| 【発明の名称】 |
洋服の襟保形具 |
| 【発明者】 |
【氏名】井上 武夫
【氏名】新子 政友
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| 【要約】 |
【課題】簡単な構成で水洗いされた洋服の上襟を適正に保形し、その型崩れを効果的に防止する。
【解決手段】洋服の上襟44に設けられた折り返し部42を下方から挟持する一対の挟持部41,42と、この挟持部41,42を上記折り返し部42の挟持方向に付勢する付勢手段36とを備え、上記両挟持部41,42によって折り返し部42を挟持した状態で下方に引っ張ることにより、上記折り返し部42が捲れ上がるのを防止するように構成した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 洋服の上襟に設けられた折り返し部を下方から挟持する一対の挟持部と、この挟持部を上記折り返し部の挟持方向に付勢する付勢手段とを備え、上記両挟持部によって折り返し部を挟持した状態で、この折り返し部を下方に引っ張るように構成したことを特徴とする洋服の襟保形具。 【請求項2】 上襟の折り返し部を下方に引っ張ることによってこの折り返し部の捲れ上がりを防止する重錘を設けたことを特徴とする請求項1記載の洋服の襟保形具。 【請求項3】 上記両挟持部を、洋服の上襟に対応させて平面から見て円弧状に湾曲させたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の洋服の襟保形具。 【請求項4】 上記付勢手段の付勢力に抗して両挟持部を上記折り返し部の挟持解除方向に揺動変位させる操作部を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の洋服の襟保形具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、洋服の襟部を型崩させることなく適正に保形する洋服の襟保形具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、羊毛、絹等の動物繊維からなる洋服は、水を使用することなく有機溶剤によって汚れの主成分である脂肪質等を溶解させるドライクリーニング法によって洗濯されていた。このドライクリーニング法では、汗等の水溶性の汚れを落すのが困難であるとともに、有機溶剤によって環境に悪影響が与えられる虞があるため、水と洗剤とを使用するウェットクリーニング法によってジャケット等の洋服を水洗いする方法が提案されている。 【0003】しかし、上記ジャケット等の洋服を水洗いした場合には、これを適正形状に保持した状態で乾燥させないと、洋服に型崩れが生じ易いという問題がある。特に洋服の襟部に型崩れが生じて、襟部の内面に取り付けられた芯地(カラークロス)が外部に露出した状態となると、外観が著しく損なわれるという問題がある。このため、例えば特開昭58−30965号公報に示されるように、可撓性を有するシート状素材からなる襟保持部材を襟部内に設置することにより、この襟部の形状を効果的に保持することが行われている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示された襟保形部材は、ワイシャツの首部に設けられたボタンに係止されることにより、その抜け落ちを防止するように構成されているため、首部にボタンが設けられていないスーツの上衣またはジャケット等には使用することができないという欠点がある。また、上記襟保形部材は、ワイシャツの襟部内に設置されてこの襟部を円弧状に湾曲させた形状に保持するように構成され、上襟の折り返し部が捲れ上がるのを抑制することが困難であるため、上記芯地が外部に露出した状態となる型崩れが生じるのを効果的に防止することができないという問題がある。 