| 【発明の名称】 |
枕カバー |
| 【発明者】 |
【氏名】柏田 浩一
【氏名】川崎 秀一
【氏名】成島 倫史
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| 【要約】 |
【課題】清潔感、印刷適性、触感に優れ、使用後のリサイクルが可能で、さらに廃棄した場合にも分解性を有し環境に与える影響の少ない、コスト的にも安価な枕カバーの提供を課題とする。
【解決手段】シートを構成する全繊維分の60重量%以上が針葉樹パルプであり、該シート中に柔軟剤を含有した枕カバー。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シートを構成する全繊維分の60重量%以上が針葉樹パルプで、該シート中に柔軟剤を含有したものであることを特徴とする枕カバー。 【請求項2】 シートを構成する繊維としてポリエチレンフタレート繊維を含有することを特徴とする請求項1に記載の枕カバー。 【請求項3】 前記ポリエチレンフタレート繊維が捲縮加工されたものであることを特徴とする請求項1及び2に記載の枕カバー。 【請求項4】 シートをエンボス処理を施したものであることを特徴とする請求項1〜3に記載の枕カバー。 【請求項5】 前記柔軟剤がポリエチレングリコールまたはグリセリンであることを特徴とする請求項1〜4に記載の枕カバー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、清潔感があり、使用後のリサイクルが可能な安価な枕カバーに関するものである。 【0002】 【従来の技術】枕カバーは、枕本体の汚れを防止する、あるいは色や外観の変化を楽しむために使用されるものである。航空機、バス、鉄道車両等の乗り物の座席のヘッドレスト、あるいは病院、旅館等で使用する枕には、不特定多数の人が利用することから使い捨ての枕カバーが使用される。この枕カバーは、直接頭あるいは頭髪に接することから、使用時の接触感が良く、清潔感に優れ、使い捨ての場合にはできるだけ安価なものが望まれる。 【0003】従来、枕カバーの材質として合成繊維の不織布が使用されてきた。合成繊維の不織布から成る枕カバーは、柔軟で感触が良く、取り扱い時に適当な強度を有し、比較的安価であるが、使用後リサイクルができないこと、分解しないため焼却する必要があることなどの問題がある。特に、焼却する場合には、焼却時の高温による焼却炉の破損、有害な排気ガスの発生などの問題も生じる。 【0004】また、枕カバーの機能として頭髪の油脂分あるいは頭髪に付着している整髪料等を吸収することが求められる。合成繊維の不織布はこの機能を有するものの、一般的に合成繊維の不織布は地合ムラが大きく、未使用の状態でもあたかも油脂分あるい整髪料が付着しているように見えるため、清潔感の点で不十分であった。 【0005】さらに、図柄等を印刷する場合、通常のインクでは鮮明な印刷ができないので、特殊なインクを使用する必要があり、コストの面でも問題があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、清潔感、印刷適性、触感に優れ、使用後のリサイクルが可能で、さらに廃棄した場合にも分解性を有し環境に与える影響の少ない、コスト的にも安価な枕カバーの提供を課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、シートを構成する全繊維質の60重量%以上が針葉樹パルプで、該シートは柔軟剤を含有し、さらにエンボス処理したシートを枕カバーとして使用した場合に前記の課題が解決されることを見出した。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において、繊維質として使用する針葉樹パルプは樹種としては特に限定されないが、柔軟性付与のためには繊維長が長いものが好ましい。パルプの種類としては、化学パルプ、機械パルプのいずれも使用できるが、柔軟性、印刷適性、清潔感の点から漂白したクラフトパルプ(NBKP)を使用することが好ましい。NBKPを使用する場合はCSF500 〜800 ml程度に軽度に叩解されていることが好ましい。 【0009】針葉樹パルプは全繊維分の60重量%以上含有されていることが必須である。針葉樹パルプが60重量%未満では、地合が悪化するため印刷適性及び清潔感が低下してしまう。また、解繊性が悪化するため、リサイクル適性も低下する。 【0010】針葉樹パルプと併用使用が可能な繊維としては、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ナイロン繊維、ポリプロピレン繊維が挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレート繊維は、製造時サイズプレスにおいて繊維の脱落が少なく、強度に優れているので好ましい。