| 【発明の名称】 |
ミラー及びその製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 浩
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| 【要約】 |
【課題】ミラー本体の表面に成膜部を形成するものにおいて、成膜部の膜特性が低下することを防止できるようにする。
【解決手段】ミラー用基板20の表面に、これの外周部をマスキング部材21で覆った状態で、酸化チタンからなる成膜部13を限定して形成する((a)〜(c))。この後、ミラー用基板20を、成膜部13より一回り大きなミラー本体12の形状に合わせて切断線22に沿って切断することにより、成膜部13の外側に枠状の非成膜部14を形成したミラー本体12を形成する((d))。この場合、ミラー本体12の表面に成膜部13を形成するようにしながらも、成膜部13を切断する必要はないので、成膜部13の膜特性が低下することを防止できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ミラー本体の表面に形成された成膜部と、前記ミラー本体の表面の外周部に前記成膜部を囲む枠状に形成された非成膜部とを具備したことを特徴とするミラー。 【請求項2】 請求項1のミラーを製造するにあたり、ミラー用基板の表面に、当該表面の外周部をマスキングした状態で成膜部を限定して形成し、この後、前記成膜部の外側に当該成膜部を囲む枠状の非成膜部を形成する状態で、前記ミラー用基板を、前記成膜部より大きなミラー本体の形状に切断するようにしたことを特徴とするミラーの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ミラー本体の表面に成膜部を形成するようにした構成のミラー及びそのミラーの製造方法に関する。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】例えば、車両用のドアミラーにおいては、ミラー表面に水滴が付着することに伴い後方の視認性が低下することを防止する目的で、近年、ミラー表面に、親水性を有する親水膜として酸化チタン膜を形成するするようにしたものが提案されている。この酸化チタン膜をミラー表面に形成したものの場合、ミラー表面に水滴が付着すると、その水は、水玉とはならずにミラー表面に一様に広がるようになり、これにより視認性を確保することができるようになる。 【0003】また、酸化チタン膜は、光触媒機能によるセルフクリーニング作用を有している。すなわち、たとえ油脂などでミラー表面が汚染され、親水性が一時的に失われることがあったとしても、酸化チタン膜に紫外線(日光)が照射されると、酸化チタンの光触媒作用により汚染物が分解除去されるようになり、これにより親水性が確保されるようになる。 【0004】このような構成のミラーを製造する場合、従来では図4に示す方法が考えられている。すなわち、まず、(a)に示すように、ミラー用のガラス基板1の表面全体に酸化チタンの成膜部2を成膜する(なお、図では、便宜上、成膜部2を斜線で示している)。次に、このガラス基板1を、(b)に二点鎖線で示す切断線3で切断することにより、(c)に示すような形状のミラー4を得る。なお、ミラー4の裏面には、反射膜が別途形成される。 【0005】ところが、上記した従来技術の場合には、次のような欠点がある。すなわち、ミラー用のガラス基板1の表面全体に成膜部2を成膜していたため、所定形状のミラー4を得るためにガラス基板1を切断した際に、成膜部2も切断していた。このため、製品としてのミラー4において、周縁部に成膜部2の切断面が露出することになり、その成膜部2の親水性などの膜特性が低下するという問題点がある。 【0006】本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、ミラー本体の表面に成膜部を形成するものにおいて、成膜部の膜特性が低下することを防止できるミラーを提供することにあり、また、第2の目的は、このようなミラーを良好に製造することができるミラーの製造方法を提供するにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記した第1の目的を達成するために、請求項1の発明は、ミラー本体の表面に形成された成膜部と、前記ミラー本体の表面の外周部に前記成膜部を囲む枠状に形成された非成膜部とを具備する構成としたところに特徴を有する。 【0008】上記した手段によれば、ミラー本体の表面において、成膜部の外側に、膜が形成されていない非成膜部が枠状に形成されていて、成膜部としては限定した領域に形成されているから、成膜部に切断面は形成されない。このため、成膜部の周縁部に切断面が形成される場合とは違い、成膜部の膜特性が低下するこを防止できる。 【0009】上記した第2の目的を達成するために、請求項2の発明は、上記した構成のミラーを製造するにあたり、ミラー用基板の表面に、当該表面の外周部をマスキングした状態で成膜部を限定して形成し、この後、前記成膜部の外側に当該成膜部を囲む枠状の非成膜部を形成する状態で、前記ミラー用基板を、前記成膜部より大きなミラー本体の形状に切断するようにしたことを特徴とするものである。 