| 【発明の名称】 |
羽毛布団 |
| 【発明者】 |
【氏名】菊池 仁達
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| 【要約】 |
【課題】接着を用いた構造の羽毛布団でありながら、従来にない表側地の頂部図柄を小区画室の区画凹みと調和させた意匠性の高い美的な仕上がりとできる。
【解決手段】羽毛が充填される多数の六角形状の小区画室5の全ての区画線に略一致させた六角形状の図柄及び六角形状の図柄の中央部に配された頂部図柄MPが表側地表面側にプリントされる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 夫々が略等面積の表側地(1A)と、裏側地(1b)と、両者の間に介在する隔壁布材(2) を有する羽毛布団であって、形成しようとする面方向に連続する多数の六角形状の小区画室(5) の全ての区画線に略一致させた六角形状の図柄とこの六角形状の図柄の中央部に配された頂部図柄(MP)が表面側にプリントされた表側地(1A)と、小区画室の全ての区画線に一致させて配置され幅方向端部が前記表側地(1A)及び裏側地(1b)に結合された隔壁布材(2) と、前記各小区画室(2) に適量充填された羽毛(6) とからなる羽毛布団。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、表裏の側地を接合した袋体内部に羽毛を充填した羽毛布団の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】羽毛布団は、表裏の側地(がわじ)を接合して袋体を形成し、内部には羽毛が適量充填されている。図4の端部拡大側断面図、及び図5の平面図にて羽毛布団の一例を示す。なお、羽毛の偏りを防止し使い心地を良くするため、一般に上記袋体は内部を適宜の小区画室に分割して個々の小区画室(5) に夫々羽毛(6) を充填した構成が採用されている。小区画室の形成には袋状の表裏の側地(1a,1b) の間に所定幅の隔壁布(図では2片の布地で一体の隔壁布(2) を形成している)を格子状に縦横に前記表裏の側地(1a,1b) に取付けて袋内部に介装させ、側地(1a,1b) の周縁部を縁布(1d)を取付け被覆し封止することによって布団内部に多数の小区画室(5:511,512, 〜,546) を形成している。なお、内部に中芯地を用いて表裏方向にも分割されることがある。これら各小区画室(5) 内に充填物である羽毛(6) を充填したのち充填口を封止して羽毛布団が完成する。 【0003】近年では、各部の結合には接着を用いることが多い。接着による布団は、外表面に針穴が全くなく仕上がるので使用に供されても布団内にダニ等の虫が入り込むことが無く健康上また衛生上も好ましい。更に充填物に羽毛を用いた羽毛布団では針穴から羽毛の先が突出して肌触りが悪化したり生理的不快感を起こさせることもなく長期にわたって快適に使用することができる利点がある。また、接着による製造は、縫着と比較して簡便で熟練も不要という利点がある。 【0004】例えば、特公平6−49015号公報(布地接地方法及び布団: 以下では既提案と記す)にはこのような接着手法を用いた布団が開示されている。先の図5及び図6の布団はこの既提案に開示されているのと同等の構成であって各部は既提案に準じており付された各符号も既提案に対応し付してある。細部の説明は既提案に譲りここでは省略する。接着には、熱硬化性或いは熱軟化性の接着剤や粘着剤が使用される。 【0005】羽毛布団の側地には、意匠性に富む図柄として向きを揃えて連続する合同三角形或いは合同四角形の頂角部相当部位置に大きな間隔で花も様その他をあしらった図柄(以下、頂部図柄(MP)と記載する)も広く好まれており、羽毛布団の側地として多々使われる。図6の平面図に頂部図柄(MP)の布団の一例を示す(部分図)。この布団は(20)は図面横方向に向いた大きめな合同三角形頂角部相当部位置に大きく花も様が配されたデザインになっている。 【0006】ところで、羽毛布団では内部に小区画室が形成されて各小区画室夫々に羽毛が充填される結果、襠布から離れた中央部は大きく膨出し一方で襠布と結合された部分は厚み方向一定距離に保たれる結果、小区画室の形状に対応して線状の凹み(以下、区画線と記載する)が羽毛布団の表面に明瞭に現れて視覚的にも強く認識されデザイン上無視できない大きな影響を与えることになる。図6の布団の場合は花も様と区画線とが不規則的に交差して美観を大きく損ねている。 