トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造
【発明者】 【氏名】金城 輝幸

【要約】 【課題】吊下げ部本体を容易に且つ確実に吊下げ用フックの連結部に結合し、その結合強度が極めて高く、決して分離又は離脱しないこと。

【解決手段】衣類用ハンガーの衣類等を掛ける部分となる吊下げ部本体2を吊下げ用フック1の連結部3に取り付ける構造に関する。吊下げ部本体2は、線状材又は帯状材等の長尺状のものから形成される。吊下げ用フック1の連結部3の両側面部3fに、吊下げ部本体2が挿通する挿通孔3gを略水平方向に形成する。この挿通孔3gに吊下げ部本体2を挿通し、所定の位置で溶接や溶着等により位置固定を行い、吊下げ部本体2を吊下げ用フック1の連結部3に結合し、固定することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】衣類用ハンガーの衣類等を掛けるための吊下げ部本体(2) を吊下げ用フック(1) の連結部(3) に取り付ける構造において、吊下げ部本体(2) が線状材又は帯状材等の長尺状のものから形成され、吊下げ用フック(1) の連結部(3) に挿通孔(3g)が形成され、この挿通孔(3g)に吊下げ部本体(2) が挿通され、固定されることを特徴とする衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造。
【請求項2】連結部(3) 及び吊下げ部本体(2) が金属製のものからなり、連結部(3) には下方に延長する下方延長部が少なくとも2つ設けられ、これらの下方延長部のそれぞれに挿通孔(3g)が左右方向に形成され、これらの挿通孔(3g)(3g)に吊下げ部本体(2) が挿通されて、溶接されることを特徴とする請求項1に記載の衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造。
【請求項3】吊下げ部本体(2) の外周面の周方向に溝部(2m)(2n)を形成し、この溝部(2n)(2m)と挿通孔(3g)が相互に嵌合して、固定されることを特徴とする請求項1に記載の衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、衣類用ハンガーの衣類を掛ける部分となる吊下げ部本体を、吊下げ用フックの連結部に取り付けるための取付構造の改良に関するものである。ここでいう衣類用ハンガーとは、ブレザーやジャケット、ブラウス等の上着類用のハンガーの他、ズボンやスラックス用のハンガー、及びネクタイ用のハンガー等のあらゆる種類のハンガーを含むものである。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来の衣類用ハンガー40を図示する要部説明図であり、このハンガー40は、左右の肩部を構成する吊下げ部本体41と、この吊下げ部本体41の中央上部で吊下げ部本体41を支持する吊下げ用フック42と、これら吊下げ部本体41と吊下げ用フック42とを相互に連結する連結部43とから形成されている。また、これらの構成要素は、何れも金属製、或いは合成樹脂製のものである。そして、これら3つの構成要素の構造及び組み付けは以下の通りである。
【0003】先ず、吊下げ部本体41と吊下げ用フック42とを連結する連結部43は、その中央部に貫通孔43hを有する筒状のものから形成されている。吊下げ用フック42は、その上方部にフック部42fが形成され、その根本部には、その外径が根本部の外径よりも大きく形成された径大部42rが設けられている。吊下げ部本体41は、線状材から形成された長尺条のもので、掛けられる衣類の肩部の形状に沿うように形成されたものである。
