| 【発明の名称】 |
マグネット式止め具 |
| 【発明者】 |
【氏名】伊東 亨
【氏名】渡辺 嘉人
|
| 【要約】 |
【課題】壁面や枠材に手軽にカーテン、ポスター、障子紙、襖紙等の遮蔽材を取り付け、しかも、壁面や枠材から容易に遮蔽材を取り外すことを可能とし、かつ、遮蔽材の布面や紙面に傷を付けにくくしたマグネット式止め具を提供する。
【解決手段】止め具1は、マグネット本体2がホルダ3に収納される。ネオジウム磁石からなるマグネット本体2の磁力によってホルダ3と補助板4との間に遮蔽材を挟持する。ホルダ3には、補助板4に前記遮蔽材を押圧する押さえ面3aと、押さえ面3aから垂直に立ち上げられる縦側面3bと、縦側面3bと直交するように押さえ面3aから立ち上げられる横側面3cとを設けるとよい。また、ホルダ3の縦側端部および横側端部に画鋲収納溝Sを形成するとともに、この画鋲収納溝Sの溝深さを、画鋲の針先が縦側面3bおよび横側面3cから突出するように設定するとよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マグネット本体と、このマグネット本体を収納するホルダと、前記マグネット本体の磁力によって前記ホルダに吸着可能な補助板とを備え、前記ホルダと前記補助板との間に遮蔽材を挟持するようにしたマグネット式止め具であって、前記マグネット本体にネオジウム磁石を用いることを特徴とするマグネット式止め具。 【請求項2】 前記ホルダは、前記補助板に前記遮蔽材を押圧する押さえ面と、前記押さえ面から垂直に立ち上げられる縦側面と、前記縦側面と直交するように前記押さえ面から立ち上げられる横側面とを備えたものであって、前記ホルダの縦側端部および横側端部に画鋲収納溝を形成するとともに、この画鋲収納溝の溝深さを、画鋲の針先が縦側面及び横側面から突出するように設定したことを特徴とする請求項1記載のマグネット式止め具。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マグネット式止め具に関するもので、例えば、カーテン、ポスター、障子紙、襖紙等の遮蔽材を壁面や枠材に止めるのに適したものである。 【0002】 【従来の技術】従来、壁面や窓枠にカーテンを取り付ける場合、所定の高さにカーテンレールを固定し、このレールにフック等でカーテンを吊り下げている。カーテンの上端部には、カーテンレールの移動部材に係止可能なフックを所定間隔おきに取り付けるのが一般的である。また、壁面等にポスターを貼る場合、ポスターを所定の位置に合わせて、その四隅を画鋲等で止める。画鋲を使用することができない場所では、テープ等で紙面を壁に固定している。また、従来、障子枠や襖枠に障子紙や襖紙を貼り付ける場合には、枠材の前面に糊を添付し、この糊面に紙面を貼り付けている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このようなに壁面や窓枠などにカーテン、ポスター、障子、襖等の遮蔽材を取り付ける場合には、次のような問題がある。 ■ フックを用いてカーテンレールにカーテンを吊り下げる場合には、カーテンにフックを取り付ける作業が面倒で、また、カーテンの取り付けおよび取り外しのときに、フックの脱着作業が面倒になる。 ■ 壁面にポスターを画鋲やテープで止める場合には、紙面の四隅などに傷がつきやすくなる。 ■ また、枠材に障子紙や襖紙を糊付けする場合は、糊付け作業が面倒になるとともに、一旦、糊付けを完了すると紙面を取り替えるのが困難となる。 【0004】そこで、本発明はこのような現状に鑑みなされたもので、壁面や枠材に手軽にカーテン、ポスター、障子紙、襖紙等の遮蔽材を取り付け、かつ、壁面や枠材から容易に遮蔽材を取り外すことを可能とし、しかも、遮蔽材の布面や紙面に傷を付けにくくしたマグネット式止め具を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】そのために本発明のマグネット式止め具は、マグネット本体と、このマグネット本体を収納するホルダと、前記マグネット本体の磁力によって前記ホルダに吸着可能な補助板とを備え、前記ホルダと前記補助板との間に遮蔽材を挟持するようにしたマグネット式止め具であって、前記マグネット本体にネオジウム磁石を用いる構成とした。前記ホルダは、前記補助板に前記遮蔽材を押圧する押さえ面と、前記押さえ面から垂直に立ち上げられる縦側面と、前記縦側面と直交するように前記押さえ面から立ち上げられる横側面とを備えたものであって、前記ホルダの縦側端部および横側端部に画鋲収納溝を形成するとともに、この画鋲収納溝の溝深さを、画鋲の針先が縦側面及び横側面から突出するように設定するとよい。 【0006】本発明のマグネット式止め具によれば、ホルダと補助板の間にネオジウム磁石の磁力によって遮蔽材を挟んで固定する。ホルダまたは補助板のいずれかを予め壁面や枠材に固定しておくことで、これらの固定位置に遮蔽材を取り付けることが可能になる。