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【発明の名称】 暖房寝具
【発明者】 【氏名】中井 厚仁

【氏名】花田 徹

【氏名】井田 治夫

【要約】 【課題】触媒燃焼加熱装置により人体収容部を暖める暖房寝具において、商用電源に接続することなく任意の場所で使用でき、人体を安全かつ適切に暖めて快適な睡眠を得る。

【解決手段】燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生する発熱部1により、有底袋状に構成した人体収容部6を加温するようにしたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 燃料ガスを貯蔵する燃料タンク、前記燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる触媒燃焼加熱部、前記触媒燃焼加熱部で発生する熱を検知して同触媒燃焼加熱部を任意の温度に制御する制御部を有する発熱部と、この発熱部によって加熱される人体収容部とを具備した暖房寝具。
【請求項2】 人体収容部を構成する表地と裏地との間に暖気移動通路を形成した請求項1記載の暖房寝具。
【請求項3】 暖気移動通路は人体収容部を包囲するように構成した請求項2記載の暖房寝具。
【請求項4】 暖気移動通路に所定の断面積を確保する支持部を設けた請求項2または3記載の暖房寝具。
【請求項5】 人体収容部を有底袋状に構成し、発熱部を前記人体収容部の底部に配置した請求項1または2記載の暖房寝具。
【請求項6】 発熱部を暖気移動通路内に配置した請求項2または3記載の暖房寝具。
【請求項7】 発熱部に外気を取り入れる吸気部と、前記発熱部から排出される排気ガスの排気部を設けた請求項1記載の暖房寝具。
【請求項8】 吸気部と排気部の各々に着脱自在な延長管を設けた請求項7記載の暖房寝具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒燃焼加熱装置により人体を暖める暖房寝具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、人体を暖める温熱用具としては、例えば、ヒーターを埋め込んだ商用電源等を利用する温熱具が一般的であった。また、酸化鉄粉の化学的反応から得られる熱を利用する使い捨てカイロに粘着剤を付加し、人体の任意の部位に貼り付けて、人体を局部的に暖めるものも考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の温熱用具では、商用電源電圧を印加するものであるため、電源コードを設けて商用電源に接続する必要があり、電源のない屋外で使用する用途には対応できないという問題を有していた。また、化学的反応を利用したものでは、温度制御手段がないため、周囲の温度に対応して人体を任意の温度で暖めることが困難であるという問題も有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するために、燃料タンクに貯蔵した燃料ガスと触媒燃焼加熱部で空気を酸化反応させて熱を発生させ、触媒燃焼加熱部の燃焼温度を制御部により制御する発熱部を人体収容部に設けたものである。
【0005】これにより、商用電源に接続することなく任意の場所で、周囲の温度に対応して人体を安全かつ適切に暖めることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明は、燃料ガスを貯蔵する燃料タンク、前記燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる触媒燃焼加熱部、前記触媒燃焼加熱部で発生する熱を検知して同触媒燃焼加熱部を任意の温度に制御する制御部を有する発熱部と、この発熱部によって加熱される人体収容部とを具備したものであり、商用電源に接続することなく、任意の場所で人体を安全かつ適切に暖めることができ、低温環境下においても快適な睡眠が得られる。
【0007】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、人体収容部を構成する表地と裏地との間に暖気移動通路を形成したものであり、発熱部で発生する熱を効率よく人体に伝達して、良好な加温性を得ることができる。
【0008】請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、暖気移動通路は人体収容部を包囲するように構成したものであり、睡眠中に寝返りによって姿勢が変化しても暖気移動通路が閉塞されることがなく、発熱部で発生する熱を拡散して効率よく人体に伝達し、良好な加温性を得ることができる。
【0009】請求項4に記載の発明は、上記請求項2または3に記載の発明において、暖気移動通路に所定の断面積を確保する支持部を設けたものであり、人体の重みによって暖気移動通路が閉塞されることされることがなく、発熱部で発生する熱を拡散して良好な加温性を得ることができる。