【0004】そして、これらの組み付けは、吊下げ用フック42の根本部の径大部42rを連結部43の貫通孔43hに嵌入させ、その後、フック42の根本部の径大部42rの上方の連結部43の外周部をプレスし、その外周部を押しつぶして、吊下げ用フック42の根本部が連結部43から抜けないように相互に連結する。そして、連結部43は、吊下げ部本体41の中央上部に接合し、スポット溶接や、その他通常の溶接又は溶着等により、相互に接着され、固定されることによって衣類用ハンガーが完成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の衣類用ハンガーの吊下げ用フックの取り付け構造においては、先ず吊下げ用フック42の根本部を連結部43の貫通孔43hに嵌入した後、連結部43の外周を押しつぶす工程に手間が掛かる。また、連結部43の下端部を吊下げ部本体41の中央上部に溶接又は溶着しているが、この溶接等の強度に関し問題が発生している。そこで、本願発明においては、上記の問題点を解消すべく、吊下げ部本体を確実に吊下げ用フックの連結部に連結し、固定することができること、且つ、その連結、固定を極めて容易に行いうることをその課題とし、尚且つ、その結合強度が極めて高く、決して分離又は離脱しない衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造を提供することをその課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本願発明の第1のものは、衣類用ハンガーの衣類等を掛けるための吊下げ部本体2を吊下げ用フック1の連結部3に取り付ける構造において、吊下げ部本体2が線状材又は帯状材等の長尺状のものから形成され、この吊下げ部本体2が挿通する挿通孔3gを吊下げ用フック1の連結部3に形成し、この挿通孔3gに吊下げ部本体2が挿通され、固定されることを特徴とする衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造である。本願発明の第2のものは、上記第1の発明において、連結部3及び吊下げ部本体2が金属製のものからなり、連結部3には下方に延長する下方延長部が少なくとも2つ設けられ、これらの下方延長部のそれぞれに挿通孔3gが左右方向に形成され、これらの挿通孔3g、3gに吊下げ部本体2が挿通されて、溶接されることを特徴とする衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造である。これら第1及び第2の発明により、線状材等の長尺状のものからなる吊下げ部本体2が連結部3の挿通孔3gに挿通され、固定されることによって、両者が簡単に結合され、且つ、両者の結合が分離してしまうことをほぼ完全に防止することができ、その結合強度は極めて高いものとなる。
【0007】本願発明の第3のものは、上記第1の発明において、吊下げ部本体2の外周面の周方向に溝部2n,2mを形成し、この溝部2n,2mと挿通孔3gが相互に嵌合して、固定されることを特徴とする衣類用ハンガーの吊下げ部本体の取付構造である。この第3の発明により、長尺状の吊下げ部本体2は、連結部3の挿通孔3gに挿通して、所定の位置に配置するのみで、両者が固定されることとなり、他の特別な固定手段、例えば溶接や溶着等の手段を講ずる必要がなくなるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面に基づき実施の形態について説明する。図1乃至図5が本願発明の実施の形態を図示している。図1は、本願発明の衣類用ハンガーの吊下げ用フックの取付構造に係る第1の実施形態の要部分解斜視図であり、図2は、図1に図示した実施形態の組み付け完了後の中央縦断面説明図である。この衣類用ハンガーは、その上方部にフック部を有する吊下げ用フック1と、掛けられる衣類の肩部の形状に沿った形状を有する線状材からなる吊下げ部本体2と、これら吊下げ用フック1と吊下げ部本体2とを相互に連結する連結部3とから構成されている。これら吊下げ用フック1、吊下げ部本体2、及び連結部3は、何れも金属製、或いは、合成樹脂製の何れであってもよい。
【0009】吊下げ用フック1は、その上方部にフック部1fが形成され、その根本部には、根本部の外周面の周方向に環状に突出する突出部としての3本の突条部5、5、5が形成されている。換言すると、これらの突条部5は、根本部の外周面に一定の間隔を置いて鉢巻き状に3本形成されている。そして、図2から解る通り、これらの突条部5のそれぞれは、その外径が、下方に向かって徐々に小さくなるように形成されている。即ち、その突条部5の上方端部が一番外径が大きく、段部5dを有し、この段部5dの上面が略水平となっており、下方に向かってその外径が徐々に小さくなり、その下端で吊下げ用フック1の外径と同一となり、下方に向かって先細の傾斜面5cを有するものである。段部5dの上面は、上記のように吊下げ用フック1の外周面と略直角になっていなくともよく、その角度は、鋭角となっていてもよく、或いは鈍角に形成されていてもよいのである。