【0005】本発明は、このような事情に鑑み、簡単な構成で水洗いされた洋服の上襟を適正に保形し、その型崩れを効果的に防止することができる洋服の襟保形具を提供するものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、洋服の上襟に設けられた折り返し部を下方から挟持する一対の挟持部と、この挟持部を上記折り返し部の挟持方向に付勢する付勢手段とを備え、上記両挟持部によって折り返し部を挟持した状態で、この折り返し部を下方に引っ張るように構成したものである。 【0007】上記構成によれば、付勢手段の付勢力に応じて上襟の折り返し部が両挟持部によって挟持された状態で下方に引っ張られ、この折り返し部が捲れ上がることが効果的に防止されることになる。 【0008】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の洋服の襟保形具において、上襟の折り返し部を下方に引っ張ることによってこの折り返し部の捲れ上がりを防止する重錘を設けたものである。 【0009】上記構成によれば、重錘の重量に応じて上襟の折り返し部が下方に引っ張られることにより、この折り返し部が捲れ上がることによる型崩れが効果的に防止されることになる。 【0010】請求項3に係る発明は、上記請求項1または請求項2記載の洋服の襟保形具において、上記両挟持部を、洋服の上襟に対応させて平面から見て円弧状に湾曲させたものである。 【0011】上記構成によれば、両挟持部によって上襟の折り返し部が挟持されることにより、洋服の上襟が円弧状に湾曲した状態に保形されることになる。 【0012】請求項4に係る発明は、上記請求項1〜請求項3のいずれかに記載の洋服の襟保形具において、上記付勢手段の付勢力に抗して両挟持部を上記折り返し部の挟持解除方向に揺動変位させる操作部を設けたものである。 【0013】上記構成によれば、両挟持部によって上襟の折り返し部を挟持する際およびこの折り返し部の挟持状態を解除する際に、上記操作部によって両挟持部を挟持解除方向に揺動変位させることにより、上記挟持作業および挟持状態の解除作業が容易に行われることになる。 【0014】 【発明の実施の形態】図1〜図3は、本発明に係る洋服の襟保形具30の実施形態を示している。この洋服の襟保形具30は、プラスチック材等からなる第1挟持部31および第2挟持部32と、第1挟持部31の下端部から下方に伸びる所定幅の延長部33と、第2挟持部32の下端部から斜め下方に伸びる所定幅の操作部34と、上記両挟持部31,32を揺動自在に連結する連結軸35と、両挟持部31,32の内面を互いに当接させる方向に付勢する捩じりコイルばねからなる付勢手段36とを有している。 【0015】上記第1挟持部31および第2挟持部32は、左右方向の長さ寸法が5〜10cm程度に設定されるとともに、上下方向の幅寸法が1〜3cm程度に設定された板状に形成されている。また、上記両挟持部31,32は、平面から見て、洋服の上襟に対応した曲率で円弧状に湾曲し、その内壁面には、スポンジゴム、フェルト材または不織布等からなる緩衝材37がそれぞれ取り付けられている。 【0016】上記第1挟持部31および第2挟持部32の下辺部中央部には、上記延長部33および操作部34がそれぞれ一体に突設され、上記延長部33には、鋼板材等からなる重錘38が接着等の手段で取り付けられている。また、上記延長部33および操作部34の両側辺部には、上記連結軸35の挿通孔を有する連結ブラケット39,40がそれぞれ突設されている。 【0017】そして、上記両連結ブラケット39,40の挿通孔に連結軸35を挿通させて取り付けることにより、この連結軸35を介して両挟持部31,32が揺動自在に連結されるようになっている。また、上記連結軸35に取り付けられた付勢手段36によって上記延長部33と操作部34とが互いに離間する方向に付勢されることにより、第1挟持部31の内面に取り付けられた緩衝材37と、第2挟持部32の内面に取り付けられた緩衝材37とが当接した状態に保持されることになる。 【0018】また、上記操作部34を延長部33に接近させる方向に押動することにより、図3に示すように、上記連結軸35を支点に第2挟持部32を揺動変位させ、上記付勢手段36の付勢力に抗して第1挟持部31と第2挟持部32とを離間させることができるように構成されている。 