| 【発明の名称】 |
流体容器 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂上 正敏
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| 【要約】 |
【課題】複雑な機構を用いることなく、不注意で倒してもすぐに転がって注ぎ口11及び吸気口12が高い位置になる横臥姿勢で静止することで、貯蔵流体がほとんどこぼれない醤油さしあるいは砂糖入れ、及びその他のあらゆる流体用の容器を提供する。
【解決手段】横臥して筒状の側壁を接地して転がる時、その横臥姿勢に応じて注ぎ口11及び吸気口12の最低高さが変化する流体容器に於いて、側壁の任意の側から横臥しても常に同じ側の側壁が底になる横臥姿勢で転がりを停止して静止するように側壁の一側に錘部2を設けた流体容器。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】横臥して筒状の側壁を接地して転がる時、その横臥姿勢に応じて注ぎ口及び吸気口の最低高さが変化する流体容器に於いて、側壁の任意の側から横臥しても常に同じ側の側壁が底になる横臥姿勢で転がりを停止して静止するように側壁の一側に錘部を設けた流体容器。 【請求項2】横臥後の静止時に於いて、注ぎ口及び吸気口の最低高さが満杯に溜めた貯蔵流体面より高くなるように設けた請求項1の流体容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は特に醤油さしに関するが、広くは横臥するとその横臥姿勢に応じて注ぎ口及び吸気口の最低高さが変化する流体を貯蔵する流体容器全般を含む。 【0002】 【従来の技術】従来の技術に基づく流体容器では、流体容器を誤って横臥した時に注ぎ口あるいは吸気口の最低高さが貯蔵流体面より低くなる横臥姿勢で転がりを停止すると、貯蔵流体面が注ぎ口及び吸気口の最低高さより低位になるまで流体が流出する為、例えばテーブル上の醤油さしを倒し、あわてた為に起こすのが遅れて、テーブル上に醤油溜まりができてしまうことがある。あるいは、親の見ていない時にテーブル上の醤油さしを子供が横臥し、流体容器がその横臥姿勢で静止したまま放置されると、その周辺一帯がひどく汚れてしまう心配もある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の流体容器は、流体容器の横臥時に複雑な機構を用いることなく常に同じ側の側壁が底になって静止することで、注ぎ口及び吸気口の設ける位置に対する貯蔵流体の流出量を予測してデザインを決定できる流体容器を提供することを目的とする。 【0004】そして、その予測に基づき横臥後の静止時に注ぎ口及び吸気口の最低高さが満杯に溜めた貯蔵流体面より高くなるように設け、上記のような心配を取り除くことができる流体容器を提供することをも目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明の流体容器は、横臥して筒状の側壁を接地して転がる時、その横臥姿勢に応じて注ぎ口及び吸気口の最低高さが変化する流体容器に於いて、側壁の任意の側から横臥しても常に同じ側の側壁が底になる横臥姿勢で転がりを停止して静止するように側壁の一側に錘部を設け、横臥時に起きあがり小坊師の原理が働き常に同一横臥姿勢で静止するようにしたものである。 【0006】前記の如く横臥後に流体容器が常に同一横臥姿勢で静止するので、その静止状態で注ぎ口及び吸気口の最低高さが満杯に溜めた貯蔵流体面より高くなるように設けることが、横臥時に貯蔵流体の流出量を少なくする為には好ましい。 【0007】なお、注ぎ口と吸気口はそれぞれ独立して設けることも、兼用して一体に設けることもできる。 【0008】 【発明の実施の形態】まず簡単なテストを行い効果の確認を行ったので、その結果を次に示す。 【0009】テストは図6に示す流体容器1を用いた。流体容器の形状は底部外形54ミリ上部外形49ミリのやや円筒状で、その本体部の高さは60ミリ、その質量90グラム(空の状態)、その貯蔵流体量は65CC、錘2は鉛40グラム、注ぎ口11の径は4ミリで注ぎ口11に至る流路長さは40ミリ、吸気口12は天板に設けられ径2ミリ、注ぎ口と吸気口は軸方向から見て180度対向して設けられている。 