| 【発明の名称】 |
薬液マット |
| 【発明者】 |
【氏名】吉村 俊樹
【氏名】今西 正博
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| 【要約】 |
【課題】薬液の持ち出し量を減少でき、薬液の多量の持ち出しに基づく種々の不具合を解消でき、更に、管理が容易で、安定な且つ良好な薬液による効果を発揮できる、薬液マットを提供すること。
【解決手段】マット本体1とマット本体1を上に開いた凹部21内に収容した台座2とからなり、マット本体1が、セルロースからなるスポンジ構造体で構成されており、マット本体1に消毒液が含浸されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マット本体とマット本体を上に開いた凹部内に収容した台座とからなる薬液マットであって、マット本体が、セルロースからなるスポンジ構造体で構成されており、マット本体に薬液が含浸されていることを特徴とする薬液マット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、消毒液、洗浄液、アルカリ液、酸性液、消臭液、防カビ液等の薬液を保持した薬液マットに関するものである。例えば、消毒液を保持した消毒マットは、細菌の持ち込み禁止が要望される区域、例えば病院、食品工場、飲食店、食品スーパー等の入口に設置され、細菌による院内感染や食中毒を防止すべく、上記区域内へ人等が立ち入る際に靴裏等の消毒を行って細菌の持ち込みを防止する。また、アルカリ液を保持したマットは油分を除去し、酸性液を保持したマットは殺菌を行う。 【0002】 【従来技術及びその課題】薬液マットの1種である従来の消毒マットとしては、次の構造のものが知られている。 ■消毒液を、不織布等の担体に含浸させて保持させたもの。 ■消毒液が自由に流通し且つ適当な弾力性を有するウレタンスポンジや人工芝等のマット本体と、それを上に開いた凹部内に収容した台座とからなり、凹部内に貯めた消毒液にマット本体の一部を浸したもの。 【0003】しかし、上記構造の従来の消毒マットには、次のような不具合があった。上記■のマットでは、消毒液の保持量が少ないため、水分が蒸発すると、靴裏を消毒液で十分に濡らすことができなくなる。即ち、靴裏を消毒液で十分に濡らすことのできる状態を長時間保つことが、非常に困難である。従って、消毒効果が不安定である。これを解消するためには、頻繁な水分補給作業を必要とし、面倒である。また、靴裏を消毒液で十分に濡らすことのできる状態を保つためには、踏み付けた時に靴裏をまんべんなく覆うだけの過剰量の消毒液を、担体に保持させる必要があるため、靴裏がマットから離れた後も、過剰の消毒液が靴裏に付着して残り、それによって床面が汚染されたり、スリップの危険が生じる。しかも、消毒液が多量に持ち出されることになり、マットの消毒効果が急速に低下する。 【0004】上記■のマットにおいて、マット本体は、踏み付けられた際に、消毒液の飛散を抑制するとともに靴裏を適当な高さに保持するためのものである。ところで、上記■のマットでは、消毒効果は、靴裏がマット本体の表面を押し下げて消毒液に直に接触することにより、発揮される。しかし、歩行時における靴裏への体重のかかり方は均一ではないため、靴裏のある部分は消毒液中に深く入り、ある部分は消毒液に接触しないという事態が生じ、消毒効果にむらが生じやすい。また、消毒液の液面がマット本体表面より下に位置しているため、消毒液の量の管理が非常に困難であり、それ故、消毒効果にむらが生じるのが助長される。更に、消毒液の液面はマット本体に覆われているだけであるので、消毒液中にごみ等の雑物が入りやすい。しかも、消毒液の液面はマット本体に隠れているので、消毒液中に雑物が入っても、容易に取り除くことができない。従って、メンテナンスに多大の労力を必要とする。また、靴裏が直接に消毒液に接触するので、大量の消毒液が持ち出される。それ故、消毒液の使用量が増し、コストが増大する。また、床が汚染され、スリップの危険が増す。これらを防ぐためには、大量に持ち出される消毒液を拭き取るための大許容量の拭き取り機構が必要となり、それ故、マットの設置が大掛かりなものとなる。 【0005】なお、消毒液ではなく、洗浄液、アルカリ液、酸性液、消臭液、防カビ液等の他の薬液を保持させたマットにおいても、上記と同様の不具合が生じる。 【0006】本発明は、薬液の持ち出し量を減少でき、薬液の多量の持ち出しに基づく種々の不具合を解消でき、更に、管理が容易で、安定な且つ良好な薬液による効果を発揮できる、薬液マットを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、マット本体とマット本体を上に開いた凹部内に収容した台座とからなる薬液マットであって、マット本体が、セルロースからなるスポンジ構造体で構成されており、マット本体に薬液が含浸されていることを特徴としている。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は本発明の薬液マットの1種である消毒マットの斜視図、図2はその分解斜視図、図3は図1のIII−III断面図である。図において、1はシート状のマット本体、2は台座である。