【0019】図4〜図6は、上記襟保形具30と併せて使用される立体ハンガーを示し、この立体ハンガーは、ハンガー本体1と、このハンガー本体1の上端部に設けられた吊下用フック2と、ハンガー本体1の左右両側辺部に上下に離間した状態で取り付けられた第1〜第6ウイング3〜8とを有している。 【0020】上記第1〜第6ウイング3〜8は、上下方向に所定間隔を置いてハンガー本体1に取り付けられるとともに、平面から見て所定の大きさで略U字状に形成されることにより、人体の上半身に対応した立体形状を構成している。すなわち、最上方に位置する第1ウイング3が最も小さく形成されるとともに、下方に位置するものほど段階的に大きく形成されることにより、各ウイング3〜8の外周面を結ぶラインによって人体の首部から肩部に対応した立体形状が構成されている。 【0021】この実施形態では、各ウイング3〜8の前辺部を直線状に形成するとともに、各ウイング3〜8の側辺部および後辺部を、人間の上半身に対応した形状に湾曲させている(図5および図6参照)。例えば、成人の標準体形をコンピュータ解析する等によって得られた上半身の体形データに基づいて、各ウイング3〜8の側辺部および後辺部を結ぶラインが、人間の上半身に対応した曲線を構成するように、上記側辺部および後辺部の外形が設定されている。 【0022】また、立体ハンガーの使用時に、洋服の荷重が集中的に作用する肩部上端のコーナー部に位置する第5ウイング7は、図4および図8の仮想線に示すように、外周部の上下寸法等が他のウイング3〜6,8に比べて大きく形成されるとともに、図5に示すように、第5ウイング7の前辺部と後辺部とが複数の補強リブ71を介して互いに連結されている。これによって立体ハンガーの使用時に、洋服の重量が上記第5ウイング7に集中的に作用した場合においても、この第5ウイング7の強度が充分に確保されることになる。 【0023】上記第1〜第6ウイング3〜8の基端部内面には、図7に示すように、揺動支点となる支持ピン9と、上記各ウイング3〜8の揺動変位を規制することによって各ウイング3〜8を拡開状態および折畳み状態に係脱可能に係止する半球状の突部10とがそれぞれ突設され、上記支持ピン9を支点にして各ウイング3〜8が揺動可能な状態でハンガー本体1に支持されている。なお、図7は、第2ウイング4について図示したものであるが、他のウイングについても同様に構成されている。 【0024】上記ハンガー本体1は、図8に示すように、前面板10および背面板11と、天板12および底板13とを備えた上窄まり形状の箱状体からなり、上記前面板10の下方部と背面板11の下方部とが連結プレート14で連結されるとともに、上記天板12の下面には吊下用フック2の取付部となる筒状部15が突設されている。上記背面板11は、第1ウイング3の設置部において上記前面板10との間隔が最も狭く形成されるとともに、下方に位置する第2〜第5ウイングの設置部において上記前面板10との間隔が次第に広くなるように、側面から見て階段状に形成されている。 【0025】上記ハンガー本体1の前面板10および後面板11には、図9に示すように、第1〜第6ウイング3〜8の支持ピン9が挿入される支持孔16が各ウイング3〜8の取付部にそれぞれ設けられるとともに、上記支持孔16の内側方部および下方部には、各ウイング3〜8の突部10が係合される半球状の第1凹部17と第2凹部18とがそれぞれ形成されている。また、上記第1凹部17の上方には、各ウイング3〜8の基端部上面にそれぞれ当接して各ウイング3〜8を水平に拡開した状態に保持する第1突片19が突設されている。さらに、上記第2凹部18の外側方には、上記支持ピン9の設置部よりも外側方側に位置する部分の下面にそれぞれ当接して各ウイング3〜8を水平に拡開した状態に保持する第2突片20が突設されている。 【0026】上記各ウイング3〜8の設置部に形成された各支持孔16は、それぞれ上記前面板10の外側辺部に沿って設置されている。これによって上記各支持孔16に挿入される支持ピン9は、下方に位置するものほど、ハンガー本体1の中央部までの距離が次第に大きくなるように配列されることになる。 