| 【発明の名称】 |
プラスチック製ストロー |
| 【発明者】 |
【氏名】篠原 光彦
【氏名】井関 健史
【氏名】小西 勇
【氏名】植田 道雄
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| 【要約】 |
【課題】従来のアルミを使用したジュース等の紙容器用としてよりも、より大きい突き刺し・開封強度が要求されるノンアルミ紙容器用として特に適した、突き刺し強度や突き刺し強度に加えて突き刺し開封性が改善されたプラスチック製ストローを提供すること。
【解決手段】多段式の伸縮自在なストロー等のストローの吸液側の先端に設けられた尖鋭部の縁部を肉厚に形成したり、多段式の伸縮自在なストロー等のストローの吸液側の端部に縮径部を形成し、該縮径部の先端に縁部が肉厚の尖鋭部を設ける。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ストローの吸液側の先端に設けられた尖鋭部の縁部が肉厚に形成されていることを特徴とするプラスチック製ストロー。 【請求項2】 ストローの吸液側の端部に縮径部を形成し、該縮径部の先端に縁部が肉厚の尖鋭部が設けられていることを特徴とするプラスチック製ストロー。 【請求項3】 縮径部が、テーパー部とストレート部から構成されていることを特徴とする請求項2記載のプラスチック製ストロー。 【請求項4】 縮径部が、テーパー部から構成されていること特徴とする請求項2記載のプラスチック製ストロー。 【請求項5】 縮径部が、素材チューブの吸液側の端部を縮径することにより形成されたものであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項6】 尖鋭部が、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を、斜めに切断することにより形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項7】 尖鋭部が、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を、加熱されたカッターを用いて切断することにより形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項8】 加熱されたカッターが、電気加熱ヒーターであることを特徴とする請求項7の記載のプラスチック製ストロー。 【請求項9】 電気加熱ヒーターが、線状又は板状の電気加熱ヒーターであることを特徴とする請求項8の記載のプラスチック製ストロー。 【請求項10】 尖鋭部が、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を、レーザーを用いて切断することにより形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項11】 尖鋭部が、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を切断することにより形成された尖鋭部の縁部を加熱ブロックに押し当てることにより形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項12】 ストローが、径の異なる2又はそれ以上のパイプを組み合わせてなる多段式の伸縮自在なストローであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項13】 多段式の伸縮自在なストローが、その最大径パイプの吸液側の先端もしくは最大径パイプの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端に、尖鋭部を有していることを特徴とする請求項12記載のプラスチック製ストロー。 【請求項14】 多段式の伸縮自在なストローが、その最小径パイプの吸液側の先端もしくは最小径パイプの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端に、尖鋭部を有していることを特徴とする請求項12記載のプラスチック製ストロー。 【請求項15】 ストローが、紙容器用ストローであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか記載のプラスチック製ストロー。 【請求項16】 紙容器が、アルミ以外のバリアー層を有するノンアルミ紙容器であることを特徴とする請求項15記載の紙容器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はジュースや牛乳が充填・密封された紙容器、特にアルミ層を含まず、アルミ以外のバリアー層を有するアセプティック(無菌充填包装)用等のノンアルミ紙容器に用いる場合に、突き刺し強度や突き刺し強度に加えて突き刺し開封性が改善されたプラスチック製ストローに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、液体容器用の二段式伸縮自在ストローはよく知られている(特開昭59−62018号公報、実開昭60−98483号公報、特開昭60−256414号公報)。