| 【発明の名称】 |
足拭きマット |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 弘司
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| 【要約】 |
【課題】継続使用してベトツキ感を与えない足拭きマットを得る。
【解決手段】パイル層によって基布11の表面が覆われた足拭きマットにおいて、接着性樹脂を有しないパイル18と接着性樹脂に繊維がセットされたパイル19をパイル層に混在させる。接着性樹脂に繊維がセットされたパイル19のパイル長を、接着性樹脂を有しないパイル18のパイル長よりも長く、その差(H6 )を2mm以下にするとよい。そのためには、接着性樹脂を有しないパイル18のバックステッチ20の上に、接着性樹脂に繊維がセットされたパイル19のバックステッチ21が、交叉して重なるように、接着性樹脂を有しないパイル18と接着性樹脂に繊維がセットされたパイル19を、少なくと前後2回に分けてタフテイングするとよい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 接着性樹脂を有しないパイル(18)と接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル(19)が混在するパイル層によって表面が覆われていることを特徴とする足拭きマット。 【請求項2】 前掲請求項1に記載の接着性樹脂を有しないパイル(18)と接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル(19)との混在本数比率が、前者が10〜90%に対し後者が90〜10%であることを特徴とする前掲請求項1に記載の足拭きマット。 【請求項3】 前掲請求項1に記載のパイル(18・19)が綿繊維によって構成されていることを特徴とする前掲請求項1に記載の足拭きマット。 【請求項4】 前掲請求項1に記載の接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル(19)のパイル長が、接着性樹脂を有しないパイル(18)のパイル長よりも長く、その差(H6 )が2mm以下であることを特徴とする前掲請求項1に記載の足拭きマット。 【請求項5】 前掲請求項1に記載のパイル(18・19)が基布(11)にタフテイングされており、接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル(19)のバックステッチ(21)が、接着性樹脂を有しないパイル(18)のバックステッチ(20)の上を越えて交叉していることを特徴とする前掲請求項1に記載の足拭きマット。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、浴室やトイレ等の出入口や調理台の付近等に敷かれる足拭きマットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】足拭きマットが使用される浴室やトイレ、台所等の床面は濡れ易く湿気を帯び易いので、そのパイルには吸湿性に富む綿繊維その他のセルロース系繊維が使用されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】足拭きマットの中でも湯上がりマットは、そのパイル面で足裏の水分を拭き取るために使用され、そのパイルにはセルロース系繊維の中でも特に吸湿性に富む綿繊維が使用されるが、継続使用しているとマット全体が湿気を帯びて次第にベトツキ感を与えるようになる。このため、多数の利用客のある公衆浴場等の出入口に敷かれる足拭きマットでは、それを頻繁に敷替えて使用しなければならず、そのメンテナンス費用が高くなる。そこで、頻繁に敷替えずに済むようにするための種々の提案がなされた。その提案には、パイルにポリエステル繊維やポリプロピレン繊維等の非吸湿性合成繊維を混用してパイル面のベトツキ感を少なくする方法や、基布に高吸湿性物質を付与してパイルに付着した水分を基布へと移行させてパイル面の水分を少なくする方法がある。しかし、非吸湿性合成繊維を混用する方法では、足裏から拭き取られる水分が繊維間に溜まってベトツキ感を与え、又、基布に高吸湿性物質を付与する方法では、パイルに拭き取られた水分が基布へと移行して吸収されるまでには相当の時間がかかるので、ベトツキ感をなくすには不十分である。 【0004】 【発明の目的】そこで本発明は、継続使用してベトツキ感を与えない足拭きマットを提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明に係る足拭きマットは、接着性樹脂を有しないパイル18と接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル19が混在するパイル層によって基布11の表面が覆われていることを第1の特徴とする。 【0006】本発明に係る足拭きマットの第2の特徴は、上記の第1の特徴に加えて、接着性樹脂を有しないパイル18と接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル19との混在本数比率が、前者が10〜90%に対し後者が90〜10%になっていることにある。 【0007】本発明に係る足拭きマットの第3の特徴は、上記第1と第2の何れかの特徴に加えて、パイル18・19が綿繊維によって構成されていることにある。 【0008】本発明に係る足拭きマットの第4の特徴は、上記第1、第2および第3の何れかの特徴に加えて、接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル19のパイル長が、接着性樹脂を有しないパイル18のパイル長よりも長く、その差(H6 )が2mm以下になっていることにある。 【0009】本発明に係る足拭きマットの第5の特徴は、上記第1、第2、第3および第4の何れかの特徴に加えて、パイル18・19が基布11にタフテイングされており、接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル19のバックステッチ21が、接着性樹脂を有しないパイル18のバックステッチ20の上を越えて交叉していることにある。 【0010】 【発明の実施の形態】パイル19の繊維をセットする接着性樹脂には、布帛の樹脂加工に使用されるアクリル系樹脂やポリウレタン系樹脂が使用されるが、綿繊維、麻繊維、レーヨン等のセルロース系繊維によって構成されるパイル19では尿素ホルマリン系樹脂、メラミン系樹脂、グリオキザール系樹脂等の繊維素反応型樹脂を使用するとよい。