| 【発明の名称】 |
吸収体及び該吸収体を使用するシーツ |
| 【発明者】 |
【氏名】伊藤 博
|
| 【要約】 |
【課題】各種マット或いは人又は動物用シーツの吸収体の原材料として、プラスチックフィルム及び紙粉を含有する、紙おむつ及び生理用ナプキン等の衛生材料の廃材を使用して、比較的吸水性が大きい吸収体、及び該吸収体を使用して比較的弾力性のある人又は動物用シーツを提供する。
【解決手段】上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備えることを特徴とする吸収体において、上下紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む層を備えており、弾力性を有し、床等に配置して、床の水に濡れるのを防止でき、露天のイベント会場の場合には、通路に敷くことにより、雨天の日でも通路を乾いた状態に維持でき、来場した人達に不快感を与えることなく、また人又は動物が排泄等で使用して、肌触りが良く、使用後の燃焼熱が比較的に高く、燃焼炉を痛めることなく焼却処理が可能な吸収体を提供する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備えることを特徴とする吸収体。 【請求項2】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性粉砕物混合層を備えることを特徴とする吸収体。 【請求項3】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、貼り合わせられて積層体に形成されていることを特徴とする吸収体。 【請求項4】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部、下部紙層部及びプラスチックフィルム部が、貼り合わせられて積層体に形成されていることを特徴とする吸収体。 【請求項5】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、貼り合わせられたエンボス付き積層体に形成されていることを特徴とする吸収体。 【請求項6】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む層を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部、下部紙層部及びプラスチックフィルム部が、貼り合わせられたエンボス付き積層体に形成されていることを特徴とする吸収体。 【請求項7】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部の吸収性紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、熱圧着積層体に形成されていることを特徴とする吸収体。 【請求項8】 上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部の吸収性レーヨン紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部、下部紙層部及びプラスチックフィルム部が、熱圧着積層体に形成されていることを特徴とする吸収体。 【請求項9】 下面を形成するプラスチックフィルム部に、孔が設けられていることを特徴とする請求項2、4、6又は8に記載の吸収体。 【請求項10】 上部吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部の中の少なくとも一方がレーヨン製の紙層部であることを特徴とする請求項1乃至8に記載の吸収体。 【請求項11】 プラスチック廃材粉砕物及びパルプ廃材粉砕物は、衛生材料廃材の粉砕物であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の吸収体。 【請求項12】 衛生材料廃材粉砕物は、不良紙おむつ、紙おむつ製造時の裁断屑、不良乳パッド、乳パッド製造時の裁断屑、不良尿パッド、尿パッド製造時の裁断屑、不良紙ナプキン又は紙ナプキン製造時の裁断屑或いは前記廃材の二以上の廃材を含んでいる裁断屑混合物からなる衛生材料廃材の粉砕物であることをを特徴とする請求項11に記載の吸収体。 【請求項13】 プラスチック廃材粉砕物は、紙おむつ廃材粉砕物、乳パツド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物又は紙ナプキン廃材粉砕物或いは前記粉砕物二以上の粉砕物の混合物から分離された、主成分としてプラスチックを含有する分離産物を含んでいることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の吸収体。 