本発明では、マグネット本体に通常の磁石に比べてきわめて高い磁力を有するネオジウム磁石を用いたので、ホルダと補助板との挟持部に負荷がかかっても、遮蔽材が外れにくい。すなわち、強力なネオジウム磁石を採用することで、通常の磁石の磁力では、止め具として十分な保持力を得ることができなかった点を解消し、止め具として信頼性の高い実用的な用途を見出したものである。特に、カーテン等の比較的重量の大きいものを固定する場合には、ネオジウム磁石の磁力によって安心してその重量を支えることが可能になる。 【0007】ネオジウム磁石の磁力は、4000〜5000ガウス程度に設定するのが望ましい。通常のフェライト磁石は、200〜300ガウスであるので、通常の10倍以上の磁力となる。磁石材料は、ネオジウム単体を一体に成形するのが望ましいが、鉄やボロン系の金属の合金としてもよい。 【0008】ホルダにマグネット本体を収納したのは、磁石表面に汚れ等が付着するのを防止するとともに、ネオジウム磁石の磁力が遮蔽材に作用する面積を大きくし、小サイズの磁石でも効果的な挟持作用を実現するためである。また、ホルダにマグネット本体を収納することにより、同サイズのネオジウム磁石を用いる場合に比較して、止め具の軽量化を図ることもできる。 【0009】なお、壁面や枠材が金属等からなる場合は、これらの表面を補助板として代用することが可能である。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1〜図5に第1実施例によるマグネット式止め具を示す。止め具1は、マグネット本体2、ホルダ3および補助板4を備える。ホルダ3の中央部にマグネット本体2が固定されている。補助板4とホルダ3との間にカーテン、ポスター、障子紙、襖紙等の遮蔽材を挟持可能になっている。 【0011】マグネット本体2は、ネオジウム磁石からなる。ネオジウム磁石が円柱形に形成されている。ネオジウム磁石の磁力は、4800ガウス程度に設定される。 【0012】ホルダ3は、プラスチック材料をプレス成形してなる。三角柱形状のホルダ3の中央部にマグネット本体2を収納する円形凹部が形成されている。ホルダ3の厚さ方向の一端に形成される端面には、押さえ面3aが設けられる。押さえ面3aは、ローレット加工等により表面に滑り止め用の凹凸が形成される。 【0013】ホルダ3の厚さ方向の端面は、縦側面3bおよび横側面3cとなっている。縦側面3bおよび横側面3cは、押さえ面3aから垂直に立ち上げられる。また、縦側面3bと横側面3cとが直交する関係となっている。 【0014】また、縦側面3bと横側面3cとは、それぞれの長辺の長さが等しく形成される。これにより、2個の止め具1を用いる場合に、縦側面3bおよび横側面3cの向きを図1の状態から、左右または上下に90゜回転させることで、左右または上下に対照的に止め具1を配置することが可能になる。 【0015】ホルダ3の縦側端部および横側端部には、画鋲収納溝Sが形成される。画鋲収納溝Sは、押さえ面3a側から画鋲が横向きに挿入できるようにT字形に切り込まれている。画鋲収納溝Sの縦側面3bまたは横側面3cに垂直な方向の溝深さは、画鋲収納溝Sに画鋲をセットしたときに、画鋲の針先が縦側面3bおよび横側面3cから突出するように設定されている。 【0016】鉄等の金属板からなる補助板4は、壁面や窓枠等の四隅部に固定される。補助板4の板面は、ホルダ3の押さえ面3aとほぼ同サイズに形成される。押さえ面3aと向き合う保持面4aには、滑り止め用の凹凸加工が施されている。 【0017】次に、マグネット式止め具1の使用方法について説明する。図1および図3に示すように、窓枠6にカーテン5を取り付ける場合、まず、窓枠6の前面の所定位置に両面テープ7を用いて補助板4を固定する。次いで、カーテン5の四隅部を補助板4の上に当て、さらに、カーテンの上からホルダ3を補助板4に吸着させる。すると、ホルダ3と保持板4がマグネット本体2の磁力によってカーテン5の端部を挟持する。カーテン5の反対側の四隅部についても、他の止め具で挟持することで、窓枠6にカーテン5が固定される。なお、カーテン5の縦幅または横幅が長い場合は、窓枠6の四隅部の他、中間部にも止め具を取り付けることで、カーテンの弛み等を防止することができる。カーテン5を取り外す場合は、マグネット本体2の磁力に逆らってホルダ3を取り外せば、カーテン5が補助板4から簡単に外れる。 【0018】また、壁面にポスターを固定する場合についても、前述したカーテン5の取付方法と同様な方法によって、補助板4とホルダ3との間に紙面を挟持することで、壁面の任意の位置にポスターを固定することができる。画鋲やテープ等を使用せず、磁力によってポスター紙面を挟むことから、紙面に画鋲穴等の傷が付きにくくなる。 【0019】次に、止め具1を用いて障子枠に障子紙を固定する例を、図4および図5に示す。この場合、まず、障子枠11の四隅の内側側面に予め画鋲10を刺しておく。