また、ストローを容器に挿入後、容器内外の圧力差により発生するストローからの飲料の吹き出しを防止するために、容器内へ挿入される領域部を吸飲時の開口部に位置する領域の外径よりも大きい外径としたストロー(登録実用新案第3023252号公報)や吸飲時にストローの周囲と容器開口部分との間に空気通路が形成されるように、ストローの周壁外面に空気通路形成用突出部が設けられたストロー(実開昭61−149576号公報)も知られている。 【0003】また、ストロー本体の一部の長手方向全長に肉厚の強度増強部を装設し、該強度増強部が尖鋭端部となるように斜断してなるプラスチック製ストローが知られている(実開昭55−143781号公報)。 【0004】また、外側ストローと内側ストローからなり、外側ストローを比較的硬い材質とし、内側ストローを比較的柔軟な材質としてあり、外側ストローの先端を尖鋭にすると共に基端に縮径部を形成する一方、内側ストローの先端に拡径部を形成し、内側ストローを基端側に抜き出し伸張した状態で、上記拡径部と縮径部とが係合するようにしてある、突き刺し性が改善された飲料用容器に付着させる二重ストローが知られている(特開昭62−192123号公報)。 【0005】また、先端口を尖鋭カット部に形成した短尺の導飲管と、該導飲管の内壁と僅かの隙間を確保する小径を有して且つ先端口を平坦カット部に形成した長尺の吸飲管とからなるパック容器用二重ストローも知られている(実開平3−43476号公報)。 【0006】しかし、上記実開昭55−143781号公報記載のストローのように、一部の長手方向全長に肉厚の強度増強部を装設した素材チューブは、元来安価な製品が要求されるストローにおいて、製造装置・設備及び原料費の両面においてコストアップにならざるを得ず、また、先端部の加工工程において、強度増強部が尖鋭端部となるように切断するには、素材チューブの強度増強部の位置を切断刃に対して一定に揃えておく必要があり、生産効率が悪いばかりか、従来の自由な位置で尖鋭切断加工するストロー製造装置が適用できず、更に、かかるストローは多段ストローとすることができないという問題があった。 【0007】また、通常二段ストローでは、外側チューブを柔らかく、内側チューブを硬くし、それらの結合部となる、外側チューブの端近傍には縮径した平行部を少し設け、他方内側チューブの端近傍には拡径部を設け、ストローの使用時に伸張すれば、結合部で柔らかい外側チューブの縮径部の近傍が硬い内側チューブの拡径部により拡大されると同時に、内側チューブの拡径部も多少縮小し、結合を安定させているが、上記特開昭62−192123号公報記載のストローでは外側チューブを硬くしてあるので、外側チューブと内側チューブの結合安定性に不安が残るという問題があった。そして、通常二段ストローの製造設備は、外側チューブが柔らかく内側チューブが硬いストローを製造するように設定されていることから、上記特開昭62−192123公報記載のストローを小ロット製造する場合、段取り変更は容易でなく、対応が困難であり、従来のストロー製造設備が使用できず、そのため専用の製造設備を必要とし、コストアップになるという問題点もあった。 【0008】ジュース等が充填された紙パックの内容物を吸飲するとき、通常ストローを容器の底面まで差し込んで容器を保持して使用することが多いが、上記実開平3−43476号公報記載のストローのように吸飲管の先端を平坦にカットしてある場合、内容物の吸飲抵抗が大きくなり、容易に吸飲できなくなり、吸飲時にはストローを手で保持し浮かせなければならず、その場合、導飲管と吸飲管との間に隙間があることから、片手でストローを片手で紙パックをそれぞれ保持する必要があり、吸飲が片手でできないという問題があった。また、先端を平坦にカットしても実際には最後の一滴まで残さず飲み干すことは不可能である。 【0009】そして、上記登録実用新案第3023252号公報の図3(a)には、ストローの境界部である拡径された段部から下部の先端部分に向けてその外径が徐々に小さくなるテーパー形状を有し、その先端がほぼ素材チューブ径となっているストローが図示されているが、この拡径部を有するストローは、開口部に挿入することができるようにその先端を単に素材チューブ径としたものであり、突き刺し開封力を改善するためストローの吸液側の端部に設けられた縮径部を有する本発明のストローとは本質的に異なるものである。また、ストロー下部の先端部分から境界部である段部に向けてその外径が徐々に大きくなるテーパー形状を有する上記従来のストローは、その製造に特別な装置と技術を要し、従来の製造装置が殆どそのまま利用できるその端部に縮径部を有する本発明のプラスチック製ストローに比べて、生産性が悪く、コストアップになる。 