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【発明の名称】 仏事用標記装置
【発明者】 【氏名】法月 元春

【要約】 【課題】収容室に収容した多数の位牌や過去帳札等の表示体を円滑、かつ簡単で迅速に移動させることができる。

【解決手段】框体1内に設けた第一,第二収容室2,3に、その一側に表示部8を設けた複数枚の表示体4を収納してその一側面部には表示窓を設け、これらの収容室における最外側部に位置する表示体の下側に、この表示体を一枚づつ牽引移動させて隣の収容室へ送り込む仏事用標記装置において、操作手段は、第一,第二収容室間の左右方向へ移動自在となる基体、この基体の上面を移動自在となる移動体、表示体を牽引移動させる一対の牽引体13、及び移動体が移動終端部に達したとき、一対の牽引体が表示体の係止部からの離脱と係合とをおこなう操作部材を有し、作動部材16によって基体を移動させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 框体内に第一および第二の収容室を設けて、これら収容室へその一側に表示部を設けた複数枚の表示体を立てた並列状態で収納して、収容室の一側面部には表示窓を設けると共に、それぞれの収容室における最外側部に位置する表示体の下側に、この表示体を一枚づつ牽引移動させて隣の収容室へ送り込む操作手段を連係させた仏事用標記装置にあって、前記操作手段は、框体の下部において前記表示体の下側に設けて第一および第二収容室間の左右方向へ移動自在とさせた基体と、この基体の上面へ前後方向へ移動自在に取り付けた移動体と、この移動体の前後に取り付けて、表示体の下側に設けた係止部へ係脱自在に当接して表示体を牽引移動させる一対の牽引体と、前記框体と前記移動体とに設けて該移動体が移動終端部に達したとき、前記一対の牽引体のうちの一方が一方の最外位置の表示体の係止部から離脱し、他方の牽引体が他方の最外位置の表示体の係止部に係合させる動作を連動させて行う操作部材と、前記基体に設けて該基体を作動させる作動部材とを備えさせたことを特徴とする仏事用標記装置。
【請求項2】 框体内に第一および第二の収容室を設けて、これら収容室へその一側に表示部を設けた複数枚の表示体を立てた並列状態で収納して、収容室の一側面部には表示窓を設けると共に、それぞれの収容室における最外側部に位置する表示体の下側に、この表示体を一枚づつ牽引移動させて隣の収容室へ送り込む操作手段を連係させた仏事用標記装置にあって、前記框体は、その上部に回動により着脱自在となる笠部を設けたことを特徴とする仏事用標記装置。
【請求項3】 基体に載置された移動体と框体とに、該移動体が移動終端部に達したとき、前記基体の逆移動を防止する規制手段を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の仏事用標記装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、仏事に用いて、多数の位牌や過去帳等を表示することができる仏事用標記装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多数の位牌や過去帳等を表示するための仏事用標記装置は、特開平8−131321号公報により知られている。
【0003】このものは、表示部を設けた多数の表示体を一括に収納して、操作手段による循環運動によって、希望する表示体を表示窓より迅速かつ簡便に標記することができるので、表示体の管理が容易となる大きな効果を発揮している。
【0004】しかしながら、この装置は、図14に示すように、表示体80の下部後縁84に牽引体81が当接するように配されているため、表示体80の移動の際に、該表示体80の下部前縁が浮き上がる、すなわち、表示体80の上部前縁が持ち上がってしまうため、表示体80の移動が不安定となって円滑な操作ができない、あるいは、移動が規制される欠点があった。
【0005】そのため、その対策として、図14に示すように、表示体80の移動に沿ってその上部に表示体80の上縁が当接する抑えガイド82を設けていたが、表示体80はこの抑えガイド82と框体83底部とに挟まれながらこじられて移動するため、依然、円滑な表示体移動が望めない欠点を有する。
