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【発明の名称】 防滑性を有する藺草製品
【発明者】 【氏名】川島 光輝

【要約】 【課題】フローリングなどの上に敷く藺草製品を軽くて嵩張らず、安価で、焼却時にも有毒ガスが多量に出る虞がないようにする。

【解決手段】本発明に係る防滑性を有する茣蓙Cは双目織の茣蓙本体1と当該茣蓙本体1の裏面に設けられている膜状のポリウレタン2と周縁部に縫糸3により被着されている縁布4とを有する。上記膜状のポリウレタン2は20g〜70g/m塗布されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 床面と接する面に防滑機能を有する高分子が膜状に設けられていることを特徴とする、防滑性を有する藺草製品。
【請求項2】 高分子がアクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴムまたはポリウレタンであることを特徴とする、請求項1記載の防滑性を有する藺草製品。
【請求項3】 高分子が固形分で10g〜100g/m付着していることを特徴とする、請求項1または2記載の防滑性を有する藺草製品。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防滑性を有する藺草製品に関するものである。更に詳しくは、軽くて嵩張らず、安価な防滑性を有する藺草製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】室内に畳の代わりに木質系の材料を基本としたフローリングがよく用いられている。このようなフローリングの上に、更に保温性、調湿性、弾力性、良好な感触などを有する藺草製品、例えば、茣蓙などが敷かれている。フローリングには、仕上げ剤としてワックスや透明塗料などが施されており、茣蓙などを敷いたときに滑り易い。その対策として、茣蓙の裏面に、複数個の比較的厚いシート状の防滑部材が貼着されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような従来の藺草製品には、次のような課題があった。
■ 裏面に複数個の比較的厚いシート状の防滑部材が貼着されているため、重くそして嵩張り取扱いにくく、また、材料を比較的多く要しコスト上昇の原因となっていた。更に、シート状の防滑部材の成形工程や藺草製品の裏面への貼着工程を経なければならず、この面からもコスト上昇の原因となっていた。
■ 裏面に貼着する比較的厚いシート状の防滑部材が、例えばプラスチックなどの場合は、その使用量が多いため、材料によっては使用後の焼却時に多量の有毒ガスが出ていた。
【0004】本発明は、上記課題を解消するもので、軽くて嵩張らず、安価で、焼却時にも有毒ガスが多量に出る虞がない防滑性を有する藺草製品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明にあっては、床面と接する面に防滑機能を有する高分子が膜状に設けられていることを特徴とする、防滑性を有する藺草製品である。
【0006】第2の発明にあっては、高分子がアクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴムまたはポリウレタンであることを特徴とする、第1の発明に係る防滑性を有する藺草製品である。
【0007】第3の発明にあっては、高分子が固形分で10g〜100g/m付着していることを特徴とする、第1または第2の発明に係る防滑性を有する藺草製品である。
【0008】膜状の高分子としては、防滑機能を有するゴムまたはプラスチックが用いられる。通常は、ポリクロロプレンゴム、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴム、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどが用いられる。特に、アクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴムまたはポリウレタンが好ましい。
【0009】上記高分子は床面と接する面に固形分で10g〜100g/m塗布される。塗布量としては、特に20g〜70g/mが好ましい。塗布量が10g/m未満であれば防滑性が不足し、100g/mを超えれば玉状となり粘着性が生じて商品価値が損なわれたり、また付着工程での乾燥時間が長くなりコストの面からも好ましくない。
【0010】(作用)本発明に係る防滑性を有する藺草製品は、床面と接する面に設けられている防滑機能を有する高分子が膜状であり付着量が少ないので、軽くて嵩張らず取扱い易く、材料費を安価にすることができる。また、使用後の焼却時に有毒ガスの発生量を少なくすることができる。更に、防滑機能を有する高分子が床面と接する面に設けられているので、使用時滑って転倒するなどの危険を防ぐことができる。そして、膜状の高分子が、例えばアクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴムやポリウレタンは上記作用を更に確実にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づき更に詳細に説明する。図1は本発明に係る防滑性を有する藺草製品の代表的な例である防滑性を有する茣蓙を表面から見た一部切欠平面図、図2は図1のA−A線拡大断面図である。図中Cは防滑性を有する茣蓙である。防滑性を有する茣蓙Cは双目織の茣蓙本体1と当該茣蓙本体1の裏面に設けられている膜状のポリウレタン2と周縁部に縫糸3により被着されている縁布4とよりなる。上記膜状のポリウレタン2は20g〜70g/m塗布されている。
【0012】(作用)上記茣蓙Cは、裏面に設けられているポリウレタン2が膜状であり付着量が少ないので、軽くて嵩張らず取扱い易く、材料費を安価にすることができる。また、フローリングなどでの使用時に滑って転倒することなどを防ぐことができる。更に、使用後の焼却時に有毒ガスの発生量を少なくすることができる。
【0013】防滑性を有する茣蓙Cは次のようにして製造される。双目織の茣蓙本体1の裏面に固形分(濃度)約42%のポリウレタンラテックス(50cc〜170cc/m度)を噴霧装置により吹き付ける。70〜80℃の乾燥室に1〜2分間入れ水分を乾燥させ膜状のポリウレタン2とする。この茣蓙本体1の周縁部にテープ状の縁布4を被せ縫糸3により縫着し防滑性を有する茣蓙Cを得る。
【0014】なお、本明細書で使用している用語と表現はあくまで説明上のものであって、限定的なものではなく、上記用語、表現と等価の用語、表現を除外するものではない。また、本発明は図示の実施の形態に限定されるものではなく、技術思想の範囲内において種々の変形が可能である。
【0015】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有する。本発明に係る防滑性を有する藺草製品は、床面と接する面に設けられている防滑機能を有する高分子が膜状であり付着量が少ないので、軽くて嵩張らず取扱い易く、材料費を安価にすることができる。また、使用後の焼却時に有毒ガスの発生量を少なくすることができる。更に、防滑機能を有する高分子が床面と接する面に設けられているので、使用時滑って転倒するなどの危険を防ぐことができる。そして、膜状の高分子が、例えばアクリロニトリル・ブタジェン共重合ゴムやポリウレタンは上記作用を更に確実にすることができる。
【出願人】 【識別番号】590001049
【氏名又は名称】株式会社イケヒコ・コーポレーション
【出願日】 平成10年(1998)5月1日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】梶原 克彦
【公開番号】 特開平11−313750
【公開日】 平成11年(1999)11月16日
【出願番号】 特願平10−122429