【0027】そして、立体ハンガーの使用時には、各ウイング3〜8の突部10がハンガー本体1の第1凹部17に嵌入されることにより、図4および図6に示すように、各ウイング3〜8が水平に拡開された状態に係止され、かつ各ウイング3〜8の基端部上面が上記第1突片19の下面に当接するとともに、上記支持ピン9の設置部よりも外側方側に位置する部分の下面が上記第2突片20の上面に当接することにより、各ウイング3〜8がそれぞれ上記拡開状態で保持されるようになっている。また、立体ハンガーの不使用時には、上記突部10がハンガー本体1の第2凹部18内に嵌入されることにより、図10および図11に示すように、各ウイング3〜8が鉛直方向に折畳まれた状態に係止されることになる。 【0028】上記吊下用フック2は、図12に示すように、円弧状のフック本体21と、このフック本体21の下端部から下方に伸びる取付部22とを有し、この取付部22には、その下端部から上方に伸びるスリット23が形成されている。また、上記取付部22の下端部には、先窄まりのテーパ面を有する逆止突起24が形成されるとともに、上記取付部22の上部外周には、リング状の係止部25が形成されている。そして、上記逆止突起24のテーパ面がハンガー本体1の筒状部15に圧接され、上記スリット23の開口幅が狭められた状態で、図13に示すようにフック2の取付部22が上記筒状部15内に挿入されて回動自在に支持されるように構成されている。 【0029】上記構成の襟保形具30および立体ハンガーを使用して水洗いされた洋服を乾燥させる場合には、図14および図15に示すように、洋服の首部上縁41と、この首部上縁41の外面側に折り返された所定幅の折り返し部42と、この折り返し部42および上記首部上縁41の内面に取り付けられた芯地(カラークロス)43とからなる上襟44に襟保形具30を取り付ける。 【0030】すなわち、襟保形具30の操作部34を押動して図3に示すように、第1挟持部31と第2挟持部32とを離間させた状態で、上襟44の下方側から上記首部上縁41と折り返し部42との間に第1挟持部31を挿入する。その後、上記操作部34の押動状態を解除することにより、上記付勢手段36の付勢力に応じて第2挟持部32を揺動変位させ、その内面に設けられた緩衝材37を上記折り返し部42に圧接させる。 【0031】上記のようにして第1挟持部31と第2挟持部32により上襟44の折り返し部42が下方から挟持された状態で、襟保形具30が上襟44に取り付けられ、この襟保形具30に設けられた上記重錘38の重量に応じ、上記折り返し部42が下方に引っ張られてその捲れ上がりが防止されることになる。 【0032】また、上記立体ハンガーの各ウイング3〜8を水平に拡開した状態で係止するとともに、上記吊下用フック2を物干し竿等に引掛て立体ハンガーを吊下した状態で、上記襟保形具30が上襟44に取り付けられた洋服を各ウイング3〜8に保持させる。このようにして水洗いされた洋服の上襟44を襟保形具30によって保形するとともに、洋服の肩部等を各ウイング3〜8によって立体形状に保持した状態で洋服を乾燥させる。 【0033】なお、上記立体ハンガーの不使用時には、各ウイング3〜8に形成された半球状の突部10を、ハンガー本体1の第1凹部17から離脱させて各ウイング3〜8の係止状態を解除した後、各ウイング3〜8を起立させる方向に揺動変位させるとともに、上記突部10をハンガー本体1の第2凹部18に係合させることにより、各ウイング3〜8を折畳み状態に係止する。また、吊下用フック2の取付部22を、図13の実線で示す上方の引出状態から、図13の仮想線で示すように押し下げることにより格納状態に移行させる。 【0034】上記のように洋服の上襟44に設けられた折り返し部42を挟持する一対の挟持部31,32と、この両挟持部31,32を折り返し部42の挟持方向に付勢する付勢手段36とを設けるとともに、上記両挟持部31,32によって洋服の折り返し部42を挟持した状態で、上記重錘38の重量により折り返し部42を下方に引っ張って上襟44を保形するように構成したため、この上襟44が型崩れするのを確実に防止した状態で、水洗いされた洋服を適正に乾燥することができる。 