【0007】従来より知られた縫製による側地仕上げであれば側地表面側からの加工となるので縫製時に頂部図柄位置を考慮して頂部図柄が区画線の中央部に位置するように配慮しながら縫製をすることで側地の頂部図柄を活かすことも比較的容易である。然しながら、前述したような隔壁布材(襠布)を接着する製造方法においては、上述した頂部図柄(MP)が付された側地を用いた場合にはも様との位置合わせは難しく現実的には行われておらず、結果、上記区画線と頂部図柄(MP)位置との整合性が崩れてしまい頂部図柄(MP)の中を区画線がよぎる結果となって美的ではなくせっかくの意匠性を大きく損なってしまう。結局、利点の多い接着による製造を用いる場合は羽毛布団の側地には頂部図柄は殆ど採用されていないのが実状である。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した現状に鑑みてなされたもので、接着技術を用いた羽毛布団においても頂部図柄を付した表側地を採用しても簡単に頂部図柄と区画線の位置合わせが可能で側地の頂部図柄の意匠性が損なわれることがない羽毛布団を提案することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明によれば、夫々が略等面積の表側地(1A)と、裏側地(1b)と、両者の間に介在する隔壁布材(2) を有する羽毛布団を、形成しようとする面方向に連続する多数の六角形状の小区画室(5) の全ての区画線に略一致させた六角形状の図柄とこの六角形状の図柄の中央部に配された頂部図柄(MP)が表面側にプリントされた表側地(1A)と、小区画室の全ての区画線に一致させて配置され幅方向端部が前記表側地(1A)及び裏側地(1b)に接着により結合された隔壁布材(2) と、前記各小区画室(2) に適量充填された羽毛(6) とによって構成する。 【0010】 【発明の実施の形態】〔実施例〕以下、本発明を実施例に基づき添附図面に沿って詳細に説明する。なお、既出図と同一符号を付した部分は同一あるいは同等部分を示す。図1は本発明の一実施例である羽毛布団の平面図であり、図2(a) はこの羽毛布団の一端部分の内部を同時に示した一部断面平面図、図2(b) はその側面図である。図示実施例の羽毛布団は全体としては前述した図4・図5のものと似た構造で、表側地(1A)と裏側地(1b)を接合して形成された袋体の内部には、隔壁布材(襠部)が一定長毎に120 度屈曲して配置されて表側地及び裏側地と接着されていてこれにより六角形状の小区画室(5) が面方向に連続的に多数形成されており、この小区画室群に対応して表側地(1A)の表面には六角形状の小区画室(5) の全ての区画線に略一致している六角形状の図柄(以下、区画も様とも記載する)とこの六角形状の図柄の中央部に配された頂部図柄(MP;主図柄)が表面側にプリントされている。換言すると、隔壁布材(2) は小区画室の全ての区画線に一致させて配置されて幅方向端部が前記表側地(1A)及び裏側地(1b)に接着により結合されているのである。前記各小区画室(2) それぞれには羽毛(6) が適量充填されている。 【0011】このように図の羽毛布団(20A) における表側地(1A)は、形成すべき小区画室(5) に適合させた図柄が表面側にプリントされている点に特徴がある。即ち、表面側に図柄として面方向に連続する多数の六角形状の小区画室(5) を区画している全ての区画線に略一致している六角形状の区画も様(LP)とこの区画も様に囲まれた中央部に頂部図柄(MP)である大輪の花の集合体がプリントされている。そして少なくとも区画も様(LP)は、色彩の差や明度差によって目視により容易に視認可能なように決定されていて後述するように布団製造時に隔壁布材の設置位置ガイドとして活用される。 【0012】裏側地(1b)は、無地或いは任意のも様を付した表側地と略等面積の布片である。表裏の側地の間に接着されて介在する隔壁布材(2) は、幅方向端部に接着剤を塗布されており、例えば先の既提案に開示されているごときものを用いても良く、或いはその他、接着剤によって表側地と裏側地夫々に接合される適宜の各種構造であって良い。なお、隔壁布材としては表裏両面に接着剤を塗布した厚み(隔壁としての高さ)が殆どないものでも差し支えは無く本発明で言う隔壁布材に含むものとする。図の羽毛布団のその他の部分も素材的には従来知られたものと特別異なる点はない。 【0013】次に、実施例の羽毛布団の製造過程の一例について説明する。先ず、用意された上述した如き図柄を付した表側地(1A)を、作業台平面上に裏返しに拡げる。続いて、予め折り畳んであり表裏に接着剤層が表出した前記隔壁布材(2) を前記表側地(1A)の裏側表面に配置してゆく。必要に応じて仮止めを行う。