとし、かつ外周の環状凹溝10を断面がV形状としてあれば、上記の如くカーテンの重量で引き紐7に加わる張力が大きくなる程、引き紐7が原動側プーリ6の環状凹溝10内へ食い込むことになり、スリップの発生を一層防止することになる。
【0034】
【実施例】図1ないし図4は、本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の内で上記第3のものの実施例を示すものであるが、カーテンレール1の片側の駆動機構部ケース3内に駆動機構部2を、レール1の他側のプーリケース内に従動側プーリを各々設けてある点は、一般的な電動式カーテン開閉装置の駆動機構部の構造と同じである。
【0035】駆動機構部2は、カーテンレール1の片側に設けた駆動機構部ケース3内でレール1の側端部に金属製のベース板12を固着しておき、該ベース板12に電動モータ4と、減速車としての減速プーリ5と、原動側プーリ6と、制御用基板13と、それに加えて引き紐ガイド用プーリ9を設けてある。
【0036】上記カーテンレール1は、ここでは下部に開溝をもつ断面C形状のものを用いている。長さは例えば2m用や3m用のもの等が用意されており、レール1の内部両側にはカーテン引き紐7が移動可能な紐ガイド溝を形成してある。
【0037】引き紐7は合成繊維を編んだ紐を用いており、ここでは原動側プーリ6や従動側プーリ(図示略)との摩擦係数や耐磨耗性を考慮して、テトロン(商標)繊維を編んだ断面○形状のものを用いている。
【0038】上記ベース板12は、平板状のベース板部の片側にレール1の側端部を抱持可能な断面口形のベース板取付け用部14を有しており、該取付け用部14でレール1の側端部を抱持させてネジ止めで固定し、ベース板部がレール1の下部とほぼ同一面になるようにしてある。
【0039】駆動機構部ケース3内の上記ベース板12には、まずレール1の側端部近傍でレール1の延長中心線y上に軸支持柱15を突設して、その上部に引き紐ガイド用プーリ9を縦軸16で軸支してある。該ガイド用プーリ9は、ここではPOM(ポリアセタール樹脂)製とし、外周に断面半円状の環状凹溝をもつ一般的なプーリを用いている。
【0040】該ガイド用プーリ9の環状凹溝の最小外径は、レール1の内側両部の紐ガイド溝間の間隔にほぼ等しいもので、引き紐7が紐ガイド溝内をスムーズに移動し、かつ駆動機構部2へスムーズに入・出可能としてある。
【0041】上記ガイド用プーリ9に続いて電動モータ4を、その本体部がベース板12の下部にくるように取り付け、駆動軸17の上端部をベース板12の上方へ突出させてある。該電動モータ4として、ここでは家庭用のACコンセントからACアダプター(DC12V.1.1A)を介して、直流で正・逆回転可能な小型のDCモータを用いている。
【0042】駆動機構部ケース3内で該電動モータ4をベース板12に取付ける位置は、上記ガイド用プーリ9よりも後方であるが、ここではモータ本体部がレール1の延長中心線yを間にして片側寄り位置、平面図で見て室内側寄り位置に収納されるように取り付けてある。該電動モータ4の駆動軸17の上端部には小径の駆動ギヤ11を軸装してある。
【0043】そして電動モータ4に続いて、原動側プーリ6を軸支させてあるが、それはベース板12の上部に軸柱18を突設させ、それを支持アーム19で支持させてあり、軸柱18で支承した軸8に原動側プーリ6を軸支させてある。
【0044】該原動側プーリ6をベース板12上に取付ける位置は、電動モータ4の位置よりも後方であるが、該原動側プーリ6を軸支した軸8が、レール1の延長中心線yを間にして電動モータ4の反対側の位置、平面図で見て窓側寄り位置になるように取り付けてある。
【0045】また該原動側プーリ6は、摩擦係数を大きくするために硬質材よりも少し軟質で弾性のあるものとし、ここでは合成ゴム製で特に耐磨耗性や引き紐7との摩擦係数が大きいことを考慮して、ウレタンゴム製としてある。該原動側プーリ6外周の環状凹溝10は、引き紐7に加わる張力で引き紐7が食い込み可能とするために断面V形状としてあり、最小外径は上記ガイド用プーリ9の最小外径より小さめにしてある。
【0046】さらに、上記駆動機構部ケース3内でのカーテン引き紐7は、ガイド用プーリ9と原動側プーリ6間を平行掛けではなく、交叉させて巻き掛けてある。即ち、レール1他側部の従動側プーリとの間で平行掛けし、レール1内の紐ガイド溝内を移動可能に設けた引き紐7を、駆動機構部ケース3内でガイド用プーリ9の両側周を経て、クロスさせた後に原動側プーリ6に巻き掛けてある。
【0047】上記原動側プーリ6と同軸8上には大径の減速プーリ5を軸装してあり、電動モータ4の駆動軸17に軸装した駆動ギヤ11との間で、ここでは歯付きベルト20(タイミングベルト)を巻き掛けてある。