【0035】すなわち、襟保形具30に設けられた重錘38の重量に応じて上記折り返し部42を下方に引っ張ることにより、この折り返し部42が捲れ上がるように変形するのを防止した状態で、洋服を乾燥させることができるため、上記上襟44の折り返し部42が捲れ上がった状態となる型崩れの発生を効果的に防止しつつ、水洗いされた洋服を適正に乾燥することができる。 【0036】したがって、洋服の乾燥後に上襟44内に配設された芯地43が外部に露出した状態となるのを効果的に防止し、洋服の外観を適正に維持することができる。しかも、上記襟保形具30の第1挟持部31と第2挟持部32とによって上襟44の折り返し部42を挟持することによって上記襟保形具30を取り付けることができるため、この襟保形具30が離脱するのを効果的に防止した状態で、スーツの上衣またはジャケット等からなる洋服の上襟44に上記襟保形具30を容易かつ適正に取り付けることができる。 【0037】なお、上記折り返し部42の捲れ上がりを効果的に防止するためには、上記重錘38の重量を50〜100g程度に設定することが望ましいが、この重錘38の重量は、上記の値に限定されることなく、上襟44を構成する生地の剛性等に応じて種々の値に変更可能である。また、上記襟保形具30の本体部を鋼板材等によって形成し、この襟保形具30の自重を利用して上記折り返し部42を下方に引っ張るように構成することにより、上記重錘38を省略した構造としてもよい。さらに、上記延長部33に重錘38の取付孔等を設け、この取付孔等に重錘38を着脱自在に取り付けるように構成してもよく、このように構成した場合には、重錘38を重量の異なるものと交換することにより、上記上襟44の剛性等に応じて折り返し部42に作用する引張り力を変化させることができる。 【0038】上記実施形態では、襟保形具30の両挟持部31,32を、洋服の上襟44に対応させて平面から見て円弧状に湾曲させたため、第1挟持部31と第2挟持部32とによって上記折り返し部42を挟持することにより、上記上襟44を平面から見て円弧状に湾曲させた状態で保持することができる。したがって、上記両挟持部31,32を偏平に形成した場合のように、上記折り返し部42が両挟持部31,32により挟持されて偏平に変形するという事態の発生を効果的に防止することができる。 【0039】また、上記実施形態では、捩じりコイルばねからなる上記付勢手段36の付勢力に抗して両挟持部31,32を上記折り返し部42の挟持解除方向に揺動変位させる操作部34を設けたため、上記両挟持部31,32によって上襟44の折り返し部42を挟持する際およびこの折り返し部42の挟持状態を解除する際に、上記操作部34を持って第2挟持部32を揺動変位させて両挟持部31,32を挟持解除方向に揺動変位させることにより、上記挟持作業および挟持状態の解除作業を容易に行うことができる。 【0040】さらに、上記実施形態に示すように、第1挟持部31および第2挟持部32の内面に、所定の厚みを有するスポンジゴム、フェルト材または不織布等からなる緩衝材37を取り付けるようにした構成によると、上記付勢手段36の付勢力を大きく設定した場合においても、上記両挟持部31,32によって挟持される上記折り返し部42に両挟持部31,32の挟持跡が残ることを効果的に防止することができる。 【0041】なお、上記実施形態では、捩じりコイルばねからなる付勢手段36によって両挟持部31,32を上記折り返し部42の挟持方向に付勢するように構成した例について説明したが、この構成に代えて上記両挟持部31,32をその基端部において一体に連結し、この連結部を弾性変形させてその復元力により両挟持部31,32を折り返し部42の挟持方向に付勢するように構成してもよい。 【0042】また、上記実施形態に示すように、ハンガー本体1の左右両側辺部に第1〜第6ウイング3〜8を上下方向に離間させた状態で取り付け、各ウイング3〜8の外周面によって人体の首部から肩部に対応した立体形状が形成されるように各ウイング3〜8の大きさおよび形状をそれぞれ設定してなる立体ハンガーを、上記襟保形具30と併せて使用した場合には、水洗いされた洋服の上部全体を型崩れさせることなく、立体形状に保持した状態で適正に乾燥させることができる。