【0010】この吊下げ用フック1と直接連結する連結部3は、下方に開口を有する断面が略コ字形状のものから成り、上面部3eの両側から2つの脚部のように、側面部3f,3fが下方に延長しているものである。この2つの脚部のように下方に延長する側面部3f、3fが下方延長部を構成するものである。この上面部3eの略中央部には、孔部3hが穿設されており、この孔部3hに前記吊下げ用フック1の根本部が嵌入或いは嵌合するのである。孔部3hの内周縁の4箇所からは、切込3kが放射状に設けられており、これらの切込3kの存在によって、吊下げ用フック1の根本部を孔部3hに強制的に嵌入又は嵌合させることが可能となり、吊下げ用フック1が連結部3に連結されることとなるのである。
【0011】更に、連結部3の側面部3f,3fのそれぞれには、挿通孔3g,3gが左右方向(ここでは略水平方向)に形成されており、これらの挿通孔3gに線状材からなる吊下げ部本体2が挿通され、固定されるのである。吊下げ部本体2は、線状材から形成され、図においてはその両端部分を省略しているが、ハンガーに掛けられる衣類の肩部の形状に合致するように湾曲された形状を有するものである。或いは、この吊下げ部本体2の形状は、ズボンハンガーやネクタイハンガー等の場合には、左右の両方の肩部の部分がなくともよく、一方の肩部を形成するように延長し、その端部で中央方向に折り返して今度は略水平に中央部方向に延長して、ズボンやネクタイの吊下げ部を形成するような形状に形成したものであってもよい。
【0012】この挿通孔3gと吊下げ部本体2との固定については、後に説明するように、溶接や溶着によるのであるが、挿通孔3gの内径を線状材からなる吊下げ部本体2の外径よりもやや小さく形成して、吊下げ部本体2を挿通孔3gに強制的に嵌合して固定することも可能である。このように強制嵌合させる場合には、挿通孔3gの内周縁から複数本の切込を穿設してもよいことは勿論である。この実施形態においては、挿通孔3gが略円形形状を有し、吊下げ部本体2の断面形状も略円形としているが、これらの形状は、種々自由に設計することができ、円形以外の形状であってもよく、また、両者の形状が異なっていてもよいものである。円形以外の場合には、挿通孔3gの形状よりも、吊下げ部本体2の断面形状を少し大きくすることによって、両者を強制的に嵌合して、固定することができるのである。
【0013】図3は、吊下げ部本体2と連結部3との連結、固定状態を示す断面説明図である。即ち、図3(A)に示したように、吊下げ部本体2の側において、連結部3の挿通孔3gに固定される部位に溝部2m,2mをその外周面の周方向の全体に渡り形成し、この溝部2mと挿通孔3gの内周部とが嵌合するように形成し、両者が固定されるようにすることも可能である。更に、図3(B)に示したように、上記溝部を特に設けるのではなく、その溝部が形成されるように、その溝部2nの両側の周方向の全体に渡り突条部2t,2tを形成しておいてもよい。換言すれば、吊下げ部本体2の連結部3の挿通孔3gが位置することとなる部位に2本の突条部2t,2tをその周方向に形成して、これら2本の突条部2t,2tに挟まれた部位の溝部2nに連結部3の挿通孔3gの内周部を係合させるようにして、吊下げ部本体2を連結部3に固定することも可能である。
【0014】各構成部材の組み付けの一例としては、連結部3の側面部3f、3fに形成された挿通孔3g,3gに吊下げ部本体2を挿通させ、連結部3が吊下げ部本体2の中央部に位置した状態で、挿通孔3g,3gの部位を吊下げ部本体2に溶接又は溶着することにより両者を固定する。この溶接又は溶着は、連結部3の位置固定のためにのみ行われるものであり、両者の連結の強度には特に関与しないものである。従って、合成樹脂製のものにあっては、接着剤による接着固定であってもよい。その後、連結部3の上面部3eに穿設された孔部3hに、吊下げ用フック1の突条部5が形成された根本部を強制嵌入させて、両者を連結し、結合することにより吊下げ用フック1と吊下げ部本体2とが連結部3を介して連結されるのである。