【0010】このような製造方法によれば、ミラー用基板に成膜部を成膜した後、このミラー用基板をミラー本体の形状に切断する際に切断する部分は、成膜部を形成する際にマスキングした部分であるので、成膜部を切断することはない。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明を車両用のドアミラーに適用した一実施例について図1ないし図3を参照して説明する。まず、図2及び図3において、ミラー11におけるミラー本体12はガラス製であり、その表面(図3において上面側)に、酸化チタン膜からなる成膜部13が形成されている(図2において、便宜上、成膜部13の部分を斜線で示している)と共に、外周部にこの成膜部13を囲むようにして、膜が形成されていない非成膜部14が枠状に形成されている。また、ミラー本体12の裏面(図3において下面側)には、クロム膜からなる光反射膜15が全体にわたって形成されている。 【0012】ここで、上記ミラー11を製造する手順について、主に図1を参照して説明する。まず、(a)で示すように、ガラス製のミラー用基板20を用意する。このミラー用基板20は、上記ミラー本体12よりも大きな矩形板状をなすと共に、図中、上面側へ凸となる曲面状に形成されていている。 【0013】そして、(b)で示すように、ミラー用基板20の表面の外周部を、孔21aを有するマスキング部材21(便宜上、網かけで示す)により覆った状態とし、この状態で、ミラー用基板20の表面に、酸化チタンからなる上記成膜部13を成膜する。これにより、(c)に示すように、ミラー用基板20の表面に、成膜部13が限定された状態で形成される。この成膜部13は、ミラー本体12より一回り小さな形状に形成されている。 【0014】次に、ミラー用基板20を、(c)の二点鎖線で示すように、成膜部13より一回り大きなミラー本体12の形状に合わせるように、切断線22で切断すると共に、切断面の面取り加工を行う。これにより、(d)で示すように、成膜部13の外側に当該成膜部13を囲む枠状の非成膜部14を形成したミラー本体12を得る。なお、この後、ミラー本体12の裏面に、クロム膜よりなる光反射膜15を全体にわたって形成し、ミラー11として仕上げる。 【0015】上記した実施例によれば、ミラー用基板20に成膜部13を成膜した後、このミラー用基板20をミラー本体12の形状に切断する際に切断する部分は、成膜部13を形成する際にマスキングした部分であるので、成膜部13を切断することはない。このため、成膜部13の周縁部に切断面が形成されることがないから、成膜部13の膜特性が低下するこを防止できる。 【0016】また、成膜部13の外側に非成膜部14があるので、成膜部13における水切れが良くなるという利点もある。 【0017】本発明は、上記した実施例にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。成膜部13を形成する前に、ミラー用基板20を、予めミラー本体12の形状に形成しておき、そのミラー本体12の表面に、外周部をマスキングした状態で成膜部13を成膜するようにしても良い。このようにした場合には、成膜部13を形成した後に、ミラー用基板20を切断する必要がないので、上記した実施例と同様な作用効果を得ることができる。 【0018】成膜部13としては、酸化チタン膜以外の親水膜でも良く、また、はっ水性を有するはっ水膜とすることもできる。自動車のドアミラーに限られず、フェンダミラー、あるいは車内用のバックミラーに適用しても良い。また、オートバイ用のバックミラーに適用するようにしても良い。 【0019】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のような効果を得ることができる。請求項1のミラーによれば、ミラー本体の表面に成膜部を形成するものにおいて、成膜部に切断面は形成されないから、成膜部の周縁部に切断面が形成される場合とは違い、成膜部の膜特性が低下するこを防止できる。 【0020】請求項2のミラーの製造方法によれば、ミラー用基板に成膜部を成膜した後、このミラー用基板をミラー本体の形状に切断する際に切断する部分は、成膜部を形成する際にマスキングした部分であるので、成膜部を切断することはなく、請求項1のミラーを良好に製造することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003551 【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月31日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】佐藤 強
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| 【公開番号】 |
特開平11−276324 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)10月12日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−86912 |
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