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【発明の名称】 衣類プレス器及び衣類プレス方法
【発明者】 【氏名】吉岡 正雄

【氏名】久山 秀人

【要約】 【課題】火傷や火災の可能性がなく、消費電力の節約ができ、衣類の凹凸に応じた均一なプレスが可能な衣類プレス器及び衣類プレス方法を提供する。

【解決手段】略長方形状の本体側挟持板1と蓋側挟持板3とを、連結金具2によって開閉可能に連結する。蓋側挟持板3の内側面に、その全面とほぼ同様の大きさの空気袋9を設ける。空気袋9に空気の送り込み、排出を行う加圧ポンプ10を接続する。本体側挟持板1と蓋側挟持板3とを、ロック機構11によってロック可能に設ける。ロック機構11を、蓋側挟持板3に設けたスライド部材11aと、本体側挟持板1に設けた被係合部11bによって構成する。スライド部材11aの先端に、被係合部11b内を通過した後に、その下端部に係合する係合爪11cを設ける。本体側挟持板1におけるロック機構11の近傍にハンドル6を設ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 衣類を挟持して加圧する2枚の挟持板を備えた衣類プレス器において、一方の挟持板の内側面に、空気圧により膨脹可能な空気袋が設けられ、前記空気袋に、空気圧を調節する加圧ポンプが接続されていることを特徴とする衣類プレス器。
【請求項2】 前記加圧ポンプに、前記空気袋の空気圧を設定する空気圧制御手段が接続されていることを特徴とする請求項1記載の衣類プレス器。
【請求項3】 前記空気袋及びこれに対向する側の挟持板の少なくとも一方に、面状ヒータが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の衣類プレス器。
【請求項4】 前記空気袋に対向する側の挟持板に、衣類の凹凸に対応した形状が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の衣類プレス器。
【請求項5】 衣類を挟持して加圧する2枚の挟持板を備えた衣類プレス器において、2枚の挟持板における対向する内側面に、それぞれ空気圧により膨脹可能な空気袋が設けられ、前記空気袋に、それぞれの空気圧を調節する加圧ポンプが接続されていることを特徴とする衣類プレス器。
【請求項6】 前記加圧ポンプに、2つの前記空気袋の空気圧を個別に設定する空気圧制御手段が接続されていることを特徴とする請求項5記載の衣類プレス器。
【請求項7】 前記加圧ポンプは、衣類加圧時における一方の空気袋の空気圧が衣類の凹凸に沿って変形し、他方の空気袋の空気圧が一方の空気袋よりも強くなるように設定されていることを特徴とする請求項5又は請求項6記載の衣類プレス器。
【請求項8】 前記空気袋の少なくとも一方には、衣類との接触面に面状ヒータが設けられていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の衣類プレス器。
【請求項9】 衣類を挟持して加圧する2枚の挟持板を備えた衣類プレス器において、少なくとも一方の挟持板の内側面に、空気圧により膨脹可能な空気袋が設けられ、前記空気袋に複数の小孔が設けられ、前記空気袋に、温風を送風する送風機が接続されていることを特徴とする衣類プレス器。
【請求項10】 前記送風機に風量制御手段が設けられていることを特徴とする請求項9記載の衣類プレス器。
【請求項11】 2枚の挟持板に衣類を挟持し、それぞれの挟持板に設けられた空気袋によって衣類を加圧する衣類プレス方法において、一方の空気袋によって、当該空気袋が衣類の凹凸に沿って変形する程度の空気圧で衣類を加圧し、他方の空気袋によって、一方の空気袋よりも強い空気圧で衣類を加圧することを特徴とする衣類プレス方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣類を挟持して加圧することにより、しわ伸ばしや折り目付けを行う衣類プレス器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、衣類のしわを伸ばし、所定の箇所に折り目を付けるために、衣類プレス器が開発され、広く普及している。この衣類プレス器の代表的なものがズボンプレス器である。ズボンプレス器は、2枚の挟持板によってズボンを挟持加圧し、ズボンとの接触面に設けられた加熱部によって加熱することにより、ズボン表面のしわを伸ばし、ズボンの両側縁に折り目付けを行うものである。
