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【発明の名称】 厨房用器物
【発明者】 【氏名】明道 宇弘

【要約】 【課題】内容物の旨み変化、変色を防止し、人体障害やアレルギーの虞れがなく、内容物の漏れも永続的に回避し、併せて残量を確認する軽量な厨房用器物を提供する。

【解決手段】チタンで薄肉に成形し、内面所望個所に耐蝕性塗料をコーティングで施層し、容体1の側面下部に窓部41を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】チタンで薄肉に成形し且つ内面所望個所に耐蝕性塗料をコーティングした厨房用器物。
【請求項2】調味料入れであって、容体の側面下部に窓部を設けた請求項1記載の厨房用器物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厨房用器物、更に詳しくは醤油、ソース、酢等の調味料入れ、カレー、シチュウ等調理物入れ、水差し、コーヒーポット、ティーポット等の飲み物入れ、カクテルシェーカー等の卓上の厨房用器物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の卓上の厨房用器物と言えば使用目的、美観、コスト等を勘案して、木製、プラスチック製、ガラス製、陶製、鉄製、アクリル製、ステンレス製等の中から選択使用されている。ところで、ガラス製や陶製は衝撃に弱いばかりでなく、加熱殺菌の際に破損し易いことから、その取扱いに注意を要し、不測に破損することがある。木製は腐りによる劣化、打撲による破損、乾燥による反り変形等を生じ易く、耐久性に信頼性が無い。アクリル製は経年使用による劣化で延性を失い、小さな衝撃、曲げ応力等の負荷によって破損する。鉄製は経年使用によって全面腐食、孔食、応力腐食割れ、隙間腐食等の局部腐食が生じて破損して内容物が漏れたり、合金元素が溶出し人体障害やアレルギーの要因を作り出し、且つ内容物を変色、変質、劣化させる等、共に問題があるため、今日鉄イオンの遊離溶出のないとされるステンレス製の容器に着目して開発研究がなされている。このステンレス製器物の良点は、鉄イオンの遊離溶出がないこと。発錆、腐食がないこと。高強度であること。と言われている。
【0003】しかしながら、現実的にステンレス製器物(SUS304ステンレス等)と言えども、70重量%程度の鉄元素、18重量%前後のクロム元素、8重量%前後程度のニッケル元素等を含有しているため、鉄イオン、クロムイオン、ニッケルイオン等、内容物と有機的に反応する虞れのある合金元素の遊離溶出を避けることができず、また食材に混入されている塩素やナトリウムに弱く、腐食からの内容物の漏れや内容物の変色、旨み変化等が長期的視野で発生することを回避できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来事情に鑑みてなされたもので, その目的とする処は、内容物の旨み変化、変色を防止し、人体障害やアレルギーの虞れがなく、内容物の漏れを永続的に防止する厨房用器物を提供することにある。更に他の目的とする処は、内容物の確認が行える厨房用器物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するために講じた技術的手段は,請求項1は、チタンで薄肉に成形し且つ内面所望個所に耐蝕性塗料をコーティングしたことを要旨とする。更に、請求項2は、請求項1記載の厨房用器物が調味料入れであって、容体の側面下部に窓部を設けたことを要旨とする。
【0006】(作用) 前記技術的手段によれば下記の作用を奏する。
(請求項1)本厨房用器物は、チタン製にして、鉄イオンをはじめとする合金元素の遊離溶出もない性質を具備させる。反面、絞り加工の影響を受けて断面組織が変質し塩素やナトリウム等の酸に対して弱い性質が惹起し、腐食することがある。この変質する組織をシランやアルミナ等の粉体を混入した耐蝕性塗料で防護する。
(請求項3)本厨房用器物は、内容物である調味料の残量をその窓部から確認する。
【0007】
【発明の実施の形態】次に,本発明厨房用器物の実施の形態を説明すれば、本実施の形態ではオイルポット(醤油入れ)を示している。
【0008】このオイルポットAは、従来から周知の外観形態のものを示し、注ぎ口11を有する容体1と、その容体1の底面を閉塞する底部2と、容体1の上部開口21を開閉する抜き差し可能な蓋部3とで構成され、この容体1、底部2、蓋部3各々をチタンで薄肉に成形してある。
【0009】容体1は、図示するように内部を中空とする円錐台状に形成され、上部開口21から上向き傾斜状の鍔部31aを周設して液受け部31を形成している。
【0010】底部2は、前記円状板12の周面からフランジ22を下向きに折曲形成してなり、そのフランジ22を容体1下端の内周面に溶接等の適宜な手段で固定して同容体1の底面を閉塞している。
【0011】蓋部3は、前記上部空間21に抜き差し可能に係合する止液体13と、その止液体13に掛止した化粧摘み23とを備えている。
【0012】止液体13は、図示するように内部中空な下向き略砲弾形状を呈する止液部13aの上部開放部から掛止鍔13bを外方に向けて折曲して形成され、また化粧摘み23は、前記掛止鍔13bを挟持するように円板体23aの周縁から内側に向けて挟持片23bを折曲して形成されている。
【0013】また、このオイルポットAの所望個所には、耐蝕性塗料100がコーティングされている。この所望個所とは、前記容体1、底部2、蓋部3の全体であっても良いものであるし、所望する部位であっても良いものである。厨房用器物は絞り加工で成形される。しかも、比較的小形であり、形状的に複雑な場合がある。それ故、組織がその絞り加工で組織が変質して耐酸性が劣り、長期の使用によって腐食する虞れがある。これをコーティングするシリカ、アルミナ等の粉体を混入した耐蝕性塗料100で防護する。このコーティングは、醤油、ソース、酢等の調味料入れ、カレー、シチュウ等調理物入れ、水差し、コーヒーポット、ティーポット等の飲み物入れ、カクテルシェーカー等にも同じく行う。
【0014】また、本実施の形態のような調味料入れの場合には図3に示すように、容体1の側面下部に窓部41を設けて内部の残量が透視できるようにする。この窓部41は、図示するように窓口41aに内側からガラス製やアクリル製等の透明な段付き板41bを嵌着固定して形成されている。
【0015】尚、符号4は、受け皿であり、同様にチタンで成形され、前記実施の形態と同様な耐蝕性塗料がコーティングされている。
【0016】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、下記の利点がある。
(請求項1)人体にも安全で、耐蝕性、耐錆性を永続的に発揮して内容物の旨みや色を損なわず内容物の漏れの心配もない、軽量で持ち運びも安全な卓上の厨房用器物を新規に提供することができる。
(請求項2)また、覗き窓を設けた結果、残量確認で調味料を随時補充でき、使用勝手が非常に良いものとなる。
【出願人】 【識別番号】591175413
【氏名又は名称】明道金属株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】早川 政名 (外2名)
【公開番号】 特開平11−309057
【公開日】 平成11年(1999)11月9日
【出願番号】 特願平10−121116