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【発明の名称】 包 布
【発明者】 【氏名】藤田 鉱一

【要約】 【課題】収容物の出し入れ作業を短時間で容易に行えるようにする。

【解決手段】対面するカバーシート2,3によって一側に収容物を出し入れする開口5を持つ袋状に形成された包布本体1、及び開口5を臨むようにして包布本体内に取付けられた部分閉塞片4,4'を備える。部分閉塞片4は、第一から第三の少なくとも3つの辺を有する。第一の辺4aは、開口の端部から開口中心に向けて延びるとともに、一方のカバーシート3の開口縁部に止着されている。第二の辺4bは、包布本体の一側から他側に向けてこれを横切る方向に延びるとともに、他方のカバーシート2の内面に止着されている。第三の辺は4c、カバーシートに止着されることなく、第一の辺の開口中心方向端部から包布本体内部に向けて延びている。したがって、単に内部に入れるだけで開口が部分閉塞され、取出しもスムースである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】対面するカバーシートによって一側に収容物を出し入れする開口を有する袋状に形成された包布本体と、この包布本体の上記開口を臨むようにして包布本体内に取付けられた部分閉塞片とから成り、上記部分閉塞片は、第一から第三の少なくとも3つの辺を有し、第一の辺は、開口の端部を含む位置から開口中心に向けて延びるとともに一方のカバーシートの開口縁部に止着され、第二の辺は、包布本体の一側から他側に向けてこれを横切る方向に延びるとともに他方のカバーシートの内面に止着され、第三の辺は、カバーシートに止着されることなく、第一の辺の開口中心方向端部から包布本体内部に向けて延びる、ことを特徴とする包布。
【請求項2】前記部分閉塞片が包布本体の開口の両端部に鏡面対称的に取付けられている、請求項1記載の包布。
【請求項3】前記第一の辺と第二の辺とが直交し、第二の辺が包布本体の幅方向に延びる、請求項1記載の包布。
【請求項4】前記第一の辺と第二の辺とが前記開口の端部で直交する、請求項3記載の包布。
【請求項5】前記部分閉塞片が三角形状を成し、第三の辺が第一の辺の一端と第二の辺の一端とを接続する傾斜辺である、請求項1記載の包布。
【請求項6】前記部分閉塞片は、第一の辺と第二の辺とが直交する直角三角形状に形成されている、請求項5記載の包布。
【請求項7】第二の辺が包布本体の幅の約1/3の長さである、請求項6記載の包布。
【請求項8】前記第一の辺が前記開口の長さの約1/4の長さである、請求項1記載の包布。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、包布、すなわちふとんや毛布あるいはマットレス等の寝具類あるいは座布団などを覆う布カバーの改良に関し、詳しくは、取付け、取り外し作業を楽に行え、それでいて収容されたふとん等が開口から飛び出しにくい包布に関するものである。
【0002】
【従来技術】包布は、通常、側部にふとん等の収容物を出し入れする開口を有し、この開口に帯紐やファスナを取付けて開閉自在な構造にしてある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、帯紐によって開口を開閉自在とした包布は、帯紐を結んだり、結びめを解いたりしないとふとん等の出し入れを行えない。このため、例えば病院や旅館のように一度に大量の包布の取付け取り外しあるいはベッドメイキングを行う場合、作業に多くの時間と労力とを要する。しかも、帯紐が固結びされている場合にはなおさら厄介となる。また、帯紐は、結ぶときに強く引張られるために、繰返し使用していると、止着部の糸が切れたりほつれたりして脱落する。洗濯後、シーツロールによってプレスして折畳む作業のときに、紐が開口から飛び出しているとセンサーがこれを感知し、包布をずれた位置で折畳んでしまう。これを防止するためにはプレス前に紐帯をいちいち開口内に入れなければならず、その分、作業効率が悪くなる。
【0004】ファスナを有する包布は、帯紐に比べてふとん等の出し入れを楽に行えるが、洗濯時にファスナを開けておかないと包布内に入った空気によって洗濯槽内で浮き上がり洗濯しづらい。したがって、一般的にはファスナを開けた状態で洗濯を行うが、開放されたファスナは洗濯時に破損し易い。また、ファスナがあると上記したプレスかけをしにくいといった問題もある。
