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【発明の名称】 飲食物循環搬送路用棚トレイ
【発明者】 【氏名】石野 邑一

【氏名】竹島 寿

【要約】 【課題】取付け、取り外しを容易に行うことができ、循環搬送路の清掃やメンテナンスを行い易くすることのできる飲食物循環搬送路用棚トレイを提供する。

【解決手段】飲食物11を搬送供給する循環型搬送路1において、前記循環搬送路1に固定された基台6と、この基台6に設けられた凸部または凹部より成る嵌合部18と嵌合する凹部または凸部19を有する台座7と、この台座7に立脚する支持部材9と、この支持部材9に所定の高さ位置にて固定または係合され、飲食物容器10が載置可能とされた少なくとも2段の載置部材8と、で構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 飲食物を搬送供給する循環型搬送路において、前記循環搬送路に固定された基台と、この基台に設けられた凸部または凹部より成る嵌合部と嵌合する凹部または凸部を有する台座と、この台座に立脚する支持部材と、この支持部材に所定の高さ位置にて固定または係合され、飲食物容器が載置可能とされた少なくとも2段の載置部材と、から成ることを特徴とする飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【請求項2】 前記基台と台座とがマグネットにて接合されている請求項1項に記載の飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【請求項3】 前記基台または台座に設けられ、台座または基台と嵌合する凸部がマグネットである請求項1または2に記載の飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【請求項4】 前記台座が載置部材を兼ねるようになっている請求項1〜3のいずれかに記載の飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【請求項5】 前記載置部材が、その一端でのみ支持部材に固定または係合されている請求項1〜4のいずれかに記載の飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【請求項6】 前記載置部材が、リング状とされている請求項1〜5のいずれかに記載の飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【請求項7】 前記支持部材が、所定の傾斜または曲率を有している請求項1〜6のいずれかに記載の飲食物循環搬送路用棚トレイ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は飲食台に沿って設けられた、飲食物を搬送する循環型搬送路において、飲食物を多段にて載置可能とされた飲食物循環搬送路用棚トレイに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飲食台等に沿って、無端状に形成された食品搬送用の循環型搬送路を設け、この搬送路に、商品、例えば寿司等の飲食物を盛り付けた皿等の容器を載置して搬送する循環搬送型の飲食カウンタ−は、飲食客や調理人が移動することなく飲食或いは調理することができ、更に飲食客は席にいながらにして自分の所望する商品を選びながら飲食できることから広く使用されている。
【0003】このような飲食カウンタにおいては、通常搬送路上に飲食物が載置された飲食物容器を直接載置して搬送するようになっているが、この場合には、搬送できる飲食物の量には限界があることから、これら搬送路を複列としたり、多段構成とすることにより、飲食客に供給される飲食物の供給量を増加させる手法が用いられてきている。
【0004】しかしながら、これら搬送路を複列としたり、多段構成とする手法は、搬送路の大幅な改造と設備投資が必要となることから、現状の設備を用いてこれら供給量を増加させる方法として、搬送路上に多段の棚部材を設け、各棚に飲食物を載置することにより、供給量を増加させる手法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら棚部材は、搬送路であるフラットトップチェ−ンコンベアにボルト等により固定されているために、容易に取付け、取り外しを行うことができず、搬送路の清掃やメンテナンス等を行いにくいという問題があった。
【0006】よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、棚部材の取付け、取り外しを容易に行うことができ、循環搬送路の清掃やメンテナンスを行い易くすることのできる飲食物循環搬送路用棚トレイを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した問題を解決するために、本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、飲食物を搬送供給する循環型搬送路において、前記循環搬送路に固定された基台と、この基台に設けられた凸部または凹部より成る嵌合部と嵌合する凹部または凸部を有する台座と、この台座に立脚する支持部材と、この支持部材に所定の高さ位置にて固定または係合され、飲食物容器が載置可能とされた少なくとも2段の載置部材と、から成ることを特徴としている。この特徴によれば、棚部を構成する台座および支持部材と載置部材が、台座と基台とが嵌合することにより固定、保持されているので、この嵌合を解除することにより容易に棚部を取り外すことができ、循環搬送路の清掃やメンテナンスを行い易くすることができる。
【0008】本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、前記基台と台座とがマグネットにて接合されていることが好ましい。このようにすれば、取り外しの容易性を損なうことなしに、台座と基台との接合をより強固にできる。