【請求項14】 パルプ廃材粉砕物は、紙おむつ廃材粉砕物、乳パツド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物又は紙ナプキン廃材粉砕物或いは前記粉砕物二以上の粉砕物の混合物から分離された、主成分としてプラスチックを含有する分離産物を含んでいる分離産物であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の吸収体。 【請求項15】 上面を形成する透水性の多孔質層部と、下面を形成するプラスチック製の不透水性膜層部と、前記多孔層部の下面に接して位置する吸水性の上部紙層部と、前記不透水性膜層部の上面に接して配置される吸水性の下部紙層部を備えるシーツにおいて、上部紙層部と下部紙層部の間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、貼り合わせられて積層体を形成していることを特徴とするシーツ。 【請求項16】 下面を形成するプラスチックフィルム部に、孔が設けられていることを特徴とする請求項14に記載の吸収体。 【請求項17】 プラスチック廃材粉砕物及びパルプ廃材粉砕物は、衛生材料廃材粉砕物であることを特徴とする請求項14に記載のシーツ。 【請求項18】 衛生材料廃材粉砕物は、不良紙おむつ、紙おむつ製造時の裁断屑、不良乳パッド、乳パッド製造時の裁断屑、不良尿パッド、尿パッド製造時の裁断屑、不良紙ナプキン又は紙ナプキン製造時の裁断屑或いは前記廃材の二以上の廃材を含んでいる裁断屑混合物からなる衛生材料廃材の粉砕物であることをを特徴とする請求項17に記載のシーツ。 【請求項19】 上部吸水性紙層部及び下部吸水性紙層部の中の少なくとも一方がレーヨン製の紙層部であることを特徴とする請求項14に記載のシーツ。 【請求項20】 プラスチック廃材粉砕物は、紙おむつ廃材粉砕物、乳パツド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物又は紙ナプキン廃材粉砕物或いは前記粉砕物二以上の粉砕物の混合物から紙粉及び吸水性樹脂が分離された、主成分としてプラスチックを含有する分離産物を含んでいることを特徴とする請求項14に記載のシーツ。 【請求項21】 パルプ廃材粉砕物は、紙おむつ廃材粉砕物、乳パツド廃材粉砕物、尿パッド廃材粉砕物又は紙ナプキン廃材粉砕物或いは前記粉砕物二以上の粉砕物の混合物からプラスチック材料が分離された、主成分として紙粉及び吸水性樹脂を含有する分離産物を含んでいる分離産物であることを特徴とする請求項14に記載のシーツ。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック廃材及び紙廃材を利用した、屋根の無いイベント会場の雨天の日の雨による床の濡れの防止用吸水性マット、調理場の床の濡れの防止用吸水性マット、洗面所の床の濡れの防止用吸水性マット、冷蔵庫の周囲の床の濡れの防止用吸水性マット、トイレの床等の床の水滴等による濡れの防止用吸水性マット又は濡れた部分の拭き取り用の吸水性マット、ベット用補助マット、建築物の天井部、壁部又は窓部等の結露の拭き取り用の吸水性マット、及び園芸用の水蒸発防止用の吸水性マットなどの吸水性マット又は吸収性をによる廃油処理用マット等の吸収体に関し、特に使い捨て用の吸水性マット又は廃油処理用のマットに関する。また、本発明は、プラスチック製有機物廃材、廃紙材を利用した吸水性マットを、シーツ内部の吸水層部に使用する使い捨て用の人又は愛玩動物用のシーツに関する。さらに、本発明は、冷凍水産物の運搬の際に、水産物が氷解した水に濡れるのを防止する吸収用マットに関する。さらにまた、本発明は、傘立ての受部に配置して、傘から落ちる水滴を吸収する水滴吸収マットに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、床の濡れは、布製の雑巾又は使い捨て用の雑巾や、雑巾、スポンジ等の各種の吸収体を取り付けた棒雑巾を使用して拭かれており、また洗面所等の予め水等で濡れる箇所には吸水性のマットが使用されている。また使い捨て用の人や動物用シーツには、前記不透水性膜の内側に接して吸水性の上部紙層部を設け、シーツ底部の不透水性膜層部の内側に接して下部紙層部を設け、前記上下の紙層部間に、高吸水性樹脂を含む紙粉が配置されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、布製の雑巾や棒雑巾は、繰り返し使用するものであり、使用済みの雑巾を再使用できるようにするのに多くの手間を要し問題である。また、従来の使い捨て用のシーツには紙粉及び高吸水性樹脂が使用されており、紙粉には、パルプ粉砕物が使用されているが、パルプ粉砕物は、最近では入手困難であり、比較的高価となっており、その使用が問題とされている。