画鋲10の押し板部10aは、枠材11を刺し込んだ面よりも数mm程度浮かせておく。次いで、これらの画鋲10に止め具の画鋲収納溝Sを嵌める。次いで、ホルダ3の押さえ面3aに障子紙12の紙面を合わせ、さらにその上に補助板4を当てる。これにより、補助板4がマグネット本体2の磁力によってホルダ3に引きつけられ、障子紙がホルダ3と補助板4との間に強固に挟持される。障子枠11の他の四隅部にも同様な方法によりに止め具1を設けることで、糊付けを行うことなく、障子枠11と障子紙12の固定が完了する。また、障子紙12を取り替える場合、磁力に逆らって補助板4をホルダ3から引き離せば、障子紙12を障子枠11から簡単に取り外すことができる。なお、図4および図5では、止め具1を障子に適用する場合を示したが、襖の場合も、同様な方法で、糊付けを行うことなく、襖枠に襖紙を取り付けることができる。 【0020】第2実施例を図6に示す。第2実施例による止め具20は、マグネット本体22のホルダとしてケース23および蓋24を用いたものである。ケース23の中央部にマグネット本体22が接着剤によって固定されている。ケース23の底面外側が押さえ面23aになっている。押さえ面23aの外端からは、縦側面23bおよび横側面23cがそれぞれ垂直に立ち上げられる。縦側面23bおよび横側面23cは、互いに等しい長さで直交する関係にあり、その中央部には、画鋲の針先が通る程度の針穴Hが形成される。蓋24は、ケース23の開口端部外側に摺動可能に嵌まる。蓋24の下端は、針穴Hまで達しない程度の幅になっている。ケース23に蓋24を被せることで、外部からマグネット本体22が見えないようになっている。 【0021】止め具20をカーテンまたはポスターに適用する場合、前記第1実施例と同様な方法で、壁面や窓枠に補助板を固定し、この補助板とケース23との間にカーテンまたはポスターの端部を挟持する。一方、止め具20を障子または襖に適用する場合は、まず、ケース23の内部に画鋲を入れ、針穴Hから針先を通し、枠材の内側面に刺し込んで、枠材にケース23を固定する。次いで、ケース23に蓋24を被せる。その後、障子紙または襖紙の紙面を押さえ面23aに当て、その上から補助板4を吸着させる。 【0022】第3実施例を図7に示す。第3実施例による止め具30は、直方形のホルダ33を用いたものである。ホルダ33の中央部にマグネット本体32が収納される。図7で厚さ方向の手前側の面が押さえ面33aとなる。押さえ面33aの外形端からは、縦側面33bおよび横側面33cが垂直に延びている。各縦側面33bおよび横側面33cの中央部に画鋲収納溝Sが形成される。止め具30は、第1実施例の止め具と同様な方法で、カーテン、ポスター、障子、襖等を壁面や枠材に固定することができる。さらに、止め具30によれば、縦側面33bおよび横側面33cがそれぞれ対向する位置に2カ所ずつ設けられることから、障子枠、襖枠等の四隅にホルダ33を位置合わせする操作が行いやすくなる。特に、画鋲収納溝Sに画鋲がスムーズに入らないときなどに、縦側面33bおよび横側面33cの各画鋲収納溝Sのうちから、最も適当なものを選定することが可能になる。 【0023】なお、本発明の他の実施例としては、ホルダの形状を円形、楕円形、小判形等にしてもよい。また、マグネット本体を四角柱、三角柱等の他の形状にすることも可能である。さらに、画鋲収納溝を縦側面または横側面の中央に限らず、任意の位置に複数個設けてもよいし、また、画鋲溝を設けない構成にしてもよい。 【0024】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のマグネット式止め具によれば、次のような優れた効果を得ることができる。 (a)壁面や枠材に磁力によってカーテン、ポスター、障子紙、襖紙等の遮蔽材をを手軽にかつ確実に取り付けることができる。 (b)壁面や枠材から遮蔽材を容易に取り外すことができる。 (c)壁面にポスター等を固定する場合、紙面に画鋲やテープ等による傷が付きにくくなる。 (d)障子または襖に止め具を用いる場合、糊付けすることがないため、障子紙または襖紙の取り替えが容易になる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】597163186 【氏名又は名称】伊東 亨 【識別番号】598029162 【氏名又は名称】渡辺 嘉人
|
| 【出願日】 |
平成10年(1998)3月4日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】松波 祥文
|
| 【公開番号】 |
特開平11−244129 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)9月14日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−52279 |
|