【0003】このようなズボンプレス器の一例として、特開平6−304397号公報に記載されているものを以下に説明する。すなわち、図14及び図15に示すように、本体側挟持板1と蓋側挟持板3との下辺部が連結金具2によって連結され、ズボン4を挟持するように開閉可能に設けられている。本体側挟持板1の内側面には、耐熱性のシートによってヒーターを挟み込んだ加熱部5が設けられ、蓋側挟持板3の内側面には弾力性のある平板状のクッション6が設けられている。なお、加熱部5のヒータへの通電のためのコードや、オンオフのためのスイッチ等は、図示を省略する。
【0004】そして、本体側挟持板1の両側縁にはレバー7が回動可能に設けられている。このレバー7に対応する位置の蓋側挟持板3の両側縁には、レバー7に押圧されることによって、両挟持板を閉じてズボン4をプレスする方向の力が加わるピン8が設けられている。
【0005】以上のような従来のズボンプレス器の一例におけるプレス作業は、以下のように行う。すなわち、ズボン4を本体側挟持板1と蓋側挟持板3との間に挟まるように広げ、蓋側挟持板3が本体側挟持板1方向に回動して閉じるように、レバー7を回動させてピン8を付勢する。すると、ズボン4が蓋側挟持板3と本体側挟持板1との間に加圧挟持される。
【0006】この状態で、スイッチを入れて加熱部5のヒータに通電することによってズボン4を加熱すると、クッション6と加熱部5との間に加圧挟持されたズボン4は、蓋側挟持板3及び本体側挟持板1による加圧と、加熱部5からの加熱によって、その表面のしわが伸ばされ、両側縁に折り目が付けられる。さらに、一定時間の加熱後にスイッチを切り、レバー7を回動させてピン8に対する押圧を解き、蓋側挟持板3を開いてズボン4を取り出す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のようなズボンプレス器においては、以下のような問題点があった。すなわち、衣類を加熱する加熱部5は高温となるため、プレス直後に挟持板を開こうとすると、熱を帯びた部材によってユーザが火傷をする可能性がある。また、ズボン4をセットしたことを忘れて、そのまま外出してしまった場合には火災の原因ともなる。そして、電気によって加熱する加熱部5が必要となるので、消費電力が大きくなり、電気代がかさむこととになる。
【0008】さらに、ズボン4に縫い目や折り返し等の凹凸がある場合であっても、クッション6と加熱部5は、その表面が平坦でほとんど変形しない(特に、加熱部5の変形はない)ので、凹凸箇所における加圧力が、他の箇所と異なることになり、均一なプレスが困難となる。
【0009】本発明は、以上のような従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、火傷や火災の可能性がなく、消費電力の節約ができ、衣類の凹凸に応じた均一なプレスが可能な衣類プレス器及び衣類プレス方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成するために、請求項1記載の発明は、衣類を挟持して加圧する2枚の挟持板を備えた衣類プレス器において、一方の挟持板の内側面に、空気圧により膨脹可能な空気袋が設けられ、前記空気袋に、空気圧を調節する加圧ポンプが接続されていることを特徴とする。以上のような請求項1記載の発明では、空気袋の空気圧によってのみ衣類をプレスし、加熱部を有しないので、火傷や火災の可能性がなく、消費電力の節約ができる。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の衣類プレス器において、前記加圧ポンプに、前記空気袋の空気圧を設定する空気圧制御手段が接続されていることを特徴とする。以上のような請求項2記載の発明では、空気圧制御手段によって、衣類の種類や素材、所望の折り目付けの程度に応じた空気圧を設定し、加圧ポンプによる加圧力の調節を最適なものとすることができる。