【0010】そしてまた、上記実開昭61−149576号公報の第6図には、ストローの先端に近い部分にストローより大径の空気通路形成用短筒状体が設けられ、その先端側がストローの径と同じになるようにテーパー形状となったストローが図示されているが、かかるテーパー形状もストローを開口部に挿入する際により滑らかに突き刺し挿入することができる目的で設けられたものであり、突き刺し開封力を低減するためストローの吸液側の端部に設けられた縮径部とは本質的に異なるものである。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】最近環境問題から資源を再利用する社会的要求がだんだん強くなってきている。ジュース等のアセプティック紙容器においては、現在、包装材料として、空気や汚染微生物の遮断性に優れた特性を有するアルミをポリエチレン等の合成樹脂シートにラミネートした紙主体のものが用いられているが、アルミにポリエチレン等の合成樹脂シートをラミネートした包材は、それらを分離することが難しく、リサイクル上問題であるとの指摘がなされている。以上のことから、最近アルミ以外の合成樹脂からなるバリアー層を使用した種々のノンアルミアセプティック紙容器が開発されている。 【0012】従来のアルミを使用したジュース等のアセプティック紙容器のストロー挿入口は、液面側のポリエチレン層及び外側のアルミ層から構成されることが一般的であった。しかし、アルミ以外の合成樹脂からなるバリアー層を使用した種々のノンアルミ紙容器のストロー挿入口は、上記従来のポリエチレン層及びアルミ層から構成されるストロー挿入口よりも突き刺し・開封の強度の大きいものが多い。 【0013】そして、従来のアルミを使用したジュース等のアセプティック紙容器でも、しばしばストローの先端が折れ曲がったり、めくれたりすることが起こっていたが、さらに容器への突き刺し・開封強度が必要とされる、ノンアルミ紙容器用にも適した、突き刺し開封力が改善されたストローの開発が期待されていた。 【0014】本発明の課題は、従来のアルミを使用したジュース等の紙容器用としてよりも、より大きい突き刺し・開封強度が要求されるノンアルミ紙容器用として特に適した、突き刺し強度や突き刺し強度に加えて突き刺し開封性が改善されたプラスチック製ストローを提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を解決するために、種々の材質や形状のプラスチック製ストローを数多く試作し、より大きい突き刺し開封強度が要求されるノンアルミ紙容器や、市販のアルミをポリエチレン等の合成樹脂シートにラミネートした紙主体の容器に実際に適用してみたがうまくいかなかったので、開封力に関する基礎的な実験を行うこととした。この実験には、従来公知の図1(a)に示すような1本の細長い形状のストローや、図1(b)に示すような二段式伸縮自在ストローのうち、前者を用いた。まず、ストロー1の吸液側の端部2の先端に設けられた尖鋭部3を開口部へ突き刺す場合の押し込み力とストローの移動距離との関係を調べた。 【0016】ストローを容器開口部に突き刺して開封する場合、ストローに押し込み力を負荷すると、ストロー先端の尖鋭部最先端が開口部のフィルムを押し、フィルムの押された微小部が凹状にへこみ、フィルムが破断に耐える応力以上の力が負荷されると、尖鋭部最先端が当接する部分からフィルムは破断し小さな孔があき、さらにストローを押し込み移動させると、孔が拡がりストロー外径の大きさになる。この場合の押し込み力とストローの移動距離との関係を測定した結果を図2に示す。図2では、縦軸に押し込み力、横軸にストローの移動距離を表し、図2中の、(イ)はストロー先端の尖鋭部最先端が開口部フィルムに接触した時点を、(ロ)はフィルムが破断した時点を、(ハ)は開封された孔がストローの外径まで拡がった時点を、また(イ)〜(ロ)はフィルムが押されて凹状にへこむ過程を、(ロ)〜(ハ)は破られた孔が拡がる過程を、それぞれ示している。この図2から、押し込み力は、最初に破断する時に最大値を示し開封力と等しくなり、一旦破断した後ストロー外径まで拡げる時は非常に小さい力で済むことがわかった。 【0017】次に、その先端を種々の角度θとした尖鋭部を有するストローを試作し、ストローの尖鋭部とフィルムが破断する直前の凹状にへこんだ微小部との接触面積と、必要な開封力との関係を測定する実験を行った。例えば角度θがそれぞれ30°、45°、60°の各々の場合をストロー径の大小別に、それぞれ図3(a)、図3(b)、図4(a)、図4(b)、図5(a)及び図5(b)に示す。ところが、角度θが小さくなるに従ってストローの尖鋭部が負荷に耐えきれず、折れ曲がるものがでてきたので、この実験用に強度の大きい素材で別途作製したストローにより再度試験したところ、ストロー開口部の開封力を低減させるには、先端の角度θを小さくしたり、ストローの径を小さくして、ストローの尖鋭部とフィルムが破断する直前の凹状にへこんだ微小部との接触面積をより小さくすれば、より小さな力で開封しうることがわかった。 