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【発明の名称】 配食用食器
【発明者】 【氏名】貨泉 常雄

【要約】 【課題】保温庫内で料理の匂いが移るのを防止する。

【解決手段】容器本体12には、容器本体上面12Aから凹陥して区画された盛り付け部13A〜13Dが形成される。各盛り付け部13A〜13D間を結ぶ面14とこの面14と連続する外周縁15とが上方に突出する凸状部として形成される。蓋11の裏面20には、各開口縁13Ar 〜13Dr に嵌り合う突部22Ap 〜22Dp が形成される。各突部22Ap 〜22Dp 内側に画成される面23A〜23D間を結ぶ面24とこの面24と連続する外周縁25とが、凸状部14、15に嵌り合うように凹陥して形成される。盛り付け後、容器本体12と蓋11との間に合成樹脂製のラップフィルム30を介在させて蓋11を被せると、盛り付け部13A〜13Dごとに独立に密閉されるようになっている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂からなる容器本体と蓋とを備えるとともに、容器本体には、複数の盛り付け部を区画して形成するとともにこれら各盛り付け部の外周に対応させて容器側嵌合部を形成し、蓋には、内側に上記容器側嵌合部に対応するとともに、上記容器側嵌合部に嵌合して各盛り付け部をそれぞれ密閉する蓋側嵌合部を形成したことを特徴とする配食用食器。
【請求項2】 容器側嵌合部は、凹凸のいずれか一方の形状に形成されるととともに、蓋側嵌合部は、上記容器側嵌合部に嵌合する凹凸の他の形状に形成されることを特徴とする請求項1に記載の配食用食器。
【請求項3】 盛り付け部を容器本体上面から凹陥させて形成するとともに、蓋には、上記各盛り付け部の開口に合致して形成され、上記各盛り付け部開口縁に嵌合して各盛り付け部をそれぞれ密閉する突部を形成したことを特徴とする請求項2に記載の配食用食器。
【請求項4】 盛り付け部を容器本体上面から下方に凹陥させて形成するとともに、容器本体上面には、各盛り付け部の回りを囲む突部を形成し、蓋には、上記突部に合致して形成され、上記突部に嵌合して各盛り付け部をそれぞれ密閉する凹溝を形成したことを特徴とする請求項2に記載の配食用食器。
【請求項5】 蓋と容器本体との間に、蓋を容器本体に被せた際、各盛り付け部を覆い容器側嵌合部と蓋側嵌合部とに挟まれ各盛り付け部を密封する合成樹脂製ラップフィルムを介在させたことを特徴とする請求項3または4に記載の配食用食器。
【請求項6】 盛り付け部は、所定の容器が収容可能に形成されることを特徴とする請求項1に記載の配食用食器。
【請求項7】 容器本体と蓋とを、再利用可能な耐熱合成樹脂から構成したことを特徴とする請求項1に記載の配食用食器。
【請求項8】 容器本体と蓋とを、使い捨て用の合成樹脂から構成したことを特徴とする請求項1に記載の配食用食器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は家庭や病院、施設等に配食される食事に用いられる配食用食器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭や病院、施設等に配達されたり、病院内で配食されたりする食事に用いられる配食用食器は、図9および図10に示すようなものが知られている。図9および図10に示す配食用食器2は、容器本体3と蓋4とからなっている。これら容器本体3と蓋4は耐熱合成樹脂を成型して形成される。容器本体3と蓋4は使用後回収されて、洗滌・殺菌され再利用されるようになっている。容器本体3には、容器本体上面から凹陥して区画された各盛り付け部5A〜5Dがそれぞれ形成される。そして、これら盛り付け部5A〜5Dごとに特定の料理が盛り付けられると、蓋4が被せられ、利用者のところまで配達されるようになっている。配達時には、保温庫を備えた車両に積み込まれて運ばれるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来の配食用食器では、盛り付け部間が完全に仕切られていないので、例えば、配達時等、長時間保温庫内に納められていると、ある盛り付け部に盛られた料理の匂い(例えば、魚料理等の匂いの強いもの)が他の盛り付け部の料理に移り、食事の際に、風味を損なうという問題がある。また、配達時等の振動によりある盛り付け部に盛られた料理の汁等液状のものが他の盛り付け部の料理に移り、風味を損なうという問題がある。
【0004】本発明は上記問題点を除くためになされたもので、盛り付け後、献立の風味を損なうことなく、利用者に料理を提供することができる配食用食器を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る配食用食器は、合成樹脂からなる容器本体と蓋とを備えるとともに、容器本体には、複数の盛り付け部を区画して形成するとともにこれら各盛り付け部の外周に対応させて容器側嵌合部を形成し、蓋には、内側に上記容器側嵌合部に対応するとともに、上記容器側嵌合部に嵌合して各盛り付け部をそれぞれ密閉する蓋側嵌合部を形成したものである。