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1又は請求項2記載の衣類プレス器において、前記空気袋及びこれに対向する側の挟持板の少なくとも一方に、面状ヒータが設けられていることを特徴とする。以上のような請求項3記載の発明では、面状ヒータと空気圧を併用することによって、プレス効率を高めることができる。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の衣類プレス器において、前記空気袋に対向する側の挟持板に、衣類の凹凸に対応した形状が形成されていることを特徴とする。以上のような請求項4記載の発明では、挟持板の形状に対して衣類の凹凸が合うようにセットし、空気袋によって加圧すれば、例えば、衣類に凸状部分があっても、そのプレス圧を他の部分と同じくすることができるので、均一なプレスが可能となる。
【0014】請求項5記載の発明は、衣類を挟持して加圧する2枚の挟持板を備えた衣類プレス器において、2枚の挟持板における対向する内側面に、それぞれ空気圧により膨脹可能な空気袋が設けられ、前記空気袋に、それぞれの空気圧を調節する加圧ポンプが接続されていることを特徴とするていることを特徴とする。以上のような請求項5記載の発明では、衣類の両側から空気袋の空気圧によってのみ強くプレスすることができ、加熱部を有しないので、火傷や火災の可能性がなく、消費電力の節約ができる。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項5記載の衣類プレス器において、前記加圧ポンプに、2つの前記空気袋の空気圧を個別に設定する空気圧制御手段が接続されていることを特徴とする。以上のような請求項6記載の発明では、空気圧制御手段によって、衣類の両面のそれぞれの形状に合わせて、両空気袋の空気圧をそれぞれ個別に設定し、加圧ポンプによる加圧力の調節を最適なものとすることができる。
【0016】請求項7記載の発明は、請求項5又は請求項6記載の衣類プレス器において、前記加圧ポンプは、衣類加圧時における一方の空気袋の空気圧が衣類の凹凸に沿って変形し、他方の空気袋の空気圧が一方の空気袋よりも強くなるように設定されていることを特徴とする。また、請求項11記載の発明は、請求項7記載の発明を方法の観点から捉えたものであり、2枚の挟持板に衣類を挟持し、それぞれの挟持板に設けられた空気袋によって衣類を加圧する衣類プレス方法において、一方の空気袋によって、当該空気袋が衣類の凹凸に沿って変形する程度の空気圧で衣類を加圧し、他方の空気袋によって、一方の空気袋よりも強い空気圧で衣類を加圧することを特徴とする。以上のような請求項7及び請求項11記載の発明では、一方の空気袋が衣類の凹凸に沿って変形し、他方の空気袋によって強く加圧するので、衣類の凹凸に応じた均一なプレスが可能となる。
【0017】請求項8記載の発明は、請求項5〜7のいずれか1項に記載の衣類プレス器において、前記空気袋の少なくとも一方には、衣類との接触面に面状ヒータが設けられていることを特徴とする。以上のような請求項8記載の発明では、面状ヒータと空気圧を併用することによって、プレス効率を高めることができる。
【0018】請求項9記載の発明は、衣類を挟持して加圧する2枚の挟持板を備えた衣類プレス器において、少なくとも一方の挟持板の内側面に、空気圧により膨脹可能な空気袋が設けられ、前記空気袋に複数の小孔が設けられ、前記空気袋に、温風を送風する送風機が接続されていることを特徴とする。以上のような請求項9記載の発明では、、送風機からの温風が空気袋の小孔から吹き出して、挟持加圧された衣類が加熱されるので、プレス効率がより一層向上する。
【0019】請求項10記載の発明は、前記送風機に風量制御手段が設けられていることを特徴とする。以上のような請求項10記載の発明では、衣類の種類や素材に合わせて、風量制御手段によって送風機の風量を調節することにより、温風の温度と空気袋の加圧力を制御することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従って以下に説明する。
