| 【発明の名称】 |
折り紙製の装飾衣裳 |
| 【発明者】 |
【氏名】小渡 陽禧
|
| 【要約】 |
【課題】装飾製の高い折り紙製の装飾衣裳を実現することで、装飾性の高い箸袋としても利用でき、また御札などを入れるのにも適し、しかも何も入れないで、人形などのように単に装飾品としても適する折り紙製の装飾衣裳を実現することにある。
【解決手段】和服地や中国服地などの図柄が印刷されている色紙の裏面の角部がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出し、他の部分は表面が露出するように、細長の袋状に折って成る折り紙製の装飾衣裳である。また、色紙の隣接する2辺を、和服の襟を重ねたように交差させて折り重ねることによって、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 和服地や中国服地その他の衣裳の図柄が印刷されている色紙の裏面の角部がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出し、他の部分は表面が露出するように、細長の袋状に折って成ることを特徴とする折り紙製の装飾衣裳。 【請求項2】 色紙の隣接する2辺を、和服の襟を重ねたように交差させて折り重ねることによって、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面を形成してなることを特徴とする請求項1記載の折り紙製の装飾衣裳。 【請求項3】 前記の交差させて折り重ねた両方の襟部の上に、一重のまたは二重以上の襟状紙を重ねて接着することによって、襟部に厚みを持たせたことを特徴とする請求項2記載の折り紙製の装飾衣裳。 【請求項4】 前記の交差させて折り重ねた両方の襟部の内側に、一重のまたは二重以上の中着の襟を挿入し重ねてなることを特徴とする請求項3に記載の折り紙製の装飾衣裳。 【請求項5】 前記の各襟部を左上重ねとし、前方右側に、色紙の一部をジグザグに折り重ねた別材を重ねて固定することで、ウシンチーを表現してなることを特徴とする請求項1から請求項4中のいずれかの項に記載の折り紙製の装飾衣裳。 【請求項6】 前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面と襟部との間から、赤色と黄色に着色された2トーンの箸一対が挿入されており、前記の色紙の表面には、紅型柄が印刷されていることを特徴とする請求項1から請求項6中のいずれかの項に記載の折り紙製の装飾衣裳。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、和服などを着ている状態の和装や琉装、チャイナドレス風、チョゴリなどをイメージさせる折り紙製の装飾衣裳に関する。和装には、巫女や神主、花嫁、舞子、王子、王女などの衣裳が含まれるが、これら以外の庶民的な衣裳にも適用できる。 【0002】 【従来の技術】従来から、紙を二つ折りにして端縁同士を接着し、細長い袋状に形成して、その中に箸を挿入する箸袋が知られている。また、特開平1−254586号公報に記載のように、前記のような在来の箸袋に質問事項や福引き用の符号などを記載して宴会を盛り上げるのに利用するとか、特開平9−77158号公報に記載のように、箸袋に水引き飾りを付けることで、付加価値を高めた箸袋が知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような箸袋は、箸袋に質問事項や福引き用の符号を記載したり、水引き飾りを付けるといった、別の目的のものを付加することで付加価値を高めたものである。しかも、質問事項や福引き用の符号を必要としない場合とか、水引き飾りを要しない通常の宴会などの場合は、付加価値とはならない。 【0004】一方、神社や寺などでは、御札の入った袋が販売されているが、この場合の袋も、単に御札を入れる容器としての機能しか有しておらず、装飾的な配慮がなされていない。 【0005】本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、装飾製の高い折り紙製の装飾衣裳を実現することで、装飾性の高い箸袋としても利用でき、また御札などを入れるのにも適し、しかも何も入れないで、人形などのように単に装飾品としても適する折り紙製の装飾衣裳を実現することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明の技術的課題は次のような手段によって解決される。請求項1は、和服地や中国服地その他の衣裳の図柄が印刷されている色紙の裏面の角部がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出し、他の部分は表面が露出するように、細長の袋状に折って成る折り紙製の装飾衣裳である。 