トップ :: A 生活必需品 :: A47 家具;家庭用品または家庭用設備;コ−ヒ−ひき;香辛料ひき;真空掃除機一般




【発明の名称】 御神籤及び御神籤の除去方法
【発明者】 【氏名】原田 和明

【要約】 【課題】神社の境内の樹木にくくり付けられた御神籤を極めて容易に樹木から除去することを可能にする御神籤及びその除去方法を提供する。

【解決手段】神社で販売される御神籤であって、水溶性のシート、又は、水溶性のシートと紙製シートとを張り合わせて成る表示用シートに、吉凶などを示す文字を印刷して成るものである。また、多数の御神籤が神社の境内の空中に吊るされた紐に結び付けられている場合に、その結び付けられた多数の御神籤を、紐を取り外して新しい紐と取り替えるようにすることにより、一括して容易に除去できるようにする、御神籤の除去方法である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 神社で販売される御神籤であって、水溶性シートに、吉凶などを示す文字を表示して成る、ことを特徴とする御神籤。
【請求項2】 請求項1において、前記水溶性シートは、水溶性の樹脂製のシートである、ことを特徴とする御神籤。
【請求項3】 神社で販売される御神籤であって、水溶性シートと紙製シートとを貼り合わせて成る表示用シートの紙製シートの上面に、吉凶などを示す文字を表示して成る、ことを特徴とする御神籤。
【請求項4】 請求項3において、前記水溶性シートは、水溶性の樹脂製のシートである、ことを特徴とする御神籤。
【請求項5】 請求項3において、前記の吉凶などを示す文字を表示するための表示用シートは、水溶性のあるポリビニルアルコール(PVA)フィルムと紙製シートとが張り合わせられて成る、ものである、御神籤。
【請求項6】 請求項3から5までのいずれかにおいて、前記紙製シートは、例えばトイレットペーパーのように水に濡れると比較的容易に分解する性質を有するものである、ことを特徴とする御神籤。
【請求項7】 御神籤の除去方法であって、多数の参拝者が、所定の支持手段により空中に吊るされた紐に、多数の御神籤を結び付けることができるようにしておいて、多数の御神籤が前記紐に結び付けられている状態で、前記紐を前記支持手段から取り外すことにより、前記多数の御神籤を一括して除去する、ことを特徴とする御神籤の除去方法。
【請求項8】 御神籤の除去方法であって、多数の参拝者が、所定の支持手段により空中に吊るされた紐に、多数の御神籤を結び付けることができるようにしておいて、請求項1から6までのいずれかに記載した御神籤が、多数、前記紐に結び付けられている状態で、これらの多数の御神籤を、前記紐を前記支持手段から取り外すことにより、一括して除去し、さらに、前記の紐とこれに結び付けられた多数の御神籤とに、水を供給してこれらを一括して水に濡らすようにすることにより、前記多数の御神籤が前記紐から容易に除去されるようにする、ことを特徴とする御神籤の除去方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、神社で販売される御神籤及び樹木に結び付けられた御神籤の除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】古来より、神社において参拝者に御神籤を販売する風習がある。参拝者は、神社で御神籤を購入し、その場で御神籤を開いて読む。その後、参拝者によってはその読んだ御神籤を持ち帰る人もいるが、その多くは、神社の境内に植えられた樹木の枝に結び付ける人が多い。これは、御神籤は縁起物であるから、自宅に持ち帰ってもむやみに廃棄処分するのは心理的に抵抗があるため処分に困ることになるので、御神籤を神社の樹木の枝に結び付けて処理することが広く風習として行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような御神籤を神社の境内の樹木に結び付ける風習に対して、近年は少なからぬ問題が生じている。まず、余りに多くの人々が御神籤を神社の境内の樹木の枝に結び付けるようになったため、境内の樹木がほとんど御神籤で覆われた感じになってしまい、境内の美観が大きく損なわれてしまうという問題がある。また、境内の樹木の多くの部分が御神籤で覆われてしまうため、樹木の育成に支障が生じてしまう、ひどい場合には樹木が枯れてしまうなどの被害も生じている。このため、神社側では、樹木にくくり付けられた御神籤を一つ一つ手作業で取り外すようにしているが、その作業は極めて繁雑である。以上のような事情から、最近では、境内の樹木に御神籤を結び付けること自体を禁止する神社も増えつつある。