【0021】(1)第1の実施の形態(構成)請求項1記載の発明に対応する実施の形態を、図1〜5に従って説明する。すなわち、本実施の形態は、図1及び図2に示すように、略長方形状の本体側挟持板1と蓋側挟持板3とが、連結金具2によって開閉可能に連結されている。蓋側挟持板3の内側面には、その全面とほぼ同様の大きさの空気袋9が設けられている。この空気袋9には、その内部への空気の送り込み、排出を行う加圧ポンプ10が接続されている。
【0022】また、閉じられた本体側挟持板1と蓋側挟持板3とは、図3に示すように、互いにロック機構11によってロック可能に設けられている。このロック機構11は、蓋側挟持板3にスライド移動可能(図中矢印方向)に設けられたスライド部材11aと、本体側挟持板3に設けられた断面コの字状の被係合部11bによって構成され、スライド部材11aの先端には係合爪11cが設けられている。この係合爪11cは、弾性部材(図示せず)によって図中左右方向に突出する方向に付勢され、被係合部11b内を通過した後に、被係合部11bの下端部に係合する構成となっている。さらに、本体側挟持板1におけるロック機構11の近傍には、ハンドル6が設けられている。
【0023】(作用)以上のような本実施の形態では、図4に示すように、ズボン4を本体側挟持板1に乗せて、その上から蓋側挟持板3を閉じる。そして、図5に示すように、スライド部材11aの係合爪11cを、被係合部11bの一方(図中上方)から挿入して被係合部11b内を通過させ、被係合部11bの他方(図中下方)の端部に係合させる。
【0024】このようにロック機構11をロックした状態で、加圧ポンプ10を作動させ、空気袋9に空気を送り込み、その空気圧によってズボン4をプレスする。一定時間の加圧後、係合爪11cを左右から押圧して被係合部材11bとの係合を解き、スライド部材11aを上方に移動させることによってロック機構11によるロックを解除する。そして、蓋側挟持板3を開いて、図2に示すような開状態とし、ズボン4を取り出す。
【0025】(効果)以上のような本実施の形態によれば、加熱部を設けずに、空気袋9によってのみズボン4をプレスするので、蓋側挟持板3を開く際の火傷や、ズボン4をセットしたことを忘れて放置してしまった場合でも、火災の危険がなく安全である。また、加圧ポンプ10のみの消費電力で済むので、電気を利用した発熱体を用いる場合に比べて、電気代の節約になる。
【0026】なお、衣類プレス器の持ち運びは、蓋側挟持板3を閉じてロック機構11をロックし、本体側挟持板1に設けられたハンドル12を把持して行うことができるので便利である。
【0027】(2)第2の実施の形態請求項2記載の発明に対応する実施の形態を、以下に説明する。すなわち、本実施の形態は、上記の第1の実施の形態における加圧ポンプ10に制御回路を接続し、この制御回路によって、空気袋9の圧力をあらかじめ設定したり、プレス中に微調整可能な構成としたものである。この制御回路は、専用の回路であっても、コンピュータを用いてもよい。
【0028】以上のような本実施の形態によれば、ユーザが衣類の種類(ズボン、スカート等)や素材(綿、麻等)に合わせて、若しくは所望の折り目付けの強度に合わせて、空気袋9の空気圧を入力設定することができるとともに、プレス中の圧力の微調整も可能となるので、衣類に応じた最適なプレスが実現できる。
【0029】(3)第3の実施の形態請求項4記載の発明に対応する実施の形態を、図6に従って説明する。すなわち、本実施の形態は、本体側挟持板1の内側面に、ズボン4の縫い目部分の凸にに対応した溝1aが形成されている他は、上記の第1の実施の形態と同様の構成である。
【0030】以上のような本実施の形態では、本体側挟持板1にズボン4を乗せる際に、挟持板の溝1aに衣類の縫い目部分を合わせてセットする。そして、上記の第1の実施の形態と同様に、蓋側挟持板3を閉じてロック機構11によってロックし、空気袋9の空気圧によって加圧する。このとき、ズボン4の縫い目部分は溝1aに入っているので、プレス圧を他の箇所と同じくすることができ、全体として均一なプレスを行うことができる。
