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【発明の名称】 ハンガ−用滑り止め具
【発明者】 【氏名】大木 敏幸

【要約】 【課題】本発明はハンガー用滑り止め具に係るものである。

【解決手段】ウレタンフォームシートの一辺(A)端及びこの辺(A)に隣り合う二辺(B)、(C)は辺端を残した部位をフィルム状平坦部となし、当該二辺(B)、(C)を合わせて2つ折りにし、残余辺(D)を接着して半袋状をなし、これを裏返して辺(A)端のフィルム状平坦部をハンガー基体の中央部に向けてハンガ−端部に装着し、ハンガ−基体の裏側の凹み部内に辺(B)、(C)の端部を折り込み、かかる凹み部内に備えた係止手段にて前記端部を係止してなるハンガー用滑り止め具。A、B、D‥ウレタンフォ−ムシ−トの各辺、1‥ウレタンフォ−ムシ−ト、2、5、6‥フィルム状平坦部、3、4‥ウレタンフォ−ムシ−トの端部、7‥熱溶着部、10‥ハンガ−基体、11、12‥ハンガ−基体の裏側エッジ部、13‥ハンガ−基体の裏側凹み部、14‥突起。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 矩形状ウレタンフォームシートの一辺(A)端及びこの辺(A)に隣り合う二辺(B)、(C)は辺端を残した部位を加圧、加熱することによりフィルム状平坦部となし、当該二辺(B)、(C)を合わせて2つ折りにし、残余辺(D)を接着して半袋状をなし、これを裏返して辺(A)端のフィルム状平坦部をハンガー基体の中央部に向けてハンガ−端部に装着し、ハンガ−基体の裏側の凹み部内に辺(B)、(C)の端部を折り込み、かかる凹み部内に備えた係止手段にて前記端部を係止してなるハンガー用滑り止め具。
【請求項2】 ハンガ−基体の裏側のエッジ部に辺(B)、(C)のフィルム状平坦部が当接される請求項第1項記載のハンガー用滑り止め具。
【請求項3】 辺(D)は加熱、加圧により熱溶着された請求項第1項記載のハンガー用滑り止め具。
【請求項4】 凹み部内に係止手段として係止突起を備えた請求項第1項記載のハンガー用滑り止め具。
【請求項5】 凹み部内に係止手段として粘着層を備えた請求項第1項記載のハンガー用滑り止め具。
【請求項6】 ウレタンフォ−ムピ−スに層状に粘着層が形成され、ハンガ−基体の裏側の凹み部内に折り込まれたウレタンフォームシートの両端末表面と基体裏側の表面とに跨がって前記粘着層が配置されて係止された請求項第5項記載のハンガー用滑り止め具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハンガー用滑り止め具に係るものである。
【0002】
【従来の技術】近時のハンガーはプラスチック製のものがほとんどであり、その表面は平滑である。従って、ハンガーに掛けられる洋服にあっては、場合によっては滑り落ちるケースもある。特には、流通過程において自動車等で洋服をハンガーに掛けたままで運搬する場合には、車の振動で洋服がずれ落ちてしまうことがしばしば起こる。
【0003】これを改良するために、滑り止め具20としてウレタンフォームカバーにてハンガー基体を覆う手段が提供されている。図8はこの例を示すものであり、ウレタンフォームシート21を折り重ねこの両端を熱溶着22して滑り止め具20を形成したもので、このシート溶着部22を裏返しにしてハンガー基体10の両端に引っ掛けてなるものであり、また、図9は、ハンガー基体10の両端にのみウレタンフォーム製の滑り止め具30を装着したものである。
【0004】しかしながら、図9の場合、即ち滑り止め具20をほぼ全体にハンガー基体10に装着させている場合には、洋服の襟元に滑り止め具20が見えるため見栄えが良いものではなく、又ウレタンフォ−ムが破れやすい等の欠点がある。また、前記図9の欠点である見栄えを改善した図10の場合、即ち滑り止め具30をハンガー基体10の両端にのみ装着したものにあっては、ウレタンフォ−ムが依然として破れやすく耐久性の改善が必要であり、この滑り止め具30をハンガ−基体10の両端部に固定する手段についてはなお改善の必要がある。