【0004】しかし、神社の境内の樹木に御神籤を結び付けることを禁止されてしまうと、御神籤を購入した参拝者としては、境内のごみ箱に捨てることも宗教的な感情から困難であるし、かといって自宅に持ち帰っても、自宅でいつまでも保管しておくことも繁雑であり、その処分に困ってしまうのが実情である。とすると、現状のように御神籤を境内の樹木へ結び付けることを禁止したままでは、参拝者も後の処分の困難さのことを考えて御神籤の購入を自制してしまい、御神籤の販売量が激減してしまう恐れもある。
【0005】本発明はこのような従来技術の課題に着目してなされたもので、神社の境内の樹木に結び付けられた御神籤を極めて容易に樹木から除去することを可能にする御神籤を提供すること、及び、神社の境内の空中に(樹木や柱により支持されて)吊るされている紐(又はロープ)に結び付けられた多数の御神籤を一括して容易に除去する方法を提供すること、を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決するための本発明による御神籤は、神社で販売される御神籤であって、「水溶性シート」に、吉凶などを示す文字を表示して成るものである。また、本発明においては、前記水溶性シートは、水溶性の樹脂製のシートであるのがよい。また、本発明による御神籤は、神社で販売される御神籤であって、「水溶性シートと紙製シートとを貼り合わせて成る表示用シート」の紙製シートの部分の上面に、吉凶などを示す文字を表示して成るものである。また、本発明においては、前記水溶性シートは、水溶性の樹脂製のシートであるのがよい。また、本発明においては、前記の吉凶などを示す文字を表示するための表示用シートは、「水溶性のあるポリビニルアルコール(PVA)フィルムと紙製シートとが張り合わせられて成るもの」であるのがよい。また、本発明においては、前記紙製シートは、例えばトイレットペーパーのように水に濡れると比較的容易に分解する性質を有するものであるのがよい。また、本発明による御神籤の除去方法は、多数の参拝者がそれぞれ、所定の支持手段により空中に吊るされた紐に、多数の御神籤を結び付けることができるようにしておいて、多数の御神籤が前記紐に結び付けられている状態で、前記紐を前記支持手段から取り外すことにより、前記多数の御神籤を一括して除去する、ことを特徴とする御神籤の除去方法である。さらに、本発明による御神籤の除去方法は、多数の参拝者がそれぞれ、所定の支持手段により空中に吊るされた紐に、多数の御神籤を結び付けることができるようにしておいて、前記の本発明による御神籤が、多数、前記紐に結び付けられている状態で、これらの多数の御神籤を、前記紐を前記支持手段から取り外すことにより、一括して除去し、さらに、前記の紐とこれに結び付けられた多数の御神籤とに、水を供給してこれらを濡らすようにすることにより、前記多数の御神籤が前記紐から容易に除去されるようにする、ものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明する。図1(a)は、神社で販売される状態の御神籤を示す図で、この御神籤1は、大吉や中吉などの吉凶などを示す文字が外から見えないように予め折り畳まれている(場合によっては、巻物状にくるくると丸められていてもよい)。この御神籤1は、折り畳まれた状態で容易に開かないように、公知の糊などの接着手段で両端部を接着されているか、又は、別に用意された紙製の帯で周囲を囲まれるなどされている。