【0009】本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、前記基台または台座に設けられ、台座または基台と嵌合する凸部がマグネットであることが好ましい。このようにすれば、凸部がマグネットを兼ねることで、独自にマグネットを設ける必要がなく、部品点数を減少させることによりコストを低減することができる。
【0010】本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、前記台座が載置部材を兼ねるようになっていることが好ましい。このようにすれば、下部位置の台座にも飲食物が載置されるようになり、棚トレイの安定性を向上させることができる。
【0011】本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、前記載置部材が、その一端でのみ支持部材に固定または係合されていることが好ましい。このようにすれば、飲食客が棚トレイに載置されている飲食物を取り出す際に、取りだし易くなる。
【0012】本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、前記載置部材が、リング状とされていることが好ましい。このようにすれば、皿等の飲食物容器がリング内部に嵌まり込むように載置されるので、安定性が向上するとともに、振動等が加わっても、飲食物容器がスライドして、棚トレイより落下してしまうこともない。
【0013】本発明の飲食物循環搬送路用棚トレイは、前記支持部材が、所定の傾斜または曲率を有していることが好ましい。このようにすれば、飲食客が飲食物の種別等を確認しやすくなるばかりか、前記載置部材がその一端にて支持部材に取付けられている場合には、その重心を傾斜や曲率により台座の中心垂線上とし、良好なバランスを得ることができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0015】(実施例1)図1は、本実施例1の飲食物循環搬送路用棚トレイの使用状態を示す外観斜視図であり、図2は、本実施例1の飲食物循環搬送路用棚トレイの構成を示す分解斜視図であり、図3は、本実施例1の飲食物循環搬送路用棚トレイの断面A―Aにおける断面図であり、図4は、本実施例1の飲食物循環搬送路用棚トレイの断面B―Bにおける断面図である。
【0016】本実施例1の飲食物循環搬送路用棚トレイ(以下棚トレイと略記する)5は、図1に示されるような外観を有し、飲食物を搬送可能とされた循環搬送路1上に配置されて使用される。
【0017】本実施例1に用いた循環搬送路1は、図1に示されるように、客席4を具備し、飲食カウンタ3に沿って設けられ、寿司皿10に載置された飲食物である寿司11等を搬送する循環型搬送路であるフラットトップチェ−ンコンベア1と、前記フラットトップチェ−ンコンベア1の両側部に設けられたコンベアハウジング2とから構成された一般的な循環型搬送路である。
【0018】本実施例1の棚トレイ5は、図1および図2に示されるように、寿司皿10を3枚載置可能とされた3段構成とされており、この棚トレイ5は主に、前記フラットトップチェ−ンコンベア1上に固定ボルト15により固定される基台6と、この基台に設けられた嵌合孔部18と嵌合して固定される台座7と、台座7に設けられた嵌入孔部20に嵌入され、台座7に立脚する4本の支持柱9と、これら支持柱9端部が嵌入される嵌入孔部20が設けられ、支持柱9により支持されて寿司皿10が載置可能とされた載置台8とから構成されており、これら支持柱9を繰り返し載置台8に立脚させることにより、載置台8が複数段形成できるようになっている。
【0019】本実施例1の前記基台6は、図2および図4に示されるように、フラットトップチェ−ンコンベア1を構成する略半月状のスタットを連結する連結軸12に設けられたボルト孔13に、前記固定ボルト15により固定されるようになっており、この基台6のほぼ中央部には、凹部16が形成されており、この凹部にはマグネット17が挿入されて固定されるようになっている。
【0020】また、この基台6の上面部の所定位置には、図2および図3に示されるように、前記台座7の底面の所定位置に設けられた嵌合突起19と嵌合する嵌合孔部18が設けられており、これら嵌合孔部18と嵌合突起19とが嵌合するとともに、前記凹部16に装着されたマグネット17と台座7が磁力により接合することにより、台座7が固定されるようになっており、台座7および台座7に搭載されている部分を容易に取付け、取り外しが可能とされている。
【0021】また、本実施例1の台座7は、図1および図2に示されるように、寿司皿10が載置可能とされており、前記載置台を兼ねるようにされている。
【0022】これら台座7および前記載置台8には、載置される寿司皿10等が振動等によりずれ落ちることを防止するために、寿司皿10の糸底と係合する凸部26が、その上面両側部位置に設けられている。
【0023】また、これら台座7および前記載置台8には、図2に示されるように、前記支持柱9の先端部が挿入可能とされ、支持柱9の径より適宜に大きな所定の径の嵌入孔部20が、台座7には上面、載置台8には両面の側部所定位置に設けられており、これら支持柱9を立脚させ、これの上端部を載置台8の下面に形成された所定の前記嵌入孔部20に嵌入させることにより、容易に載置台8を設けるることができ、これを繰り返し行うことで、所望の段数の載置台を有する棚トレー5を形成することができるようにされている。
【0024】本実施例1のようにすれば、所望の段数の棚トレー5を形成することができ、これら棚トレー5を循環搬送路1に容易に取付け、取り外すことができるようになり、搬送路の清掃やメンテナンスが実施しやすくなる。
【0025】(実施例2)図5は、本実施例2の飲食物循環搬送路用棚トレイを示す正面外観図であり、図6は、本実施例2の飲食物循環搬送路用棚トレイの構成を示す断面図である。