更には、滑り止め具のハンガ−基体への係止を確実にすることも合わせての問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ハンガー基体に掛けた洋服がずれ落ちず、しかも装着された滑り止め具としてウレタンフォームシートの破れがほとんどなく、かつ見栄えが良く、更には係止の完全なハンガー用滑り止め具を提供するもので、特に図9の滑り止め具に対する課題の解決に関するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、矩形状ウレタンフォームシートの一辺(A)端及びこの辺(A)に隣り合う二辺(B)、(C)は辺端を残した部位を加圧、加熱することによりフィルム状平坦部となし、当該二辺(B)、(C)を合わせて2つ折りにし、残余辺(D)を接着して半袋状をなし、これを裏返して辺(A)端のフィルム状平坦部をハンガー基体の中央部に向けてハンガ−端部に装着し、ハンガ−基体の裏側の凹み部内に辺(B)、(C)の端部を折り込み、かかる凹み部内に備えた係止手段にて前記端部を係止してなるハンガー用滑り止め具にかかるものである。
【0007】そして、前記辺(B)、(C)のフィルム状平坦部はハンガ−基体の裏側のエッジ部に当接されるものであって、更に、辺(D)の接着は接着剤を用いることは勿論のこと、好ましくは辺(D)を重ね合わせた状態で加熱、加圧により熱溶着して半袋状とするものである。尚、凹み部内に備えられる係止手段は好ましくは係止突起を備えたり、粘着層をもって係止手段としてもよい。粘着層としては特に粘着性を備えたものであればその材質等において特段の制限はないが、粘着性を具備した柔軟性を有する合成樹脂テ−プ或はフォーム体であることが望ましい。更に言えば、ハンガ−基体の凹み内部の係止手段として、ウレタンフォームの両末端と基体内側との両面に渡って上記粘着層を用いることにより両者を強固に止めることが出来好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、以上のようなハンガー用滑り止め具であって、ハンガー基体に装着した際、掛けられる洋服がずれ落ちる方向に対向してウレタンフォームシートの端部を加熱、加圧することにより薄いフィルム状平坦部としたもので、よりハンガー基体との密着性を増すと共に、ハンガーに洋服等が掛けられてもこの部位から破れることがなくなることになる。即ち、ハンガー用滑り止め具の縁部(A)をフィルム状平坦部とすることによってハンガー基体とのフィット性が良好になり更に良好な装着が可能となり、かつ、この部位をフィルム状とすることによりより強度も強くなり、端部(A)からの破れも生じなくなるという優れた特徴が得られる。
【0009】更に、同時にウレタンフォームシートのハンガーの裏側のエッジ部に当接される部位をも同様に加圧・加熱することによってフィルム状平坦部とするものであり、これによってハンガー基体の下部に対してもハンガー用滑り止め具を折り返して装着する場合に、ハンガー基体とハンガー用滑り止め具におけるこの部分においても、しっかりとフィットした整った形状が得られ、両者の固定性・密着性・あるいは見栄えが更に好ましいものになるのである。
【0010】要すれば、各必要部位をフィルム状平坦部とすることで、ハンガー基体に対して本発明のハンガー用滑り止め具とがよりフィット・密着したものとなり、これにより従来のものに比べてよりスッキリした形状が得られ、更には通常のフィルム化しないフォームに比しフィルム化した部分は強度が増すことにより破れにくいハンガー用滑り止め具とすることを可能としたのである。
【0011】そして、ハンガ−基体を矩形状ウレタンフォームシートとの係止手段の一例としては、ポリウレタンフォ−ムピ−スに層状に粘着層が形成され、ハンガ−基体の裏側の凹み部内に折り込まれたウレタンフォームシートの両端末表面と基体裏側の表面とに跨がって前記粘着層が配置されて係止されるのがよい。
【0012】
【実施例】以下、本発明のハンガー用滑り止め具を図面をもって詳細に説明する。図1は本発明のハンガー用滑り止め具の製造工程の概略を示す図であり、図2はここで得られたハンガ−用滑り止め具の全体図である。そして、図3はa−a線での、図4はb−b線での夫々断面図である。さて、ウレタンフォ−ムのブロックよりA、B、C、Dの各辺を有する矩形状に切り出された薄いウレタンフォ−ムシ−ト1の一辺(A)の端部を加圧、加熱してフィルム状平坦部2にする。又、同時に辺(B)、(C)にあってはその端部3、4を残してやや内側に同様にフィルム状平坦部5、6を形成する。次いでこれを辺(A)、(D)同士が重なるように点線部をもって二つに折り、この状態で辺(D)を加圧、加熱して熱溶着させて半袋状とする。そして、これを裏返し、熱溶着部7を内側にしてハンガ−用滑り止め具が完成する。