【0008】また、本実施形態では、この御神籤1は、例えば、「水溶性の樹脂シート」に、吉凶などを示す文字を印刷することにより、形成されている。あるいは、この御神籤1は、「水溶性の樹脂シートと紙製シート(従来のトイレット・ペーパーのように水に濡れて容易に分解するような紙製のシート)とが張り合わされたもの」の上に、吉兆などの文字が表示されて成るものである(吉兆などの文字は、紙製シートの部分の上面に表示されるのが望ましい)。あるいは、この御神籤1は、「水溶性のあるPVA(ポリビニルアルコール)フィルムと紙とを貼り合わせた、水に溶けて分解するシート」に、吉兆の文字が表示されたものである。なお、「水溶性のあるPVA(ポリビニルアルコール)フィルムと紙とを貼り合わせた、水に溶けて分解するシート」は、例えば、イベント用の紙風船用のシートなどとして既に利用されている(例えば、平成10年2月9日付け日本経済新聞の記事「ビジネス発見 風船工房匠 五輪で脚光、水溶性紙風船」を参照)。
【0009】神社の参拝者がこの御神籤1を購入した場合、購入者は、まず、図1(b)に示すように半分開き、さらに、図1(c)に示すように全体を開いて、そこに印刷された文字を読む。読んだ後は、通常は、御神籤1は不要であるので、従来からの風習に従って、境内の樹木の枝に結び付けることになる。その場合は、まず、図2(a)に示すように、長方形状の御神籤1を長手方向にその中央で2つ折りし、さらにこれをその中央で2つ折りして、4つ折りの略帯状にする(図2(b)参照)。そして、この4つ折りの略帯状になった御神籤1を、図3に示すように、神社の境内の任意の樹木2の枝2aに結び付ける。御神籤1を購入した参拝者としては、これにより、御神籤1の読了後の処分を完了したことになる。
【0010】次に、このようにして樹木に結び付けられた多数の御神籤1に対する神社側の処理方法を説明する。神社側では、図4に示すように、樹木2の枝2aに結び付けられた多数の御神籤1に対して、シャワー3を使用して水道水4を勢いよく振りかけるようにする。すると、前述のような材質からなる紙製の御神籤1は、シャワー3からの水4により、水に溶けて分解する(水溶性シートの場合は水に溶ける。また、水溶性シートと紙製シートとを貼り合わせたものの場合は水溶性シートの部分は水に溶けて紙製シートの部分は水で分解する)。その結果、御神籤1は、前記枝2aからズルズルと離れて地上に落下していく(図5参照)。そして、最終的には、地上で溶ける(紙製シートの部分は細かく分解して地中に埋没していく)。特に、図4に示すように、御神籤1に向けて、シャワー3から水4を噴出する場合は、広い範囲の空間に一度に水をほぼ均等に供給することができるので、樹木2の複数箇所に結び付けられた多くの御神籤1は、このシャワー3からの水4により、一度にまとめて除去されるようになる。
【0011】なお、以上の説明では、樹木2に結び付けられた御神籤1に対してシャワーにより人為的に水を供給する方法を説明したが、自然の雨水(特に、ある程度勢いよく降る雨の水)によっても前記のシャワーによる場合と同様に、(御神籤1が雨水により溶けるので。また、紙製シートの部分は雨水により分解するので)御神籤1を樹木から除去することができる。特に、勢いよく降る雨水によるときは、境内の全体の樹木及びそれらに結び付けられた多数の御神籤1に対して、一度に水が供給されるので、ほぼ全ての御神籤1が一度に樹木2から除去されるようになる。
【0012】特に、御神籤1を、水溶性のシートのみにより形成するようにすると、シャワーなどから水を振りかけることにより、御神籤1を容易に樹木2から除去することが可能になる。特に、水溶性のあるシートは、地上に落下した後も水に溶けてそのまま地中に沈み込むようになるので、特別に掃除することも不要になることが期待できる。また、自然の雨水によっても、同様の効果が期待できることはもちろんである。
【0013】 次に、図6は、神社の境内に設けられた2本の支持柱12に取り付けられた空中に吊るされた紐11に、多数の御神籤1が結び付けられている状態を示す斜視図である。この紐11は、前記の支持柱12に付けられた釘13に引っかけることにより、空中に吊るされている。そして、多数の参拝者は、購入した御神籤1を、この空中に吊るされた紐11にそれぞれ結び付けるようにしている。このように紐11に結び付けられた多数の御神籤1は、紐11を取り外して新しい紐11と取り替えることにより、極めて容易に、除去できるようになっている。