そこで、パルプ粉砕物を減少させると共に、パルプ粉砕物に代えて、高吸水性樹脂が使用されているが、パルプ粉砕物を減少させた使い捨て用の吸収体は、パルプ粉砕物の使用量を少なくして、比較的薄く形成されるために、弾力性に乏しく、比較的堅い吸収体となり、問題とされている。また水産物は、搬送時に藁や紙の上に配置されるが、氷解等により濡れた藁や紙の上に配置されて問題である。 【0004】一方、紙おむつや生理用ナプキンは、大量に使用されており、また大量に製造されるが、製造時の裁断の際には、原材料の紙粉及び高吸水性樹脂を含む吸水層部やプラスチックフィルムの裁断屑が大量に発生する。プラスチックフィルム裁断屑は、プラスチック材料の燃焼熱が高く、その処理が問題とされており、また、紙オムツの製造時に大量に発生する検査不良の紙オムツも、その処理が問題とされている。本発明は、従来の雑巾やマット等の吸収体の原材料や再使用に係る問題点、或いはシーツの原材料及び弾力性に係る問題点並びに、プラスチックフィルム廃材や紙オムツ廃材の処分の問題点を解決することを目的としている。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は、プラスチック材料を含有する不良衛生材料及び衛生材料裁断屑等の衛生材料廃物を粉砕することにより、吸収能を損なうことなく、吸収体として使用できること及びプラスチック材料の存在が使用後の吸収体の燃焼熱を高めて、自己燃焼継続が可能であり、また焼却処理の際にも燃料の節約を果たすことができることを発見して本発明に至った。本発明は、各種マット或いは人又は動物用シーツの吸収体の原材料として、プラスチックフィルム及び紙粉を含有する、紙おむつ及び生理用ナプキン等の衛生材料の廃材を使用して、比較的吸水性が大きい吸収体、及び該吸収体を使用して比較的弾力性のある人又は動物用シーツを提供することを目的としている。 【0006】即ち、本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備えることを特徴とする吸収体にあり、また本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性粉砕物混合層を備えることを特徴とする吸収体にあり、さらに、本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、貼り合わせられて積層体に形成されていることを特徴とする吸収体にあり、さらにまた、本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部、下部紙層部及びプラスチックフィルム部が、貼り合わせられて積層体に形成されていることを特徴とする吸収体にある。 【0007】さらに加えて、本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、貼り合わせられたエンボス付き積層体に形成されていることを特徴とする吸収体にあり、また、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む層を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部、下部紙層部及びプラスチックフィルム部が、貼り合わせられたエンボス付き積層体に形成されていることを特徴とする吸収体にあり、さらに、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部の吸収性紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、熱圧着積層体に形成されていることを特徴とする吸収体にあり、さらにまた、本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部の吸収性紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸水性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部、下部紙層部及びプラスチックフィルム部が、熱圧着積層体に形成されていることを特徴とする吸収体にあり、さらになお、本発明は、上面を形成する透水性の多孔質層部と、下面を形成するプラスチック製の不透水性膜層部と、前記多孔層部の下面に接して位置する吸水性の上部紙層部と、前記不透水性膜層部の上面に接して配置される吸水性の下部紙層部を備えるシーツにおいて、上部紙層部と下部紙層部の間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備え、前記上部紙層部、吸収性混合層部及び下部紙層部が、貼り合わせられて積層体を形成していることを特徴とするシーツにある。