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【発明の名称】 防寒シート
【発明者】 【氏名】菊川 勇

【要約】 【課題】本発明は、保温性シートの表裏に不織布または織布を接着して通気性の付与と滑り止めを行うことにより、使用時に安定して、汗によりしとらず、折り畳みも簡単にできるため汎用品として実用性が高い防寒シートを提供する。

【解決手段】合成樹脂シート1aにアルミニウムなどを蒸着1bした保温シート1と、この保温シート1の表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布2とで構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着した保温シートと、この保温シートの表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布とで構成したことを特徴とする防寒シート。
【請求項2】 合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着すると共に発泡シートを積層した保温シートと、この保温シートの表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布とで構成したことを特徴とする請求項1記載の防寒シート。
【請求項3】 合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着すると共に発泡シートを積層した保温シートの複数枚を重合したものと、この重合保温シートの表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布とで構成したことを特徴とする請求項1及び2記載の防寒シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防寒シート。詳しくは薄くて軽いシート状であっても毛布の3倍以上の防寒効果がある防寒シートに関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着した保温シートは、薄くて軽いが毛布の3倍暖かいと云われ、欧米においては救難用に広く使用されている。
【0003】しかしながら、前記保温シートは、合成樹脂フィルムとアルミニウムなどの蒸着層とよりなるもので、表面がつるつるであるため滑り易くて、汗が気化した水分の凝結により表面はしとり、かつ、使用後に畳もうとすれば、被通気性の保温シート間に空気が閉じ込められて容易には畳まらないから、前記した救難用の使い捨て用にしか利用されていない現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この現状に即してなされたもので、保温シートの表裏に不織布または織布を接着するだけで、保温シートに通気性と滑り止め機能とを保有させて、従来の保温シートが有した欠点の全てを解消できる防寒シートを提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため、本発明に係る防寒シートは下記の構成を採用することを特徴とする。
(1)合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着した保温シートと、この保温シートの表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布とで構成する。
(2)合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着すると共に発泡シートを積層した保温シートと、この保温シートの表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布とで構成する(3)合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着すると共に発泡シートを積層した保温シートの複数枚を重合したものと、この重合保温シートの表裏に通気性の付与と滑り止めのために接着した不織布または織布とで構成する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る防寒シートの実施形態を図面に基づいて説明する。
【0007】図1、図2において符号Aは、本発明に係る防寒シートである。この防寒シートAは、合成樹脂フィルム1aの一面にアルミニウムなどの蒸着1bを施した保温シート1と、この保温シート1の表裏に接着剤により接着した不織布または織布2とで構成される。
【0008】前記防寒シートAを構成する保温シート1は、ポリエチレン,ポリエステル,ポリプロピレン,ナイロンなどの汎用合成樹脂により厚さ5/100mm程度の透明フィルム1aを形成し、このフィルム1aの一面に低融点で熱反射性に優れたアルミニウム、錫、その他の金属を公知の蒸着手段により蒸着1bして形成する。そして、前記蒸着1bによりその一面へ向かって輻射される体温及び人体が発する遠赤外線を人体側へ反射させ、他面に向かって輻射される寒気を外部へ反射させて効果的な防寒を行わせ、薄いシートでありながらも毛布の3倍という暖かさを得ている。
【0009】前記のように合成樹脂フィルム1aにアルミニウムなどを蒸着1bした保温シート1は、その表面がつるつるの状態にあって通気性を有しない。このため、前述した欠点を有して汎用の防寒シートとしては実用性を有しない。そこで、本発明は、この保温シート1の表裏の状態を改善することにより実用性の高い防寒シートを提供するもので、その手段は、前記保温シート1の表裏両面に公知の不織布または薄い織布2をその特性が損なわれないようにゴム系の接着剤を用いて貼着して防寒シートAを構成させる。すると、防寒シートAの表裏には不織布または織布2によって通気層が形成されるとともに、布団,毛布,あるいは、衣服等に掛けて使用するとき、これらの繊維又は糸と防寒シートAの不織布または織布2とが係合して防寒シートAの滑りを止める。