【0010】次にテストの方法を説明する。醤油さしの側壁内側の、軸方向から見た注ぎ口11と180度対向する角度位置(吸気口12と同角度位置)に錘2を貼り付けたものをテーブルの上に載置し、その立ち姿勢からその醤油さしの底の角が水平なテーブルから離れないように、且つ注ぎ口11方向に注ぎ口11が真下になるように倒して、注ぎ口11からのこぼれ量のみを採水し計量した。 【0011】その結果、中に水を55CC入れて横臥すると、揺れ戻しがほとんど起こらず、横臥してから静止するまでに約14秒を要したが、倒れてから二度目に重心が最も低い状態になるまでの間に2CC弱程度注ぎ口11から水がこぼれ、その後静止するまでの間には、注ぎ口11から全くこぼれなかった。テストの結果によれば貯蔵流体量が満杯に近い時は大きな揺れ戻しがほとんど起こらず、水がこぼれたのは倒れた瞬間、及び転がりすぎて一度重心が最も低くなる状態を越えてから重心が最も上がった状態の時の二度のみであった。 【0012】貯蔵流体量が少量の場合は軽量であるので、こぼれるのは倒れた瞬間のみでありその後は注ぎ口が貯蔵流体面より高い位置にあるので、結局いずれの条件でもほとんどこぼれないに近いといえる。 【0013】本発明の流体容器が横臥後にその注ぎ口及び吸気口が最も高くなる横臥姿勢になるには所定距離を転がる必要がある。例えば、吸気口が注ぎ口と一体に兼用口として設けられた本発明の流体容器の場合、その兼用口が真下になるように横臥した場合には、その兼用口が真上になるためには流体容器の外径の半分を転がる必要がある。従って、運悪く障害物のそばに横臥し、転がり距離が十分になくその転がりが半回転の途中で阻止され、兼用口が貯蔵流体面より低い横臥姿勢で静止すると、障害物がない状態で横臥後の静止時に兼用口が満杯に溜めた貯蔵流体面より高くなるように設けた流体容器であっても、貯蔵流体面が兼用口の最低高さまで下降するまで貯蔵流体の流出が止まらないことになる。 【0014】しかし、この偶然的な場合でも、本発明の流体容器では横臥後に転がり可能な距離だけ転がり少しでも兼用口高さを高くするように働く。これは従来の流体容器ではあり得ないことである。この働きにより、貯蔵流体は流出するもののやはりその流出量は従来のそのような働きのない流体容器より少なくなる。 【0015】図1は本発明の一実施例である第一の実施例を示す図である。図に於いて、1は流体容器、11は注ぎ口、12は吸気口、2は錘部をそれぞれ示すのは図6と同じである。3は軸方向を示す矢印。図1(2)は図1(1)のA−A断面図であり、錘部2が流体容器1の円筒形の側壁の一側に設けられていることを示す。 【0016】図2は図1に示す流体容器が横臥後に静止した横臥姿勢を軸方向から見た図であり、このように錘部2が最も低くなる接地した姿勢で静止するので、その錘部2の外側の側壁側が常に底になる横臥姿勢で静止することを示す。もし錘がないと、転がりを停止する横臥姿勢に応じて注ぎ口及び吸気口の最低高さが変化することとなる。Fは横臥静止状態での満杯に溜めた貯蔵流体面を示す。 【0017】この横臥姿勢で注ぎ口11と吸気口12のうちで最低高さの低い方の高さが満杯に溜めた貯蔵流体面Fより低いと、流体を満杯に溜めた流体容器を横臥しそのまま放っておくとその高さまで貯蔵流体面が下がるまで貯蔵流体が流出することになる。それに対して、本発明の流体容器では横臥後に常に同一横臥姿勢で静止しその静止姿勢を予測することができるので、その姿勢に於いて注ぎ口11及び吸気口12の最低高さを、満杯に溜めた貯蔵流体面Fより高くなるように設けることができる。 【0018】図3は本発明の一実施例である第二の実施例を示す断面図である。図に於いて、1は流体容器本体、11は注ぎ口、12は吸気口、2は錘部を示し、注ぎ口11に至る流路と吸気口12に至る流路の両流路長さを図1の流体容器より長くしたことを示す。このように両流路長さを長くするほど、あるいは流路径を小さくするほど横臥時に各流路からの流体の流出開始時間を遅延させる効果がある。 【0019】従って、流出開始遅延時間の内に注ぎ口11及び吸気口12が貯蔵流体面より高くなると、全くこぼれないことになるので、使い勝手の点を考慮しながらなるべく流出開始時間が遅延するようにそれらを設計することが好ましい。 