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明において、吸収体は、従来の吸収体と同様に、マット用として、また動物用シーツとして使用されるものであるが、その他に、休養及び就寝用のシーツ又はマットとして使用されるものである。本発明において、吸収体は、その上部には、上面を形成する上部吸収性紙層部が設けられ、底部には、下面を形成する下部吸収性紙層部が設けられる。本発明においては、底部下面をプラスチックフィルムで形成することができる。この場合は、下部吸収性紙層部の下面に接して不透水性のプラスチックフィルム層部が設けられる。本発明において、不透水性のプラスチックフィルム層部は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチック材料製の不透水性のフィルム層部で形成することができる。本発明において、前記上部及び下部の紙層部間には、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部が設けられる。 【0009】本発明において、上部吸収性紙層部、下部吸収性紙層部、並びに前記上部及び下部の紙層部間に設けられているプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部は、エンボスを付されて比較的柔軟な板状体に加圧成形される。このように比較的柔軟な板状体とすることにより、床の部分によく密着して、床の水滴等を吸収し易くなるので好ましい。 【0010】本発明において、シーツは、上部に透水性の多孔質層部が設けられており、この多孔質層部は、例えばポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ナイロン樹脂、ビニロン樹脂等のプラスチック繊維製の不織布層部又はポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂等のプラスチック製の多孔膜で形成することができ、下部は、不透水性のププラスチックフィルム層部であり、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチック製の不透水性の膜層部で形成することができる。本発明において、前記多孔質層部の内側には、その内側面に接して吸水性紙層部を設けることができる。 【0011】本発明において、吸水性の紙層部は、吸水紙又はクレープ紙で形成されるのが、良好な吸水性を確保できるので好ましい。本発明において、吸水性の紙層部は、前記多孔質層部の下面に接して上部紙層部として設け、また、下部紙層部は、その侭、吸収体の底部を形成してもよく、底面を不透水性のプラスチック製の膜層部で形成して、底面を補強する事ができる。この場合には、前記下部紙層部は、該不透水性のププラスチック製の膜層部の内面、即ち上面に接して設けることができる。底部を該不透水性のプラスチック製の膜層部で形成する場合には、底面からの水等の液の吸収を図るために、プラスチック製の膜層部に孔を開けておくのが好ましい。孔の大きさは、底面の機械的強度を維持する上で、小さく形成するのが好ましい。孔の形状は、角形、円形等種々の形状に形成でき、大きさは例えば、30mm以下、好ましくは20mm以下、更に好ましくは10mm以下とするのが好ましい。 【0012】本発明においては、前記吸水性の紙層部に接して、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部が設けられる。この吸収性混合層部において、プラスチック廃材粉としては、レーヨン繊維廃材粉砕物、ポリエチレンフィルム廃材粉粉砕物、又はポリプロピレンフィルム廃材粉砕物、或いはそれらの混合物、或いは、それらの廃材粉砕物また廃材粉砕物混合物の分級された主としてプラスチック含有の分級産物が使用できる。また、パルプ廃材粉としては、パンチ屑若しくは帳簿用紙の裁断屑等の屑紙の粉砕物又は紙粉、或いはそれら粉砕物の分級された紙粉が使用できる。プラスチック廃材粉砕物及びパルプ廃材粉砕物を含有する廃材粉砕物としては、紙おむつ廃材破砕物、乳パッド廃材粉砕物、ヒップパツド廃材粉砕物、又は紙ナプキン廃材破砕物、或いは前記廃材粉砕物の二以上の廃材粉砕物、或いは前記廃材粉砕物についての分級された主として紙等のパルプ粉含有の分級産物が使用できる。 【0013】本発明において、不良品の紙おむつ廃材、乳パッド、ヒップパツド又は紙ナプキン等の衛生材料は、プラスチック材料、紙粉及び吸水性樹脂を含んでいるので、その侭粉砕して、プラスチック廃材粉、パルプ廃材粉及び吸水性樹脂廃材粉を含む粉砕物の混合物として使用することができる。