【0010】本発明に係る防寒シートAは、保温シート1の表裏に不織布または織布2を貼着したものを基本とする。しかし、前記保温シート1における合成樹脂フィルム1aのアルミニウムなどを蒸着1bした側にポリエチレン等の発泡シート3をその内部気泡がつぶれないようにゴム系の接着剤により貼着して積層すると、発泡シート3の断熱性により保温効果が一層高められた保温シート1’が得られる。そこで、この保温シート1’の表裏に不織布または織布2をゴム系の接着剤により貼着すると、図3、図4に示す通りの防寒シートAが構成されて、この防寒シートAは、発泡シート3がない前記防寒シートAに比べて発泡シート3による断熱作用の分だけ防寒効果が向上するもので、このタイプの防寒シートAに用いる発泡シート3の厚さは、1mmのものと3mmのものについて保温効果を対比試験した結果、両者の差は僅かに7%程度に過ぎなかったので1mm厚さのものを標準仕様とした。
【0011】前記のように発泡シート3を積層してその断熱性により保温効果を向上させた保温シート1’は、これを重合すると熱や遠赤外線の反射層と断熱層とが重設されるから、その重合数に比例した保温効果が得られる。そこで、寒冷地用の防寒シートAにおいては、使用地の温度に応じて保温シート1’の積層数を2層〜数層に設定して、各保温シート1’をゴム系の接着剤により貼り合わせて重合すれば、重合保温シート1’が構成されるから、この重合保温シート1’の表裏に不織布または織布2を発泡シート3の内部気泡をつぶさないようにゴム系接着剤により貼り付けると、図5、図6に示す通りの防寒シートAが構成されて、この防寒シートAは、氷点下数十度の極寒においても充分な防寒効果を発揮するものである。
【0012】前記実施形態に示す防寒シートAは、合成樹脂シート1aにアルミニウムなどを蒸着1bした保温シート1の表裏に不織布又は織布2を貼着したものであるから、毛布や布団の上に掛けた場合、不織布または織布2が毛布の繊維や布団の糸と係合して滑りを止められられるため、身体を動かしても防寒シートAは毛布や布団から滑り落ちずこれらの上に安定している。そして、汗をかいた時、その蒸発水分が保温シート1面へ達すれば、不織布または織布2により形成される通気層が水分を外部へ導いて放散するため保温シート1がしとることがない。また、この防寒シートAは、不要になって畳むときは、不織布または織布2により形成される通気層が被通気性の保温シート1の間に閉じ込められようとする空気を外へ逃がすため簡単に畳むことでできて、しかも、使用時は、不織布または織布の存在により防寒シートAは極端な折れ癖を生じずよく広がるものである。なお、防寒シートAは、保温シート1または1’のアルミニウムなどを蒸着1bした面の一方では身体から出る熱と遠赤外線を反射して身体に吸収させるが、他方では外部の寒気を反射してこれを身体には作用させないため、防寒シートA1枚でも毛布の3倍の暖かさが得られる。なお、この防寒シートAは、アルミニウムなどを蒸着1bした合成樹脂シート1aに発泡シート3を貼着して、熱反射に加えて断熱性をも利用する構成とすれば、防寒の効果が更に向上してこの防寒シートAをシーツの下と毛布の上に1枚ずつ使用した場合、氷点下10度以下でも体温を保持して快眠することができる。更に、アルミニウムなどを蒸着1bした合成樹脂シート1aに発泡シート3を積層した保温シート1’を複数枚を重合して使用する構成とすれば、防寒シートAは、保温シート1’の重合数に応じて防寒効果を増大し氷点下20度〜50度の極寒においても体温を保持して安眠することができる。
【0013】
【発明の効果】
請求項1の効果(1)合成樹脂フィルムにアルミニウムなどを蒸着した保温シートを主体として、体温と共に人体が発する遠赤外線を人体側に反射せ、寒気を反射側へ反射させるから、防寒の効果に優れて薄いシートでありながら毛布の3倍という暖かさが得られる。
(2)保温シートの表裏に不織布又は織布を貼着して、通気性の付与と滑り止めとを行ったから、毛布や布団の上に掛けても滑り落ちず、汗が蒸発した水分は不織布又は織布で形成される通気層により外へ逃がされるため保温シートがしとらないし、また、防寒シートを畳むときは被通気性の保温シート間に存在する空気が通気層を通して逃げて畳み操作を妨げないため、防寒シートを好みの大きさに楽に畳むことができて、しかも、使用するときは極端な折れ皺を生じることもなくよく広がるので、繰り返し使用するインドア用として便利出であると共に、小さく畳めることが重要であるアウトドア用としても好適であり、また、救難用シートとしても高い実用性と経済的とを有する。
請求項2の効果 アルミニウムなどを蒸着した合成樹脂フィルムに発泡シートを貼着した保温シートの表裏に不織布又は織布を貼着する構成としたから、蒸着による熱や遠赤外線の反射と、発泡層による断熱の併用により防寒効果を更に向上させることができる。
請求項3の効果 アルミニウムなど蒸着した合成樹脂フィルムに発泡シートを積層した保温シートを複数枚重合したものの表裏に不織布又は織布を貼着した構成であるから、熱や遠赤外線の反射層と断熱層とが重設されて、防寒効果を重合数に比例して向上させるから、零下数10度の超低温に適した防寒シートを提供することができる。
【出願人】 【識別番号】597158403
【氏名又は名称】菊川 勇
【出願日】 平成9年(1997)10月23日
【代理人】 【弁理士】
【氏名又は名称】瀬川 幹夫
【公開番号】 特開平11−123132
【公開日】 平成11年(1999)5月11日
【出願番号】 特願平9−309223