【0031】(4)第4の実施の形態(構成)請求項5〜7及び請求項11記載の発明に対応する実施の形態を、図7〜9に従って説明する。すなわち、本実施の形態は、図7に示すように、蓋側挟持板3に空気袋9が設けられるとともに、本体側挟持板1にも加圧ポンプ10に接続された空気袋14が設けられている。この加圧ポンプ10は、空気袋9,14の空気圧をそれぞれ別個に調節可能に設けられている。
【0032】そして、加圧ポンプ10による空気袋9,14の空気圧の調節は、あらかじめ以下のように設定されている。すなわち、蓋側挟持板3の空気袋9は、その表面がズボン4の凹凸に合わせて変形する程度となるように弱く設定されている。一方、本体側挟持板2の空気袋14は、蓋側挟持板3の空気袋9よりも強く、しわ伸ばしに十分な程度となるように設定されている。なお、本実施の形態のその他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0033】(作用)以上のような本実施の形態では、図8に示すように、ズボン4の折り返し等のある側が蓋側となるように、本体側挟持板1上にズボン4をセットし、蓋側挟持板3を閉じてロック機構11によってロックする。そして、加圧ポンプ10によって、両方の空気袋9,14に空気を送り込む。すると、空気袋9,14の空気圧がそれぞれ上記のように設定されているので、図9に示すように、ズボン4の折り返し等の凸部分がある箇所においては、蓋側挟持板3側の空気袋9が変形し、凸部分に対応した凹部分ができる。そして、本体側挟持板1側からは、空気袋14による強い加圧が行われる。
【0034】(効果)以上のような本実施の形態によれば、一方の空気袋9がズボン4の凹凸に沿って変形し、他方の空気袋14によって強く加圧されるので、ズボン4の凹凸に応じた均一なプレスが可能となる。特に、どの様な衣類であっても、空気袋が適宜凹凸箇所に応じて変形するので、固定した溝部を形成する場合に比べて、汎用性が高くなる。
【0035】(5)第5の実施の形態請求項6記載の発明に対応する実施の形態を、以下に説明する。すなわち、本実施の形態は、上記の第5の実施の形態における加圧ポンプ10に制御回路を接続し、この制御回路によって、空気袋9,14の個々の圧力をあらかじめ設定したり、プレス中に微調整可能な構成としたものである。この制御回路は、専用の回路であっても、コンピュータを用いてもよい。
【0036】以上のような本実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様に、衣類に応じた最適なプレスが実現できるとともに、第5の実施の形態における空気袋9,14の空気圧の設定を容易に行うことができる。また、第5の実施の形態における、空気袋9の空気圧を強くして空気袋14の空気圧を弱くしたり、両空気袋9,14の空気圧を同等としたりするといった設定の変更も、容易に行うことができる。
【0037】(6)第6の実施の形態請求項9記載の発明に対応する実施の形態を、図10及び図11に従って説明する。すなわち、本実施の形態の構成は、図10に示すように、空気袋9の表面に多数の小孔9aが形成され、空気袋9に加圧ポンプではなく、温風を送風する送風機13が接続されている他は、上記の第1の実施の形態と同様の構成である。
【0038】以上のような本実施の形態では、図11に示すように、本体側挟持板1上にズボン4をセットし、蓋側挟持板3を閉じてロック機構11によってロックする。そして、空気袋9に対して送風機13で温風を送り込むことによって、空気圧による加圧が行うとともに、小孔9aから吹き出す温風によってズボン4を加熱する。従って、より迅速にしわが伸ばされ、折り目をつけることができ、プレス効率が向上する。
【0039】(7)第7の実施の形態請求項10記載の発明に対応する実施の形態を、以下に説明する。すなわち、本実施の形態は、上記の第4の実施の形態における送風機13に制御回路を接続し、この制御回路によって、空気袋9の圧力及び温風の温度をあらかじめ設定したり、プレス中に微調整可能な構成としたものである。この制御回路は、専用の回路であっても、コンピュータを用いてもよい。
【0040】以上のような本実施の形態によれば、ユーザが衣類の種類(ズボン、スカート等)や素材(綿、麻等)に合わせて、若しくは所望の折り目付けの強度に合わせて、空気袋9の空気圧及び温風の温度を入力設定することができるとともに、プレス中の圧力及び温度の微調整も可能となるので、衣類に応じた最適なプレスが実現できる。