前記衛生材料の製造時に発生する裁断屑、及び裁断時発生する粉塵の集塵された所謂集塵ロスは、プラスチック材料及びパルプ材料粉の紙粉を含有するので、例えば粉砕してプラスチック廃材粉砕物及びパルプ廃材粉砕物として使用できる。これらの衛生材料製造時に発生する裁断屑又は集塵ロスは、吸水性樹脂又は高吸水性樹脂の含有量が少ないので、吸水性樹脂又は高吸水性樹脂を添加混合することが必要である。 【0014】本発明において、吸収体は、その表側及び裏側の夫々に吸水紙が設けられている。吸水紙は、例えば、一枚の坪量が12.5g/m2のティシュペーパであり、上下に夫々一枚宛配置される。本発明において、吸収体が、人又は動物用シーツとして使用されるときは、例えば、上面の吸水紙を二枚とし、最上部に位置する吸水紙を検査用吸水紙とすることができる。この場合、該吸水紙には、一般に使用されるpH検出試薬含有するインク、タンパク質検出試薬を含有するインク、潜血検出試薬を含有するインク又はウロビリノーゲン検出試薬含有するインク或いは前記検出試薬の二以上を印刷することができる。このように、上部の吸水紙を少なくとも二枚とし、その最上部の吸水紙に、検出試薬を印刷することにより、印刷された検出試薬に、紙粉及び高吸水性樹脂の影響を避けることができ、正確な検出を行うことができるので好ましい。 【0015】本発明において、吸収体に吸水性を保持させるために、高吸水性樹脂が配合される。本発明において使用される高吸水性樹脂は、人工尿で自重の30倍から100倍程度の水を吸収しても、形を保持できる樹脂であるのが好ましい。このような高吸水性樹脂としては、例えば、ビニルエステルとエチレン系不飽和カルボン酸又はその誘導体との共重合体鹸化物、澱粉とアクリル酸のグラフト重合体、ポリアクリル酸の架橋物、ビニルアルコールとアクリル酸の共重合体、ポリアクリロニトリルの部分加水分解物、カルボキシメチルセルロースの架橋物、ポリエチレングリコールの架橋物、キトサンの塩又はプルランのゲルなどがある。これらは、吸水性材料粉に単独で又はこれら2種以上を混合して使用される。廃油処理等に使用する場合は、吸油性の高い吸水性樹脂が使用される。 【0016】本発明において、廃材に含ませる吸水性樹脂は、吸水性の高い所謂高吸水性樹脂を使用すると、その使用量を少なくできるので好ましい。本発明において、吸水性樹脂の用語は、高級水性樹脂の他に、高級水性樹脂に比して吸水能力が低い吸水性樹脂をも意味する。本発明において、不良紙おむつ廃材のみを使用する場合には、高吸水性樹脂は、吸収体の14乃至28重量%となり、高い吸水性を維持することができるので好ましい。本発明においては、高吸水性樹脂は、例えば紙おむつ廃材から回収された高吸水性樹脂含有物を使用することができる。このような再生高吸水性樹脂は、人工尿で吸水倍率が10〜30g/gとその吸水性能は乏しいが、吸収体ではこの程度の吸水効果で十分使用できることがわかった。使用する高吸水性樹脂の粒度は、50乃至500μmであるのが好ましい。 【0017】廃材の紙粉に、木粉及びパンチ屑の粉砕物を加える場合には、木粉及びパンチ屑の粉砕物の粒度を小さくして、その使用量は、前記紙粉の3〜20重量%以下、好ましくは3〜10重量%以下である。本発明において、プラスチック廃材及び吸水性材料廃材は、夫々、その吸水性及び保水性を増すために、5mm以下、好ましくは3mmの粒度に粉砕されて使用されるのが好ましい。本発明において、吸水紙を上下に夫々一枚宛(吸収体の全重量の12重量%)配置したときの吸収体の組成は、吸水性樹脂の含有量が14乃至28重量%であり、パルプ廃材粉砕物(紙粉)の含有量が35乃至60重量%であり、プラスチック廃材粉砕物の含有量が14乃至25重量%であるのが好ましい。 【0018】本発明において、吸収体を人又は動物用シーツはに使用する場合には、吸収体及びその周辺に、虫が寄るのを防止するために、虫の忌避成分として、非蒸散性のピレスロイド系防虫剤のペルメトリン及び蒸散性のピレスロイド系防虫剤のエムペントリン等を使用することができる。本発明において、動物用吸収体に、蒸散性のピレスロイド系防虫剤、蒸散性で接触毒を有するピレスロイド系防虫剤としては、例えばエムペントリンを使用することができ、非蒸散性で接触毒のピレスロイド系防虫剤としては、ペルメトリン〔3−(2,2−ジクロロエテニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシル酸(3−フェノキシフェニル)メチルエステル〕を使用することができる。また、他のピレスロイド系防虫剤、例えば、アレスリン、フェノトリン、フタルスリン、フラメトリン、レスメトリン、エキスリン、パーメトリン等も、前記エムペントリン及びペルメトリンに代えて、または少なくともそれらの一と混合して使用することができる。