【0015】ここで、吊下げ部本体2と連結部3との結合と、吊下げ用フック1と連結部3との結合は、何れを先に行ってもよいものである。また、上記実施形態においては、吊下げ用フック1と、連結部3と、吊下げ部本体2とがそれぞれ別体に形成され、吊下げ用フック1と吊下げ部本体2とが連結部3を介して連結されていたが、吊下げ用フック1と連結部3とは、相互に一体的に形成されたものであってもよく、即ち、一体的に形成されたものにあっては、吊下げ用フック1の根本部(連結部)に略水平方向に挿通孔が形成されていればよいのである。これによって、吊下げ部本体が挿通孔によって支持されるため、吊下げ部本体が下方に分離又は分裂してしまうことがほぼ完全に防止されることとなるのである。
【0016】この第1の実施形態においては、以下の通りその形態を変更することができる。先ず、吊下げ用フック1の根本部に形成される突出部としての突条部5は、その数を自由に設定することができ、根本部に少なくとも1つ設けられていればよい。また突条部5の形状も、その根本部の外周面の周方向の全周に渡って設けられていなくともよく、その周方向に断続的に設けられていてもよい。つまり、突条部が形成されていない部分が存在していてもよいのである。要するに、この突条部によって吊下げ用フック1の根本部が連結部3の孔部3hに強制的に嵌入された後、この根本部が孔部3hから抜け出ないような形状をその突条部5が有していれば、如何なる形状であってもよいのである。つまり、この突出部としての突条部は、フックの根本部が連結部の孔部に強制的に嵌入した後、引っ掛かり部としての機能を果たすものであれば、どの様な形状の突出部であってもよいのである。
【0017】更に、本願発明においては、上記の突出部は、形成されていなくとも、実施可能なものである。即ち、連結部3の上面部3eに形成される孔部3hを吊下げ用フック1の根本部の直径よりも小さく形成し、この孔部3hの内周縁から適宜切込3kを形成しておき、フック1の根本部を孔部3hに強制的に嵌合するのみで、両者が固く連結され、フック1が連結部3の孔部3hから抜けてしまうことがなくなるのである。というのも、素材の性質に基づき、吊下げ用フック1の根本部が連結部3の孔部3hに強制嵌合されると、孔部3hの内周縁部が下方に変形してその内径が大きくなった状態となり、フック1の根本部に上方への力が付加されると、その孔部3hの内径が小さくなるように変形されるため、これによってフック1の根本部が強く保持され、抜けなくなるからである。
【0018】他方、連結部3の上面部3eに形成された孔部3hの内周縁から放射状に形成された切込3kについても、その設ける数や方向は、全く自由に設計することが可能であって、適宜必要に応じて設定すればよいものである。例えば、この切込を2本ずつ略平行に図1中の左右方向に延設してもよいのである。連結部3の形状等は、自由に設計でき、上記第1の実施形態のような略コ字形状のものでなくともよく、挿通孔が形成され、この挿通孔に吊下げ部本体が挿通出来るものであればどの様な形状でもよいのである。また、上記実施形態のような略コ字形状のものにおいても、脚部のように下方に延長する下方延長部が2つ形成されているが、この下方延長部は、3つ以上であってもよい。吊下げ部本体2についても、上記のような線状材ばかりでなく、帯状のものであってもよく、或いは、断面が矩形形状の帯状のものであってもよく、更に、連結部3と吊下げ部本体2とが一体的に形成されたものであってもよいのである。連結部3と吊下げ部本体2とが一体的に形成されたものにおいては、吊下げ用フック1の根本部が強制嵌入しうる孔部と切込が吊下げ部本体側に形成されているならば、この吊下げ部本体側は如何なる外形形状を有するものでもよく、線状材や帯状材以外の成形体等いかなるものからも形成されうるのである。
【0019】上記第1の実施形態においては、吊下げ用フック1の根本部と連結部との連結、結合構造と、連結部と吊下げ部本体との連結、固定構造がその特徴的部分となっている。更に、吊下げ用フック1と連結部3とを一体的に形成し、これら一体的に形成された吊下げ用フック1の根本部(連結部)に吊下げ部本体2を連結、固定することができる点については、既に上に述べたが、逆に、連結部3と吊下げ部本体2とを一体的に形成しておき、この一体的に形成された吊下げ部本体2の連結部に吊下げ用フック1を連結しうるように構成することも当然可能なことである。
