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【発明の名称】 人工芝
【発明者】 【氏名】田中 伸弘

【要約】 【課題】突状体に水滴が付着しにくい構造を有する、水はけ性の良い合成樹脂製の人工芝を提供する。

【解決手段】基板部2と、この基板部2から上方に延びる多数の突状体1が成形された合成樹脂製の人工芝において、少なくとも突状体1を構成する樹脂組成物は、熱可塑性樹脂とシリコーングラフトポリマーとの混合物が基材とされ、かつ、この基材中のシリコーン含有率が0.5〜10重量%となされたものである。また、少なくとも突状体を構成する樹脂組成物が、疎水性樹脂が基材とされるとともに、この突状体の一部分または全部にシボ加工がなされたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体が成形された合成樹脂製の人工芝において、少なくとも突状体を構成する樹脂組成物は、熱可塑性樹脂とシリコーングラフトポリマーとの混合物が基材とされ、かつ、この基材中のシリコーン含有率が0.5〜10重量%となされたことを特徴とする人工芝。
【請求項2】 基板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体が成形された合成樹脂製の人工芝において、少なくとも突状体を構成する樹脂組成物が、疎水性樹脂が基材とされるとともに、この突状体の一部分または全部にシボ加工がなされたことを特徴とする人工芝。
【発明の詳細な説明】【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂製の人工芝に関するものである。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂製の人工芝としては、合成樹脂製の基板部に、天然芝様の突状体をマトリックス状に植立した構造のものが一般的に知られている。しかし、このような人工芝は、タイル状の床材やすのこ状の床材と比較して、水はけ性が劣るため、人工芝自体や、人工芝を敷設しているコンクリートなどの下地面が、長期間にわたって湿潤状態になってしまう。その結果、下地面に残った水分が腐食して、下地面を傷めたり、異臭を発したりすることとなる。
【0003】そこで、従来より、方形周枠内に、格子桟状基板を設け、この基板の格子桟の交差部下面に脚柱を設け、基板と下地面との間の水はけ性の改善を図るようになされた人工芝が提案されている(例えば、実開昭61−181583号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の人工芝の場合、雨が降った直後から数日間は、基板上に植立される天然芝様の突状体に水滴が付着した状態となる。したがって、このような状態の人工芝の上を、靴下を履いた状態や素足のまま歩行すると、べたつきによる不快感を生じることとなる。
【0005】本発明は、係る実情に鑑みてなされたものであって、突状体に水滴が付着しにくい構造を有する、水はけ性の良い合成樹脂製の人工芝を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するための本発明の人工芝は、基板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体が成形された合成樹脂製の人工芝において、少なくとも突状体を構成する樹脂組成物は、熱可塑性樹脂とシリコーングラフトポリマーとの混合物が基材とされ、かつ、この基材中のシリコーン含有率が0.5〜10重量%となされたものである。
【0007】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10などのポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン三次元共重合体などのポリスチレン系樹脂、その他の熱可塑性樹脂、または、これらの樹脂の混合物などが挙げられる。特に、樹脂の撥水性あるいは人工芝の成形性や経済性の点から、オレフィン系樹脂を使用することが好ましい。
【0008】シリコーングラフトポリマーとは、熱可塑性を有する重合体または共重合体に、ポリジメチルシロキサンを代表とするシリコーンをグラフト重合させてなるポリマーをいう。
【0009】上記シリコーングラフトポリマーの主鎖となる熱可塑性を有する重合体または共重合体としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体などが挙げられる。例えば主材である熱可塑性樹脂にエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いる場合には、それと混合するシリコーングラフトポリマーを構成する主鎖も、同種のエチレン−酢酸ビニル共重合体のものを用いるのが相溶性の点からみて好ましい。