【0005】本発明の目的は、ふとん等の収容物の出し入れ作業を短時間で容易に行うことができるとともに開口から収容物が飛び出しにくく、しかも、繰返し使用や洗濯によって開口閉塞部を破損したりすることがなく、プレスや折畳み作業も普通にかつ迅速に行うことのできる、包布を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を達成するために次の構成を備える。すなわち、この包布は、対面するカバーシートによって一側にふとんなどの収容物を出し入れする開口を有する袋状に形成された包布本体と、包布本体の上記開口を臨むようにして包布本体内に取付けられた部分閉塞片とから成っている。部分閉塞片は、第一から第三の少なくとも3つの辺を有する。第一の辺は、開口の端部から開口中心に向けて延びるとともに一方のカバーシートの開口縁部に止着されている。第二の辺は、包布本体の一側から他側に向けてこれを横切る方向に延びるとともに他方のカバーシートの内面に止着されている。第三の辺は、カバーシートに止着されることなく、第一の辺の開口中心方向端部から包布本体内部に向けて延びている。
【0007】部分閉塞片は、包布本体の開口両端部位置に対をなすように鏡面対称的に取付けられるのが望ましい。例えば第二の辺は、第一の辺と開口端部で直交して包布本体の幅方向に延びる。また、部分閉塞片は、第三の辺が第一の辺の開口中心方向端部と第二の辺の包布本体内方端部とを接続する、直角三角形状をしているのが良い。
【0008】
【実施の最良の形態】以下、本発明を図示した実施例に基づいて詳説する。図1は本発明に係るふとんカバー用の包布の平面図、図2はその使用状態を示す部分拡大斜視図である。図中符号1は包布本体で、従来のものと同様に布シート2,3を対面させて縫い合わせ、一側に開口5を有する袋状に形成されている。開口5はふとん6を内部に出し入れするのに支障のない長さで一側中央部に設けられている。開口5の両端部外方には布シート2,3の側縁を縫い合わせた封止部1aを有する。
【0009】4,4’は三角形状をした布シートから成る部分閉塞片で、開口両端部位置から開口5を臨むようにして包布本体内に一対取付けられている。図中上下2つの部分閉塞片4,4’は、同じ大きさと形状をしており、上下方向に鏡面対称になっている。図中上方の部分閉塞片4を説明する。部分閉塞片4は3つの辺4a〜4cを持つ直角三角形状をしている。直角を内角とする2辺のうち、第一の辺4aは開口5の上方端部から開口中心に向けて延び、下側の布シート3の開口縁部に縫いつけて止められている(図2参照)。第一の辺4aと直交する第二の辺4bは、開口5の上方端部から包布本体1の他側に向け、布シート2,3の幅方向に延び、他方の布シート2(図2中上側の布シート)の内面に縫いつけて止められている。また、第一の辺4aと第二の辺4bを結ぶ第三の辺4cは、上下いずれの布シート2,3にも止着されることなく、開口5から包布本体1の上辺1b(図1参照)に向けて斜めに延びている。
【0010】図中下方の部分閉塞片4’は、上方部分閉塞片4と同じ辺には同じ符号を付してあり、上方部分閉塞片4と区別するために’を加えてある。本実施例では、各部分閉塞片4,4’の第一の辺4aは、これとその外方に位置する前記した封止部1aを足した長さが包布本体1の長さの約1/3に相当するよう設定されている。したがって、開口5の全長のうち、部分閉塞片4のない完全開放部の長さは、同様に包布本体1の長さの約1/3になっている。また、各部分閉塞片4の第二の辺4bは、包布本体1の上辺1aあるいは下辺の長さの約1/3に設定されている。
【0011】使用状態を説明する。上下の布シート2,3の開口縁を広げると、開口端と隣接する包布本体隅部1cの上下の布シート間は止着された部分閉塞片4の第一の辺4aと第二の辺4bとによって部分的に閉ざされた状態にある。しかし、第三の辺4cは止着されていないので、この辺の適所をつまむなどして開口5の端部寄りに寄せると、部分閉塞片4の下面を介して包布本体隅部1cの内部空間が開放される。第三の辺4cが開口端部寄りにたぐり寄せられることで、開口自体はその全域を開放する。