合成繊維は、柔軟性、クッション性を向上させるため捲縮加工することが好ましい。 【0011】針葉樹パルプは、合成繊維に比較して剛直であるので、針葉樹パルプを60重量%以上含むシートは柔軟性が不十分で、触感に劣る。そこで、柔軟剤を添加する必要がある。柔軟剤としては、ポリエチレングリコール、グリセリン等が例示され、合成繊維としてポリエチレンテレフタレート繊維を併用する場合には、ポリエチレングリコールを使用することが好ましい。柔軟剤の添加量としては、針葉樹パルプに対し、50〜70重量%が好ましい。 【0012】枕カバーは、枕カバーシートを裁断加工して常法に従い作成する。枕カバーシートの作成する方法は特に限定されるものではなく、通常不織布を作成する方法で作成することができる。一例を挙げると、抄紙機にて紙シートを作成する方法がある。すなわち、叩解した針葉樹パルプと必要に応じて他の合成繊維や添加剤を混合して紙料とし、この紙料を抄紙機で湿式抄紙し、サイズプレス等で柔軟剤を塗布または含浸し、乾燥した後巻き取る。 【0013】 【実施例】以下実施例にて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、説明中、%は重量%を示す。 【0014】[実施例1〜6]松及び杉の混合NBKPをCSF650 mlとなるように叩解し、これに繊維長5 mmのポリエチレンテレフタレート繊維あるいはレーヨン繊維を表1に示す割合で混合し、湿潤紙力増強剤、を加えて紙料とし、長網抄紙機で坪量30g/m2となるように抄紙し、サイズプレスにおいて柔軟剤としてポリエチレングリコール(商品名PEG-600 、三洋化成工業(株)製)を固形分で13.7g/m2 となるように含浸させ、乾燥後巻き取りを製造した。これをエンボス処理を施し、枕カバー用シートを作成し、さらにこれを裁断し枕カバーを作成した。 【0015】[実施例7]柔軟剤のポリエチレングリコールの含浸量を9.7 g/m2 とした以外は、実施例3と同様に枕カバーを作成した。 【0016】[実施例8]柔軟剤のポリエチレングリコールの含浸量を5.9 g/m2 とした以外は、実施例3と同様に枕カバーを作成した。 【0017】[実施例9]柔軟剤としてグリセリンを固形分で13.7g/m2 となるように含浸させた以外は、実施例3と同様に枕カバーを作成した。 【0018】[実施例10]エンボス処理を行わない以外は、実施例3と同様に枕カバーを作成した。 【0019】[比較例1]繊維分として、実施例1と同じNBKP50%、ポリエチレンテレフタレート繊維50%となるようにした以外は、実施例1と同様に枕カバーを得た。 【0020】[比較例2]柔軟剤を含浸させなかった以外は、実施例3と同様に枕カバーを得た。 【0021】[参考例]市販の製品である。 【0022】実施例、比較例及び参考例で得られた枕カバーについて、以下のような方法でクラークこわさ、地合、印刷濃度、引張り強さ、離解性を測定し、結果を表2に示した。クラークこわさ JIS P8143 に従って測定した。地合 試料に光を当てて透かして繊維の分布状態を観察し、◎:非常に良い、○:良い、△:普通、×:悪いの4段階で評価した。印刷適性 グラビア印刷試験機(熊谷理器工業株式会社製)を用いて、試料に黒インク(商品名PSW92 型、東洋インキ製造株式会社製)で印刷し、印刷・印字状態を目視で、○:良い、△:普通、×:悪いの3段階で評価した。引張り強さ JIS P8113 に従って測定した。離解性 JIS P8209 パルプ試験用手抄き紙調整方法に示されている標準離解機(Tappi 標準離解機:3000rpm )を用いて、常温の水道水に約2.5 cm角の裁断したシートをパルプ濃度3 %となる量を離解を行い、パルプ状になるまでの時間を測定した。離解時間13分以内ものを離解性が良好であると判断した。 【0023】 【表1】
【表2】
実施例に示される本発明の枕カバーは、比較例に比べてクラークこわさが低いことから触感に優れており、地合、印刷適性、強度にも優れている。また、離解性にも優れることからリサイクル適性も十分である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183484 【氏名又は名称】日本製紙株式会社
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月31日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】河澄 和夫
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| 【公開番号】 |
特開平11−276329 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−84798 |
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