しかも、上記のように各ウイング3〜8を上下方向に離間させた状態で配列したため、洋服の内面が広範囲に亘ってハンガーに密着されることがなく、洋服の通気性を充分に確保して洋服を迅速に乾燥させることができる。 【0043】特に、上記実施形態に示すように、成人の標準体形をコンピュータ解析することにより得られた体形データ等に基いて、各ウイング3〜8の側辺部および後辺部を結ぶラインを人間の上半身に対応した形状に湾曲させた場合には、高剛性の芯地がないために、前面部に比べて型崩れを生じ易いジャケット等の側面部および後面部を、上記各ウイング3〜8によって人体の首部から肩部に対応した立体形状に適正に保持し、上記ジャケット等の型崩れを効果的に防止することができる。なお、洋服の前面部が型崩れするのを効果的に防止できるようにするため、上記各ウイング3〜8の前辺部を人間の胸部に対応した形状に形成してもよい。 【0044】また、上記各ウイング3〜8をハンガー本体1に固定した構造としてもよいが、上記実施形態に示すように、各ウイング3〜8の基端部に設けられた支持ピン9を支点にして各ウイング3〜8を揺動可能に支持するように構成した場合には、立体ハンガーの不使用時に、各ウイング3〜8を拡開状態から折畳み状態に移行させてコンパクト化することができるため、上記立体ハンガーの保管および搬送等を容易に行うことができる。 【0045】そして、各ウイング3〜8の基端部に設けられた半球状の突部10と、ハンガー本体1に設けられた半球状の第1,第2凹部17,18とからなる第1,第2係止部を設け、各ウイング3〜8を拡開状態および折畳み状態に係脱可能に係止することにより、立体ハンガーの使用時に、各ウイング3〜8を水平に拡開した状態に安定して維持することができるとともに、立体ハンガーの不使用時に、各ウイング3〜8を折畳み状態に安定して維持することができる。 【0046】なお、上記支持ピン9をハンガー本体1の前面板10および背面板11の所定位置に突設するとともに、上記支持ピン9が嵌入される係止孔を各ウイング3〜8の基端部に設けた構造としてもよい。また、ハンガー本体1の前面板10および背面板11の所定位置に半球状の第1,第2突部を設けるとともに、各ウイング3〜8の基端部に半球状の凹部を設けることにより、各ウイング3〜8を拡開状態および折畳み状態に係脱可能に係止するように構成してもよい。 【0047】また、上記実施形態では、各ウイング3〜8の基端部上面および上記支持ピン9の設置部よりも外側方側に位置する部分の下面に当接して、各ウイング3〜8を水平に拡開した状態に保持する第1,第2突片19,20を、ハンガー本体1に設けたため、水洗いされた洋服を保持させる際に各ウイング3〜8に作用する荷重を、上記第1,第2突片19,20の設置部において安定して支持し、各ウイング3〜8が破損したり、折れ曲がって設置角度が変化したりするのを確実に防止することができる。なお、上記第1,第2突片19,20のいずれか一方を省略した構造としてもよい。 【0048】また、上記実施形態では、各ウイング3〜8の設置部に形成された各支持孔16を、上窄まり形状に形成された上記前面板10の外側辺部に沿って設置することにより、上記各支持孔16に挿入される支持ピン9からハンガー本体1の中央部までの距離が下方に位置するものほど次第に大きくなるように、上記各ピン9を配列したため、最上方に位置する第1ウイング3をハンガー本体1の中央部に近い位置において鉛直方向に起立させるとともに、第1ウイング3の下方に位置する第2〜第6ウイング4〜8を、順次ハンガー本体1の外側方に配列して鉛直方向に起立させることにより、各ウイング3〜8を他のウイングに干渉させることなくコンパクトに折畳むことができる。 