【0010】請求項5に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、人体収容部を有底袋状に構成し、発熱部を前記人体収容部の底部に配置したものであり、発熱部で暖められた空気が人体の足部周辺から次第に上半身周辺に広がり、良好な加温性を得ることができる。
【0011】請求項6に記載の発明は、上記請求項2または3に記載の発明において、発熱部を暖気移動通路内に配置したものであり、発熱部で暖められた空気を暖気移動通路内を流動させることができ、効率よく人体に伝達して、良好な加温性を得ることができる。
【0012】請求項7に記載の発明は、上記請求項1記載の発明において、発熱部に外気を取り入れる吸気部と、前記発熱部から排出される排気ガスの排気部を設けたものであり、外部から常に十分な空気を取り込んで触媒燃焼加熱部に供給することができるとともに、外部に排気ガスを排出するので人体収容部に排気ガスが充満するのを防止することができる。
【0013】請求項8に記載の発明は、上記請求項7記載の発明において、吸気部と排気部の各々に着脱自在な延長管を設けたものであり、比較的狭い閉空間で使用する場合でも、閉空間の外に延長管を引き出すことができるため、閉空間の外部から常に十分な空気を取り込んで触媒燃焼加熱部に供給することができるとともに、閉空間の外部に排気ガスを排出するので閉空間に排気ガスが充満するのを防止することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0015】(実施例1)図1〜図5に示すように、燃料タンク1は、液化石油ガスなどの燃料ガスを貯蔵するもので、カートリッジに充填して着脱自在に設けてあり、この燃料タンク1内の燃料ガスを気化装置で気化し、空気との混合ガスを触媒燃焼加熱部2に供給する。燃料タンク1と可撓性の連通管3を通して連結した触媒燃焼加熱部2は、燃料ガスと空気を酸化反応させて触媒燃焼し発熱する。
【0016】制御部4は、触媒燃焼加熱部2が予め設定された温度に加熱されるように温度制御を行うもので、触媒燃焼加熱部2への燃料ガスの供給を制御することにより行われ、触媒燃焼加熱部2と可撓性の連通管3を通して連結し、上記燃料タンク1と、触媒燃焼加熱部2および制御部4により発熱部5を構成している。
【0017】人体収容部6は、表地7と裏地8との間に暖気移動通路9を形成した二重構造とし、有底袋状に構成するとともに、表地7は水や湿気の侵入を防止する素材で作ることが好ましく、また、裏地8は人体に接して包囲するため、肌触りがよく保温性のよい素材で作ることが好ましい。そして、暖気移動通路9は、図5に示すように人体収容部6内に位置した人体を周囲から包囲するように構成している。
【0018】有底袋状に形成した人体収容部6の底部には、発熱部5を着脱自在に配設する収納部10が設けてあり、収納部10に発熱部5を出し入れするためにその一部を開閉自在に構成している。人体収容部6と収納部10を区切る画成部材11は、メッシュ状またはネット状の生地が使用され、発熱部5から発生する熱が画成部材11を通って人体収容部6内に入り、人体収容部6を暖めることができる。
【0019】12は暖気移動通路9内に所定の断面積を確保する支持部で、表地7と裏地8との間に形成した多数の凸部により構成している。この支持部12は、例えば発泡ポリウレタン等の柔軟な材料で形成してあり、設置する場所の凹凸等を吸収することができ、寝心地をよくすることができる。
【0020】上記構成において動作を説明すると、燃料ガスを充填した燃料タンク1から触媒燃焼加熱部2に燃料ガスを気化して供給し、温度を設定すると、触媒燃焼加熱部2に着火して触媒燃焼を開始し、制御部4は、触媒燃焼加熱部2を設定された所定の温度に制御する。
【0021】したがって、発熱部5を収納部10に配設すると、発熱部5によって暖められた空気は人体収容部6内に広がり、人体を加温することができる。このとき、制御部4によって触媒燃焼加熱部2を所定の温度に制御することができるため、外気温等の周囲温度に対応して快適で安全に加温することができる。
【0022】また、熱源が燃料タンク1内の液化燃料ガスであるため、商用電源に接続することなく、任意の場所で人体を安全かつ適切に暖めることができるとともに、発熱部5を人体収容部6から取り出すことができるので、発熱部5の各部の修理調整等が容易に行え、かつ、汗等が浸透する人体収容部6を洗浄して衛生的に使用することができる。また、燃料ガスを補充することで繰り返し使用することができる。