【0018】そこで、突き刺し強度が大きい上に、ストロー尖鋭部にかかる負荷が小さく、より小さな力で開封しうるストロー尖鋭部について種々検討したところ、偶々ストローの吸液側の端部に縮径部を形成し、その先端に縁部が肉厚となった尖鋭部を設けると、突き刺し強度が改善される上に、尖鋭部に無理な負荷がかかることなく、フィルムの凹状にへこんだ微小部により大きな応力が作用することを見出し、本発明を完成するに至った。 【0019】すなわち本発明は、ストローの吸液側の先端に設けられた尖鋭部の縁部が肉厚に形成されていることを特徴とする紙容器特にノンアルミ紙容器用として適したプラスチック製ストローや、ストローの吸液側の端部に縮径部を形成し、該縮径部の先端に縁部が肉厚の尖鋭部が設けられていることを特徴とする紙容器特にノンアルミ紙容器用として適したプラスチック製ストローに関する。 【0020】また本発明は、上記縮径部が、例えばストローの素材チューブの吸液側の端部を縮径すること等により形成され、テーパー部とストレート部から構成されていることを特徴とする、あるいはテーパー部から構成されていることを特徴とする上記プラスチック製ストローや、ストローの吸液側先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を斜めに切断することにより尖鋭部が形成されていることを特徴とする上記プラスチック製ストローに関する。 【0021】そしてまた本発明は、線状又は板状等の電気加熱ヒーターなどの加熱されたカッターや、レーザーにより切断されたことを特徴とする上記プラスチック製ストローや、通常のカッターを用いて切断して形成された尖鋭部の縁部を加熱ブロックに押し当てることにより調製することを特徴とする上記プラスチック製ストローに関する。 【0022】さらに本発明は、径の異なる2もしくはそれ以上のパイプを組み合わせてなる多段式の伸縮自在なストローであって、最大径パイプもしくは最小径パイプからなる、ストローの吸液側先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を斜めに切断することにより尖鋭部が形成されていることを特徴とする上記プラスチック製ストローに関する。 【0023】 【発明の実施の形態】本発明のプラスチック製ストローは、突き刺し開封力を高めるために、例えば図6(a)〜(c)に示されるように、ストローの吸液側の先端に設けられた尖鋭部の縁部が肉厚に形成されている。かかる本発明のプラスチック製ストローの尖鋭部としては、吸液側の端部を縮径することなく、通常の素材チューブ径を有するストローの先端に設けられた図6(a)に示すものや、ストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端に設けられている図6(b)及び図6(c)に示すものを例示することができる。後者のプラスチック製ストローは、吸液側の端部を素材チューブ径より縮径し、その縮径部の先端に尖鋭部を有するものであり、かかる縮径部の構造としては、例えば、上記図6(b)に示すようにテーパー部とストレート部から構成されるものや、上記図6(c)に示すようにテーパー部から構成されるものを例示することができる。 【0024】また、本発明のプラスチック製ストローの全体の構造としては、1本の細長い形状のプラスチック製ストローや、2又はそれ以上の複数のパイプを組み合わせてなる多段式の伸縮自在なプラスチック製ストローを例示することができる。 【0025】例えば、図7(a)には、1本の細長い形状のストロー1の吸液側の先端に、縁部が肉厚の尖鋭部を有する本発明のプラスチック製ストローが図示されている。また、図7(b)には、1本の細長い形状のストロー1の吸液側の端部2に、テーパー部とストレート部から構成される縮径部4が形成されており、その先端に縁部が肉厚の尖鋭部3を有する本発明のプラスチック製ストローが、図7(c)には、1本の細長い形状のストロー1の吸液側の端部2に、テーパー部から構成される縮径部4が形成されており、その先端に縁部が肉厚の尖鋭部3を有する本発明のプラスチック製ストローが、それぞれ図示されている。 【0026】また、複数のパイプを組み合わせてなる多段式の伸縮自在な本発明のプラスチック製ストロー、例えば二段ストローとしては、図8(a)〜(c)に示すように、吸液部を構成する小径の内側パイプ5と吸飲部を構成する大径の外側パイプ6とからなり、内側パイプ5に縁部が肉厚の尖鋭部が設けられているプラスチック製ストローや、図9(a)〜(c)に示すように、吸液部を構成する大径の外側パイプ7と吸飲部を構成する小径の内側パイプ8とからなり、外側パイプに縁部が肉厚の尖鋭部が設けられているプラスチック製ストローを例示することができる。そして、図8(a)と図9(a)には縁部が肉厚の尖鋭部が吸液側の先端に設けられたストローが、図8(b)と図9(b)には縁部が肉厚の尖鋭部がテーパー部とストレート部から構成される縮径部4の先端に設けられたストローが、図8(c)と図9(c)には縁部が肉厚の尖鋭部がテーパー部から構成される縮径部4の先端に設けられたストローが、それぞれ図示されている。 