例えばエムペントリンを配合する場合には、エムペントリンは、吸水性の紙層部及び/又は高吸水性樹脂と吸水性材料粉の混合物層部に、エムペントリン含有液を噴霧し、又は前記紙層部及び/又は前記混合部をエムペントリン含有液中に浸漬して、エムペントリン含有液を含浸させることができる。非蒸散性のピレスロイド系防虫剤のペルメトリンを使用する場合には、ペルメトリン含有液を、噴霧法又は浸漬法により吸水性の紙層部に含浸させることができる。 【0019】 【作用】本発明において、吸収体は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備えるので、吸収体を床の上に配置した場合、吸収体は、床に落ちる水滴を吸収するが、吸収体の表面は比較的乾いた状態を維持する事ができ、また、床が濡れるのを防止することができる。 【0020】したがって、例えば、露天のイベント会場の床や運動場の地面の雨による濡れの防止、調理場の床、洗面所の床、冷蔵庫の周囲の床、及びトイレの床等に敷いて、床の水滴を吸収して、床の濡れを防止することができる。また例えば、ベット用補助マットに使用して、夜尿症の患者のベットの濡れを防止することができる。建築物の天井部、壁部又は窓部等の結露の拭き取り用の吸水性マットとして使用して、窓等の結露を除去することができる。また園芸用の水の蒸発防止用の吸水性マットとして、予め湿らせて鉢植え等に被せて使用すると、保水による鉢植えからの水の蒸発を防止することができる。吸水性マットを例えば水産物の下に敷いて、又は吸水性マットを袋状に形成して、水産物を包んで、水産物を氷解した水に接触することなく運搬することができる。 【0021】また本発明は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成するプラスチックフィルム部と、該プラスチックフィルム部に下面を接して設けられている下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間にプラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性粉砕物混合層を備えるので、プラスチックフィルム部に孔を開けて吸水性を発揮させると共に、所定の機械的強度を保って、床に落ちる水滴を吸収し、水場の濡れを解消することができる。例えば傘立ての受部に配置して、濡れた傘から流れ落ちる水滴を吸収するので、傘立てに水が溜まることがなくなる。 【0022】さらに本発明の吸収体は、例えば上面を形成する透水性の多孔質層部と、下面を形成するプラスチック製の透水性膜層部と、前記多孔質層部の下面に接して位置する吸水性の紙層部と、前記吸水性の紙層部の下面に接して位置してプラスチック廃材粉、紙廃材粉及び吸水性樹脂の混合物を含む混合層部を備えており、前記不透水性膜層部は、前記混合層部の下方に位置して配置されているので、人又は動物の排泄した尿の吸収が良く、また保水性が良く、さらに弾力性があり、寝具として良好である。 【0023】ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムは、燃焼熱が高く、燃焼炉を痛めて問題とされているが、本発明においては、プラスチックフィルムを、紙おむつ廃材、紙ナプキン廃材等の衛生材料紙廃材に含有される紙料と混合して吸収体とすることにより、プラスチックフィルムを含めた分吸収体の燃焼熱を高めることができ、使用後に吸収体に付着する雨水、水、尿及び汗等の水分により、燃焼熱が低下しても、プラスチックフィルムの混合により、使用後の吸収体の燃焼不良を改善でき、プラスチックフィルム廃材の処理が容易となり、廃材処理費用を低くすることができる。 【0024】 【実施例】以下、本発明の実施の態様の例を説明するが、本発明は、以下の説明及び例示によって何等制限されるものではない。図1は、本発明の一実施例の吸収体の説明図である。図2は本発明の別の一実施例であり動物用吸収体に使用した事例の説明図である。図3は、本発明の動物用吸収体を製造する工程を示す概略の工程図である。図1乃至図3において対応する箇所には同一の符号が付されている。 【0025】図1において、マット用吸収体1は、吸水紙2(12.5g)の上に、高吸水性樹脂(30g)を含む粒度5mm以下の不良紙おむつ粉の混合粉3(130g)が配置され、その上に吸水紙4(12.5g)が配置されて、エンボス(図に示されていない)を付けて板状に圧縮成形されている。本例におけるマット用吸収体の使用前の燃焼熱は4890キロカロリー(kcal)/kgであるが、倍量の水を吸水した後の吸収体の燃焼熱は2125kcal/kgであり、燃焼不良にはならない。 