【0013】ウレタンフォームシート1にフィルム状平坦部2を得るには、約200〜300℃で数〜数十秒間加熱・加圧してフィルム状とするものである。一方、ウレタンフォームシート1を半袋状にするためには、重ね合わせた上記シート1を同様に加熱・加圧して熱溶着してハンガー用滑り止め具を形成する。尚、熱溶着部7の形状はハンガー基体10の両端の形状にほぼ同形とすることが良く、例えば円弧状に熱溶着部7を形成するのが良い。そして、この熱溶着部7を裏返してハンガー基体10の端部に装着されるものである。
【0014】図5は図2のハンガ−用滑り止め具をハンガ−基体10に装着した際の状態図であり、図6はc−c線での、図7はd−d線での夫々断面図である。即ち、半袋状のハンガ−用滑り止め具をハンガ−基体10の端部に被せ、フィルム状平坦部2をハンガ−基体10の中央部に向けて当接するものであって、更に、フィルム状平坦部5、6をハンガ−基体10の裏側のエッジ部11、12に合わせてその端部3、4を凹み部13内に折り曲げるものであり、この凹み部13内に折り曲げられた端部3、4が跳ね上がらないように凹み部13内に係止手段として突起14を備えたものであって、端部3、4を突起14に突き刺すものである。
【0015】このように、本発明のハンガ−用滑り止め具は洋服等が掛けられて特に接触の激しい部位をフィルム状平坦部2としたもので、しかもハンガー基体10の表面に若干引っ張られる状態で装着されるのでその密着性も良くなると共に、その端部の強度を増したものである。特にハンガー基体10に掛けられる洋服等との関係では、洋服等が滑り落ちることはなくなると共に、洋服の脱着やずれを生ずるような際に、従来より洋服との間での摩擦が最も大きく影響していたハンガ−用滑り止め具の端縁が引っ掛かりもなくなり、摩擦の影響が極めて少なく、ここからの切断等がほとんどなくなったものである。
【0016】更に、ハンガ−基体10の裏側のエッジ部11、12においても、ここに当接されるウレタンフォ−ム部位をフィルム状平坦部5、6とすることによってハンガ−基体によりスムーズにフィットさせることが可能となり、密着性、強度アップ、或は形状的にも見栄えの良いシャープな線が得られるようになった。
【0017】端部3、4にあっては、突起14に突き刺さされるが、このために端部3、4に孔を設けたり、スリットを形成したものであってもよい。又、突起14は凹み部より垂直に或いは傾斜配置して備えられるものである。尚、係止手段としては特に限定されるものではないが、突起以外では例えば粘着層があり、これは予め凹み部内に或いは端部3、4面に貼り合わされており、離型紙を剥ぎ取ることによって係止めすればよい。
【0018】尚、上記端部3、4の係止手段については、その一例として図8に示す如くハンガ−基体10の裏側凹み部13内に折り返されたウレタンフオ−ムの両末端3、4と、基体10の凹み部13の内面とに渡って粘着層15を備えたウレタンフォ−ムピ−ス16を押圧して両者をしっかりと固定することが好ましく、こうすることにより、滑り止め具が内側よりずれ落ちてくる心配もなくなる。尚、ウレタンフォ−ムピ−ス16の大きさは折り返されたウレタンフォ−ムの両末端3、4の長さ全体でなく共よく、例えばフィルム状平坦部2の近傍を覆うに足るものであっても十分である。
【0019】
【発明の効果】本発明のハンガー用滑り止め具にあって、ハンガー中央には滑り止め具が見えないため見栄えの良いことは言うまでもないが、洋服との接触が特に激しい滑り止め具シートの端縁部を薄いフィルム状平坦部としたため、ここから破れることなく滑り止め用として耐久性の長いものが得られた。
【出願人】 【識別番号】591049055
【氏名又は名称】ブリヂストン化成品東京株式会社
【出願日】 平成10年(1998)3月18日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 悦郎
【公開番号】 特開平11−266993
【公開日】 平成11年(1999)10月5日
【出願番号】 特願平10−91020