【0012】したがって、広くなった開口5からふとん6を内部に押し込んでふとん角部を包布本体内の隅部に一致させることにより、ふとん6は本カバー内に装着される。開口5の端部では、部分閉塞片4の下面がふとんの対応する箇所の上面から側面に接触し、部分閉塞片4の第一の辺4aと第三の辺4cの一部とによって囲まれた面が開口5を部分的に塞ぐ。ふとん6は、開口がわの側面を封止部1aと部分閉塞片4とに当接されるので、就寝中に激しく移動されたりしても開口5の完全開放部から自然に飛び出したりすることはない。ふとん6を収容するにあたっては、部分閉塞片4の第二の辺4bに沿ってふとん6を押込み、ふとん最後部を部分閉塞片4の下面と下の布シート3との間に回りこませて行うようにしても良い。
【0013】本カバーを交換する場合、上下の布シート2,3の開口縁を広げ、開口5の完全開放部に露出したふとん6を手で持って手前に引くと、ふとん6はその四隅寄りの部分が部分閉塞片4の第三の辺4cに沿って無理なく引出される。本実施例の第三の辺4cは、包布本体1の内部空間の奥に行くにつれて広がるように傾斜しているので、ふとん6を外に引きずり出し易い。
【0014】このようにふとん6の出し入れ作業は、紐帯を結んだりほどいたりする必要がないので、短時間でしかも楽に行なわれる。また、部分閉塞片4は第一の辺4aと第二の辺4bがいずれかの布シート2あるいは3に止着されているので、洗濯後のシーツローラによるプレスかけに際しても、開口5から部分閉塞片4が出ることはなく、正確な位置で折畳みが行われる。
【0015】上記した実施例では、部分閉塞片は直角三角形に形成したが、第一の辺と第二の辺及び第三の辺を備えるものであればその形状や大きさのいかんを問うものではない。第二の辺は第一の辺と直交する必要はなく、鈍角状に交差するものであっても良く、また上記3辺以外の辺を備えた多角形状であっても良い。第一の辺は、開口の大きさに合わせてその長さが適宜設定されるが、ふとんなどの収容物の出し入れ操作や飛び出し防止などを勘案すると、開口長さの約1/4程度が好ましい。また、第二の辺は、同様の見地から、包布本体の幅の約1/3程度が望ましい。
【0016】座布団を覆う布カバーとして本発明を適用するときは、包布本体と部分閉塞片の寸法をこれに合わせて小さくする必要があるが、それ以外の構成についてはふとんや毛布あるいはマットレスなどの寝具類について適用する場合と何等異なることはない。また、部分閉塞辺によって開口を閉塞する本発明の基本的な考え方は、他の技術分野においても適用可能である。例えば、カバーシートと部分閉塞片をプラスチックフィルムや同シート材によって形成することで、書類や紙葉を収容するファイルとしての利用が可能である。この場合、部分閉塞辺の第一及び第二の各辺はカバーシートの対応箇所に溶着等されて止着される。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、ふとんなどの収容物を出し入れする開口の端部近傍に部分閉塞片を取付けてあり、この部分閉塞片は、一方のカバーシートの開口縁部に止着された第一の辺と、包布本体の一側から他側に横切る方向に延びて他方のカバーシートの内面に止着された第二の辺と、カバーシートに止着されることなく第一の辺の一端から包布本体内部に向けて延びる第三の辺を持つので、収容物を入れるときにも邪魔になることなく開口の全長を利用でき、また取り出すときには第三の辺の沿ってスムースに取り出すことができ、紐のように結んだりほどいたりすることなく収容物の出し入れを短時間のうちに容易に行うことができる。また、収容物は、開口の端部近傍が部分閉塞片によって閉塞されるので開口から飛び出すこともない。
【0018】部分閉塞片は、第一の辺と第二の辺を上記開口縁あるいは包布本体内部で止着してあるので、繰返し使用や洗濯によっても離脱することはなく、また、開口から飛びだすこともないので、シーツロールによるプレスや折畳み作業も自動的にかつ正確に効率良く行うことができる。
【出願人】 【識別番号】398037240
【氏名又は名称】有限会社藤田商店
【出願日】 平成10年(1998)5月26日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】植田 茂樹
【公開番号】 特開平11−332716
【公開日】 平成11年(1999)12月7日
【出願番号】 特願平10−143624