【0041】(8)他の実施の形態本発明は、上記のような実施の形態に限定されるものでなく、例えば、以下のような実施の形態も構成可能である。
【0042】すなわち、請求項3記載の発明に対応する実施の形態として、図12に示すように、空気袋9に対向する本体側挟持板1に、耐熱シートによってヒータを挟んだ面状ヒータ15を設けることも可能である。かかる構成とすれば、空気袋9による加圧と面状ヒータ15による加熱とを併用させることができ、プレス効率が向上する。なお、空気袋9の表面に面状ヒータ15を取り付けることも可能である。
【0043】また、請求項8記載の発明に対応する実施の形態として、図13に示すように、2つの空気袋9,14がある場合に、そのいずれか一方に面状ヒータ15を設けることによって、プレス効率を向上させることもできる。なお、空気袋9,14の双方に面状ヒータ15を設けることも可能である。
【0044】また、上記の第3の実施の形態における溝1aは、衣類の縫い目に対応させたものには限定されず、衣類の折り目や縫い付けられて厚みを帯びたマーク等に対応させた形状にし、プレス圧を均一にすることも可能である。
【0045】また、上記の第6の実施の形態における小孔9aの大きさや数は、すべて均一にする必要はない。例えば、ズボンの側縁の折り目付けに対応する箇所は、より強く加熱するために、小孔9aを大きくしたり、小孔9aの形成密度を高めたりすることも可能である。
【0046】また、各請求項に記載の発明は自由に組み合わせ可能であり、例えば、第6の実施の形態における温風吹き出し型の衣類プレス器と、第3の実施の形態における溝を形成した衣類プレス器とを組み合わせてもよい。そして、第4の実施の形態における空気袋9,14のいずれか1方若しくは双方を、第6の実施の形態における温風吹き出し型とすることも可能である。
【0047】また、ロック機構11の構成は上記の実施の形態に限定されるものではなく、蓋側挟持板3と本体側挟持板1と閉じてロックできるものであれば、どのような構成のものであってもよい。例えば、図14及び図15で示したレバー7とピン8のようなものであってもよい。
【0048】また、蓋側挟持板3及び本体側挟持板1の形状は、長方形状に限定されるものではなく、例えば、ズボン4の形状に対応させた台形状とすることもできる。蓋側挟持板3及び本体側挟持板1の大きさは、衣類の一部のみを挟持できるような小形のものであってもよい。
【0049】また、上記の実施の形態は横置き型であるが、図14及び図15で示した従来技術のような縦置き型として構成することも可能である。かかる縦置き型とした場合には、図14及び図15に示したような脚によって支える構成とすることもできるが、フックを取り付けることによって壁やタンス内に吊るす構成とすることも可能である。
【0050】また、上記の加圧ポンプ10や送風機13のオンオフについて、ユーザの所望の時間を設定できるタイマーを設けることも可能である。かかる構成とすれば、ユーザがセットし忘れた場合にも、設定時間が来れば自動的に電源が切れるので消費電力の無駄が防止できる。なお、タイマーは、設定時間の到来をアラームでユーザに知らせるものであってもよい。
【0051】また、本発明の対象は、ズボンに限定されるものではなく、他の衣類、例えば、スカートやシャツ等にも適用可能であり、衣類以外であっても、例えば、タオルやハンカチなどにも適用可能である。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、火傷や火災の可能性がなく、消費電力の節約ができ、衣類の凹凸に応じた均一なプレスが可能な衣類プレス器及び衣類プレス方法を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成9年(1997)10月30日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
【公開番号】 特開平11−128052
【公開日】 平成11年(1999)5月18日
【出願番号】 特願平9−299047