【0020】図4は、本願発明に係る第2の実施形態を図示しており、その(A)が要部透視説明図、その(B)が要部正面説明図である。この実施形態においては、吊下げ用フック1の根本部の形状、及び連結部3の形状又は構造が上記の実施形態と異なっている。即ち、吊下げ用フック1は、その上方部にフック部1fを有し、その根本部には、根本部をプレスして押しつぶした、偏平部6が形成されている。他方、この吊下げ用フック1の根本部が連結する連結部3は、基本的にはその形状が前記第1の実施形態のものと同様ではあるが、上面部3eの(正面視)左右の幅を狭く形成して、側面部3f,3fの上方の間隔を狭くし、下方部の間隔を徐々に広く形成している点で、前記第1の実施形態と異なっている。この実施形態においても、側面部3f、3fが連結部3から下方に延長する2つの下方延長部を構成している点は、前記第1の実施形態と同様である。また、この実施形態においては、上面部3eには、孔部3hのみが形成され、切込は形成されていない。
【0021】このような構成を有する各部材は、吊下げ用フック1を連結部3の上面部3eに形成されている孔部3hに、フック部1fの上方端部から挿通して相互に連結し、根本部に形成された偏平部6によって抜け落ちの心配がなく、結合される。その後、連結部3の両側面部3f,3fに形成された挿通孔3g,3gに吊下げ部本体2を挿通させ、連結部3が吊下げ部本体2の中央部に位置したところで、両者を溶接又は溶着すること等により位置固定することができる。
【0022】この実施の形態においては、吊下げ用フック1の根本部の偏平部6と、連結部3の側面部3f,3fとの上方部とが相互に適合するような形状に形成されているため、つまり、この側面部3f,3fの上方部分と上面部3eとから形成される空間部が偏平部6と適切に係合する係合部3iとなるため、この係合部3iとフックの根本部の偏平部6とが相互に係合して、吊下げ用フック1のその根本部の軸芯を中心とする回動が阻止され、吊下げ用フック1の向きが適切に維持されうるのである。
【0023】吊下げ用フック1の向きを変更する場合には、このフックの根本部を下方に向けて押し込み、偏平部6と係合部3iとの係合を解除することによって、フックを回動させることができるのである。図4(B)中、二点鎖線で表わされた部分が、吊下げ用フック1の根本部の回動せられた偏平部6を示している。この回動された状態で、偏平部6の上端角部が連結部3の両側面部3f,3fの内面に当接した状態となり、吊下げ用フック1のフック部1fが適宜回転された状態で、維持されるのである。
【0024】この実施形態においては、吊下げ用フック1と連結部3との連結は、吊下げ用フック1の根本部の偏平部6を形成した後であっても、或いは偏平部6を形成する前であっても、その何れでもよい。また、連結部3の係合部3iは、その左右の横幅を可能な範囲内で狭く設定することによって、吊下げ用フック1の回動をより完全に阻止することができることとなる。他方、前記第1の実施形態と異なり、この実施形態においては、連結部3の上面部3eに形成された孔部3hの内周縁に切込を形成する必要はない。
【0025】図5は、上記第2の実施形態における連結部の他の実施形態を図示した正面説明図である。この図に示した連結部3は、その正面側から見た連結部3の形状が異なっており、即ち、その形状は、正面視において連結部3の両側面部3f,3fに段部3j,3jが形成されている点が上記のものと異なっており、この段部3jの上方部分の連結部3の内部空間部が係合部3iを構成するのである。この段部3j,3jの存在により、連結部3の係合部3iの部分が、より良好に吊下げ用フック1の偏平部6と係合することができ、且つ、吊下げ用フック1を下方に押し込み、そして回転させて、その向きを変更するときにも、この段部3jの存在によって、偏平部6の上端縁が良好にこの段部3jの内面に当接し、所望の位置に吊下げ用フック1のフック部1fの向きを設定することが可能となるのである。