【0049】さらに、上記実施形態では、洋服の荷重が集中的に作用する肩部上端のコーナー部に配設された第5ウイング7の外周部の上下寸法を、他のウイング3〜6,8に比べて大きく形成するとともに、第5ウイング7の前辺部と後辺部とを連結する複数の補強リブ71を設けることにより、上記荷重に対する第5ウイング7の強度が充分に確保されるように構成したため、この第5ウイング7が洋服の荷重に応じて破損するという事態の発生を効果的に防止することができる。しかも、作用する荷重が小さい他のウイング3〜6,8の上下寸法を小さくすることにより、立体ハンガーの重量を低減することができる。 【0050】また、図9に示すように、上記第5ウイング7に設けられた支持ピン9の設置位置から第5ウイング7の内側端部までの距離Lを、他のウイング3〜6,8よりも大きな値に設定した場合には、上記第5ウイング7の基端部を広範囲に亘って上記第1突片19に当接させることにより、洋服を立体ハンガーに保持させた際に生じる大きな荷重を広範囲に分散させて支持することができるため、上記基端部が破損するのを効果的に防止できるという利点がある。 【0051】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発明は、洋服の上襟に設けられた折り返し部を下方から挟持する一対の挟持部と、この挟持部を上記折り返し部の挟持方向に付勢する付勢手段とを備え、上記両挟持部によって折り返し部を挟持した状態で、この折り返し部を下方に引っ張るように構成したため、この折り返し部が捲れ上がるような型崩れが生じるのを効果的に防止しつつ、水洗いされた洋服を適正に乾燥することができる。したがって、上記上襟部の折り返し部が捲れ上がった状態で洋服が乾燥するのを効果的に防止し、上襟部内に配設された芯地が外部に露出する等の型崩れを生じさせることなく、水洗いされた洋服を適正に乾燥することができる。しかも、上記第1挟持部と第2挟持部とを有する襟保形具を、スーツの上衣またはジャケット等の洋服の上襟部に対して容易に取り付けることができるという利点がある。 【0052】また、請求項2に係る発明は、上襟の折り返し部を引っ張ることによってこの折り返し部の捲れ上がりを防止する重錘を設けたため、簡単な構成で上記重錘の重量に応じて上記折り返し部の捲れ上がりを効果的に防止し、水洗いされた洋服を乾燥させる際に、その上襟を型崩れさせることなく適正に保形した状態で乾燥させることができる。 【0053】また、請求項3に係る発明は、上記両挟持部を、洋服の上襟に対応させて平面から見て円弧状に湾曲させたため、第1挟持部と第2挟持部とによって上記折り返し部を挟持することにより、洋服の上襟を円弧状に湾曲させた状態で保持することができ、上記両挟持部を偏平に形成した場合のように、折り返し部が上記両挟持部により挟持されて偏平に変形するという事態の発生を効果的に防止できるという利点がある。 【0054】また、請求項4に係る発明は、上記付勢手段の付勢力に抗して両挟持部を上記折り返し部の挟持解除方向に揺動変位させる操作部を設けたため、上記両挟持部によって上襟の折り返し部を挟持する際およびこの折り返し部の挟持状態を解除する際に、上記操作部を持って第2挟持部を揺動変位させて両挟持部を挟持解除方向に揺動変位させることにより、上記挟持作業および挟持状態の解除作業を容易に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000106324 【氏名又は名称】サンスター株式会社 【識別番号】000107114 【氏名又は名称】シンコハンガー株式会社
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| 【出願日】 |
平成9年(1997)10月15日 |
| 【代理人】 |
【弁理士】 【氏名又は名称】小谷 悦司 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開平11−113717 |
| 【公開日】 |
平成11年(1999)4月27日 |
| 【出願番号】 |
特願平9−281815 |
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