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【発明の名称】 回転寿司の食器収容箱搬送装置
【発明者】 【氏名】清水 義雄

【要約】 【課題】衛生面のメンテナンスの問題なしに、回転寿司厨房の食器収容箱をコンベヤシステムで搬送できるようにする。

【解決手段】一端から他端へ傾斜する重力式ローラコンベヤ1及び該コンベヤ1の下流端に上流端が接続された駆動コンベヤ2を回転寿司の厨房3に設置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】一端から他端へ傾斜する重力式ローラコンベヤ及び該コンベヤの下流端に上流端が接続された駆動コンベヤを回転寿司の厨房に設置したことを特徴とする回転寿司の食器収容箱搬送装置。
【請求項2】駆動コンベヤが駆動速度を変更し得るものである請求項1記載の回転寿司の食器収容箱搬送装置。
【請求項3】重力式ローラコンベヤ及び該コンベヤ下流端に上流端が接続された駆動コンベヤによる複合コンベヤが、厨房の寿司コンベヤラインの枠形架台の下部空間に延在している請求項1または2記載の回転寿司の食器収容箱搬送装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転寿司の厨房において、食器収容箱をコンベヤシステムで搬送する装置に関する。
【0002】回転寿司の厨房では、鮨皿等の食器を洗浄する関係から、所要の箇所に集めるべく食器収容箱を移動させる必要がある。食器収容箱の移動は、能率及び省力上、コンベヤシステムで行うのが有利である。
【0003】
【従来の技術】従来、回転寿司厨房の食器収容箱の移動をコンベヤシステムで行うことは、既に知られている。しかし、従来では食器収容箱の移送ラインの全長を、駆動コンベヤとしているため、次の問題がある。
【0004】回転寿司の厨房において、食器収容箱の移動に必要なコンベヤラインの長さは、一般的に5〜10mである。
【0005】駆動コンベヤは、駆動系と伝動系が併合し構造が複雑なため、洗浄が困難である。長さが5〜10mの駆動コンベヤでは、必要とする清浄度の洗浄を行うのは、実際上殆ど不可能で、衛生面のメンテナンスが保証されない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、衛生面のメンテナンスの問題なしに、コンベヤシステムで、回転寿司厨房の食器収容箱を移送することを可能にしようというものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発明では、一端から他端へ傾斜する重力式ローラコンベヤ及び該コンベヤの下流端に上流端が接続された駆動コンベヤを回転寿司の厨房に設置している。
【0008】即ち本発明では、回転寿司の厨房で食器収容箱を移送するコンベヤに、重力式ローラコンベヤと該コンベヤに接続された駆動コンベヤとの複合によるものを充てている。
【0009】本明細書において、「重力式ローラコンベヤ」とは、重力を利用して荷を移動させるローラコンベヤのことである。
【0010】本発明に係るコンベヤシステムでは、コンベヤラインの相当長い範囲を重力式ローラコンベヤからなる構成、短い範囲を駆動コンベヤからなる構成とすることができる。重力式ローラコンベヤは構造が簡単で、長い場合でも十分な洗浄が可能であり、駆動コンベヤも短いと必要とする清浄度の洗浄を行える。本発明に係るコンベヤシステムが上記重力式ローラコンベヤおよび駆動コンベヤによる複合であることは、次に記述する意義がある。
【0011】重力式ローラコンベヤ単独でも、食器収容箱の搬送は可能である。しかし、回転寿司の食器収容箱は、食器の収容数が平均的な場合で、重量約3〜6kgであり、重力式ローラコンベヤ単独での搬送では問題がある。
【0012】重力式ローラコンベヤにおける物品の移動は重力による。食器収容箱は該コンベヤの下流端から自重で排出されて受台等の静止物に載る。従って、多数の食器が入った食器収容箱が重力式ローラコンベヤの下流端から受台等に自重排出されると、食器が散乱したり、破損したりする。
【0013】これと異なり本発明では、重力式ローラコンベヤを経た食器収容箱は、駆動コンベヤによる移送に引き継がれる。このため、駆動コンベヤの駆動を然るべき速度にすることにより、重力式ローラコンベヤから重力で駆動コンベヤに移動して来た食器収容箱を、該駆動コンベヤで制動できる。従って、多数の食器が食器収容箱に入っているときでも、食器の散乱、破損等の問題なしに、コンベヤから食器収容箱を自重排出で降ろせる。駆動コンベヤによる食器収容箱の制動は、一般的には、重力式ローラコンベヤを自重で移動する食器収容箱の速度を10とすると、食器収容箱の移動速度が約5となる度合とすればよい。