【0048】この電動式カーテン開閉装置の駆動機構部は、ワイヤードまたはワイヤレスで遠隔操作可能としてあり、図において13は制御基板を示す。また21はケース蓋板、22は電源コードを各々示している。
【0049】
【発明の効果】以上で明らかな如く、本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部は、駆動機構部のコンパクト化を図り設置スペースを小さくして、設置可能範囲を広げるとともに、カーテンの有効開口幅を広くすることができる。またカーテンを開閉させる駆動力の伝達を確実にして、カーテン引き紐のスリップを防止し、スムーズかつ確実にカーテンの開閉作動を行うことができる。
【0050】即ち、従来一般の電動式カーテン開閉装置の駆動機構部では、電動モータの回転軸と減速車・原動側プーリの軸とが、レール側端の駆動機構部ケース内で延長中心線上にあるように設けられていた。
【0051】そのため、駆動機構部ケースがレール側端でレールの長手方向へ大きく嵩張っており、一般家庭用の電動式カーテン開閉装置として見栄えが良くないし、窓の両側に壁が迫った横幅の狭い部屋には、大きな駆動機構部ケースが邪魔で取り付けられず、取り付けられたとしても駆動機構部ケースが窓枠内側へはみ出し、カーテンの有効開口幅が小さくなり、カーテンをいっぱいに開けられなかった。
【0052】他面、特に近時の家屋で窓枠の横幅が大きいと、カーテンの重量も増えているので、カーテン引き紐が原動側プーリとの間でスリップし易くなる。しかしテンションプーリを設けると、上記の如く駆動機構部ケースがレールの長手方向へ大きい上に、前後幅も大きくなってしまう。テンションプーリを用いず、引き紐に代えて長尺の歯付きベルトや類似のものを用いると、高価になった。
【0053】これに対して、本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部では、駆動機構部ケース内で、電動モータを従来のようにレールの延長中心線上ではなく、それを間にして片側寄り位置に収まるように設けてある。また原動側プーリも、それを軸支された軸が従来のようにレールの延長中心線上ではなく、レールの延長中心線を間にして電動モータと反対側位置にくるように設けてある。
【0054】そのため、電動モータと原動側プーリ間に大径の減速車を設けるのに必要な間隔を保ちながら、従来のものに比べて駆動機構部はレールの長手方向への長さを短縮でき、駆動機構部ケースをコンパクト化できる。その結果、この電動式カーテン開閉装置は、窓枠の両側に壁面が迫った部屋で従来は取り付け不可能な場所でも、駆動機構部・駆動機構部ケースがコンパクトであるために、取り付けできるようになる。
【0055】また、この電動式カーテン開閉装置を取り付けた場合に、コンパクトな駆動機構部ケースは窓枠の内側へはみ出すことが少なくなるから、カーテンの有効開口幅が大きくなり、カーテンを窓枠の横幅いっぱいにまで開けることができ、採光も充分できる。
【0056】さらに、本発明に係る電動式カーテン開閉装置の駆動機構部では、従動側プーリとの間に平行掛けした引き紐を、ガイド用プーリの両側を経てクロスさせて原動側プーリに巻き掛けてある。
【0057】そのため、引き紐は原動側プーリを両側内方から挟み込むように巻き掛けられており、引き紐と原動側プーリとの接触面積が増大し、両者間の摩擦力を大きくできるから、引き紐が原動側プーリとの間でスリップすることを防止でき、カーテンの開閉作動をスムーズかつ確実に行うことができる。
【0058】また、近時窓枠の横幅が大きくなり、カーテンの重量が増加しても、その重量が引き紐に張力として加わる程、引き紐が原動側プーリを両側内方から挟み込む力が増大することになり、引き紐と原動側プーリとの摩擦力が大きくなる。これで従来のものと異なり、カーテンの重量が増してもプーリと引き紐とのスリップ発生を防止でき、カーテンの開閉作動をスムーズかつ確実に行うことができる。
【0059】なお、原動側プーリを少し軟質で弾性のあるものとし、かつ外周の環状凹溝を断面がV形状としてあれば、上記の如くカーテンの重量が増えて引き紐に加わる張力が大きくなる程、原動側プーリの凹溝内へ食い込むことになるから、スリップの発生をより一層確実に防止できるようになる。
【出願人】 【識別番号】000152572
【氏名又は名称】株式会社日中製作所
【出願日】 平成9年(1997)12月25日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−187972
【公開日】 平成11年(1999)7月13日
【出願番号】 特願平9−368184