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【発明の名称】 防曇鏡等の電気機器における電線結線部の防水構造
【発明者】 【氏名】青野 拓

【要約】 【課題】安コストで且つ安全な電線結線部を提供することを目的とする。

【解決手段】壁面Wに取付けられた浴室用の防曇鏡4等の電気機器の背面側壁面Wにコネクタボックス3を埋設し、コネクタボックス3の一部に一端が開口した筒状空間12a、12b、12cを形成し、筒状空間に機器側電線6と電源側電線8との結線部16を収め、電線6、8を貫通させる貫通孔15を有するゴム栓14で筒状空間を塞いで密閉した。それにより、防水コネクタを使用せずに防水性の高い電線結線部が得られる。また、単純な構造のため、低コストで製造できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 壁面に取付けられた電気機器の背面側の壁面にコネクタボックスを埋設し、コネクタボックスの一部に一端が開口した空間を形成し、該空間に機器側電線と電源側電線との結線部を収め、電線を貫通させる貫通孔を有するゴム栓で前記空間を塞いで前記空間を密閉したことを特徴とする防曇鏡等の電気機器における電線結線部の防水構造。
【請求項2】 上記ゴム栓の上に、コネクタボックスに着脱自在に固定されるゴム栓キャップを設けたことを特徴とする請求項1記載の防曇鏡等の電気機器における電線結線部の防水構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多湿空間に設置される電気機器の電線結線部の防水構造に関し、特に浴室の壁面に取付けて使用される防曇鏡に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を、浴室に設けられる防曇鏡を例にして説明する。浴室用防曇鏡において、防曇用ヒーター側電線と電源側電線(屋内配線)の結線に防水コネクタを使用していた。したがって、浴室のように湿気が多くまた水がかかりやすい場所であっても、電線同士を結線することができた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、防水コネクタは、特殊なコネクタであるため部品コストが高いうえ、電源側電線を製品に同梱する必要があり、全体のコストアップとなる、という問題があった。より詳しく説明すると、防水コネクタは、オス側、メス側の両方があり、それらの防水コネクタは防水性を保つために工場出荷の時点で電線に接続されていなければならない。そのため、ヒーター側に防水コネクタを接続するのに加えて、電源側電線側の防水コネクタにも電線を接続しておかなければならない。よって、通常は製品に同梱しない屋内配線用の電線を製品に同梱することになり、コストアップになるのである。そこで、本発明は、そのような問題点を解決し、安コストで且つ安全な電線結線部を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用、効果】本発明は上記の問題点を解決するために、壁面に取付けられた電気機器の背面側の壁面にコネクタボックスを埋設し、コネクタボックスの一部に一端が開口した空間を形成し、空間に機器側電線と電源側電線との結線部を収め、電線を貫通させる貫通孔を有するゴム栓で空間を塞いで空間を密閉したことを特徴とする。それにより、防水コネクタを使用せずに防水性の高い電線結線部が得られる。また、単純な構造のため、低コストで製造できる。
【0005】また、ゴム栓の上に、コネクタボックスに着脱自在に固定されるゴム栓キャップを設けることにより、ゴム栓の抜けを防止できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、浴室に設けられた防曇鏡を例にして説明する。図1において、浴室の壁面Wにアウトレットボックス1が埋設され、その表面側に防水ケース2が取付けられる。防水ケース2の表面側からアウトレットボックス1に向けてコネクタボックス3を差し込んで壁面Wに埋設させる。そして、コネクタボックス3の表面側に鏡4を取付ける。鏡4は、裏面に防曇用ヒーター5が接着され、図示せぬスイッチによってヒーター5が入切されて鏡4の防曇を行なう電気機器である。ヒーター5からはヒーター側電線6が出ていて、その先端はアウトレットボックス1側の電源側電線(屋内配線)8に結線される。鏡4は、防水ケース2と共に壁面Wにビス止めされた鏡止め金具7で固定される。なお、この中で、浴室の水滴や湿気から防水すべき部分は次の二箇所である。
1.鏡4の裏面に貼付けてあるヒーター52.ヒーター側電線6と電源側電線8との結線部【0007】防水ケース2の中央には、コネクタボックス3を取り付けるための穴2aが開いている。また、防水ケース2の周囲の表面と裏面には、発泡性材質の防水パッキン9、10が接着してある。裏面側防水パッキン10は、壁面Wと防水ケース2によって押しつぶされることにより、また表面側防水パッキン9は、鏡4の裏面と防水ケース2によって押しつぶされることにより、それぞれ高い防水性を確保できる。すなわち、防水パッキン9、10及び11により、防水ケース2の内側に水が浸入するのを防ぐことができ、よってヒーター5の防水が図れる。
【0008】コネクタボックス3は、周囲にフランジ3aを有する略中空筒状体であり、壁面Wにネジ固定される。コネクタボックス3のフランジ3aが防水ケース2の中央の穴2aの周囲を壁面に押し付けるようにしてネジ固定されることによって、防水パッキン11が押しつぶされ、アウトレットボックス1の防水性を保っている。電源側電線8とヒーター側電線6の結線部は、防水性の確保されたコネクタボックス3内に収められる。コネクタボックス3の内部に、一端が開口した3つの筒状空間12a、12b、12cを形成し、それぞれに正極側電線結線部、負極側電線結線部、アース栓結線部の収納空間となっている。したがって、異なる極の電線が接触することがないので、安全性が高い。
【0009】このコネクタボックス3の筒状空間12a、12b、12cにゴム栓14で蓋をする。ゴム栓14には電線6、8を通すための貫通孔15が二つ開いており、ヒーター側電線6と電源側電線8をそれぞれこの貫通孔15に通した後、コネクタ16で両電線の先端同士を結線する。よって、このゴム栓14で筒状空間12a、12b、12cを塞ぐことにより、筒状空間12a、12b、12cの内部は密閉状になり空間内部の防水性が保たれ、その内部に収められた電線結線部の防水性が確保される。
【0010】また、ゴム栓14をコネクタボックス3の筒状空間12a、12b、12cに差し込んだ後、コネクタボックス3の筒状空間12a、12b、12cの上からゴム栓キャップ17を被せて、ネジ18でコネクタボックス3のネジ穴19に締め付けて固定する。したがって、筒状空間12a、12b、12cに差し込んだゴム栓14が強く筒状空間12a、12b、12cに密着し、ゴム栓14の抜けを防ぎ、筒状空間12a、12b、12cの内部が確実な防水空間となる。
【0011】なお、ゴム栓キャップ17は、ネジ固定以外の手段、例えば爪で係合させるような手段で固定されてもいい。
【0012】以上説明したように、本発明によれば、コネクタボックスの一部に一端が開口した空間を形成し、空間に機器側電線と電源側電線との結線部を収め、電線を貫通させる貫通孔を有するゴム栓で空間を塞いで空間を密閉したので、高価な防水コネクタを使用することなしに防水性の高い電線結線部が得られる。また、単純な構造のため、低コストで製造できる。さらに、ゴム栓の上に、コネクタボックスに着脱自在に固定されるゴム栓キャップを設けたので、ゴム栓の抜けを防止できる。また、現場において簡単に施工ができる。
【0013】なお、上述した浴室用防曇鏡以外にも、多湿な空間において使用され電線同士の結線部分を有する様々な電気機器、例えば照明器具、暖房用ヒーター等に本発明を適用できる。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【出願日】 平成10年(1998)2月3日
【代理人】
【公開番号】 特開平11−216049
【公開日】 平成11年(1999)8月10日
【出願番号】 特願平10−36669