【0020】図4は本発明の一実施例である第三の実施例を示す図である。図1及び図2に示した流体容器は、注ぎ口11と吸気口12がそれぞれ独立して設けられているが、図3に示す流体容器は注ぎ口11と吸気口12が兼用して一体に兼用口13として設けられている点が異なる。なお、この流体容器のA−A断面は図1(2)と同じである。 【0021】この流体容器の側壁は透明な円筒状であり、丸穴の兼用口13が流体容器の天面に中心軸を最も外れて且つ錘と反対側に設けられている。従って、あらかじめ流体容器の横臥姿勢で、貯蔵流体が兼用口の最低高より少し低い高さまで貯蔵したときの容量を測定しておき、側壁に立ち姿勢でその容量となる高さを示す目印を付しておき、それ以上流体を貯蔵しないようにして使用すれば、横臥した流体容器が静止した後、貯蔵流体の波がおさまればそれ以上流出しないことになる。 【0022】なお、流体容器の外形は円筒形状が最も基本的であるが、横臥時に起きあがり小坊師の原理を働かせる為に転がることができる筒状であればよく、その範囲で例えばデザイン上意図的に側壁に平面部あるいは凸部などを設けることも当然できる。従って、横臥後の静止時に底部となる側壁部の軸方向に見た曲率を他の部分より大きくする、あるいは平面にすることにより、静止に要する時間を短縮することもできる。流体容器が横臥後の静止時に底部となる側壁の側を平面にした場合の図1(1)のA−A断面図を図5に示す。 【0023】また、流体容器の側壁内面に突出部を設け、流体容器の転がりに伴い流動する貯蔵流体と壁面との抵抗を増加させ、早く静止させるようにしても良い。あるいは、図5に示すように側壁の横臥後の静止時に底部となる部分に周方向に所定間隔をあけて側壁の内側まで突出する窪み部14を二カ所設け、流体容器の握り部と兼用させることもできる。 【0024】また、側壁の錘部の形成方法は、側壁が軽量な樹脂製である場合には金属の錘を埋め込むように一体成形することで容易に形成することができ、側壁がガラス製である場合には肉厚部を設けることで容易に形成することができるが、その方法をこれらの方法に限定するものではない。 【0025】本発明の流体容器は、醤油あるいは砂糖及びその他の調味料、薬品、飲料水等の液体及び流動粒体を含むあらゆる流体を貯蔵する流体容器に応用できるものである。 【0026】なお、注ぎ口11及び吸気口12は、各管路の出口を意味する。また、注ぎ口11及び吸気口12の最低高さとは、各管路の出口面の最低高さ部分の高さを意味する。 【0027】 【発明の効果】本発明の流体容器が横臥すると、起きあがり小坊師の原理が働き、常に同じ側の側壁が底になる横臥姿勢で静止するので、注ぎ口及び吸気口を設ける位置に対する貯蔵流体の流出量を予測して流体容器をデザインすることができる。 【0028】従って、その予測に基づき横臥後の静止時に注ぎ口及び吸気口の最低高さを満杯に溜めた貯蔵流体面より高くなるように設けて、横臥時にすぐ貯蔵流体の流出が停止されるようにもできるので、そのようにしておくと横臥してもあわてて起こす必要がなく、そのまま放置しておくこともできる。 【0029】弁などの複雑な機構を用いていないので、故障や詰まりの心配がなく高い信頼性が得られる。 【0030】起きあがり小坊師の原理が働くのは横臥姿勢のみであるので、通常の使用時の立ち姿勢では従来のものと同様に安定して載地されるので、通常の使用時に於いて従来の物と比べて違和感を感じることがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】594128485 【氏名又は名称】有限会社テクノハウス
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| 【出願日】 |
平成10年(1998)2月4日 |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開平11−216056 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)8月10日 |
| 【出願番号】 |
特願平10−39738 |
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