【0014】こうして本発明によると、制動機能を欠くという劣性資質を克服して重力式ローラコンベヤを、回転寿司における食器収容箱の搬送に支障なしに適用することが達成できる。
【0015】本発明において、重力式ローラコンベヤの下流端に上流端を接続した駆動コンベヤが駆動速度の変更可能なものであるときは、食器収容箱内の食器の多い少ないに応じて、該駆動コンベヤの制動強さを加減でき、駆動コンベヤの適用をより有意義にする。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。図で符号1を付したのが一端から他端へ傾斜する重力式ローラコンベヤ、符号2を付したのが駆動コンベヤである。重力式ローラコンベヤ1は、ローラ1aが左右の対になった形式、コンベヤ1幅方向に連続するロッドになった形式の何れでもよい。駆動コンベヤ2は、任意の形式のものを充当できる。符号Cは厨房3に延びる寿司コンベヤラインを示し、符号C’は客席エリア5に延びる寿司コンベヤラインを示す。コンベヤラインCの上流端にはコンベヤラインC’の下流端が接続され、コンベヤラインCの下流端にはコンベヤラインC’の上流端が接続されている。
【0017】重力式ローラコンベヤ1及び駆動コンベヤ2は、回転寿司の厨房3に設置する。この設置は、コンベヤ1の下流端にコンベヤ2の上流端が接続する態様とする。
【0018】コンベヤ1及び2は、厨房3に延びる寿司コンベヤラインCの枠形架台4の下部空間4aを、延在させることが好ましい。寿司コンベヤラインCは厨房作業に適した高さに配置され、この配置に対応して、寿司コンベヤラインCの下方は、危険防止などのため、コンベヤラインCの枠形架台4で囲まれ、他の空間と区切られた一種の遊休空間になっている。従って、寿司コンベヤラインCの枠形架台4の下部空間4aを、前記コンベヤ1及び2が延びていることは、遊休空間の活用になり有意義である。
【0019】上記重力式ローラコンベヤ1及び駆動コンベヤ2による複合コンベヤAは、複数が一連に連続するものでもよく、所要長さに亘る単一のものでもよい。
【0020】駆動コンベヤ2は、重力式ローラコンベヤ1上を自重で移動する食器収容箱6の速度より低速で駆動される。
【0021】重力式ローラコンベヤ1には、客席エリア5から食器収容箱6が移される。客席エリア5から重力式ローラコンベヤ1に食器収容箱を移すには、適当なコンベヤシステムまたは手作業で行えばよい。
【0022】必要に応じて、重力式ローラコンベヤ1の中間部分に客席エリア5から食器収容箱6を移すのを可能にするために、厨房3と客席エリア5を仕切る隔壁7の所要箇所には、開口8が設けられる。この開口8に隣接する領域の重力式ローラコンベヤ1のローラは、コンベヤ1左右方向に連続するロッド型とすることが好ましい。このケースによると、重力式ローラコンベヤ1中間部への食器収容箱6の載置を円滑に行うことができる。
【0023】重力式ローラコンベヤ1及び駆動コンベヤ2による複合コンベヤAの上流端及び下流端の双方または何れかには、必要に応じ、コンベヤ10が接続される。コンベヤ10には、フリーローラコンベヤを充てることができる。
【0024】重力式ローラコンベヤ1上の食器収容箱6は、自重でコンベヤ1上を移動して行き、駆動コンベヤ2に移る。すると、食器収容箱6は、該コンベヤ2の駆動速度に従い制動される。このため、食器収容箱6は重い場合でも、食器が散乱したり、破損したりすることなしに、コンベヤ2から自重排出で降ろすことができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によると、衛生面のメンテナンスの問題なしに、回転寿司の厨房の食器収容箱をコンベヤシステムで搬送することができる。
【0026】重力式ローラコンベヤの下流端に上流端を接続した駆動コンベヤが駆動速度を変更し得るものであるときは、食器収容箱内の食器の多い少ないに応じて、該駆動コンベヤの制動強さを加減でき、駆動コンベヤの適用をより有意義にする。
【出願人】 【識別番号】592058359
【氏名又は名称】清水 義雄
【出願日】 平成10年(1998)3月2日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二 (外10名)
【公開番号】 特開平11−244119
【公開日】 平成11年(1999)9月14日
【出願番号】 特願平10−49403