【0007】このように、折り紙製の装飾衣裳において、色紙の裏面の角部3がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出し、他の部分は表面が露出するように構成したことにより、衣類の丁度襟に相当する部分から箸や御札などを挿入できる。また菱形ないし4辺形の状態の裏面以外はすべて、衣類などの柄の部分が現れるので、箸や御札などを入れる容器に限られず、装飾効果の高い折り紙製衣裳としても価値が高まる。 【0008】請求項2は、請求項1記載の色紙の隣接する2辺を、和服の襟を重ねたように交差させて折り重ねることによって、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面3を形成してなる折り紙製の装飾衣裳である。 【0009】このように、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面を形成するのに、色紙の隣接する2辺を、和服の襟を重ねたように交差させて折り重ねた構造にしたため、和服などの衣裳のイメージを出すことができ、衣裳の華やかなデザインをした折り紙製の装飾衣裳を実現できる。もちろん、チャイナドレス風にもできる。 【0010】請求項3は、請求項2に記載の交差させて折り重ねた両方の襟部の上に、一重のまたは二重以上の襟状紙4、5を重ねて接着することによって、襟部に厚みを持たせた折り紙製の装飾衣裳である。 【0011】このように、交差させて折り重ねた両方の襟部の上に、一重のまたは二重以上の襟状紙4、5を重ね、襟部に厚みを持たせたため、実物の着物により近いデザインとなり、市場価値が高くなる。 【0012】請求項4は、請求項3に記載の交差させて折り重ねた両方の襟部の内側に、一重のまたは二重以上の中着の襟を挿入し重ねてなる折り紙製の装飾衣裳である。中着の襟とは、襦袢の襟や中着の襟などのように、内側に重ねて着る着物の襟を総称するものとする。 【0013】このように、交差させて折り重ねた両方の襟部の内側に、一重のまたは二重以上の中着の襟を挿入し重ねた構造なため、丁度襦袢を着て、その上に中着を重ねて着ているような状態を表現でき、より実物に近い折り紙製の装飾衣裳となる。 【0014】請求項5は、請求項1から請求項4中のいずれかの項に記載の各襟部を左上重ねとし、前方右側に、色紙の一部をジグザグに折り重ねた別材8を重ねて固定することで、ウシンチーを表現してなる折り紙製の装飾衣裳である。 【0015】このように、色紙の一部をジグザグに折り重ねてなるウシンチー部材を、折り紙製の装飾衣裳の前方右側に設けた構成なため、琉装で伝統的なウシンチー風を表現できる。 【0016】請求項6は、請求項1から請求項5中のいずれかの項に記載の菱形ないし4辺形に露出した裏面3と襟部との間から、赤色と黄色に着色された2トーンの箸一対13が挿入されており、前記の色紙の表面には、紅型柄が印刷されている箸の入った折り紙製の装飾衣裳である。 【0017】このように、折り紙製の装飾衣裳を箸袋として利用した場合、赤色と黄色に着色された2トーンの箸一対13が挿入されていると、色紙の表面に印刷された紅型染めの柄と箸の色とがマッチし、一層引き立ったデザインとなる。 【0018】 【発明の実施の形態】次に本発明による折り紙製の装飾衣裳が実際上どのように具体化されるか実施形態を説明する。図1から図7は、本発明の折り紙製の装飾衣裳を箸袋として使用する場合の各種実施形態である。 【0019】図1は本発明の折り紙製の装飾衣裳の箸袋を琉装風にした実施形態、図2は京都の舞子風にした実施形態、図3はチャイナドレス風にした実施形態である。 【0020】これらの箸袋は総て、和服などの柄が印刷されている色紙を用い、折り紙の要領で折ることによって製造される。図において、A面が図柄が印刷されている表側、B面は図柄の無い、裏側である。そして、裏面Bの一つの角部3がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出するように、また他の部分は表面Aが露出するように折ってある。しかも、箸が入るように細長の袋状に折ってある。 【0021】また、図4のように、色紙の隣接する2辺1と2を、和服の襟を重ねたように交差させて折り重ねることによって、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面3を形成してある。 【0022】さらに、前記の交差させて折り重ねた両方の襟部1a、2aの上に、一重のまたは二重以上の襟状紙4、5を重ねて接着などで固定し、襟部に厚みを持たせたてある。 【0023】前記の交差させて折り重ねた両方の襟部1a、2aの内側に、一重のまたは二重以上の重ね着襟6、7を挿入し、重ねてある。 