| 【発明の名称】 |
仏 壇 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 兼紘
|
| 【要約】 |
【課題】仏壇の扉を開けた後、ストッパーを操作するだけで経机及び花立てを載置した棚板が仏壇内部から厳かに出てくる仏壇を提供すること。
【解決手段】天板と底板及び両側板と背板により前方が開放された箱状に形成され、前方の開放部全面を開閉自在とする扉を蝶着した仏壇において、仏壇内部を仏壇の奥行き寸法より狭い台板によって上下二つの空間部が形成されるように仕切ると共に、上部空間部の台板上には本尊を奉る厨子を載置固定し、下部空間部をレールに案内されて仏壇内部から出し入れされる経机と、ガイド部材に案内されて前後方向に摺動する花立てを載置するための棚板の収納部とし、経机を常時緩やかに仏壇前方に押し出すように付勢する付勢手段と、同付勢手段による経机の仏壇前方への突出を阻止するストッパーを設け、経机が仏壇前方へ突出する途中に経机の一部に係合して前記棚板が前進するように構成したこと。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 天板と底板及び両側板と背板により前方が開放された箱状に形成され、前方の開放部全面を開閉自在とする扉を蝶着した仏壇において、仏壇内部を仏壇の奥行き寸法より狭い台板によって上下二つの空間部が形成されるように仕切ると共に、上部空間部の台板上には本尊を奉る厨子を載置固定し、下部空間部をレールに案内されて仏壇内部から出し入れされる経机と、ガイド部材に案内されて前後方向に摺動する花立てを載置するための棚板の収納部とし、経机を常時緩やかに仏壇前方に押し出すように付勢する付勢手段と、同付勢手段による経机の仏壇前方への突出を阻止するストッパーを設け、経机が仏壇前方へ突出する途中に経机の一部に係合して前記棚板が前進するように構成したことを特徴とする仏壇。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、経机を内部に収納でき、且つ、経机及び花立てを載置するための棚板が仏壇内部から厳かに出てくる仏壇に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種経机を内部に収納できる仏壇として、例えば、特開平7ー184764号公報に記載されるものがある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】この仏壇にあっては、仏壇本体と台部を別体乃至一体的に形成し、この台部内に鈴や教典、燭台、香炉等を収納乃至載置した経机を収納できるように構成したもので、燭台を経机の天板上に載置した儘経机を仏壇内部に収納できる点で旧来の仏壇よりは優れているが、花立てを置く場合、経机を仏壇内部に収納した状態では経机の天板の一部が仏壇本体の底板の左右の張出部によって隠されるようになっているため、その隠される部分に花立てを置いた儘経机を仏壇内部に収納すると、花立てが仏壇本体の底板の左右の張出部に当たって倒れる危険性があり、経机収納時に仏壇本体の底板左右の張出部によって隠されない部分に一旦花立てを移動させなければならず面倒であるという問題点があった。 【0004】また、経机と花立てを載置するための棚板を一体に構成した場合、経机を引き出すときに棚板が同時に移動するため、仏壇内部に収納しておく間は燭台と花立ての間隔が短くてもよいが、経机を引き出して勤行するときには燭台と花立ての間隔が短かければ蝋燭の火が花立ての花に燃え移ったりすることがあるため、燭台と花立てとはできるだけ離れた位置に配置しなければならないという問題点があった。 【0005】また、この仏壇にあっては、仏壇本体と台部に分割し、仏壇本体には扉を設けて開閉自在としてあるが、台部には前面を隠すものがなければ体裁が悪いため、台部独自の扉を必要とし、勤行の都度、仏壇本体の扉と台部独自の扉の二つの扉を開閉しなければならず面倒であるという問題点があった。 【0006】更に、勤行の際には扉を開けた後、経机の天板の一部を握って引き出す操作を必要とし、厳かさに欠けるという問題点もあった。 