【0006】また、前後一対の牽引体81は、弾機(図示せず)により常に表示体80側に押し付けられているため、表示体80を移送する必要のない反対側の牽引体81も、絶えず表示体80を所定圧で押し付けているので、操作手段の動きに抵抗が掛かって不安定となるばかりか、表示体80および牽引体81の当接部に擦り傷が付いたり、摩滅粉が発生して周囲を汚染する。等の様々な問題点を有するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した問題点を解決するためになされたもので、框体内に設けた第一,第二収容室へ、その一側に表示部を設けた複数枚の表示体を収納してその一側面部には表示窓を設け、これらの収容室における最外側部に位置する表示体の下側に、この表示体を一枚づつ牽引移動させて隣の収容室へ送り込む操作手段を連係させ、この操作手段は、第一,第二収容室間の左右方向へ移動自在となる基体と、この基体の上面を移動自在となる移動体と、表示体を牽引移動させる一対の牽引体と、移動体が移動終端部に達したとき、一対の牽引体が表示体の係止部からの離脱と係合とをおこなう操作部材と、基体を作動させる作動部材とからなることにより、収容室に収容した多数の位牌や過去帳札等の表示体を円滑、かつ簡単で迅速に移動させることができる仏事用標記装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成するための本発明の手段は、框体内に第一および第二の収容室を設けて、これら収容室へその一側に表示部を設けた複数枚の表示体を立てた並列状態で収納して、収容室の一側面部には表示窓を設けると共に、それぞれの収容室における最外側部に位置する表示体の下側に、この表示体を一枚づつ牽引移動させて隣の収容室へ送り込む操作手段を連係させた仏事用標記装置にあって、前記操作手段は、框体の下部において前記表示体の下側に設けて第一および第二収容室間の左右方向へ移動自在とさせた基体と、この基体の上面へ前後方向へ移動自在に取り付けた移動体と、この移動体の前後に取り付けて、表示体の下側に設けた係止部へ係脱自在に当接して表示体を牽引移動させる一対の牽引体と、前記框体と前記移動体とに設けて該移動体が移動終端部に達したとき、前記一対の牽引体のうちの一方が一方の最外位置の表示体の係止部から離脱し、他方の牽引体が他方の最外位置の表示体の係止部に係合させる動作を連動させて行う操作部材と、前記基体に設けて該基体を作動させる作動部材と、を備えさせた仏事用標記装置の構成にある。
【0009】前記框体は、その上部に回動により着脱自在となる笠部を設ける。
【0010】また、基体に載置された移動体と框体とに、該移動体が移動終端部に達したとき、前記基体の逆移動を防止する規制手段を設ける。
【0011】
【実施例】次に本発明に関する仏事用標記装置の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】図1においてAは仏事用標記装置で、故人の霊を祀るための戒名や命日,俗名,年齢等、あるいは、ペットの履歴等を記載して保管しておき、適宜、表に出して勤行や供養を行なうものであって、框体1と、第一および第二の収容室2,3と、表示体4と、表示窓5と、操作手段6とにより基本的に構成される。
【0013】そして、前記した框体1は、木製や合成樹脂等適宜な素材により方形状の箱状に形成してあるもので、図1に示すように、天部には一般的な仏具に採用される装飾を施した笠部1aを取り付け、また、下部には同様な装飾を施した台部1bを設けることで荘厳性が具現される。
【0014】なお、笠部1aの下側に、図10に示すように、着脱自在の内蓋1cを内設してあって、後記する表示体群4aの妄動を抑える。
【0015】前記した第一および第二収容室2,3は、框体1の中間部に設けた仕切体7により略等分に区画されてあって、後記する表示体4が所定枚数収容し得る幅および奥行を有する。
【0016】前記した表示体4は、第一および第二収容室2,3にそれぞれ複数枚でかつ略同数枚を収納し、図2に示すように、複数枚の群4aをなしていて、框体1における底板1cに支承させてあるものであり、その一側面に、図示してないが、戒名や命日,俗名,年齢等の所定の霊簿に準ずる記載がなされた表示部8を設けてあるもので、図1および図5に示すように、多数の記載枠を設けて、命日ごとの日割過去帳式に記載することもできる。
【0017】表示部8への記載は、あらかじめ記載された用紙をこれに貼着したり、あるいは、所定に区分けされたマス目にその都度書き込むことによりなされる。
【0018】そして、この表示体4は、木製や合成樹脂等の比較的軽量素材により形成してあって、その前縁部に後側かつ裏部へ向かって斜截される送出面9を形成し、後縁部に前側かつ表部へ向かって斜截される送出面9に当接する受面10を形成してあり、これら一方の表示体4の作動面9と他方の表示体4の受面10とが当接することで、その一方が斜面による楔作用で直線運動がこの直線に直交する直交運動、すなわち、直角に移動方向が変換されるもので、表示体4における受面10の他側は、框体1の内壁に当接することで直線移動が規制される。
【0019】表示体4における送出面9と受面10は、収容室2,3における復路においては、表示面4の進行方向に対してその送出面9と受面10を設けたもので、往路と復路ではその部位は同一面であるが、全側面部と後側面部とでその作用の違いにより各面9,10が変更される。