【0024】本発明の箸袋は、前記の各襟部1、2、4、5、6、7は左上重ねとしてある。そして、前方右側に、色紙の一部をジグザグに折り重ねた別材8を重ねて固定することで、ウシンチーを表現してある。前記の各襟状紙4、5、6、7およびウシンチー部材8は、前記の色紙Pの不要部を切除して形成してある。 【0025】図2に示す京都の舞子風の箸袋の場合は、(1)のように、前側中央に着物の裾9を手に持っている状態が表現され、また(2)のように、背部には、帯(お太鼓)10が表現されている。 【0026】図1、図2の和装の場合は、内側の重ね着襟6、7は、外側の襟状紙4、5から少しずつずらしてあるのに対し、図3のチャイナドレス風の箸袋の場合は、図4(4)における襟部1a、2aの上に外側の襟状紙4、5を重ねる点は同じだが、内側の襟6a、7bは、上端縁が凸曲線となるように裁断され、その凸曲線の縁の上に、同じく凸曲線状の襟6b、7bを重ねた構成になっている。 【0027】さらに、チャイナドレス風の場合は、外襟5の延長部5bを途中から折れ線状に形成し、かつ裾側にもチャイナドレス風を強調するためのライン11を設けたり、飾り12などを着けてある。 【0028】図1ないし図3の箸袋中には、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面3と襟部1、2、4、5、6、7、6a、7aとの間から、赤色と黄色に着色された2トーンの箸一対13が挿入されている。 【0029】次に図1の琉装の箸袋の製造方法を図4ないし図7において工程順に説明する。 【0030】(1).図4(1)のように、例えば1辺が15cm程度の正方形の色紙Pを用い、その裏面Bを上側にする。 【0031】(2).対角線14上に、図1の箸13を内蔵できるような袋状に形成するために、対角線14に対する片方の折り目15を裏面B側に折り重ねる。 【0032】(3).下端から数cmの位置で、下部16を折り返して重ね、箸袋の底部を形成する。 【0033】(4).対角線14に対する他方の折り目17を裏面B側に折り重ねることで、幅Wの袋状に形成する。この状態で、隣接する2辺1と2との交差部の上側に、裏面Bの角部3がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出し、襟部1a、2aとの間に箸挿入口が形成される。 【0034】(5).こうして折り返された部分は、先端18の領域がはみ出し、余分なため、切り取り線19の位置で切除し、図5(5)のように、幅Wの袋状部のみを残す。 【0035】(6).図5(5)のように袋状に折られた部分を、図5(6)のように開いて拡げる。 【0036】(7).前記の襟部1a、2aのみを、折り目20、21において、内面B側に折り重ねて2重にし、襟部の強度を増す。 【0037】(8).この状態で、再度袋状に折り重ねる。 【0038】(9).そして、のりづけして接着固定すると、図6(9)のように、幅Wの袋が形成され、かつ襟縁部が内側に折り重ねられて二重になった襟1a、2aが形成される。 【0039】(10).図6(10)は、図1ないし図3における襟状紙4、5を形成する方法であり、まず幅Dが2cm程度、長さ15cm程度の短冊状に切った色紙22を用意する。そして、幅Dの4分の1(5mm程度)の折り目23、24の位置で、内側に折り曲げて重ねると、幅Dの2分の1(1cm程度)の短冊状に形成される。この二重の短冊状紙を、鎖線25の位置で切断し、2分割すると、長さ7.5cm程度の襟状紙4、5が形成される。 【0040】(11).そして、片方の襟状紙4は、襟部1aの上側に重ねて、のりづけ固定し、また袋状部からはみ出した余分の領域26は、切り取り線26aから切除する。次いで、他方の襟状紙5は、襟部2aの上側に重ねて、のりづけ固定し、袋状部からはみ出した余分の領域27、28は、切り取り線27a、28aから切除する。 【0041】(12).図6の(12)〜(14)は、三重の重ね着襟6、7を形成する方法であり、まず色紙を幅1cm程度、長さ15cm程度に切った短冊状紙29、30、31を用意する。この場合、各短冊状紙29、30、31は色違いとする。 【0042】(13).そして、この3枚を1〜2mm程度ずつずらした状態で重ね、のりづけ固定した後、切断線25の位置で切断し、2分割すると、一対の重ね着襟6、7が完成する。 【0043】(14).2分された2枚の重ね着襟6、7をクロスさせてのりづけ接着する。そして、図6(11)の袋状部に重ねて、余分の領域を切断線32、33の位置で切除する。 【0044】(15).このクロスの重ね着襟6、7を前記の襟状紙4、5の内側に挿入し、襟状紙4、5の内面にのりづけ接着すると、箸袋の袋状部が完成する。 【0045】(16).次に、図7において、図1のウシンチー材8の折り方を説明する。