台座2は例えばゴムでできており、上に開いた凹部21を有している。凹部21内にはマット本体1が収容されている。凹部21は、台座2の底板22と側壁23とで構成されている。側壁23は、マット上を通過する人等の妨げとならないよう、内側に傾斜している。 【0009】マット本体1は、セルロースからなるスポンジ構造体(所謂セルローススポンジ)で構成されている。マット本体1には、スポンジ構造体の空隙に消毒液が侵入することにより、消毒液が含浸されている。 【0010】上記構成の消毒マットは、次のような作用を奏する。マット本体1はセルローススポンジで構成されており、セルロースの親水性は高いので、マット本体1には消毒液が過飽和状態で含浸される。即ち、マット本体1の表面は消毒液の液面とみなすことができる。このマット本体1の一部が、例えば靴で踏み付けられると、図4に示すように、その部分は下方に圧縮される。このとき、靴裏は、消毒液の液面とみなせるマット本体1の表面に接触するので、消毒液に直接接触し、消毒される。同時に、マット本体1の圧縮部分11に保持されていた消毒液は、絞り出されるようにして圧縮部分11の周囲に移動し、圧縮部分11はドライな状態となるので、消毒液が必要以上に靴裏に付着することはない。従って、靴による消毒液の持ち出し量は少なくなる。また、この際、圧縮部分11は、マットの面積に対して通常は十分に小さな面積であるので、絞り出された消毒液が凹部21を越えてあふれることはない。 【0011】次に、靴が圧縮部分11から離れると、図5に示すように、マット本体1は、そのスポンジ構造に基づく弾性力により、元の状態に素早く回復していく。このとき、図中にて一点鎖線で囲まれた回復部分12は、その部分に在る空隙が減圧状態となり、しかも、セルロースの親水性が高いことと相俟って、吸盤作用を発揮して、他の部分に在る消毒液を素早く吸収する。従って、マット本体1はすぐに消毒液の過飽和状態となり、その後、すぐに靴で踏まれても、消毒効果を発揮する。 【0012】仮に、マット本体1がセルロースより親水性の低い材料で構成された場合には、マット本体1が消毒液の過飽和状態とならないため、靴裏の消毒効果が不十分となり、また、回復部分12は特に消毒液の量的不足状態をしばらく持続することとなるため、その後の消毒効果が更に不十分となる。 【0013】更に、上記構成の消毒マットは、次のような作用を奏する。 ■マット本体1に消毒液が過飽和状態で含浸されるので、マット本体1には大量の消毒液が保持される。従って、凹部21内に消毒液を貯めておく必要がないので、勾配のある場所に設置しても、消毒液がこぼれることはない。 【0014】■マット本体1は、スポンジ構造体であるので、クッション性が高い。従って、マット本体1表面は靴裏の凹凸の隅々にまで接触し、靴裏は確実に消毒される。 【0015】■消毒液はマット本体1に保持されているので、マット本体1が靴で踏まれても、消毒液は飛散しない。また、消毒マット自体を移動させる際にも、消毒液がこぼれて周辺を汚すことはない。 【0016】■マット本体1は、シート状であり、表面が平坦であるので、表面上に貯まったごみ等の雑物を取り除くのが容易である。即ち、メンテナンスが容易である。 【0017】■マット本体1表面に、例えば米粒や野菜の切り屑等の残飯が付着し、表面を洗い流す必要が生じ、大量の水をマット本体1表面に流しても、マット本体1には消毒液が過飽和状態で含浸されているので、水の殆どはマット本体1表面を流れ、含浸されている消毒液が極端に薄まることはない。 【0018】なお、消毒液の代わりに、他の薬液、例えば洗浄液、アルカリ液、酸性液、消臭液、防カビ液等を用いた場合も、上記と同様である。 【0019】 【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によれば、靴裏に付着して持ち出される薬液の量を極めて少なくできる。従って、薬液の使用量を減らして薬液のコスト低減を図ることができ、また、薬液の補充機会を減らして作業コストの低減を図ることができ、また、持ち出された薬液による床面の汚染やスリップの危険を防止でき、更に、持ち出されて床面に付着した薬液を拭き取るための設備や作業を不要にできる。 【0020】また、マット本体は薬液で過飽和状態となり、これは靴等で踏まれた後もすぐにそうなるので、靴裏等に対する消毒、洗浄等の薬液の効果を良好に発揮することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000133445 【氏名又は名称】株式会社ダスキン
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月28日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−128054 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月18日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−295281 |
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