【0010】上記シリコーングラフトポリマー中のシリコーン含有量は、特に限定されないが、市販品の場合、40〜60重量%程度のものが多い。上記市販品としては、ダウコーニング社製の樹脂添加剤シリコーンマスターペレットSP−100、SP−110、SP−300、SP−310、SP−350、東亜合成化学社製のRESEDA GP−700、日本ユニカー社製のシルクグラフト#150、#210、#310、#610、#710などが挙げられる。
【0011】上記シリコーングラフトポリマーと、主材である熱可塑性樹脂との混合物中のシリコーンの含有量は、0.5〜10重量%とし、好ましくは1〜5重量%とする。0.5重量%よりも少ない場合、撥水性効果が小さく、10重量%を超えると、撥水性効果は非常に大きいが、滑り抵抗が小さくなり、床材として使用するのに向かず、また機械的強度の低下が著しくなる。
【0012】このように、シリコーングラフトポリマーと、主材である熱可塑性樹脂との混合物は、シリコーンの含有量を0.5〜10重量%に調製して基材とされる。
【0013】樹脂組成物は、上記基材中に、必要に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収剤、光安定化剤などの耐候性向上材料、あるいは、顔料、帯電防止剤など公知の添加剤を加えて調製される。
【0014】上記樹脂組成物による人工芝の成形は、射出成形によってユニット状に成形しても良いし、転写成形ロールに、溶融した樹脂組成物を連続的に押出注型して長尺状に成形しても良い。
【0015】このようにして成形される人工芝には、基板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体とが形成される。
【0016】このうち、基板部は、特に限定されるものではないが、例えば、リブ状、帯状、板状などに形成することができる。いずれの形状においても、基板部上の水を速やかに下方向に排水させるために、基板部上に開口部を設けるのが好ましい。また、下地面上にある水を速やかに横方向に排水し、かつ通気により、下地面を速やかに空気乾燥させるために、基板部下面に脚柱を設けることで、下地面と基板部間にクリアランスを設けるのが好ましい。
【0017】突状体は、特に限定されるものではないが、例えば、円柱、楕円柱、三角柱または四角柱などの多角柱、円錐、三角錐または四角錐などの角錐、擬芝葉様のような形状であればよく、さらにこれらの形状を基板部上に混在させて形成しても良いが、美観上を考慮すれば、擬芝葉様の形状が好ましい。
【0018】また、人工芝は、全体を上記樹脂組成物によって成形しても良いが、突状体の部分を上記樹脂組成物によって成形し、基板部を上記樹脂組成物と接着性のある他の樹脂材料によって成形しても良い。例えば、突状体の部分を上記樹脂組成物によって成形し、基板部を上記樹脂組成物からシリコーングラフトポリマーを除いた熱可塑性樹脂によって成形することができる。
【0019】この人工芝によると、シリコーングラフトポリマーを混入することで、このシリコーングラフトポリマー中のシリコーンの効果により、樹脂組成物の撥水性が著しく向上し、突状体表面に水滴が付着しにくくなる。また、例えば、シリコーンオイルをマスターバッチ化したような撥水性向上剤を混入するのと比較して、シリコーングラフトポリマーの場合、熱可塑性樹脂をグラフト重合しているため、分子量が非常に大きいので、表面へのブリードなどによるシリコーン分の消失が非常に少なく、従って撥水性の効果持続性が大きいばかりでなく、主材との相溶性も良好なことから、機械的強度などの物性低下もほとんどない。また、撥水性が向上することにより、水垢などの汚れがつきにくくなる。さらに、シリコーンが滑剤として作用し、成形時の離型性が向上する。
【0020】また、上記課題を解決するための本発明の人工芝は、基板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体が成形された合成樹脂製の人工芝において、少なくとも突状体を構成する樹脂組成物は、疎水性樹脂が基材とされるとともに、この突状体の一部分または全部にシボ加工がなされたものである。
【0021】疎水性樹脂としては、図1に示すように、樹脂平板aの表面に、水滴bを落としたときの水接触角θが、90°以上のものを言う。このような疎水性樹脂としては、例えば、ポリエチレン(超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン)ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10などのポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン三次元共重合体などのポリスチレン系樹脂、その他の熱可塑性樹脂、または、これらの樹脂の混合物、あるいは、上記樹脂に、シリコーンやテフロンなどの撥水性向上剤を添加したものが挙げられる。樹脂自身の疎水性や、人工芝の成形性、経済性の点を考慮すると、オレフィン系樹脂を使用するのが最適である。
【0022】樹脂組成物は、基材である上記疎水性樹脂に、必要に応じて、酸化防止剤や紫外線吸収剤、光安定剤などの耐候性向上材料、あるいは、顔料、帯電防止剤など公知の添加剤を加えて調製される。