【0026】この実施形態においては、吊下げ用フック1の根本部に形成された偏平部6が、幅広の板状体から形成されたものであって、連結部3の係合部3iと適切に係合できる形状のものであればよく、その外形形状はどの様なものでもよい。また、連結部3の側も、その上方部に偏平部6と係合しうる係合部3iを有するものであれば、どの様な形状であってもよい。この係合部3iは、連結部3の上面部3eと両側の側面部3f,3fの上方とで囲まれる幅狭の空間によって形成されているものであって、この幅の狭い空間部に前記偏平部6が位置することによって両者が係合され、偏平部6の回動が阻止されうるのである。更に、この実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、吊下げ部本体2と連結部3の挿通孔3gとの挿通、固定に際して、挿通孔3gの内径を吊下げ部本体2の外径よりも少し小さく形成することにより、両者を強制嵌合することもでき、また、吊下げ部本体2の周方向に溝部を形成し、その溝部に挿通孔3gの内周部を係合させるようにすることもでき、これにより溶接や溶着等を行わなくとも相互に固定することも可能となる。
【0027】以上、実施の形態について説明したが、本願発明においては、吊下げ部本体を吊下げ用フックの根本部(連結部)に連結、固定する取付構造或いは結合構造に特徴があり、その技術的課題は、その取り付け或いは結合を極めて容易に行うこと、及び、その両者の結合が決して分離又は分裂しないような結合強度の高い取付構造を提供することにある。そして、その課題の解決が、線状材等の長尺状体を吊下げ用フックの連結部に設けた挿通孔に挿通し、固定するという取付構造によって実現されたもので、請求項2に記載の発明においては、これらの挿通孔を連結部から下方に延長する少なくとも2つの下方延長部に形成して、これらの挿通孔に吊下げ部本体を挿通して、溶接したものであり、請求項3に記載の発明においては、吊下げ用フックの外周部の周方向に溝部を形成して、この溝部に挿通孔の内周部が嵌合しうるようにして、両者の固定がなされるようにしたことがその特徴となっている。
【0028】最後に、上記の何れの実施形態においても、吊下げ部本体2の形状は、必ずしも両側の肩部を有するものでなくともよく、ズボンハンガーやネクタイハンガー等におけるように、吊下げ用フック1に支持された部分から左又は右の一方の方向に斜めに延長し、その後中央方向に折れ曲がって、略水平方向に延長する形状を有するものであってもよく、つまり、この略水平方向に延長する水平部を吊下げ部とするような形状に形成されたものであってもよいのである。また、連結部に形成される挿通孔は、吊下げ部本体を挿通させるためのものであるが、その挿通孔を設ける向きは左右方向であればよく、必ずしも完全に水平な方向でなくともよいのである。即ち、その左右方向に傾斜していてもよく、また下方延長部が2つ設けられたものにおいては、そこに設けられる挿通孔は、段違いに形成されていてもよく、要は、吊下げ部本体に下向きの力が掛かったときに、その力に十分対抗できる左右方向の向きに形成されていればよいのである。
【0029】
【発明の効果】本願発明の第1のものにおいては、線状材等の長尺条のものからなる吊下げ部本体が連結部の挿通孔に挿通され、固定されることによって、組み付けが極めて簡単で、両者が容易に結合され、且つ、両者の結合が分離してしまうことをほぼ完全に防止することができ、その結合強度は極めて高いものとなる。本願発明の第2のものにおいては、連結部と吊下げ部本体が金属製のものからなり、且つ、連結部の少なくとも2つの下方延長部の存在によって、連結部と吊下げ部本体との結合の強度は、より向上する。本願発明の第3のものにおいては、吊下げ部本体の溝部と挿通孔との嵌合により、長尺状の吊下げ部本体が、連結部の挿通孔に挿通され、所定の位置に配置されるのみで、両者が固定されることとなり、他の特別な固定手段、例えば溶接や溶着等の手段を講ずる必要がなくなるのである。
【出願人】 【識別番号】591089475
【氏名又は名称】金城 輝幸
【識別番号】395005125
【氏名又は名称】株式会社サンローラ
【出願日】 平成10年(1998)5月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 武信
【公開番号】 特開平11−318683
【公開日】 平成11年(1999)11月24日
【出願番号】 特願平10−152263