【0020】また、これら作動面9および受面10は、鋭角(先端部はアール状に丸めた形成が好ましい。)に形成する方が直線運動から直交運動に変換されるとき円滑に行なわれるもので、30°前後に設定することが好ましい。
【0021】更に、この表示体4は、図8に示すように、その縦方向において上側部を下側部に対して多少短寸に形成することで、表示体4の牽引に際して後傾斜に傾いたとき、該表示体4の上部後側と後続の表示体4の上部前側との干渉および両表示体4,4の重なりを防止することができるもので、これによって、次の表示体4の移動に際しての表示体4の移動隙間が詰まることによる移動障害がない。
【0022】この構成は、例えば、図8に示すように、端縁を上方へ向かうにしたがって所定寸法r分斜截したテーパ状に形成する。
【0023】前記した表示窓5は、第一および第二収容室2,3の一側面部または両側面部に設けて、表示体4の表示部8を標記させるものであって、この部分に可透性板を添着することがあるもので、図1に示すように、一側面部における両収容室2,3に設けたり、図9(a)に示すように、一側面部における一方の収容室2のみに設けたり、図9(d)に示すように、框体1における他側面部の両収容室2,3に設けたり、図9(c)に示すように、両側面部における一方の収容室2(3)に設けたりするものである。
【0024】前記した操作手段6は、それぞれの第一および第二収容室2,3における最前部に位置する表示体4に連係させて、この表示体4を一枚づつ移動させて隣の収容室2(3)へ送り込む。
【0025】そして、その構成は、図2〜図6および図12,図13に示すように、基体11と、移動体12と、牽引体13と、操作部材14と、ストッパー15と、作動部材16とよりなる。
【0026】このうち、前記した基体11は、框体1の上部または下部(本実施例においては下部のみ)に設けて第一および第二収容室2,3との間すなわち框体1に対して左右方向へ移動自在となるようにしてあって、その前後を框体1に設けた横ガイド17により挟持させることにより、前後方向のガタ付きを防止させる。
【0027】移動体12は、基体11の上面へ基体11の左右ガイド18,19に沿って前後方向へ移動自在に取り付けてある。
【0028】前記した牽引体13は、移動体12の前後へ一対を取り付けて、表示体4の下側に設けた係止部20へ係脱自在に当接するものであって、表示体4を牽引させて移動させる。
【0029】なお、この表示体4の係止部20は、図7に示すように、表示体4の下部中間部において、その中央から該表示体4の進行方向前方に位置するように設けることにより、その移送が安定した牽引状態で行なわれるもので、他にも、図示してないが、異なる位置の各パターンも採用し得るものであって、牽引体13の取付位置との関係によりその開口位置を選定する。
【0030】前記した操作部材14は、框体1と移動体12とに設けて、該移動体12が移動終端部に達したとき、一対の牽引体13,13のうちの一方の牽引体13が、表示体群4aにおける一方の最外位置の表示体4の係止部20から離脱し、他方の牽引体13が、表示体群4aにおける他方の最外位置の表示体4の係止部20に係合させる動作を連動させて行う。
【0031】この動作は、例えば、図2あるいは図4において、第一収容室2にあっては、表示体群4aにおける最前列位置の表示体4の係止部20に前部の牽引体13が係合し、表示体群4aにおける最後列位置の表示体4の係止部20から後部の牽引体13が離脱している。
【0032】そして、その構成は、移動体12にあっては、この移動体12の両側部に、該移動体12の端縁から内方へ向かう垂直辺21と、移動体12の端縁から垂直辺18の内端部と交わる傾斜辺22とからなる一対の三角形状の切欠23,24を有している。
【0033】また、框体1にあっては、移動体12が移動して終端部に達する位置に、移動体に設けた切欠23,24に対応するように垂直辺25と傾斜辺26とからなる一対の三角形状の突起体27,28を付設させてある。
【0034】これら切欠23,24と突起体27,28とは、図3に示すように、互いに噛合するように取り付けられるもので、傾斜辺22と傾斜辺26とが当接して、移動体12の傾斜辺22が傾斜辺26を押すことで、基体11上において移動体12の前後方向への移動が可能となる。
【0035】ストッパー15は、框体1の左右方向の端部において、基体11の移動限時、すなわち、一対の牽引体13,13による表示体4の移動限の位置にそれぞれ設けてある。
【0036】作動部材16は、基体11の一側部あるいは両側部へステー30を介して突出させてあって、該基体11の左右方向への作動を行なうもので、扱いやすいつまみ状に形成させるものである。