まず、図4(4)で切除した18の領域を破線34の位置で、山折り、谷折りを交互に繰り返す。 【0046】(17).折る際は、図7(17)のように、先端(下端)側が次第に幅広となるように、テーパ状に折る。そして、図示のように、表面Aと裏面Bがジグザグに現れるように折り畳んだ状態で、幅の細い方の端部35を、まず破線36の位置で紙面上側に折り曲げて重ね、次いで破線37の位置で、ウシンチー材8の下側に折り込むと、図(7)の(18)の状態となる。 【0047】このウシンチー材8を、図6(15)の袋状部の手前右側にのりづけ接着すると、図1のような琉装風の箸袋が完成し、菱形ないし4辺形に露出した裏面3と重ね着襟6、7との間から箸13を挿入すると完了である。 【0048】なお、箸13としては、赤色部13aと黄色部13bとに着色された2トーンの箸が適しておなり、紅型染めなどの色と調和し、沖縄のイメージを強調できる。 【0049】図2の舞子風は、ウシンチー材8を前側中央に設けたり、背中に帯10を着けたりする点で、図1の琉装風と異なるのみで、基本的には同じ要領で製造できる。また、図3のチャイナドレス風や韓国のチョゴリ風などの場合も、基本は同じであり、チャイナドレス風やチョゴリ風などを表現できるように、多少の変更を加えただけである。 【0050】本発明の箸袋を装飾や置物とするのではなく、実際に食事に使用する場合は、箸袋を汚さないように、小さな中袋に箸を入れ、この中袋と一緒に、本発明の箸袋に挿入すると、中袋は使い捨てし、本発明の箸袋は繰り返し何度も使用できる。 【0051】図8から図13は、本発明による折り紙製の装飾衣裳の他の各種実施形態を示す正面図であり、図8は神主、図9は巫女、図10は花嫁、図11は花婿、図12は王女、図13は王子の衣裳をそれぞれ折り紙を折って形成したものである。これらの場合も、図10から図13のように、中に箸を入れてもよいが、図8、図9のように箸を入れないで、折り紙製の装飾衣裳単品でも十分な装飾効果が得られる。なお、図8の神主や図9の巫女の衣裳にした場合は、御札などを入れることもできる。 【0052】つまり、本発明の折り紙製の装飾衣裳は、中に箸や御札その他を入れてもよいが、何も入れないでも十分に折り紙製の装飾衣裳として価値を発揮できる。 【0053】 【発明の効果】請求項1のように、折り紙製の装飾衣裳において、色紙の裏面の角部3がほぼ菱形ないし4辺形の状態で露出し、他の部分は表面が露出するように構成したことにより、衣類の丁度襟に相当する部分から箸や御札などを挿入できる。また菱形ないし4辺形の状態の裏面以外はすべて、衣類などの柄の部分が現れて美しいので、箸や御札などを入れる容器に限られず、装飾効果の高い折り紙製衣裳としても価値が高まる。 【0054】請求項2によると、前記の菱形ないし4辺形に露出した裏面を形成するのに、色紙の隣接する2辺を、和服の襟を重ねたように交差させて折り重ねた構造にしたため、特に和服のイメージを出すことができ、和服の華やかなデザインをした折り紙製の装飾衣裳を実現できる。もちろん、巫女や神主の装束とか、チャイナドレス風やチョゴリ風にもできる。 【0055】請求項3によると、交差させて折り重ねた両方の襟部の上に、一重のまたは二重以上の襟状紙4、5を重ね、襟部に厚みを持たせたため、実物の着物により近いデザインとなり、市場価値が高くなる。 【0056】請求項4によると、このように、交差させて折り重ねた両方の襟部の内側に、一重のまたは二重以上の中着の襟を挿入し重ねた構造なため、丁度襦袢を着て、その上に中着を重ねて着ているような状態を表現でき、より実物に近い折り紙製の装飾衣裳となる。 【0057】請求項5によると、色紙の一部をジグザグに折り重ねてなるウシンチー部材を、折り紙製の装飾衣裳の前方右側に設けた構成なため、琉装で伝統的なウシンチー風を表現できる。 【0058】請求項6のように、前記の折り紙製の装飾衣裳に、赤色と黄色に着色された2トーンの箸一対が挿入されていると、色紙の表面に印刷された紅型染めの柄と箸の色とがマッチし、一層引き立ったデザインとなる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】597138896 【氏名又は名称】小渡 陽禧
|
| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月23日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】福島 康文
|
| 【公開番号】 |
特開平11−146825 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)6月2日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−309898 |
|