【0023】上記樹脂組成物による人工芝の成形は、射出成形によってユニット状に成形しても良いし、転写成形ロールに、溶融した樹脂組成物を連続的に押出注型して長尺状に成形しても良い。
【0024】このようにして成形される人工芝には、基板部と、この基板部から上方に延びる多数の突状体とが形成される。
【0025】このうち、基板部は、特に限定されるものではないが、例えば、リブ状、帯状、板状などに形成することができる。いずれの形状においても、基板部上の水を速やかに下方向に排水させるために、基板部上に開口部を設けるのが好ましい。また、下地面上にある水を速やかに横方向に排水し、かつ通気により、下地面を速やかに空気乾燥させるために、基板部下面に脚柱を設けることで、下地面と基板部間にクリアランスを設けるのが好ましい。
【0026】突状体は、特に限定されるものではないが、例えば、円柱、楕円柱、三角柱または四角柱などの多角柱、円錐、三角錐または四角錐などの角錐、擬芝葉様のような形状であればよく、さらにこれらの形状を基板部上に混在させて形成しても良いが、美観上を考慮すれば、擬芝葉様の形状が好ましい。
【0027】また、人工芝は、全体を上記樹脂組成物によって成形しても良いが、突状体の部分を上記樹脂組成物によって成形し、基板部を上記樹脂組成物と接着性のある他の樹脂材料によって成形しても良い。
【0028】この突状体に施されるシボ加工の模様としては、例えば、図2に示すように、突状体1の表面全体が砥石状に粗化された浅シボ模様、いわゆるホーニング模様11や、これよりもさらに粗化された深シボ模様、いわゆる梨地模様、図3に示すように、突状体1の長手方向に沿ってスジ状の凹凸を設けたスジ状線シボ模様12、図4に示すように、突状体1の表面全体に格子状の凹凸を設けた格子状線シボ模様13などが挙げられる。また、シボ加工は、突状体の表面全体に設けてもよいし、図2ないし図4に示すように、突状体1の一部分に設けたものであっても良い。同図に示すように、突状体1を熱プレスによって屈曲させ、芝葉の表にあたる部分にシボ加工したホーニング模様11、スジ状線シボ模様12、格子状線シボ模様13が来るようにしても良い。
【0029】シボ加工の深さとしては、5〜80μmが好ましい。5μmよりも浅いと使用時、靴底などによる摩擦によって、シボ凹凸部が短期間で摩滅し、効果持続性が期待できない。また、表面粗化による表面積増加が顕著でないため、著しい撥水性向上効果が得られない。80μmよりも深いと、射出成形品のように金型内に溶融した樹脂を充填し、冷却固化させて賦形する場合、冷却固化した成形品を金型から離型する際の離型抵抗が著しく大きくなり、製品を取り出すのが非常に困難になる。
【0030】このシボ加工は、突状体を賦形するための金型表面に、サンドブラスト加工やエッチング加工によって所望のシボ加工下地を形成することによって製造することができる。
【0031】このように突状部にシボ加工を行った人工芝によると、表面が粗化され、表面積が増大することにより、撥水性が向上する。この現象は、Wenzelの式で説明される。
【0032】Γ×cosθ=cosθ’Γ:真の表面積/見かけの表面積θ:真の水接触角θ’:見かけの水接触角ここでθ>90°の場合、すなわち、疎水性表面の場合、Γ>1だから、θ<θ’となる。すなわち、疎水性表面を粗くすると疎水性が向上する。
【0033】また、表面粗化に伴い、凹部に空気層がトラップされることにより撥水性が向上する。この現象は、Cassieの式で説明される。
【0034】
cosθ’=Q1 cosθ1 +Q2 cosθ21 、Q2 :成分1、2が表面を占める割合θ1 、θ2 :成分1、2の真の水接触角θ’:見かけの水接触角ここで、成分2を空気(θ2 =180°)とすると、θ1 <θ’となる。この式は、表面凹凸の凹部に、空気層がトラップされることで、水接触角がより高い値になることを示している。
【0035】さらに、シボ加工によって、光沢が減少し、照り返しが防止できる。また、突状体が擬芝葉様の場合、例えば、縦すじ状のシボ加工を行うことにより、縦すじが、あたかも葉脈のように見え、外観が著しく向上する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0037】
【実施例1〜4】樹脂組成物は、直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン株式会社製A204J)100重量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー株式会社製 IRGANOX1010)0.2重量部、ヒンダードアミン系光安定剤(チバガイギー株式会社製 CHIMASSORB944)0.5重量部をドライブレンドしてなる配合樹脂に対し、シリコーングラフトポリマーであるダウコーニング社製の樹脂添加剤シリコーンマスターペレットSP−350を、表1に示すシリコーン含有量になるように添加して調製した。
【0038】この樹脂組成物によって人工芝と平板とを成形した。人工芝は、図5に示すように、305mm×305mmの矩形短尺状とし、厚さ1.3mmの板状基板部2の上に、葉株3をピッチ幅10.5mmでマトリックス状に841株(29株×29株)植立している。葉株3を構成する擬芝葉様の突状体1は、直径7mmの円周上に等間隔で、8本直立し、さらに、その同心円内に直径4.5mmの開口4が設けられている。