【0014】次に、図7は、神社の境内に植えられた樹木22に取り付けられて空中に吊るされた紐21に、多数の御神籤1が結び付けられている状態を示す斜視図である。この紐21は、前記の樹木22に取り付けられることにより、空中に吊るされている。そして、多数の参拝者は、購入した御神籤1を、この空中に吊るされた紐21にそれぞれ結び付けるようにしている。このように紐21に結び付けられた多数の御神籤1は、紐21を取り外して新しい紐21と取り替えることにより、極めて容易に、除去できるようになっている。
【0015】また、前記の図6及び図7の例で、前記の取り外した紐11,21(多数の御神籤1が結びつけられている)を、水が入ったバケツの中に入れるなどして水に濡らすことにより、多数の御神籤1は、水に溶ける又は分解して紐11,21から容易に除去される。よって、紐11,21から多数の御神籤1を除去することも極めて容易に行うことができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による御神籤は、「水溶性のシート」により形成、又は「水溶性のシートと紙製シートとを貼り合わせた表示用シート」により形成されている。したがって、多数の御神籤が神社の境内の樹木にくくり付けられている場合、これらの多数の御神籤を目がけて水を振りかける(シャワー又は雨水などにより)ことにより、これら多数の御神籤は、水に溶けて(又は、水溶性シートの部分は水に溶けて且つ紙製シートの部分は水で分解されて)、その結果、それらの御神籤は樹木から容易に分離して地上に落下し、最終的には、完全に溶けてなくなるか又は地中に埋没してしまう(紙製シートの部分も水により細かく分解されて地中の埋没していく)。よって、前記樹木にくくり付けられた多数の御神籤を極めて容易にかつ短時間内に、樹木から分離・除去させることが可能になる。よって、購入した御神籤を神社の境内の樹木に結び付けるという風習を維持したまま、神社の境内の美観の維持及び樹木の保護育成を達成することが可能になる。なお、地上に落下した御神籤は、箒などで掃除することにより容易に清掃できる。また、前記のように樹木にくくり付けられた御神籤に対して人為的に水を振りかけなくても、自然の雨水(特に、ある程度勢いよく降る雨の水)によっても御神籤を樹木から除去することができる。よって、本発明によれば、購入した御神籤を神社の境内の樹木に結び付けるという風習を維持したまま、神社の境内の美観の維持及び樹木の保護育成を達成することが可能になる。また、前記のように樹木にくくり付けられた御神籤に対して人為的に水を振りかけなくても、自然の雨水によっても御神籤を樹木から除去することができる。
【0017】さらに、本発明による樹木に結び付けられた御神籤の除去方法によれば、空中に吊るされた紐を取り外すだけで、多数の御神籤を一括して除去することができる。すなわち、不要になった多数の御神籤は、それらが結び付けられた紐と一緒に一括して除去することができる。また、その除去した紐に代えて新しい紐を付け替えればよいので、御神籤の除去作業が大変容易になる。また、前記の空中に吊るされた紐に、本発明による「水溶性シート」から成る御神籤、又は、「水溶性シートと紙製シートとを貼り合わせた表示用シート」から成る御神籤を多数結び付けるようにしておけば、それらの多数の御神籤が結び付けられた紐を前記支持手段から取り外して、さらに、その取り外した紐と多数の御神籤を一緒に水に浸けるようにすれば、御神籤の部分は水に濡れて溶けるか分解する(すなわち、水溶性のある部分は水に溶けるし、紙製シートの部分は水で分解する)ので、極めて容易に、その紐から多数の御神籤を取り除くことができるようになる。
【出願人】 【識別番号】396026374
【氏名又は名称】原田 和明
【出願日】 平成10年(1998)2月13日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】鯨田 雅信
【公開番号】 特開平11−225875
【公開日】 平成11年(1999)8月24日
【出願番号】 特願平10−48948