【0037】なお、作動部材16におけるレバー30は、図4等に示すように、框体1の下部において下方へ折曲しておけば、框体1に横孔等を穿設させることがなくて、外観的体裁が良好となる。
【0038】図3,図6および図13等において31は規制手段で、基体11に載置された移動体12と框体1とに設けてあって、この移動体12が移動終端部に達したときの、基体11の逆移動を防止するものである。
【0039】すなわち、移動体12の上面に、往路と復路用の当接子32,33をそれぞれ付設して、この当接子32,33に対応するようにその上部において、框体1に一端部を固着した帯状の揺動体34,35を上下方向へ揺動自在で、自重(ばね作用でもよい)等で下部位置へ復帰自在に設けてあるもので、基体11の往路または復路において、当接子32,33の少なくとも一方が揺動体34,35に対応するように配設される。
【0040】また、この揺動体34,35の下面には、移動体12、すなわち、当接子32,33が移動終端部に達したとき、該当接子32,33の移動後端縁が係合する規制体36,37を突設してある。
【0041】この規制手段31の作動にあっては、基体11の移動時に、揺動体34(35)に対応して、該揺動体34(35)の下面を当接子32(33)がこの揺動体34(35)を押し上げつつ移動する。
【0042】そして、当接子32(33)が規制体36(37)を乗り越える(押し通る)と、その自重等により下部位置へ復帰して、かつ、該当接子32(33)の後縁が、図13に示すように、規制体36(37)の前縁に係合する状態となる。
【0043】そのため、装置Aを傾けた動作で基体11が戻ろうとしたとき、移動体12の当接子32(33)が規制体36(37)に当接して歯止めが掛かり、基体11の左右方向への戻り止めとなる。
【0044】また、この当接子32(33)は、移動体12の移動と連動して前後方向へ移動するもので、移動体12が移動限に達したとき、揺動体34,35の側部に移動して張り出し、図3に示すように、その側縁が、揺動体34,35の側縁に係合して、移動体12の前後方向への戻り止めあるいはガタ付き防止となる。
【0045】図10において40は表示体4の後退防止手段で、框体1において表示体4の上部および下部に、ばね性を有する押片41,42をその基部を固着して、その開放端側を表示体4の上縁および下縁に当接することで、表示体4,4の妄動を防止され戻り止め効果が得られる。
【0046】なお、第一および第二収容室2,3内への表示体4の出し入れに際して、笠部1aを、框体1に対して着脱自在に設けることが好ましいもので、例えば、図10および図11に示すように、框体1の上縁部に付設した係止部材43へ、該係止部材43に対応する笠部1aの係合部材44を、非係合状態から、図11において矢印に示す方向へ笠部1aを回動させることで係合させるものであって、これにより、笠部1aの容易の離脱が防止されると共に、例え笠部1aを持って装置A全体を持ち上げても、該笠部1aが框体1上部から外れることがない。
【0047】前記のように構成される本発明実施例装置Aは、位牌の仏具に用いた場合は、毎日の供養・勤行等にこの装置Aが使用されるもので、図2に示すような、框体1の第一および第二収容室2,3内へ、図1等に示すような、命日や戒名等の表示部8をその表裏に表示した表示体4を、これら収容室2,3に対して前後方向へ多数、例えば、一方の収容室に15枚を他方の収容室に16枚(交換代を見込んだ数)を並べ設けて、表示体群4aを構成する。
【0048】まず、図2において、第一収容室2の表示体4を第二収容室3へ移動させて、該第一収容室2の表示窓5に新しい表示体4の表示8を表示させるときは、図3に示すように、基体11を第一収容室2側に移動させる。
【0049】すなわち、作動部材16を框体1において左方へ移動させると、その基体11は左側に移動して基体1上の移動体12における切欠23が框体1に設けた突起体27に当接して、該移動体12が後方へ向かって移動する。
【0050】したがって、第一収容室2内において待機する最前列の表示体4の係止部20に前側の牽引体13が係合し、また、最後列の表示体4の係止部20からは、後側の牽引体13は後退して離隔しているから、何ら当接や係合がないものであって、こうして、表示体4の第二収容室3への移動準備ができる。
【0051】これにより、框体1の一側面部において一カ月の半分、十五日分が、また、他側面部において一カ月の残り半分、十五日分または十六日分の標記変更が行なわれる。
【0052】この状態で、操作手段6における基体11のつまみ状の作動部材16を操作して、基体11を、図2において矢印p1と反対方向へ移動させると、最前列の表示体4は第一収容室2から第二収容室3へと横移動する。