【0023】(実施例2)図6に示すように、人体収容部6を構成する表地13と裏地14の間に形成した暖気移動通路15内に発熱部5を配置したもので、発熱部5の熱は暖気移動通路15を通って拡散し人体収容部6を加温する。裏地14は暖気移動通路15から人体収容部6内に暖気が流入しやすいように、メッシュ状またはネット状の生地が使用される。そして、発熱部5を出し入れするためにファスナー等を設けてその一部を開閉自在に構成している。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0024】上記構成によれば、発熱部5で暖められた空気は、人体収容部6を構成する表地13と裏地14との間の暖気移動通路15内に広がるので、人体収容部6の周囲に広く拡散させることができ、効率よく人体に伝達して、良好な加温性を得ることができるとともに、発熱部5を暖気移動通路15から取り出すことができ、修理調整等が容易に行え、かつ、洗浄して衛生的に使用することができる。
【0025】(実施例3)図7に示すように、収納部10内に配置した発熱部16に、収納部10の外部から空気を取り入れるための吸気部17と、発熱部16から排出される排気ガスを収納部10の外部に排出するための排気部18を設け、前記吸気部17および排気部18の各々に着脱自在な延長管19を設けたものである。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0026】上記構成によれば、外部から常に十分な空気を取り込んで触媒燃焼する発熱部16に供給することができ、安定した触媒燃焼を確保することができるとともに、例えば、車内やテント等の小空間で閉空間な場所で使用する場合でも、吸気部17に延長管19を接続して閉空間外に延長することで、閉空間の外部から常に十分な空気を取り込んで発熱部16に供給することができ、安定した触媒燃焼を確保することができる。
【0027】また、排気部18を設けたことにより、発熱部16の外部に排気ガスを排出できるので、人体収容部6内に排気ガスが充満するのを防止することができ、安全に使用することができるとともに、排気部18に延長管19接続して閉空間外に延長することで、閉空間の外部に排気ガスを排出することができ、閉空間に排気ガスが充満するのを防止し、閉空間においても安全に使用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、燃料ガスを貯蔵する燃料タンク、前記燃料ガスと空気を酸化反応させて熱を発生させる触媒燃焼加熱部、前記触媒燃焼加熱部で発生する熱を検知して同触媒燃焼加熱部を任意の温度に制御する制御部を有する発熱部と、この発熱部によって加熱される人体収容部とを具備したから、商用電源に接続することなく、任意の場所で周囲の温度に対応して人体を安全かつ適切に暖めることができ、低温環境下においても快適な睡眠が得られる。
【0029】また、請求項2に記載の発明によれば、人体収容部を構成する表地と裏地との間に暖気移動通路を形成したから、発熱部で発生する熱を暖気移動通路内に暖気を拡散し効率よく人体に伝達して、良好な加温性を得ることができる。
【0030】また、請求項3に記載の発明によれば、暖気移動通路は人体収容部を包囲するように構成したから、睡眠中に寝返りによって姿勢が変化しても、暖気移動通路が閉塞されることがなく、発熱部で発生する熱を拡散して効率よく人体に伝達し、良好な加温性を得ることができる。
【0031】また、請求項4に記載の発明によれば、暖気移動通路に所定の断面積を確保する支持部を設けたから、人体の重みによって暖気移動通路が閉塞されることされることがなく、発熱部で発生する熱をスムースに拡散して良好な加温性を得ることができるとともに、人体と設置面との間に、同設置面の凹凸等を吸収する空間を形成することができ、寝心地がよく使い勝手を向上することができる。
【0032】また、請求項5に記載の発明によれば、人体収容部を有底袋状に構成し、発熱部を前記人体収容部の底部に配置したから、発熱部で暖められた空気が人体の足部周辺から上半身周辺へ次第に広がり、良好な加温性を得ることができる。
【0033】また、請求項6に記載の発明によれば、発熱部を暖気移動通路内に配置したから、発熱部で暖められた空気を暖気移動通路内を流動させることができ、効率よく人体に伝達して、良好な加温性を得ることができる。
【0034】また、請求項7に記載の発明によれば、発熱部に外気を取り入れる吸気部と、前記発熱部から排出される排気ガスの排気部を設けたから、外部から常に十分な空気を取り込んで触媒燃焼加熱部に供給することができるとともに、外部に排気ガスを排出するので人体収容部に排気ガスが充満するのを防止して安全に使用することができる。
【0035】また、請求項8に記載の発明によれば、吸気部と排気部の各々に着脱自在な延長管を設けたから、比較的狭い閉空間で使用する場合でも、閉空間の外部から常に十分な空気を取り込んで触媒燃焼加熱部に供給することができるとともに、閉空間の外部に排気ガスを排出するので閉空間に排気ガスが充満するのを防止して安全に使用することができる。
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月15日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】滝本 智之 (外1名)
【公開番号】 特開平11−318667
【公開日】 平成11年(1999)11月24日
【出願番号】 特願平10−133005