【0039】直立した突状体1の芝葉の長さを15mmとし、根元肉厚を1.2mm、先端肉厚を0.3mmとし、その間は1.2mm〜0.3mmの範囲で漸次小さくなる形状としている。また、突状体1の幅は、根元で2.4mm、先端で1.6mmとし、その間は2.4mm〜1.6mmの範囲で漸次小さくなる形状としている。なお、各突状体1は、外観および緩衝性を良くするため、根元からの高さが略10mm程度となるように、熱プレスにより屈曲させた。
【0040】基板部2の下部に葉株3と同位置に対応して、外径7mm、内径4.5mm、高さ8mmのボス状脚柱5を、ピッチ幅21mmでマトリックス状に225本(15本×15本)設けられている。
【0041】平板は、射出成形により、6.5cm×7.0cmで厚さ3mmに成形した。このようにして成形した人工芝と平板とによって、排水性と水接触角とを測定する実験を行った。
【0042】まず、排水性試験は、上記人工芝の試料上に、300mlの水を均一に散水し(散水速度:10ml/sec)、散水はじめてから2分経過後の排水量L(ml)を測定し、次式により排水率を計算した(雰囲気条件:23℃、65%RH)。
【0043】排水率D(%)=L/300×100また、水接触角測定は、上記平板の試料上に、水滴径約1mmの蒸留水を滴下し、水接触角測定装置(協和界面科学社製)にて測定した。
【0044】なお、いずれの評価とも、未暴露品と、一年間屋外暴露した試料について測定し、撥水性の効果持続性についても確認した。また、いずれの評価を行う場合にも、評価に使用した試料は、中性洗剤にて充分洗浄した後、蒸留水で充分すすぎ、23℃、65%RH雰囲気下で、充分乾燥させたものを使用した。
【0045】結果を表1に示す。
【0046】
【比較例1〜4】樹脂組成物は、上記実施例の樹脂組成物中のシリコーングラフトポリマーであるダウコーニング社製の樹脂添加剤シリコーンマスターペレットSP−350に代えて、シリコーンオイルをマスターバッチ化した撥水向上剤であるヘキサケミカル社製の樹脂添加剤HOMOC290を、表1に示すシリコーン含有量になるように添加して調製した。また、このような樹脂添加剤を添加していない樹脂組成物についても調製した。
【0047】これらの樹脂組成物によって、上記実施例と同様にして人工芝および平板を成形し、排水性と水接触角とを測定する実験を行った。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】

【0049】表1から、シリコーングラフトポリマーを添加したものは、撥水性向上に伴う排水性の向上がみられ、一年間屋外暴露した試料についても、非暴露品と比較して、同等の性能を維持していることから、効果持続性についても確認できた。
【0050】一方、比較例のシリコーンをマスターバッチ化したものについては、未暴露品時には、大きな排水性向上が見られるが、暴露品においては、その効果が著しく低下し、シリコーングラフトポリマーと比較して、持続性に劣ることが確認できた。
【0051】
【実施例5〜15】樹脂組成物は、上記実施例の樹脂組成物中から、シリコーングラフトポリマーであるダウコーニング社製の樹脂添加剤シリコーンマスターペレットSP−350を除去し、上記比較例4に相当する樹脂組成物を調製した。また、この樹脂組成物によって、上記実施例と同様にして人工芝および平板を成形し、排水性と水接触角とを測定する実験を行った。ただし、人工芝は、葉株を構成する突状体の両表面に表2に示す各種シボ加工を行った。シボ形状は、NGKファインモールド株式会社のシボ品番に対応するものを用いた。
【0052】これらの人工芝および平板を用いて、上記実施例と同様にして排水性と水接触角とを測定する実験を行った。結果を表2に示す。なお、比較例として、シボ加工を行っていない上記比較例4の人工芝および平板を用いた場合の結果を、表2に併せて示す。
【0053】
【表2】

【0054】表2から、本発明の実施例に係るものは、比較例のものと比較して、撥水性の向上と、それに起因する疎水性の向上が確認できた。
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1記載の本発明によると、突状体の撥水性が著しく向上し、水滴が付着しにくくなることで、水はけ性が向上する。また、シリコーングラフトポリマーは高分子量添加物であるため、効果持続性に優れ、機械的強度など他品質の低下も少ない。
【0056】また、請求項2記載の本発明によると、シボ加工による表面粗化を行い、かつ、使用する樹脂を疎水性樹脂とすることで、突状体表面の撥水性が著しく向上し、水滴が付着しにくくなることで、水はけ性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)5月6日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−313751
【公開日】 平成11年(1999)11月16日
【出願番号】 特願平10−123625