【0053】すると、第一収容室2に位置している表示体4は牽引体13に牽引されつつ移送されるもので、図12(a)に示すように、該表示体4の前縁部に設けた送出面9が、第二収容室3に収納されている表示体4における後縁部の受面10に当接して、両者9,10の斜面により第二収容室4の表示体4は、第一収容室2の表示体4の移送に伴って、楔作用により図12(a)において矢印p2に示すように、第二収容室3の後側へ向かって送り込まれる。
【0054】したがって、この移動動作により、框体1の表示窓5に新しい表示体4が標記されるもので、表示窓5に達する表示体4は、次第に、第二収容室3に納まり、また、基体11の移動に伴って、基体1上の移動体12における切欠24が框体1に設けた突起体28に当接して、該移動体12が前方へ向かって移動する。
【0055】それにより、第二収容室2内において待機する最後列の表示体4の係止部20に牽引体13が係合し、また、最前列の表示体4の係止部20からは、前側の牽引体13は後退して離隔しているから、何ら当接や係合がないものであって、こうして、第一収容室2への表示体4の移動準備ができる。
【0056】このとき、規制手段31が作動するもので、移動体12上の当接子33が揺動体35の規制体36を乗り越えた後、該規制体36の前縁へ係合子33の後縁が係合することで、基体1の逆戻りが防止される。
【0057】次の表示体4の変更(次の日の命日)には、図12(b)に示す状態(位置)から、操作手段6のつまみ16により基体11,移動体12を介して第一収容室2へ向かって、矢印p3に示すように、第二収容室3の最後列の表示体4を横移動させ、その送出面9を(図12(a)における拡大部参照)、第一収容室2の最後列の表示体4の受面10へ当接させ作動させることで、この第一収容室2の表示体4が、同図において矢印p4に示すように、表示窓5へ向かって前側移動する。
【0058】そして、やがて第二収容室3の表示体4は、図2に示すように、第一収容室2内に納まり、前記したような作用が繰り返され、ストッパー15への可動体13の当接および、基体1上の移動体12における切欠23が框体1に設けた突起体27に当接して、移動体12が後方へ移動して、操作手段6における前側の牽引体13は、最前列の表示体4の係止部20に係合し、また、最後列の表示体4の係止部20からは後側の牽引体13は後退して離隔しているもので、何ら当接や係合がないものであって、次の表示体4の標記変更準備がなされるものであり、前記同様に、規制手段31の作動により、基体11の逆戻りが防止される。
【0059】したがって、収容室2,3においてその前部と後部とにおいて、互いに相対する表示体4,4…の横移動により、一枚づつの表示体4,4が変更される、いわゆる、循環運動によって表示窓5への標記が行なわれる。
【0060】こうして、框体1の一側面部においてその標記が終われば、框体1の前後に表示窓5を設けた場合は、この框体1の全体を180°反転させて他側面部を使用者側に向け、前記した同様の操作を繰り返せば、一カ月の残りの十五日分が再び標記されるので、毎日の供養・勤行が操作手段6の作動によって自動的にその対象が表れるものであって、第一および第二収容室2,3における表示体4の交換運動は、図2において示すように、p1〜p2〜p3〜p4とに移動する平行四辺形運動の循環により行われる。
【0061】なお、第一および第二収容室2,3内の表示体4の枚数等の設定により、框体1前面部のみの表示窓5だけの表示も行えることはもちろんである。
【0062】
【発明の効果】前述したように本発明の仏事用標記装置は、表示体を牽引体により牽引しつつ一側から他側の収容室に移動させるため、該表示体の移送がワンタッチでかつ、円滑に行なわれ、移送中に表示体のガタつきやこじれ等が発生して、その移動を妨げることがない。
【0063】また、第一および第二収容室への循環搬送にあって、最前列の表示体の係止部へ牽引体が係合しているときは、最後列の表示体の係止部には何ら牽引体の当接や係合が全くないので、表示体の移送に不都合を与えたり、擦り屑等の発生による周囲の汚染がない。
【0064】框体の上部に笠部を回転操作により着脱自在に設けてあるから、表示体の収納および交換作業が容易に行え、しかも、その回転操作により、框体へ確実に固着されるので容易に框体から離脱しない。
【0065】基体に載置された移動体と框体とに、該移動体が移動終端部に達したとき、前記基体の逆移動を防止する規制手段を設けることにより、表示体の安定的な移送が行える。等の格別な効果を奏するものである。
【出願人】 【識別番号】593130119
【氏名又は名称】法月 元春
【出願日】 平成10年(1998)5月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 静富 (外1名)
【公開番号】 特開平11−318688
【公開日】 平成11年(1999)11月24日
【出願番号】 特願平10−132500