【0026】図2において、動物用吸収体1は、約10mmの径の円形の孔(図示されていない)が40%の開口面積で形成されているポリエチレンフィルム4(22g)の上に下部吸水紙2(12.5g)が配置され、その上に粒度5mm以下の不良紙おむつの粉砕粉5(130g)が配置され、その上に、高吸水性樹脂6(30g)が配置され、その上に吸水紙2(12.5g)が配置され、その上を、ポリプロピレン不織布7(17g)で覆い、ポリプロピレン不織布7の端部は、最下層のポレエチレンフィルム4の端部とホットメルト接着剤を介してホットメルト接着されている。本例において使用されたラミネート紙は、ポリプロピレンフィルムが20重量パーセント被覆されているものを使用した。本例における動物用シーツの使用前の燃焼熱は、5820kcal/kgであるが、倍量の水を吸水した後の吸収体の燃焼熱は、2590kcal/kgであり、燃焼不良にはならない。 【0027】図3において、吸水紙2のロール8は、吸水紙送り出しローラ9により引き出されて、不良紙おむつ廃材粉砕粉6の供給ローラ10に送られて、粉砕機11で粉砕された不良紙おむつ廃材、即ち不良紙おむつ廃材粉砕粉が供給される。不良紙おむつ廃材粉砕粉が供給された吸水紙2は、吸水紙2上の不良紙おむつ廃材粉砕粉の量が一定となるように調整されて、水の噴霧箇所12に送られて、水噴霧器13から水が吸水紙2上の一定量の不良紙おむつ廃材粉砕粉上に噴霧される。水が噴霧された不良紙おむつ廃材粉を載せた吸水紙2の部分は、高吸水性樹脂6の散布箇所14に送られる。高吸水性樹脂6の散布箇所14に送られた水が噴霧された吸水紙2に、高吸水性樹脂6が散布機15から散布される。 【0028】高吸水性樹脂6が散布された吸水紙2は、上側吸水紙2の供給箇所15に送られて、吸水紙2のロール8から上方に吸水紙2が載せられる。上下に吸水紙2が配置された積層帯状物16は、エンボス機17に送られてエンボスが形成される。エンボスが形成された積層帯状物は16は、マットカッター18に送られて、長さ450mmの積層物に切断される。切断された積層物の下方には、下方からバックフィルム用のポリエチレンフィルム4がポリエチレンフィルム4のロール19から供給され、積層物はポリエチレンフィルム4の上に載せられて、ポリプロピレン不織布7を被せる箇所20に送られる。 【0029】ポリプロピレン不織布7は、ポリプロピレン不織布5のロール21から送られ、途中ホットメルト接着剤が噴霧器22から噴霧される。ホットメルト接着剤が噴霧されたポリプロピレン不織布7は、積層物上に載せられる。ポリプロピレン不織布7が載せられた積層物は、サイドシール機23に送られて、両側部は、圧着されて、ホットメルト接着剤により接着される。両側部が接着された積層物は、エンドシール機24に送られて長手方向両端部が接着され、製品カッター25に送られ、所定の寸法に切断され製品として送られる。製品カッター25で切断された製品は、折り機によって折られ包装機により包装されて出荷される。 【0030】 【発明の効果】本発明において、吸収体は、上面を形成する上部吸収性紙層部と、下面を形成する下部吸収性紙層部と、前記上部及び下部紙層部間に、プラスチック廃材粉砕物、パルプ廃材粉砕物及び吸水性樹脂を含む吸収性混合層部を備えているので、床の上に配置して、床に水滴が落ちても、床を乾いた状態に保つことができる。したがって、例えば床等に配置して、床の水に濡れるのを防止でき、また露天のイベント会場の場合には、通路に敷くことにより、雨天の日でも通路を乾いた状態に維持でき、来場した人達に通路の濡れによる不快感を与えることなく、またさらにシーツに使用して、人又は動物が、弾力性を有し、休養時及び就寝時に使用して、肌触りが良く、筋肉痛を防止することができる。 【0031】本発明においては、吸収体は、プラスチックフィルムを含む紙おむつ廃材、紙ナプキン廃材等の衛生材料廃材を吸収体原料とするので、使用後の尿及び汗等の水分により、吸収体の燃焼熱が低下しても、その分プラスチックフィルムの混合により、使用後の吸収体の燃焼熱を高めることができ、使用後の吸収体の燃焼不良を解消することができ、吸収体の焼却が容易となり、またプラスチックフィルムの処分も有効且つ容易となり、衛生材料廃材の処理費用を低くすることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000148977 【氏名又は名称】株式会社大貴
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月17日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】武田 正彦 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開平11−262437 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月28日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−110035 |
|