この時隔壁布材を配置する位置は、当該作業時には下面となっている表側の前記区画も様(LP)により裏側から明示されるからその図柄(LP)に沿って隔壁布材(2) を配置して行くのみで作業は容易で短時間で済む。 【0014】なお、布団素材は一般に薄いため通常は裏側からでも透けて容易に区画も様が判別できるが、図柄の色や明度差によっては裏側から透けて見えずらい場合もあり、このような場合には作業台を透光性の素材で造っておき下面から照明するようにすれば良く簡単・確実に区画も様を視認することができる。 【0015】続いて前記表側地と対となる裏側地(1b)を位置を合わせて重ねて三者を一体に保持したまま接着剤を熱ローラを通す等により硬化させて表側地(1A)と裏側地(1b)及び隔壁布材(2) を接着固定させる。こうして夫々に充填孔(2a)を有した多数の六角形状の小区画室(5) を形成する。その後、上記加工物の周縁部を充填口(21)を残して封止して最外周部の小区画室(5) を完成させ全体として袋状体を得る。当然に、表側地(1A)の主も様である花柄は各小区画室の中央部毎に位置することになる。 【0016】続いて全ての小区画室(5) に充填口(21)を介して夫々の充填孔(2a)より羽毛(6) を充填したのち充填口(21)を封止することで所望の羽毛布団が完成する。 【0017】図2(b) は、完成した羽毛布団の側面図を示している。図の布団は周辺部に側布(1e)を用いることで羽毛充填量を多くしてある。勿論、図3に示すように厚みを押さえた羽毛布団とすることも可能である。 【0018】こうして得られた実施例の羽毛布団では図1からも良く判るように、小区画室の区画線と一致している結果他部分より窪んだ六角形の線状部分の中央部に頂部図柄(MP)が配されて連続的に並び側地も様の意匠性が損なわれず大変美的な外観を呈する。頂部図柄部分が内部に充填された羽毛により膨出する結果、平板的な場合よりもかえって意匠性が高められる。頂部図柄として花の集合も様を採用した場合等にはこれが一段と引き立つ結果となる。 【0019】なお、実施例では接着の場合を説明したが、本発明の布団は縫製を用いて製造する場合でも充分な効果がある。即ち、従来の布団においては縫合時にミシンを通す位置を予め寸法取りしてマーキングする必要があり、このために少なからず作業時間を必要としていたのであるが、これまで説明したように本発明によれば表側地と裏側地の結合にマーキングが全く不要であるから、従来ならば必要であったマーキング工程が一切不要になる。従って、縫製布団であっても工数低減の効果が得られるのである。 【0020】更には、副次的効果もある。一般に羽毛布団の製造工程の多くは中心部から縁の側に向かって行われるものが多く、このために従来は必ず布団の中心位置を定規を用いる等して求めなければならず(中心取り)このための寸法取り工程も必要であった。しかるに、本発明の布団は前述したように多数の六角形状の小区画室(5) の全ての区画線に略一致させた六角形状の図柄が(この六角形状の図柄の中央部に配された頂部図柄(MP)とともに)表面側にプリントされた表側地(1A)を用いている。そして小区画室は一般に長手方向に幅方向に線対称に配置されるからこれと一致している六角形状の図柄も線対称になっているから従来ならば欠くことができなかった中心取り作業は全く不要となっており、対応して工数は削減されて低コスト化に結びつくのである。これは縫合布団・接着布団に依らず得られる効果である。 【0021】 【発明の効果】以上詳述したとおり本願発明の羽毛布団では、接着を用いた構造でありながら簡単に表側地の頂部図柄を小区画室の区画凹みと調和させた意匠性の高い美的な仕上がり外観の羽毛布団を得ることができる。また、中心取り作業が不要となり対応して作業工数が短縮できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】591195606 【氏名又は名称】株式会社アサミ
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)4月20日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−299615 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)11月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−125320 |
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