【0027】本発明のプラスチック製ストローにおいては、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端に、紙容器のストロー挿入口に適用した場合、突き刺し開封力を改善することができる、縁部が肉厚の尖鋭部が設けられている。この尖鋭部の形状としては、紙容器のストロー挿入口を突き刺し・開封しうるものであればどのような形状のものでもよいが、成型の容易さや製造コストの点から、例えば図6(a)〜(c)に示されているように、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端を、斜めに切断した形状のものが望ましい。縮径部の先端に尖鋭部が形成されていないと、ノンアルミ紙容器等の紙容器のストロー挿入口を突き通すことができない。 【0028】また、本発明において、尖鋭部の縁部を肉厚とする方法としては、尖鋭部の縁部が肉厚となるような金型を用いて行ってもよいが、ストローの吸液側の先端もしくはストローの吸液側の端部に形成されている縮径部の先端に尖鋭部を形成させるための切断工程において、電熱線、電熱薄板等の電気加熱ヒーターなどの加熱されたカッターやレーザーを用いてカッティングしたり、あるいは通常のカッターによる切断後、尖鋭部の切り口を加熱ブロックに押し当てることにより行う方法が望ましい。これらの方法によると、尖鋭部の縁部は熱により溶融し、特別な処理を施すことなく冷却過程で、図6に示すように尖鋭部の縁部が肉厚部9となり、尖鋭部の縁部の強度が著しく向上し、ストローの突き刺し開封力が向上する。 【0029】次に、縁部が肉厚となった尖鋭部を有する本発明のプラスチック製ストローが、優れた突き刺し強度を有することを以下の実験により確かめた。突き刺し強度に関する実験は、二段ストローの小径の内側パイプの吸液側の先端及び大径の外側パイプの吸液側の先端に、それぞれ縁部を肉厚とした尖鋭部を有する本発明のプラスチック製ストローと、縁部が肉厚となっていない尖鋭部を有する従来のプラスチック製ストローの4種類のプラスチック製ストローを用いて、金属基板への突き刺し強度を測定することにより行った。 【0030】供試した4種類のストローは、小径の内側パイプの外径がφ5mm、大径の外側パイプの外径がφ6mmの市販のストローを用い、4種類のサンプルとも同じ角度の尖鋭部を有するように斜めに切断したものであり、突き刺し強度(単位:gf)の測定は、温度変化によるプラスチックへの影響を排除するために、室温中短時間に実施した。実験結果を表1に示す。表中の突き刺し強度(単位:gf)の値は、それぞれ10回の測定値の平均値で示されている。表1からも、尖鋭部の縁部を肉厚にした場合、突き刺し強度が著しく改善されることがわかる。 【0031】 【表1】
【0032】また、図10(b)や(C)に示されるようなテーパ形状の縮径部の先端が斜めに切断されている本発明のプラスチック製ストローにおいては、図10(a)に示されているような吸液側の端部が単に斜めに切断されている本発明のプラスチック製ストローに比べて、長手方向の開口長さLが短く、容器の底に押し当てて使用する場合の吸飲性が良好で、飲み残しが少なくなる。また、縮径部の先端に尖鋭部が形成されていないと、容器の底に押し当てて使用する場合、ストローの吸液口周辺部からストロー内への内容物の移動が妨げられ、吸飲性が極めて悪くなる。 【0033】図9に示すような吸液部を構成する外側パイプに尖鋭部が形成されているストローの場合には、容器内へ挿入される吸液部を構成する大径の外側パイプ7の外径が、吸飲時のストローによる容器開口部に位置する吸飲部を構成する内側パイプ8の外径よりも大きいことから、吸飲時にストローの周囲と容器開口部分との間に空気通路が形成され、ストローを容器に挿入後、容器内外の圧力差により発生するストローからの飲料の吹き出しを防止することができる。また、この外側パイプが吸液部を構成するストローのうち、図9(b)と(c)に示されるものでは、大径の外側パイプの給液側端部に設けられた縮径部により、吸飲部を構成する内側パイプが外側パイプの吸液側から抜け落ちない。他方図9(a)に示される縮径部が形成されていないストローのものでは、給液側端部に内側パイプの脱落防止用のストッパー部を外側パイプに設けることが望ましい。 【0034】また、図7に示すような1本の細長い形状のストローや、図8に示すような内側パイプが吸液部を構成するストローの場合には、ストローを容器に挿入後、容器内外の圧力差により発生するストローからの飲料の吹き出しを防止するため、ストローの周囲と容器開口部分との間に空気通路が形成されるように、ストローの周壁外面に空気通路形成用突出部を設けることもできる。 【0035】多段式の伸縮自在なプラスチック製ストローにおける異径パイプの結合部等の構造としては、前記した特開昭59−62018号公報、実開昭60−98483号公報、特開昭60−256414号公報等に記載されている従来公知のものを採用することができる。 