【0007】 【発明の目的】本発明は、仏壇の扉を開けた後、ストッパーを操作するだけで経机及び花立てを載置した棚板が仏壇内部から厳かに出てくる仏壇を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明に係る仏壇は、天板と底板及び両側板と背板により前方が開放された箱状に形成され、前方の開放部全面を開閉自在とする扉を蝶着した仏壇において、仏壇内部を仏壇の奥行き寸法より狭い台板によって上下二つの空間部が形成されるように仕切ると共に、上部空間部の台板上には本尊を奉る厨子を載置固定し、下部空間部をレールに案内されて仏壇内部から出し入れされる経机と、ガイド部材に案内されて前後方向に摺動する花立てを載置するための棚板の収納部とし、経机を常時緩やかに仏壇前方に押し出すように付勢する付勢手段と、同付勢手段による経机の仏壇前方への突出を阻止するストッパーを設け、経机が仏壇前方へ突出する途中に経机の一部に係合して前記棚板が前進するように構成したことを特徴とするものである。 【0009】 【発明の作用】ストッパーを操作することにより経机が仏壇内部から厳かに出て来る途中に花立てを載置した棚板が前進し、燭台と花立ての間隔が収納時よりも開き、勤行時に蝋燭に火を灯しても花立ての花に火が燃え移るようなことがない。 【0010】 【発明の実施の態様】本発明の実施の態様を図面について具体的に説明する。図1は、本発明仏壇の扉を閉じた状態の正面図、図2は、本発明仏壇の扉を開いた状態の正面図、図3は、本発明仏壇の扉を閉じた状態の横断平面図、図4は、本発明仏壇の扉を開いた状態の横断平面図、図5は、本発明仏壇の扉を開いた状態の要部縦断側面図、図6は、経机が仏壇内部から出てくる途中の要部縦断側面図、図7は、ガススプリングの詳細図、図8は、ストッパーの詳細図である。 【0011】1は、天板11と底板12及び両側板13、13と背板14により前方が開放された箱状に形成された仏壇本体、2、2は、仏壇本体1の両側板13、13に蝶着され、全面開放部を閉鎖する観音開きの電動式の扉、3は、仏壇本体1内部に上下の空間部が形成されるように仕切る仏壇の奥行き寸法より狭い台板、4は、該台板上に載置固定される本尊を奉る厨子、5は、仏壇本体内部の下部空間に収納される経机であって、下部空間を経机5の収納部としてある。 【0012】経机5は、仏壇本体1の底板12に敷設されたレール(図示しない)に案内されて仏壇本体1から出し入れ自在となるようになっており、このレールは公知のサスペンションレールであってもよい。 【0013】経机5は、天板51と底板52及び両側板53、53と背板54とから構成され、天板51と底板52との間の空間部を仕切板で仕切り、引出A、Aの収納部と鈴Bの収納部としてある。 【0014】6は、仏壇本体1の両側板13、13に形成されたガイド(図示しない)に案内されて前記台板3の下部から前後摺動する花立てCの載置用の棚板、7は、同棚板の下面に固着された制御板で、その前後には前記経机5の背板54の上方への延長端が係合する前後の折り曲げ部71、72が形成されている。 【0015】8は、経机5を仏壇前面に押し出す付勢手段たるガススプリングで、図7に示すように、シリンダー81とシリンダー内部に嵌挿されたスプリング82及びピストン83、ピストンロッド84とから構成され、シリンダー内部に充填されたガスによる緩衝作用でピストンロッド84を緩やかに突出させるようにしてあり、シリンダー81の一部が仏壇本体1の底板12の一部に軸受けを介して揺動自在に枢支され、ピストンロッド84の先端が経机5の底板52の一部に軸受けを介して揺動自在に枢支されている。 【0016】9は、ガススプリング8による経机5の仏壇前方への突出を阻止するストッパーで、経机5の底板52の前端から垂下する垂板52aの一部に係合する鎌部91と仏壇本体1の底板12の一部に軸受けを介して揺動自在に枢支される柄部92とこの柄部92を常時時計方向に回転させるように付勢するスプリング93とから構成されている。 【0017】ストッパー9の鎌部91は、経机5と同色の合成樹脂で成形し、金属板で成形された柄部92と一体成形するのが好ましい。 