【0006】本発明に係る配食用食器では、容器本体には、複数の盛り付け部を区画するとともにこれら各盛り付け部を囲むように容器側嵌合部を形成し、蓋には、内側に上記容器側嵌合部に対応させて上記容器側嵌合部に嵌合して各盛り付け部をそれぞれ密閉する蓋側嵌合部を形成したことにより、盛り付け後、蓋をすると、盛り付け部ごとに独立に密閉されるので、盛り付け部の匂いや液が他の盛り付け部に移ることがない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面に基いて本発明の一実施の形態について説明する。図1は本発明の一実施の形態に係る配食用食器の縦断面図である。本発明の一実施の形態に係る配食用食器10は、図1に示すように、耐熱合成樹脂を成型した蓋11と容器本体12とから構成される。これら蓋11および容器本体12は、使用後、洗滌・消毒されて再利用される耐久性を備えた食器である。容器本体12は、図1および図2に示すように、容器本体上面12Aから凹陥して区画された各盛り付け部13A〜13Dがそれぞれ形成される。容器本体12は、これら各盛り付け部13A〜13D間を結ぶ面14とこの面14と連続する外周縁15とが上方に突出する凸状部として形成され、容器本体側嵌合部となっている。
【0008】蓋11には、図4に示すように、裏面20側に各盛り付け部13A〜13Dの開口縁13Ar 〜13Dr に合致しこれら各盛り付け部開口縁13Ar 〜13Dr に嵌り合う突部22Ap 〜22Dp が形成される。蓋11の裏面20は、それぞれの突部22Ap 〜22Dp により画成される面23A〜23D間を結ぶ面24とこの面24と連続する外周縁25とが、容器本体12の凸状部14、15に合致して突部22Ap 〜22Dp から凹陥して形成される。この凹部(蓋側嵌合部)24、25は、蓋11が容器本体12に被せられると、容器本体12の凸状部14、15に嵌り合い、各盛り付け部13A〜13Dをそれぞれ別個に密閉するようになっている。
【0009】ところで、配食用食器10は、図1に示すように、容器本体12への盛り付け後、蓋11を容器本体12に被せる際、容器本体12と蓋11との間に調理用の合成樹脂製のラップフィルム30を介在させるようにしている。このラップフィルム30はパッキンの役割を果たすもので、盛り付け部13A〜13Dの密閉をより確実にするためのものである。
【0010】蓋11の上面には、図3及び図5に示すように、外周に沿って畝部26が形成される。また、容器本体12の下面には、図2及び図6に示すように、足部16が形成される。容器本体12の足部16は、図7に示しように、蓋11をした容器本体12を積み重ねた際、下側の食器10’の蓋11の畝部26の内側に嵌り合うようになっている。
【0011】次に、本発明の一実施の形態に係る配食用食器10の作用について説明する。配食用食器10は、容器本体12の盛り付け部13A〜13Dにそれぞれに特定の料理が盛り付けられる。盛り付けが終わると、盛り付けられた容器本体12にラップフィルム30を介して蓋11が被せられる。容器本体12に蓋11が被せられると、凸状部14、15にラップフィルム30を挟んで凹部24、25が嵌り合うので、盛り付け部13A〜13Dごとに独立に密閉される。このため、盛り付けから配達までの間に特定の盛り付け部の匂いや液が他の盛り付け部に移ることがない。
【0012】なお、上記実施の形態では、容器本体12側の凸状部14、15を容器側嵌合部として、この凸状部14、15に嵌り合う凹部24、25を蓋側嵌合部としてそれぞれ形成しているが、これに限られるものではなく、突部22Ap 〜22Dp を、開口縁13Ar 〜13Dr に嵌合させて盛り付け部13A〜13Dを密閉するよう形成し、容器側嵌合部を各盛り付け部13A〜13Dの開口縁13Ar〜13Dr とし、蓋側嵌合部をこれら開口縁13Ar 〜13Dr に嵌り合う突部22Ap 〜22Dp としてもよい。
【0013】また、上記実施の形態では、容器本体側嵌合部を凸部として、蓋側嵌合部を凹部として形成しているがこれに限られるものではなく、図8に示すように、容器本体側嵌合部を凹部41として、蓋側嵌合部をこの凹部41に嵌り合う凸部42として形成してもよい。さらに、上記実施の形態では、蓋11の各突部22Ap〜22Dp の内側にそれぞれ区画される面23A〜23Dを凹部として形成しているがこれに限られるものではなく、各面23A〜23Dを膨出部として形成し、これら膨出部の側壁部を各突部22Ap 〜22Dp の代わりに盛り付け部13A〜13Dの開口縁13Ar 〜13Dr に嵌め入れるようにしてもよい。また、上記実施の形態では、蓋と容器本体との間に合成樹脂製のラップフィルムを介在させているが、これに限られるものではなく、ラップフィルムを介在させず、容器本体側嵌合部と蓋側嵌合部との嵌合のみにより盛り付け部から外部への匂いや汁の漏出を阻止するようにしてもよいことは言うまでもない。さらに、上記実施の形態では、再利用可能な耐熱合成樹脂の配食用食器について述べたがこれに限られるものではなく、弁当箱のようなワンウェイ用の使い捨て容器にも適用可能であることは言うまでもない。
【0014】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、合成樹脂からなる容器本体と蓋とを備えるとともに、容器本体には、複数の盛り付け部を区画して形成するとともにこれら各盛り付け部の外周に対応させて容器側嵌合部を形成し、蓋には、内側に上記容器側嵌合部に対応するとともに、上記容器側嵌合部に嵌合して各盛り付け部をそれぞれ密閉する蓋側嵌合部を形成したことにより、蓋を付けると、各盛り付け部をそれぞれ確実に密封できるので、例え、盛り付けられた配食用食器が長時間保温庫内に納められていても、ある盛り付け部の匂いが他の盛り付け部に移ることがなく、食事の際に、献立の風味を損なうことなく賞味することができる。また、配達時の振動により、ある盛り付け部の液汁が他の盛り付け部に移ることがなく、風味を損なうことなく賞味することができる。
【出願人】 【識別番号】594022530
【氏名又は名称】カセン産業株式会社
【出願日】 平成10年(1998)4月3日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】相川 守
【公開番号】 特開平11−285434
【公開日】 平成11年(1999)10月19日
【出願番号】 特願平10−108645