【0036】本発明のプラスチック製ストローの材質としては、その吸液側の先端に縁部が肉厚の尖鋭部を形成しうるように加工しうるものであればどのようなプラスチックも用いることができるが、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン等の熱可塑性プラスチックを用いることが成形の容易さ・簡便さ等から望ましい。また、複数のパイプを組み合わせてなる多段式の伸縮自在なプラスチック製ストロー、例えば二段ストローの場合、外側パイプと内側パイプの材質が同じもの、外側パイプの方が内側パイプよりも柔らかい材質のもの、反対に内側パイプの方が外側パイプよりも柔らかい材質のもののいずれでもよいが、外側パイプと内側パイプの結合を安定させシール性を確実にするために、外側パイプの材質を内側パイプのそれよりも柔らかいものとすることが望ましい。 【0037】柔らかい材質から構成される外側パイプと硬い材質から構成される内側パイプの結合部となる、外側パイプの端近傍には縮径した平行部を、他方内側パイプの端近傍には拡径部をそれぞれ設けておくと、ストローの使用時に伸張した場合、それらの結合部で柔らかい外側パイプの縮径部近傍が硬い内側パイプの拡径部により拡大されると同時に、内側パイプの拡径部も多少縮小し、結合が安定する。 【0038】しかし、柔らかい材質で構成された外側パイプを吸液部として用いた場合、その突き刺し強度や突き刺し開封性が十分でなく、満足な開封力・開封性を得ることができなかったが、本発明におけるように、尖鋭部の縁部を肉厚としたり、吸液側の端部にテーパー形状等の縮径部を形成することにより、すなわち二段式伸縮自在ストローにおいて、柔らかい材質で構成された大径の外側パイプの吸液側の端部に、その先端に縁部が肉厚の尖鋭部を有するテーパー形状等の縮径部を形成することにより、その突き刺し強度や突き刺し開封性が著しく改善され、十分満足のいく結果が得られる。 【0039】本発明のプラスチック製ストローの製法を、例えば二段ストローを例にとって説明すると、外側パイプを構成する大径のチューブ素材及び内側パイプを構成する小径のチューブ素材の材質を目的に応じてあらかじめ選定しておき、連続的に成型されたこれら大径素材チューブ及び小径素材チューブをそれぞれ所定の長さに切断して大径パイプと小径パイプを調製し、これらにストローとしての機能を付与するため通常行われる中間加工を施した後、大径パイプと小径パイプとを組立て、必要に応じて吸液側とする方のパイプの端部を加熱条件下金型で縮径部を形成させ、次いでその先端が尖鋭部を有するように、熱線、電熱薄板等の電気加熱ヒーターなどの加熱されたカッターもしくはレーザーにより斜めに切断するか、あるいは通常のカッターによる切断後、尖鋭部の切り口を加熱ブロックに押し当てることにより縁部が肉厚の尖鋭部を形成させた後、通常の仕上げ加工、ストローアプリケーター用ラダー包装、検査等の各工程を経て製品とする。このように、本発明のプラスチック製ストローは、通常、その横断面が同じ面積の円を有する素材チューブから形成されることから、従来のストロー製造装置をそのまま用いて製造することができる。 【0040】 【発明の効果】本発明のプラスチック製ストローは、吸液側の先端に縁部が肉厚の尖鋭部を有することから、紙容器のストロー挿入口における突き刺し開封力が改善され、またかかる尖鋭部が縮径部の先端に設けられている場合には、紙容器のストロー挿入口における突き刺し開封性もあわせて改善されるので、合成樹脂からなるバリアー層を使用した種々のノンアルミ紙容器での使用が可能となる。また、本発明のプラスチック製ストローは、容器の底に押し当てて使用する場合の長手方向の開口長さが短く、吸飲後の内容液の飲み残しが従来のものよりも少なくなる。さらに、本発明のプラスチック製ストローは、外側パイプが柔らかく内側パイプが硬い従前のストローの製造設備を使用して製造することができるので、小ロット製造への対応が可能であり、また専用の設備がなくても製造できるのでコストアップにならない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000180298 【氏名又は名称】四国化工機株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月21日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】廣田 雅紀
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| 【公開番号】 |
特開平11−123134 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)5月11日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−288297 |
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