パイル19を構成する繊維のセットは、その繊維によって構成されるパイル糸を接着性樹脂水溶液に浸漬・絞液・乾燥・加熱処理して行う。接着性樹脂には熱融着性繊維を使用することも出来、その場合は、その熱融着性繊維を混用したパイル糸を加熱処理すればよい。 【0011】本発明において、接着性樹脂を有しないパイル(以下、未セットパイルと言う。)18と接着性樹脂によって繊維がセットされたパイル(以下、セットパイルと言う。)19を混用するのは、未セットパイル18の繊維間がフリーになっていて嵩高に開毛していて吸湿しても、その混在するセットパイル19が吸湿し難くパイル面でのベトツキ感を抑え、又、その繊維間が接着性樹脂によって少なからず接合されていて未セットパイル18よりも硬く押し潰され難く、足裏が吸湿した未セットパイル18に直接触れるのを幾分なりとも妨げると共に、セットパイル19が剛直な麻糸のように足裏を刺激してサラットした爽快感を与えるためである。そのためには、未セットパイル18とセットパイル19との混在本数比率を、前者10〜90%に対し後者90〜10%に、好ましくは、前者70〜90%に対し後者30〜10%にする。セットパイル19は、足拭きマットのボーダー部分を除く中央部のように部分的に混在させてもよく、その場合の混在本数比率は、足拭きマット全体ではなく、その混在する縦横10cm角の部分において規定される。 【0012】パイル18・19に綿繊維を使用すると、綿繊維が高い吸湿性を有し、足裏から拭き取られる水分が繊維内部に吸収されるので、足拭きマットのベトツキ感をなくすうえで好都合である。 【0013】セットパイル19のパイル長と未セットパイル18のパイル長とは同じであってもよいし、それらの差(H6 )が2mm以上の7〜10mmであってもよいが、セットパイル19が、吸湿した未セットパイル18に足裏が直接触れるのを妨げ、麻糸のように足裏を刺激してサラットした爽快感を与えるようにするためにも、そのパイル長を未セットパイル18のパイル長よりも若干長くするとよい。そのためには、先に未セットパイル18を基布11にタフテイングした後、基布11を植毛ミシンにステッチ方向を変えてセットし直し、未セットパイル18をタフテイングした箇所に重ねてセットパイル19をタフテイングするとよい。 【0014】何故なら、植毛ミシンによってタフテイングされるパイルPのパイル長H1 は、図1(a)に図示する如く、基布11を支える押さえ針17(フインガー、フインガーニードル、フインガープレート等とも称される。)とルーパー14との距離H2 によって設定され、最前にパイルPがタフテイングされた基布11に、その最前にタフテイングするために使用した植毛ミシンをそのまま使用してタフテイングすると、その最後にタフテイングされたパイルQのパイル長H7 は最前にタフテイングされたパイルPのパイル長H1 と同じになると考えられている。しかし、最前にパイルPがタフテイングされた基布11を再び植毛ミシンに通す場合、基布11は、押さえ針17とルーパー14との距離H2 が最前のタフテイング時と同じであっても、その最前にタフテイングされたパイルPによって、その厚み分H4 だけ押さえ針17から押し上げられ、その厚み分H4 だけ基布11とルーパー14との距離H3 が長くなり、従って、その厚み分H4 だけ最後にタフテイングされるパイルQのパイル長よりも長くなる。厳密に言えば、パイル長は、ルーパー14のナイフ16との協働箇所から基布11までの距離によって設定されるのであり、最前にタフテイングするために使用した植毛ミシンをそのまま使用してタフテイングする場合において、基布11とルーパー14との距離H3 が最初のパイルPの厚み分H4 だけ長くなれば、その長くなった分だけパイル糸ループ12に強いテンションが作用し、そのテンションによって図1(b)に図示する如く、ルーパー14のナイフ16との協働箇所では基布11が引き下げられ(H4 −H5 )、最初のパイルPに基布11が押し上げられていた量H4 も少なくなるとは言え、最後にタフテイングされるパイルQのパイル長H7 は、最前にタフテイングされたパイルPのパイル長H1 よりも幾分なりとも長く、概してその差H6 が1〜2mmと長くなるからである。 【0015】尚、未セットパイル18とセットパイル19とは、それぞれ基布の同じ箇所または基布の全面に、それぞれバックステッチが交叉して重なるように、ステッチ方向を変えて2〜3回、或いは、それ以上の数回に分けて重ねてタフテイングするとよく、その場合、その前後してタフテイングする未セットパイル18或いはセットパイル19を異色にすると、先にタフテイングしたパイルPの先端が後でタフテイングしたパイルQの先端の下に若干沈んでパイル面に現れ難くなるので、彩色豊かな足拭きマットを得ることが出来る。 【0016】 【発明の効果】上記の如く本発明(請求項1と請求項2)によると、セットパイル19が剛直な麻糸のように足裏を刺激してサラットした爽快感を与え、使用中に足拭きマットがベトツキ感を帯び難く、頻繁に取り替えずに済むようになる。 【0017】本発明(請求項3)によると、綿繊維が高い吸湿性を有し、足裏から拭き取られる水分が繊維内部に吸収されるので、使用中にパイル面がベトツキ感を帯び難い足拭きマットが得られる。 【0018】本発明(請求項4)によると、セットパイル19が樹脂にセットされていて固く、而も、高くパイル面に突き出ているので、未セットパイル18が足裏に触れ難くなり、その結果、未セットパイル18が吸湿しても、それから受けるベトツキ感が緩和される。 【0019】本発明(請求項5)によると、一般市販の植毛ミシンによってセットパイル19が未セットパイル18よりも若干長くすることが出来、従って、セットパイル19が未セットパイル18よりも若干長くするために格別な装置を必要とせず、ベトツキ感を与えない足拭きマットを簡便に且つ経済的に得ることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】393027682 【氏名又は名称】小林 弘司
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月8日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】千葉 茂雄
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| 【公開番号】 |
特開平11−113723 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−293399 |
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