【0018】図1の閉扉状態において、勤行のため、扉2、2を開くと、図2のように仏壇内部が全て開放されるが、経机5は図5のように垂板52aの一部にストッパー9の鎌部91が係合してその前進が阻止されているので、経机5は仏壇内部に収納された儘の状態にある。 【0019】ストッパー9の鎌部91を指で押し下げると、柄部92がスプリング93の復元力に抗して反時計方向に回転し、鎌部91が垂板52aの一部との係合位置から離れるため、経机5はガススプリング8のスプリング82の復元力とその緩衝作用により図6のように緩やかに前進する。 【0020】経机5が図5の状態から図6の状態迄前進する間は、経机5の背板54の上方への延長端は制御板7の前後の折り曲げ部71、72の間を移動するだけで棚板6は前進することがないので、経机5上の燭台Dと花立てCとの間隔が開く。 【0021】経机5が図6の状態からガススプリング8の復元力により更に前進すると、背板54の上方への延長端が制御板7の前方の折り曲げ部71に係合して引き出されるので、制御板7と一体の棚板6は経机5と共に前進する。 【0022】尚、花立てCが移動時に揺れて倒れないように、図5、図6のように、棚板6に金属杆で形成した枠体Wを立て、この枠内に花立てCを入れるようにしてもよいし、棚板を二枚重ねにして上部の板に孔を穿って凹部を形成し、その凹部に花立てCを置くようにしておいてもよいものである。 【0023】勤行が終了した後、経机5を仏壇内部に押し込んでやれば、先ず、経机5だけが仏壇内部に後退し、経机5の背板54の上方への延長端が制御板7の後方の折り曲げ部72に係合して制御板7と一体の棚板6は経机5と共に後退し、再び経机5の垂板52aの一部にストッパー9の鎌部91が係合して図3、図5の収納状態に戻る。 【0024】図中、Eは、経机5の天板51上の所定箇所に載置される線香立てである。 【0025】 【発明の効果】本発明に係る仏壇によれば、天板と底板及び両側板と背板により前方が開放された箱状に形成され、前方の開放部全面を開閉自在とする扉を蝶着した仏壇において、仏壇内部を仏壇の奥行き寸法より狭い台板によって上下二つの空間部が形成されるように仕切ると共に、上部空間部の台板上には本尊を奉る厨子を載置固定し、下部空間部をレールに案内されて仏壇内部から出し入れされる経机と、ガイド部材に案内されて前後方向に摺動する花立てを載置するための棚板の収納部とし、経机を常時緩やかに仏壇前方に押し出すように付勢する付勢手段と、同付勢手段による経机の仏壇前方への突出を阻止するストッパーを設け、経机が仏壇前方へ突出する途中に経机の一部に係合して前記棚板が前進するように構成したもので、仏壇の扉を開けた後、ストッパーを操作するだけで経机及び花立てを載置した棚板が仏壇内部から緩やかに出てくるので、勤行の都度一々経机を引き出すものと比べ荘厳さを演出できる効果がある。 【0026】また、経机が仏壇内部から出て来る途中に花立てを載置した棚板が前進し、燭台と花立ての間隔が収納時よりも開くようにしてあるので、燭台と花立ての配置を考えなくても勤行時に蝋燭に火を灯しても花立ての花に火が燃え移るようなことがなく、花立てを定位置に載置した儘経机を収納できて便利である。 【0027】経机の収納部を含めて仏壇全体の前面を開閉できる扉を設けてあるので、仏壇の扉を開閉するだけで経机の収納部も開閉し、扉の開閉に二度手間をする必要がなく便利である。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591109784 【氏名又は名称】株式会社ヨシダ電機
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)11月27日 |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開平11−155725 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月15日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−343719 |
|