【0026】本実施例2の棚トレイ5’は、図5に示されるような外観を有しており、その特徴としては、前記実施例1では支持部材である支持柱9が複数設けられていたのに対し、本実施例2では支持部材である支持柱23が1本であるとともに、この支持柱23に取付けられる寿司皿10を載置する載置部材であるリング状枠体24が、その一端にて支持柱23に取付けられている。
【0027】この本実施例2に用いた前記支持柱23は、図6に示されるように、適宜な曲率を有した形状とされており、前記リング状枠体24に寿司皿10が載置された際に、寿司皿10による荷重により、前記支持柱23が倒れたりしないように、荷重が分散されるようになっており、その一端が連結ボルト25により、フラットチェーンコンベア1上に固定されている前記実施例1と同様の基台6と嵌合およびマグネット17により固定される台座22と一体化されている。
【0028】また本実施例2では、図5に示されるように、載置部材としてリング状枠体24を用いており、このリング状枠体24は、その一部に開放部を有する略リング状とされ、寿司皿10の糸底部がリング内部に落とし込まれ、寿司皿10の外周部にて寿司皿10を係止するようになっており、振動等が加わった場合でも、寿司皿10が移動して落下されないようになっている。
【0029】これら本実施例2の棚トレー5’を循環搬送路であるフラットチェーンコンベア1に固定する方法は、図6に示されるように、実施例1と同様とされており、前記実施例1で用いた基台6をフラットチェーンコンベア1に固定しておき、この基台6に設けられた前記嵌合孔部18と嵌合する嵌合突起19を有し、前記基台6に装着されたマグネット17に反応する鉄材等から成る台座22を、前記基台6に取付けることにより実施されるようになっており、本実施例2の台座22は、図5および図6に示されるように、前記基台6を覆うような形状とされており、これら基台6の外周部とも台座22が嵌合するようになっている。
【0030】これら本実施例2のようにすれば、棚トレー5’の取付け、取り外しを容易に実施できるばかりか、支持柱23が1本で構成され、その支持柱23が飲食台3と反対側に傾斜して配置されていることから、飲食客は寿司の種別が見やすく、寿司を取る際にも寿司皿10を取りやすくすることもできる。
【0031】以上、本発明を図面に基づき説明してきたが、本発明はこれら各実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
【0032】また、本発明では、寿司皿10を載置する載置台8やリング状枠体24等の載置部材の配置位置を一定のものとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら載置部材の高さ位置を可変とするようにしても良い。
【0033】また、前記各実施例では、前記基材6のほぼ中央部にマグネット17を装着しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらマグネットが前記嵌合突起であったり、前記基台6全体または台座7、22全体がマグネットであっても良い。
【0034】また、前記台座7、22上に設けられる多段の載置部材を、支持部材を折り畳む等により格納可能としてもく、更には、前記実施例2のように支持部材が支持柱23の1本である場合には、これら支持部材を回転可能としたり、載置部材を回転可能とし、棚トレーをいずれの方向にも向けられるようにしても良い。
【0035】また、前記各実施例においては、循環搬送路が飲食台3に沿って設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パーティー等の立食の場合には、これら飲食台が設けられていない循環搬送路としても良い。
【0036】また、前記各実施例においては、寿司および寿司皿を例に説明しているが、本発明はこれら飲食物および飲食物容器を限定されるものではなく、搬送可能なものであれば良く、前記載置台の形状や大きさ等は、これら搬送される飲食物および飲食物容器の形状等に合わせたものとすれば良い。
【0037】
【発明の効果】本発明は以下の効果を奏する。
【0038】(a)請求項1項の発明によれば、棚部を構成する台座および支持部材と載置部材が、台座と基台とが嵌合することにより固定、保持されているので、この嵌合を解除することにより容易に棚部を取り外すことができ、循環搬送路の清掃やメンテナンスを行い易くすることができる。
【0039】(b)請求項2項の発明によれば、取り外しの容易性を損なうことなしに、台座と基台との接合をより強固にできる。
【0040】(c)請求項3項の発明によれば、凸部がマグネットを兼ねることで、独自にマグネットを設ける必要がなく、部品点数を減少させることによりコストを低減することができる。
【0041】(d)請求項4項の発明によれば、下部位置の台座にも飲食物が載置されるようになり、棚トレイの安定性を向上させることができる。
【0042】(e)請求項5項の発明によれば、飲食客が棚トレイに載置されている飲食物を取り出す際に、取りだし易くなる。
【0043】(f)請求項6項の発明によれば、皿等の飲食物容器がリング内部に嵌まり込むように載置されるので、安定性が向上するとともに、振動等が加わっても、飲食物容器がスライドして、棚トレイより落下してしまうこともない。
【0044】(g)請求項7項の発明によれば、飲食客が飲食物の種別等を確認しやすくなるばかりか、前記載置部材がその一端にて支持部材に取付けられている場合には、その重心を傾斜や曲率により台座の中心垂線上とし、良好なバランスを得ることができるようになる。
【0045】
【出願人】 【識別番号】390010319
【氏名又は名称】株式会社石野製作所
【出願日】 平成10年(1998)3月6日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】日高 一樹 (外1名)
【公開番号】 特開平11−244122
【公開日】 平成11年(1999)9月14日
【出願番号】 特願平10−73352